カラオケで女性ホルモンが活性化して女性特有の健康障害予防にも最適
カラオケを楽しむ人たちを見ていますと、女性が圧倒的に多いことに気付くと思います。カラオケ教室でもやはり、女性の参加者が目立っています。

実際、全国平均で見ると、カラオケで歌う人の70%近くは熟年の女性だということです。

これは、山登リサークルヘの参加者の約80%が熟年女性で占められていることとも関係があるかもしれません。同様に、さまざまな健康雑誌の読者も、その約8割は中高年世代の女性であるといわれます。

ところで、中年女性にとって避けて通れないのが更年期障害です。その代表的な症状が自律神経失調症ですが、その陰に隠れて他の疾患が見逃されてしまうこともあります。

とくにこの時期に起こりやすい疾患、なかでも微小脳梗塞(隠れ脳梗塞)や微小血管狭心症などの循環器系疾患は、更年期特有の単なる不定愁訴と片づけられてしまうことがよくあります。

こうした疾患には、更年期に起こる女性ホルモンの変化も関係しています。女性の血管は女性ホルモン(とくにエストロゲン)の働きで強く守られていますが、閉経前後5~10年間でエストロゲンの分泌が急激に下降するため、その影響で血管系の障害が急に起こりやすくなるのです。

実際、更年期以後の60歳代、70歳代では、男性よりも女性のほうに血管や血液の疾患が増加することが最先端医学でも明らかになっています。

こうして女性ホルモンが循環器系に影響していることは、動物実験でも確認されています。コレステロールを含むエサを与え続けるとオスには動脈硬化が生じるのに、メスには認められない。そこで、女性ホルモンをオスに投与したところ、動脈硬化に対する予防効果が顕著であったといいます。

アメリカでは、女性の体特有の健康障害に対応するため、中高年以降は男性と女性とを分けて治療する「性差医療」(性差を考慮した医療)が早々とスタートしています。

たとえば胃の病気ですと、男性の胃潰瘍や胃ガンの場合は内科的前兆があるのが大半なのに、女性の場合は膀脱炎、卵巣出血など婦人科的前兆のあることが多いのです。

ですから、同じ胃の病気でも性差による違いに配慮した対処が必要になります。
日本でも札幌医科大学などをはじめ、いくつかの医療施設で「性差医療」が始まっていますが、今後は、さらに全国的に浸透していくものと思われます。

こうした点から考えると、カラオケは、とくに女性の健康障害の改善に効果的なのです。

その理由はいくつか考えられますが、まず一つはカラオケで熱唱すると女性ホルモン分泌が活性化し安定するということです。実際、これによってホルモンとの関係が深い女性の循環器系の障害を少なくすることができます。

もう一つは、カラオケではで歌うことや、仲間とおしゃべりすることでストレスを発散できますが、こうしたことはどちらかというと、男性より女性のほうに向いているからです。

さらに 男性と女性の脳組織の違いにも理由がありそうです。脳には理性脳である左脳と、感情脳である右脳を結ぶ脳梁という組織があり、これが太いほど二つの脳の情報交換は活発になるといいます。

ここで興味深いのは男性より女性のほうが1.5倍太いということです。その分、女性の脳梁が二つの脳の情報交換が活発になりますが、これをカラオケに関していえば、歌の旋律と歌詞が同調しやすい、感情移入がしやすいということになるのだと考えられます。

今日の演歌界でも男性より女性歌手のほうが圧倒的に多いのも、こうしたことと関係しているのかもしれません。