音楽用語と意味が簡単に検索できる便利な一覧
音楽の用語はとても専門性があるので、知らないと意味が理解できません。ここでは意味も合わせてチェックできます。
あ行
アーティスト印税
→歌唱印税
アーシー
ソウルフルやファンキーに近く、黒人らしいスタイルを示す。
アーティキュレーション
フレーズ内の細かい部分の表現法。スタッカート、 レガート、音の区切りなど。
IFMP
→青楽制作者連盟
lFP
1933年に設立された全世界のレコード産業 を代表する唯一の国際機関。国際レコード・ ビデオ製作者連盟という。レコード製作者の 権益を保護する目的で活動しており、海賊版 の排除、私的録音・録画問題、レンタル・レコード問題などに積極的に取り組んでいる。ち なみIFPIとはInternatiOnal Federation of PhOnO_graphic lndustryの略である。
アインザッツ
入ることの意味。楽器の弾き始め、歌い出し、ワーガなどの声部の入りのこと。
アヴェイラブル・ノート・スケール
ジャズの即興演奏(アド・リブ)の基盤になるように体系づけられた音階(スケール)の総称。和音(コード)の機能および種類により演奏上使い分けられる。「アヴェイラブル・ノート」とは、本来「利用できる、有効な鍵盤」を意味する米語であるが、「アヴォイド・ノートavoidnote」は演奏上注意して使用されなければならない。→アヴォイド・ノート。(アウェイラブル・ノート・スケール)
アヴォイド・ノート
除外音。アヴェイラブル・ノート・スケール上において、和音構成音にもテンション・ノートにも当てはまらない音。
アウト・テイク
録音されたが、レコード・CD化されなかった未発表曲や未発売演奏
アウフタクト
曲やメロディが弱から始まること。弱起。
アカデミー賞 Academy Award
1928年にスタートした映画の賞。「オスカー」は俗称。
ア・カペラ
無伴奏で行われる合唱の形式
アコースティック
ピアノやフォーク・ギターなど、電気を使わない生楽器のこと
アゴーゴ
2つまたは3つのカウ・ベルを鉄の棒でつないだ打楽器。スティックでたたいたり、 カウ・ベルどうしを打ち合わせたりする。サンバの演奏に欠かせない打楽器。
アコースティック
エレクトリック(電気的)ではない生の楽器や演奏をさす言葉。本来は「聴覚の」「音響上」のという意味。
アコーディオン
リード・オルガン属の楽器。胸につるし、手で蛇腹式のふいごを操作する。右手は鍵盤で旋律を、左手はボタンで低音と和音を奏する。(ロンアのクロマティック・アコーディオンでバヤン bayan(露)と呼ばれるものもある。)
アシッド・ジャズ
80年代後半、ロンドンのクラブDJが起こしたジャズ、ファンク、ハウスなどのスタイルを取り込んだムーヴメント
ASCAP Acronym br American Socity of Composers、Authors&Publishcrs
日本のJASRACにあたるアメリカ合衆国の著作権管理団体。BMI、SESACとは競合関係にある。
アドバンス
原盤印税や著作権印税などの前渡金のこと。 略してバンスと呼ばれる。
Admin.Administration、Administrator
会社のビジネス管理、業務・法務・著作権・契約・ライセンスなどの業務あるいはその担当者。
アド・リブ
特にジャズにおいて、 コード進行やモードなどに基づいて即興演奏すること。インプロヴィゼーションとほぼ同義。 2)楽譜上にad libitum(羅)と記されている場合は演奏者の自由にまかせる意味。
アニュス・デイ
ミサ通常式文の最:後の章。「Agnus Dci、 qui tollispcccata mundi世の罪を除き給う天主の子羊」で開始し、「Dona nobis paccm われらに平安を与え給え」で閉じる。 → ミサ。
アテネ合意
1989年6月にギリンャのアテネにおいて、日本とヨーロッパの録音機器メーカー15社と IFPI(国際レコード・ビデオ製作者連盟)、 RIAA(米国レコード協会)が会合を開き、 DATのデジタル録音問題についてSCMS方 式をDATに採用するという合意がなされた。 これをアテネ合意という。現在、日本ではこの合意に基づき、DAT、MD、DCCなどすべてのデジタル録音機器にはSCMS方式が採用されている。
アドリブ
ラテン語の言葉。即興演奏。曲のコード進行、ムードを基調にして演奏されるのが普通である。
アフター・ビート
本来は弱
拍や偶数拍の意味だが、現在では偶数拍を強調して演奏する感覚を意味する。ジャズをはじめ、ロック、ポピュラーなどはほとんどアフター・ビートである。
アフ・レコ
映画、ビデオなどで映像を完成したあとから音楽、せりふなどを入れること。
アフロ・キューバン
ラテン・アメリカを代表する音楽。アフリカのリズムとスペインの音楽が融合してできた音楽で、スペイン領だったキューバに住んでいた黒人奴隷によって作られた。
アメリカン・ロック
60年代後半から70年代に流行した。アメリカ伝統音楽の要素を取り込んだロック。
アラゴネーズ
詠唱。アリアと言う言葉は元来空気、呼吸、歌曲、旋律を意味した。通常はオペラ、オラトリオ、カンタータ中の旋律的な独唱曲を指すが、 2重唱でもアリアの名称をもつ曲もある。また演奏会用アリアのように独立した声楽曲もある。アリアは多くの場合、先行する語のような調子のレチタティーヴォと対照をなす。18世紀ナポリ派のオペラでは声楽の技巧を披露する典型的な場としてA― B― A′ の形式のダ・カーポ・アリアが発達した。19世紀のイタリア・オペラでは美しい旋律と高度な技巧を披歴するという機能を保った。 2)器楽や声楽における小旋律曲を指す名称。
アリエッタ
小アリア。 18世紀後半のオペラ・コミックにおいて会話の合間に歌われるアリア
アルペジオ奏法
ギター奏法の1つ。コードを弾き下ろしたり弾き上げたりするストローク奏法に対して、 コードを分散和音にしてピッキングすること。
アルペッショーネ
1823年頃ウィーンのンユタウフア~が発明したチェロとほぼ同じ大きさの擦弦楽器。ギターに似た形で6弦を持ち、指板にはフレットがある。調弦もギターと同じ。シューベルトがこの楽器のために書いた《アルペッジョーネ・ソナタ》によって名が残されているが、今日ではこの曲はチェロで演奏される。
アルマンド
16世紀に現われた緩やかな2拍子系のドイツ舞曲。バッハの時代に様式化され、組曲の第1曲に用いられた。18世紀後半には速い3拍子系のワルツに似た舞曲を指した。
アレンジメント
編曲のこと。ポピュラー音楽では実際の演奏形態に応じて曲の構成やリズム、ハーモニーなどを決定することをさす。アレンジ。
アングレーズ
「イギリスの(舞曲)」という意味。 1拍目に強いアクセントを置く2拍子系の舞曲。
アンサンブル
合奏のこと
アンプロンプテュ
→ 即興曲。 リュリのフランス風序曲(→ )とは異なり、急一緩一急の3楽章構成によるホモフォニックなこの序曲はシンフォニアと呼ばれ、後に交響曲へと発展する。古典派初期ではこの序曲と交響曲との区別はつかない。
アンプラグド
生楽器だけで演奏すること。
い行
1部形式
大楽節1つによる独立した楽曲。最も単純な形式で、民謡や子守歌、変奏曲の主題などに見られる。
委託放送事業者
1989年の電波法、放送法の改正により、受委 託放送制度が導入された。これまで放送事 業を行なうためには、放送のための無線局 免許が必要であり、放送設備の所有者と放 送番組の編集者が一体でなければならない というハード/ソフトー致の原則があった が、新しい放送制度により、両者を分離する 道が開かれた。衛星を所有する者を「受託 放送事業者」といい、衛星を利用して放送を 行なう者を「委託放送事業者」という。
移調
曲全体を別な調に移すこと。声楽の場合個人の声域に合わせるために、器楽の場合楽器の音域に合わせるために移調が行われることがある。
移調楽器
実音とは異なる調で記譜される楽器
アルペンジョーネの調弦
移調ド
すべてのメジャー・キーにおいて、そのキーのトニック音をドとして音階の各音を順序ドレミファソラシドと読んでいく方法
―身専属性
著作者人格権の特徴の1つ。著作権は著作 者人格権と著作財産権の2つに分けられる が、前者は著作者の人格にかかわる権利な ので、著作者のみに帰属(‐ 身専属)し、他 人に譲渡することができない(著作権法第60 条)。
一方、後者は経済的な利用権としての 財産権の側面から、法律は譲渡性を確保し ている(著作権法第61条)。
EQマスタリング
CDマスター音源の最終仕上げ段階の音補正。イコライザーを通
し1枚のCDとして全曲を聴きやすく、なおかつ楽曲の魅力を引き出すよう編集する。
イージー・リスニング
聴きごこちの良い軽い音楽。ジャズ、クラシック、ポピュラーなどいろいろなジャンルの音楽をB.G.M.(→)として聞き流せるように編曲したもの。
イースト・コースト・ジャズ
1950年代のニューヨークを中心とした黒人のバップ系ジャズ。アドリブ・ソロが多用された。ウエスト・コースト・ジャズ(→ )に対する呼び名。
イースト・コースト・ロック
アメリカ東海岸を中心としたロック。知的、硬質で、ブリティッシュな雰囲気を持っている。
イタリア風序曲
17世紀末から18世紀前半を通じてナポリ派のA.スカルラッティ等によって用いられたオペラ序曲のこと。たとえば、変口調のクラリネットがハ長調で書かれた曲を演奏すると変口長調で響く。多くの管楽器に見られる。
異名同音
記譜上の音名は異なっても響く音は同じ音のこと。たとえば、嬰ハ音と変二音が平均律では同じ音であるようなこと。エンハーモニック。
イングリッシュ・ホルン
→ コーラングレ。
インターリュード
間奏曲。
イン・ツー
2拍子で演奏することを指示する用語。
インテルメップ
間奏曲。
インストゥルメンタル
歌のない、楽器だけで演奏された曲を示す。
印税単価
印税を計算する際の基準となる金額。通常、 印税単価に売上枚数や複製本数を乗じた金 額が印税額となる。
イン・ツー
2拍子で演奏すること。
インディーズ
インディベンデンスからきた言葉。音楽ソフトの自主制作やマイナー・レーベルを総称してインディーズと呼ぶ。商業主義に走りがち な既存のレコード会社のンステムに対抗し て、フリーの制作者やミュージシャンが独自 にレコードを作っていこうという動きが、 1970年代後半のパンク・ブーム以降特に広が ってきた。ちなみにマイナー・レーベルとは、 マスター・テープの制作までを独自に行ない、プレスや販売は大手のレコード会社に委 託する会社のことをいう。
インディ・レーベル Independcnt Lbel
メジャーの流通網に乗らないレコードあるいはレコード会社。流通は個人の通販からインデイ・レコード専門の販売会社あるいはメジャーレコード会社に製造と販売のみ委託する形がある。
インディベンデント・プロデューサー Independent Producer
60年代まではハウス・プロデューサーといってレコード会社のA&R部門に所属するプロデューサーが普通だったが、60年代に入ると外部の組織に所属するインディベンデント・プロデューサーを使った作品がヒット商品の主流となってきた。インディペンデント・プロデューサーのスタイルにはふたつあり、① フリーランスとして個々のプロジェクトに関して個々のレコード会社と契約し、レコード会社の原盤制作のためにアーティストをプロデュースする場合と、②アーティストと直接契約して原盤を制作し、レコード会社に原盤供給あるいは原盤譲渡するスタイルがある。そのいずれにしろ売れる商品を作る責任をもつ。制作企画(ロイヤルティ、制作費用など)を前もってしっかり作れること、最終マスターを企画通り納入できることが肝要となる。
インディベンデント・プロモーター
いくつかのレコード会社やアーティスト事務所をクライアントとして、レコードあるいはアーティストのプロモーションを行うフリーランスの人。一定期間、一定商品を一定メデイアにプロモートする仕事が多い。報酬は一括の依頼料、パブリンティ記事やラジオ・オンエアー、ビデオ・エアプレイに対する成功報酬などの形をとる。
イン・テンポ
正しい速度法で演奏をしなさい。という意味
イントロ
イントロダクション。
序奏、導入部。曲の主要部やメロディに入る前に準備的に置かれる部分。ハーモニーやリズムで曲の雰囲気を作る。特にクラシック音楽の場合はゆるやかなテンポが多い。
イントロダクション
曲の冒頭の、歌やメロディ前の部分。イントロと略される。
イン・フォー
4拍子で演奏することを指示する用語。
インプロヴィゼーション
→ 即興、アドリブ演奏のこと
インペグ屋
ミュージック・コントラクター(Music Contractor)
インベンション
代表的な弦楽器。 4弦を持ち、馬の尾毛で作られた弓で弦をこすって演奏する。
インレイ
CDの表面と裏面に使用されるカード。CDのケース、解説や歌詞カードとともに付属品と呼ばれるもののひとつ。
う行
ヴァーション
ポピュラー音楽で、オリジナルの曲のアレンジ、演奏、ミックスなどを変えて異なる雰囲気の音楽にすること。ロング・ヴァージョン、ショート・ヴァージョン、 ディスコ・ヴァージョンなどの言い方をする。
ヴァース
ポピュラー・ソングで、 コーラス(リフレイン、ルフラン)に入る前の序の部分。スタンダード・ナンバーではよく見られるが、今はヴァースを持つ曲はほとんど見られない。クプレ。
ヴアンプ
2~ 4小節単位でくり返される単純なリズム・パターン。メロディの導入のために用いられる。ピアノの即興的な伴奏はヴァンピングという。
ヴィオラ
擦弦楽器の1つ。ヴァイオリン属の中音楽器でヴァイオリンよりやや大きい。
インヴェンション
「発明の創意」を意味するラテン語invcntioに由来し、16世紀以来、小さい声楽曲や器楽曲の名称として用いられた。ヴィターリの《Inventioni curiose》(1689)、特にJ.S.バッハの2声のクラヴィーア曲《インヴェンンヨン》(1724)が有名である。
ヴァイオリン
擦弦楽器の1つ。ヴァイオリン属の高音楽器で最もヴァイオリンの調弦ヴィオラの調弦向4弦を持ち、ヴァイオリンより完全5度低く調弦される。通常アルト記号によって記譜され、高音域では卜音記号も用いる。
ヴィオラ・ダ・ガンバ
擦弦楽器の1つ。6弦を持つヴィオール属の弦楽器で、低音域から高音域まで各種の大きさがある。チェロのように両ひざにはさんで演奏する。16~ 18世紀に重要な役割を果たしたが、ヴァイオリン属によって圧倒された。
ヴィオール属
ヴィオラ・グ・ガンバ、ヴィオロー不などの楽器の形の上からの分類。肩がなで肩をしているなど、ヴァイオリン属とは異なった形態で奏法も異なる。
ヴィプラ・スラップ
キハーダ(→ )の代用楽器。曲げられた鉄棒の一方の端に木製の箱が、 もう一方の端に球が取り付けられている。球を箱にぶつけ、箱の中にあるつめを振動させて音を出す。
ヴィプラフォーン
鉄琴の一種。鍵盤状に配列された金属の音板を両手に持ったマレットでたたいて演奏する。
音板の下には共鳴管が取り付けられ、音板と共鳴管の間にはファンがある。ファンは電気モーターで回転し、ヴィブラートが付けられる。ヴァイブラフォーン。ヴァイブ。
ウイルヘルム・プラーゲ
1888年ドイツ生まれ。1931年にヨーロッパの 著作権団体の代理人として著作権仲介業務 を日本で開始する。その徴収方法が当時の 日本人には過酷に思えたため、大きな反感 を買った。彼の行動に危惧を感じた日本政 府は仲介業務法なる法律を作り、仲介業務 を政府の認可なしではできなくした。当然 プラーゲ博士は認可を申請したが、政府は 申請を却下し、プラーゲ博士を排除したの である。著作権仲介業務が事実上不可能に なったプラーゲ博士は、1941年12月に横浜か ら帰国した。第二次大戦終了後、プラーゲ 博士は西ドイッの著作権団体GEMAの駐米 代表に就任している。1969年6月19日死亡。
ウィンド・チャイム
長さ10~ 30cmの金属棒を30~ 50本、長さの順につるした打楽器。なでるように滑らせて演奏する。 トゥリー・チャイム。
ウエスタン・ミュージック
1930年代のアメリカ中西部の白人音楽。カウボーイ精神や開拓を歌ったもので、ファッションもカウボーイ・スタイルをとり全米で流行した。南部の音楽、 ヒルビリーに対する呼び名。
ウエスト・コースト・サウンド
アメリカ西海岸から発生した音楽。伝統的なアメリカン・ミュージックの要素をミックスし、のびのびとした解放感のある心地よさが 特徴
ウエスト・コースト・ジャズ
1950年代、 ロサンゼルスを中心としたアメリカ西海岸で起こった白人ミュージシャンによるジャズ。クールな感覚を持ち編曲を重視した。
ウエスト・コースト・ロック
1960年代後半、アメリカ西海岸、ロサンゼルス、サンフランシスコで起こったロック。カントリー・ミュージックやサーフ・ミュージックなどの影響を受け、開放的でくつろいだ雰囲気に特徴がある。
ウォーキング・ベース
ジャズのフォー・ビートのベースの動き。特に決まったパターンはなく、奏者のアド・リブにまかされている。音階的な順次進行や半音進行が多い。
ウクレレ
ハワイの撥弦楽器。ギターと同形の小型の楽器で4弦を持つ。名前はハワイ語で「跳ねる蚤」の意味。 ウクレレの調弦
ウッド・プロック
木をくり抜いた角型または円筒形の打楽器。ステイックでたたいて演奏する。うらコード(裏コード)(日)代理和音(→ )の1つ。V7の代わりに増4度(トライトーン)関係にある属7の和音を使用することができる。この2つの和音は、重要な音である導音と第7音が共通しているので置き換えが可能となる。この和音は5度圏でもとのV7の対極(裏)に位置するため裏コードと呼ばれる。バルトークの理論を応用したものと思われる技法。
ウタもの
歌の入っている曲。
ウラ
例えば4/4拍子を1、2、3、4とカウントした際の部分がリズムの裏になる。オフ・ビートともいう。
上もの
ドラム。ベース。コードバッキングといった基本的な音の上に乗る、ボーカルやメロディ
売上枚数
CDやテープ、ビデオなどが実際に販売された枚数。製造枚数から返品枚数やサンプル 枚数などを引いたものを、純売上枚数と呼 ぶ。しかし印税計算の場合、純売上枚数を計算基準にすることはまずなく、ほとんどの 場合は工場出荷数または営業所出荷数の 80%を売上枚数と見なしている。ちなみに、 同じ著作物である書籍や雑誌などの印税計 算の場合、売れる売れないに関係なく発行 部数に対して印税が支払われる。
え行
A&R Atist&Repabre
レコード会社の作品およびアーティスト担当者。その役割はアーティスト発掘、アーティスト契約、選曲、サウンド・プロデューサーの起用決定、社内調整など。アーティスト担当としてレコード会社とマーケットを結びつけるパイプ役。
AOR
アダルト・オリエンテッド・ロックの略。大人の鑑賞にたえるロックの意
AME
社団法人音楽電子事業協会。1996年4月1日 に社団法人として認可された。1998年5月末 現在、会員96社、賛助会員5社。
エイト・ビート
4分の4拍子で8分音符を基本単位とするリズムのこと。ベースやドラムが8分音符を連打する。ロックの基本リズム。
衛星送信信号保護条約
地上受信局による衛星中継の海賊放送を防止するために作成された国際条約。1974年 5月にブラッセルでの外交会議で成立し、 1979年8月25日に発効した。ただし日本は未加入である。
エージェンシー Agency
広告代理店。コンサート事務所。タレント事務所。
エージェントAgent
代理人。
エグゼクティヴ・プロデューサー
レコーディングにあたって金銭面を取り仕切る立場の人。 トータルに契約、権利関係、予算、ギャラの支払い、日程、スタジオ選定、クリエティヴ・スタッフの選定など、 トータルに関与する。②制作・発売に関しての金銭面の最終責任者。
エコセーズ
「スコットランドの」の意味。おそらくイングランドの「田園舞曲」に属する4分の2拍子の速い曲。19世紀前半に流行し、ベートーヴェンやンューベルトも作曲した。
エス・イー(S.E.)
テレビ、映画、演劇等で使われる効果音のこと。
SARAH
→私的録音補償金管理協会
SCMS方式
デジタル録音は1代限りで、その複製物から さらにデジタル・コピーすることができないと いう、デジタル機器に搭載されているンステム。アテ不合意により導入されているもので、 正式にはSerial Copy Management System という。現在、MD、DCC、DATなどすべて のデジタル機器に搭載されている。
SD規格 Super Disk
1995年日立、パイオニア、東芝、松下、MCAインク、 トムソン、タイム・ワーナーの7社によって提唱されたDVD規格。厚さ0.6ミリの基板を2枚貼りあわせて1.2ミリの厚さとし、直径12センチの外形サイズとした。
SP
→下請出版社
エスニック・ミュージック
西欧以外の民族音楽の総称。転じて、そこで使われる音階や楽器の音色をさす場合もある。
エチュード
練習曲。
エヴァーグリーン Evergreen
永遠のヒット。ヒット曲として認知され、カヴァーされたり再録されたりするスタンダード曲。
MOR Middle ofthe Road
① メロディアスな曲調の作品を耳ざわり良く編曲し録音した音楽のスタイル。イージーコリスニングと同じ。②MORあるいはイージーロリスニングを専門にかけるラジオ局あるいはラジオ番組。③マーケット・セグメントのひとつ。
MoU
Memorandum of UnderStandingの略。 1993年夏にメジャー・レコード会社とメジャー・音楽出版社が集まり、レコード会社が音 楽出版社に録音権使用料を支払うことに合意した。この合意書がMOUである。1994年 より合意の効力が発生し、徐々にその成果が 現れている。
MC
司会者のこと。転じてライブなどで曲と曲の間などにしゃべることも指す
MD
会社の中での部長(director)の上、上級の部長。社長あるいはCEOと同格に使われる場合もある。
MW
1981年にニューヨークに設立されたケーブル・TV・チャンネル。レコード会社が作成したビデオ・クリップを番組化するチャンネル。
MPA
→音楽出版社協会
MP3
MPEG1 AUDIO PLAYER3の略。インターネットによる音楽配信サービス。
MPEG
データ圧縮方式のひとつ。
圧縮方式のひとつJPEG(静止画用圧縮方式)を利用して、さらにフレーム間圧縮を使った動画用の圧縮方式。MPEGlはビデオ、CDなど、MPEG 2はビデオ、放送メディア用、MPEG4はビデオやオーディオ・オブジェクト用に用いられる。
NRC
レコードの受注・配送会社、日本レコード センターのこと。
N、M.
JASRACに入会していない作家や音楽出版 社のこと。ノンメンバーとも言う。JASRAC の会員(メンバー)の場合、演奏権使用料はJASRACから直接作家の元へ振り込まれる が、NMの場合は作品を管理している音楽出 版社に作家の取り分も振り込まれる。
エム・ティー・アール(M.T.R.)
複数の録音トラックを持つテープ・レコーダー。すでに録音済みの音に重ねて別の音を1録音できるため、今日のレコーディングにおいて不可欠の存在となっている。
LP
12インチ、33÷ 回転のアナログ・レコード。
エンジエア Enjneer レコーディング・スタジオで録音器材を操作する技術者。音そのものを録る作業と、取った音をミキンング、マニュピレイト、編集する作業に従事する。
エンジエア
レコーディングの際の録音技術者。マイクの セッティングやミキンング・コンソール(録音 レベルなどを調整する卓)などの録音機器全 般の操作を行ない、収録する音の音質、バランスなどを決定する。正確にはレコーデイ ング・エンジニアという。日本のプロデュー サーやディレクターの多くはレコード会社の 社員であるが、欧米ではエンジニア出身者 も多く、彼らはスタジオ内の機材を扱うこと ができるので、自分自身で狙った通りのサウ ンドが作れるというメリットがある。エンジニアの技術次第でまったくサウンドの仕上がり が変わってしまうため、優れたエンジニアを 起用することが、質の高いレコードを作る大きな条件となっている。
エンディング
曲の終わりの部分。特に歌などが終わったあとの独立した部分をさす。曲によって様々な長さや雰囲気をもち、規模によって大エンディング、中エンディング、小エンディングなどと呼ぶこともある。
エンド・ユーザー EndUser
レコード会社にとっては商品を買ってくれる客、消費者。音楽出版社にとっては楽曲を利用してくれるレコード会社、放送局、映画制作会社となる。
お行
オーケストラ
弦楽。種々の管・弦。打楽器による合奏もしくは合奏団体。現在のオーケストラという言葉は、古代ギリンヤの劇場の舞台と客席の間に設けられた合唱団と楽器奏者のための円形の踊り場「オルケストラ」に由来する。オーケストラの規模は10名程度から100名を超すものまで幅があり、通常各パートに複数の奏者が配されている点が室内楽とは異なる。
オード
頌歌。韻律、詩形ともに自由な「讃え」の詩。音楽も自由な形式で作曲され、合唱、独唱、管弦楽等多部分から成る。パーセルやヘンデルの《聖セシリア祝日のオード》が有名。
OP
→原出版社
オーボエ
ダブル・リードの木管楽器。鼻にかかったようなやや哀愁をおびた美しい音色を持ち、カンタービレの旋律を演奏するのに適している。管の長さの調節で調律しにくいため、オーケストラなどではオーボエの音律に他の楽器を合わせる。
オーボエ・ダモーレ
オーボエ属のダブル・リードの木管楽器。オーボエより短3度低いイ調(A管)の移調楽器。オーボエとコーラングレの中間の大きさで洋梨型の朝顔を持つ。「愛のオーボエ」の名の通り甘美な音色に特徴がある。
オープニング・アクト
コンサートの前座のこと
オールディーズ
50年代から60年代にかけてのポップス、ロック、R&Bなどを指す
オール媒体
新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ポスターなどの すべての媒体を指す。タレントがCMに出演 する際に、これらすべての媒体に登場することを意味する。
オールディーズ
1950~ 60年代のロックン・ロール、 リズム・アンド・ブルース、ポップスの総称。ビートルズ、プレスリーなどがその代表。
オケ
オーケストラの略
オスティナート
ある一定の音形を、曲全体あるいは長いまとまった部分の問、特定の声部や楽器がたえず繰り返すこと。
オフ・ビート
アフター・ビート。
オブリガード
メロディと同時に演奏され、メロディの引き立て役として演奏される旋律。セカンドメロディ
オペラ
歌劇。合唱、重唱、独唱、器楽、舞踏を含む音楽劇の総称。16世紀末フィレンツェのギリシャ悲劇の復活上演を志すグループ、カメラータによって創始された。オペラはその題材によって正歌劇(オペラ・セリア)と喜劇的なオペラ(オペラ・ブッファ、 ドイツではジングンユピール、フランスではオペラ・ブーフ)とに分けられる。ブッファは元来セリアの幕間劇として発達したが、ペルゴレージの《奥様女中》(1733)頃より独立した作品として上演されるようになり、モーツァルトやロッシーニの作品で最盛期を迎える。イタリアでは歌唱を、フランスではバレーを、 ドイツでは劇を重視するという基本的傾向があり、各国の様式の違いはフランスとイタリアのオペラの様式に関する優劣論争を1750年代に引き起こし(ブフォン論争)、後のグルックのオペラ改革へと導く。またドイツでは19世紀にワーグナーが台本から舞台装置まですべてを自身の手で管理する楽劇を創作。彼はレチタティーヴォ(→ )とアリア(→ )の切れ目を払い、 ライトモティーフ(→ )の使用によって、より有機的な劇の進行をめざした。一方、イタリアでも従来のレチタティーヴォとアリアの交替による番号制のオペラは影をひそめ、 シェーナ(→ レチタティーヴォ)とアリアという形で劇の進行を妨げることなく、音楽的効果も最大限に発揮されるオペラがヴェルディ等によって作曲された。19世紀末には社会を端的に反映する題材を扱った「ヴェリーズモ(真実主義)・オペラ」がマスカーニ、 レオンカヴァロ、プッチーニ等によって作曲され、 また民族運動を背景にロシア、チェコ等では自国語によるオペラの創作が活発になった。
オペレッタ
喜歌劇。オペレッタは「小歌劇」という意味のイタリア語。17、18世紀には短い多彩な舞台作品を指したが、19世紀、20世紀はじめには歌わずに語る台詞と踊りを含む軽いオペラを意味するようになり、1858年にパリでオッフェンバックの《天国と地獄》が上演された頃から最盛期を迎えた。ウィーンではスッペの《ボッカッチョ》(1879)、ヨハン・ンユトラウスの《こうもり》(1874)、《ジプシー男爵》(1885)、レハールの《メリー・ウィドゥ》(1905)等が上演され、ロマンティックな物語と華やかなワルツ、少し感傷的なウィーン独特の旋律にあふれた独自の様式を築いた。アメリカのミュージカル・コメディにも影響を与えた。イギリスではサリヴァンの《戦艦ピナフォア》(1878)、《ミカド》(1885)等が人気を得た。
オムニバス
複数のアーティストの楽曲を1つのアルバム にまとめたもの。邦楽ものが主流だったが、 東芝EMIがリリースした洋楽のオムニバス 「NOW」の大ヒットにより、洋楽のオムニバ ス・アルバムがにわかに脚光を浴びるように なった。通常、既成原盤を使用するのでコストがあまりかからず、レコード会社にとって は利益率の高い商品と言えよう。
オラトリオ
通常は宗教的な題材に基づく礼拝用以外の音楽で、独唱、重唱、合唱、管弦楽を含む。オラトリオは16
世紀末にローマのオラトリオと呼ばれる札拝堂で上演された宗教的対話劇に由来する。音楽は劇的であるが動作や衣装を用いない点、物語をレチタティーヴォ(→ )で告げる語り手がいる点がオペラとは異なる。しかし世俗的な題材のオラトリオもあり、規模も様々なので、カンタータ(→ )や受難曲(→ )との区別は難しい。最初期のカヴァリエーリの《霊魂と肉体の劇》(1600)以来、J.S.バッハの《クリスマス・オラトリオ》、ヘンデルの《メサイア》、ハイドンの《天地創造》《四季》、メンデルスゾーンの《エリア》、オネゲルの《ダヴィデ王》《火刑台のジャンヌ・グルク》、ストラヴィンスキーの《オイディプス王》等、多様なオラトリオが生み出された。
オリエンテーション
広告主(クライアント)が広告代理店に対して、 広告計画や表現企画の提案を求めるのに先 立って、基本的な広告方針を説明すること。 その内容にはマーケテイングロ標、販売目標、 商品説明、発売時期、販売地域、広告予算などが含まれている。広告代理店ではオリエンテーションを受けて広告計画作業に入る。
オリジナル・パブリッシャー
→原出版社
オルガン
ギリシャ語の「組み立てられた道具=オルガノン」から「楽器」、中世において「教会の楽器」、その後「パイプで発音する鍵盤楽器」を意味するようになった。パイプではなくフリー・リードを使用した小型のオルガンをリード・オルガン、そのうち吸い込み式のものを特に「ハーモニウム」と呼ぶ。パイプ・オルガンの演奏台には通常数段の手鍵盤と低音部をうけもつ足鍵盤、音色を操作するストップがあり、演奏台からの指令がパイプに伝えられ、オーケストラのように多彩な音響を発する。パイプを発音させる手段として紀元前には水が用いられたが、後にはふいごによる送風、現代では電気的な発音装置が用いられる。
オルタード・コード
変化和音、変質和音。和音構成音にその調にない半音階的変化が加えられた音を含むコード。特に第5音に変化が加えられることが多い。
オルタナ
オルタナティブの略
卸価格 wholesde price
メーカーによりまたパッケージにより掛け率は変わるが、12cmCDの場合、定価の70%くらい。“PPD''という言葉も「卸価格」と訳されるがこの場合はアメリカの用語。つまり日本であれば卸店に限らず一定以上の仕入れに対しバンク・マージンを支払うが、アメリカでは卸店には小売店より安い価格を最初から設定する。この卸価格が“PPD"。
卸代行店
レコードの卸業者のこと。星光堂が有名。経 費の面から特約店契約を結べない中小のレコード店ヘレコードを卸している。通常、メーカーの特約店になるためには契約金が要求される。したがって全メーカーと販売契約 を結ぶとなると、かなりの資金が必要となる。 しかし卸代行店と販売契約を締結すればその分コストが軽減され、資金の余裕のないレコード店にとってはかなりの経済的メリットに なる。そのため卸代行店と販売契約をする レコード店もかなり多い。ちなみにこの代行 店を仲介にした小売店を傘下店と呼ぶ。
音域
人の声や楽器で発声、演奏可能な音の範囲
音楽出版社
JASRACの定款によると「著作権者として日 本人の著作に係る音楽の著作物を自ら出版 し、又はレコード原盤へ録音し、かつ、その 著作物の利用の開発を図ることを業とする 者をいう」と定義されている。現在ではその 名に反して、自社で出版物を発行している音 楽出版社は非常に少ないが、本来的には楽 譜を出版する業者を意味していた。大きく分けて放送局系(日音、フジパシフイック音楽出 版)、プログクンヨン系(渡辺音楽 音楽出版社に対して貸レコード使用料を分配している。通称MPA。1998年5月末現在 で会員数は261社。
音楽制作者連盟
正式名称は社団法人音楽制作者連盟。1986 年10月に任意団体として会員12社で設立さ れ、1989年9月に社団法人として文化庁より 認可されたプロダクションの公益法人。著作権の啓蒙や著作権の擁護に努め、音楽 文化の発展と国民の文化的生活の向上に寄 与することを目的としている。ニューミュージック系のアーティストを抱えるプロダクション が多く加盟している。通称音制連またはFM P。1998年6月1日現在で正会員数は212社。 音楽プロダクション広義には映画音楽、テレビやラジオなどのテーマ音楽、背景音楽、ジングル、店頭用音楽、ゲーム音楽、カラオケなどの音楽制作会社を指すが、狭義にはCM音楽制作会社を指す。 タイアップ全盛の今、音プロの存在が急激 にクローズ・アップされてきており、音プロ が音楽出版社としてCM楽曲の著作権を獲得 するケースが急増している。なお音プロの 団体として、1971年に設立された日本広告音 楽制作者連盟(通称JAM)がある。
音楽著作物
思想または感情が旋律もしくは音によって表現されている著作物。
音階
音を音高に従って段階的に上昇、下降順に配列したものを言う。これには同じ音程関係が反復される周期があり、たとえば古代ギリシャでは4度ごと(テトラ・コード)であったが、多くの場合はオクターヴ周期である。オクターヴ周期の音階にはディアトニック・スケール(全音階)、 クロマティック・スケール(半音階)、全音音階(→ )があり、ディアトニック・スケールではその全音と半音の配列の違いによって長音階と短音階が区別される。また西欧以外の音楽ではたとえばスコットランドや東洋の音楽のようにオクターヴ中に音が5つしか含まれない5音音階もある。スケール。
音制連
正式名称は社団法人音楽製作者連盟。文化庁に認可された団体。著作権の啓蒙や著作隣接権の擁護を行う団体。約200社に及ぶプロダクションが加盟している。
音専誌
正式には音楽専門誌。ロッキンオン、クロス ビート、バーン、ギター・マガジンなどが有名。 音楽番組の衰退により、音楽業界において は活字メディアが再び台頭してきた。特に洋 楽の分野においては、音専誌がヒットを作り 出す状況さえ出現している。
音程
2つの音の高さの隔たりのこと。音程の数え方は2つの同じ音を1度、音階的に次の音を2度と順に数える。音程は同じ音程数でも含まれる半音の数が異なることがあるので、長音程、短音程、完全音程、減音程、増音程などに区別される。
音プロ
→音楽プロダクンヨン
オンド・マルトノ
20世紀前半、フランスのモリス・マルトノによって発明された電子楽器。鍵盤とその手前に張られたリボンで操作する。音は3種類のスピーカーから出され、それらの組合せで色々な音色を出すことができる。
オン・マイク
ボーカリストや楽器のすぐ近くにマイクをセットすること
On Recording
新曲あるいは新人のため、あるいはプロデューサーが本番のためのガイドとして利用するためのレコーデイング。実際にリリースされることのない録音。
か行
海賊版
著作権者やレコード製作者などの権利者に 無断で製造、販売される非合法なレコードや ビデオのこと。海賊版の横行によりレコード 保護条約が制定された。ブートレッグともいう。東南アジアがその製造の温床として間 題になっている。
買い取り
権利譲渡の対価として、著作権使用料または 著作隣接権使用料を一括で権利者に支払う 方法。日本で一番売れたシングル・レコード 「およげたいやきくん」の歌手、子門真人が5 万円の買い取りで歌入れをしたことは有名な 話。現在、作詞家、作曲家の著作権や歌手、 アーティストの歌唱に対しては印税方式、スタジオ・ミュージンャンの演奏に対しては買い取りで処理されるのが一般的である。
階名
イタリア語による音階各音の呼び方「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」のこと。イタリア、フランスでは音名として用いられているが、他の国では階名として音名と区別している。これは、主音を長調ではド、短調ではラと読むもので「移動ド唱法」という。これに対して、調性や長調、短調、変化記号にかかわらずC、D、E……の位置に書かれている音符をド、 レ、ミ…… と音名で歌うものを「固定ド唱法」という。
開放弦
弦楽器で左手で弦を押さえていない状態の弦のこと。左手で押さえないで弾くことをさして開放弦と呼ぶこともある。オープン・ストリング。
ガヴオット
16世紀末~18世紀末のフランスの舞曲および器楽の形式。中庸のテンポで4分の4拍子。17世紀後半より4分音符2つのアウフタクトをもつ4小節フレーズを特徴とするようになった。バロックの組曲中ではサラバンドの次に現われ、 しばしば2拍子、Cの表示がみられる。
カウ・ベル
牛の首に付ける鈴の形をした金属製の打楽器。各種の大きさがあり音の高さもそれぞれ異なる。スティックでたたいて演奏する。時にその曲のテンポを示すこと。拍数を声で数えて示したり、楽器やその他の機器で示すこともある。
カウント
拍を数えること
楽節
音楽形式上のまとまりを表す単位。通常、2小節の動機2つで4小節の小楽節を作り、 4小節の小楽節2つで8小節の大楽節を作る。センテンス。
カクテル・ミュージック
くつろいだ雰囲気に合った音楽のこと。おしゃべりやお酒などに合うムードのある音楽。
カスタネット
2枚貝のような形をした打楽器。内側がくぼんだ硬い2枚の小さな木をひもでとじたもの。片手で打ち鳴らすものと、柄が付けられて振り下ろすものがある。
カスタム・レーベル
メジヤーのレコード会社が製造・販売・マーケテイングを行っているインディ・レコード・レーベル。
カウンター・メロディ
対旋律のこと。主旋律を補う働きを持つ独立したメロディ。オブリガート。旋律的要素の少ない単純なものはカウンター・ラインという。
カウント
曲をスタートさせる下属音。音階の第4音。主音、属音とともに音階の大切な音。
下属調
ある調から見て、完全4度上(完全5度下)の関係にある調。たとえば、ハ長調(C)から見てへ長調(F)がこれにあたる。
下属和音
音階
の第4音(下属音)上の3和音。長調では長3和音、短調では短3和音となる。和音記号はIVまたはSを用いる。
カノン
ギリシャ語で「教義、規範」を表す言葉。転じて、音楽では最も厳格な模倣技法による対位書法を指す。追行句が先行句をどのように模倣するかにより、直行カノン、 反行カノン、逆行カノン、拡大カノン、縮小カノン等に分けられる。輪唱(→ )も直行カノンに属するが結尾部をもたない。2)ミサ典文。サンクトゥスから主の祈りまでの不変部分でミサの中心部。中心に、 リズム打楽器、弦楽器、人声が加わる。余韻をもった響きと複雑なリズムに特徴がある。純音楽としても、舞踊や劇の伴奏としても演奏される。
カバー
既存の曲を、自分たちの解釈で演奏すること。
かぶる
ある音を録る目的でセットしたマイクに、それ以外の音が入ること
ガヤルド
16~ 17世紀に踊られた3拍子の陽気な宮廷舞踏。踊りは跳躍を伴い、ヘミオラ・リズムを特徴とする。しばしばパヴァーヌ(→ )に続くナーハタンツとして愛好された。
歌唱印税
実演家が保有している録音権や録画権を原 盤制作者やレコード会社へ譲渡することへの 対価。アーティスト印税ともいう。平均はCD の税抜価格からジャケット代を引いた額の1 ~ 3%。海外に比べて極端に低いため、プロダクション側では大きな問題となっている。
歌謡曲
日本独特の大衆に受け入れられやすく作られた歌。時代や流行に強く作用され、ポップス、 ジャズ、民謡、演歌、ロックなどの影響を受けて作られる。流行歌。
カラオケ
歌謡曲、ポップスなどで歌以外の楽器伴奏だけのテープ、CD盤等。「オケ」はオーケストラの略。すなわち、カラの(歌が入っていない)オーケストラの意味。クラシックでも協奏曲のオーケストラのみ、歌曲の伴奏のみのレコード等がる。
合唱
多人数によって歌われる歌唱またはその集団。
カプリッチョ
ギターのさおに取り付けて、すべての弦を同じフレットで同時に押さえる移調用器具。
ガボット → ガヴォット。
ガムラン
インドネシアの代表的な合奏音楽。
カリオカ
サンバ・カリオカのことで、 リオ・デ・ジャネイロ風の都会的なサンバ。
カリプソ
西インド諸島のトリニダード島の民謡。即興的に単純なメロディ・パターンを繰り返して歌う。ハリー・ベラフォンテが1957年に歌った《バナナ・ボート・ソング》で有名になった。
カレッジ。フォーク
1960年代中頃、アメリカに起こったフォーク・ソング・ブームがアメリカの大学生の間に支持され、大学内で活動、演奏されたフォーク・ソング。社会的影響力を持った。
ガロップ
19世紀中頃流行したドイツ起源の4分の2拍子の急速な舞曲。オペラでも使われ、特にオッフェンバックの《天国と地獄》のガロップが有名。語源は「馬の疾走」。
管楽器
管に空気を吹き込んで音を出す楽器の総称。材質によって金管楽器、木管楽器に分けられる。金管楽器は、マウスピースを唇にあてて息を吹き込み唇の振動で音を出す。木管楽器は、フルートのように楽器の頭部に開けられた穴に息を吹きつけて音を出すものと、 リードが付けられたマウスピースに息を吹き込むものがある。リード楽器には、 1枚リード(シングル・リード)の楽器と、 2枚リード(ダブル・リード)の楽器がある。金管楽器ではヴァルヴやスライドを操作し、木管楽器では管に開けられた穴を開閉して音程を作る。
カンカン
19世紀中頃フランスで流行した4分の2拍子の速い舞曲。社交ダンスから、スカートをまくり足を高く上げて踊るステージ・ダンスに変わった。オッフェンバックの《天国と地獄》やレハールの《メリー・ウィドゥ》に使われている。
環境音楽
鑑賞を目的とせず生活環境や背景の1部として作られた音楽。エリック・サティの音楽がその先駆と言われる。B.G.M.(→ )とほぼ同義。
カンサス・シティ。ジャズ
1930年前後、アメリカ、カンサス・ンティを中心としたビッグ・バンド・ジャズ。カウント・ベイン~楽団がその代表。―→ ジャズ。
問奏曲
幕間の音楽。通常は器楽曲。 2)多楽章の曲において楽章の間に挟まれた経過的な小曲。 3)intcrludc(英)Interludium(独)賛美歌や詩篇の句間に奏されるオルガンの小曲。 4)19世紀のキャラクター・ピースに付けられた自由な形式による小曲の名。シューマン、ブラームス等に例がある。インテルメッゾ。
カンタータ
イタリア語のcantare(歌う)に由来し、器楽曲のソナタに対して声楽曲を意味する言葉。歌詞の内容から室内カンタータと教会カンタータに分類される。イタリアでは17世紀にオペラの影響を受けてレチタティーヴォ(→ )とアリア(→ )の交替から成る独唱用のベル・カント様式の室内カンタータが作曲された。特にA.スカルラッティはこの種の作品を800曲以上遺した。 ドイツでは18世紀のはじめにまず室内カンタータが、やがて教会暦の特定の祝祭日や日曜日の礼拝用音楽として教会カンタータが作曲されるようになった。教会カンタータには独唱用の小さい作品も器楽、独唱、重唱、合唱を含む大規模な作品もある。バッハやテレマン等はこの種の作品を多数遺しているが、曲のタイトルとして「教会カンタータ」は使用していない。
カンツォーネ
イタリア語で「歌」の意味。美しい旋律のイタリアのポピュラー・ソング。2)カンツォーナという場合は、16~ 17世紀のイタリアの器楽曲、中世以後のイタリアの特定の詩の形態、18~ 19世紀のイタリアの叙情的な歌などをさす。
カントリー・アンド・ウエスタン
ヨーロッパからアメリカに移住した人々が作り出したアメリカの民族音楽、およびそのスタイルを受け継いだ音楽。カウボーイ・ソング、ヒルビリー(→ )、偽終止 → 終止。
カントリー・ロック
カントリー・アンド・ウエスタンの影響を受けた、 自人のロック・ミュージック。カタ鳴る。この代用楽器としてヴィブラ・スラップ(→ )がある。
完パケ
完全パッケージの略語。レコードの場合、原 盤のマスタリングにいく前の、トラック・ダウンを終えた状態のテープのこと。
管理制限
委嘱されたCM音楽や映画音楽の放送使用 料や録音、上映使用料などを免除すること。 俗に「管理制限をかける」という。管理制限 についてはJASRACの著作権信託契約約款 の経過措置に規定されているが、タイアップ 全盛の今日では必須の知識となっている。
き行
キー
曲の調性のこと。ハ長調はキー=Cというように使われる
キー局
自ら番組を制作し、全国の放送局にネットワークを通じて番組を供給する放送局のこと。 通常、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ 朝日、テレビ東京がこれに当たり、それぞれ 地方局をネットワークで結んでいる。これに 対して地方局のことをローカル局と呼ぶ。
奇想曲
イタリア語で「気まぐれ」の意味。19世紀ロマン派の作曲家によって書かれた自由で気まぐれ、軽快な器楽曲の名称。17世紀には自由な初期のフーガの1つをさす。
ギグ
小規模なライブハウスで行われるライブ
ギター
撥弦楽器の1つ。 くびれた胴にフレットが付けられたさおがあり、弦は6本。八または指先ではじいて音を出す。実音より1オクターヴ高く記譜する。
ギター・ポップ
ギター・サウンドが主体のポップ・ロック
機内音楽番組
飛行機内で使用される音楽番組。レコード会社の指し値の原盤複製権料を支払い、番組製作会社が作成・使用(第三者使用)する。
キハーダ
ロバ、馬などの下あごの骨を乾燥させて作ったキューバの打楽器。
キメ
曲中で一瞬ストップしたり、全員で同じフレーズを弾いたりなど、曲にアクセントをつけるための演出
逆カバー
日本人が作ったオリジナルの作品を外国人 アーティストが外国語でカバーすること。サザンオールスターズの「いとしのエリー」をレイ・チャールズがサントリーのCMで歌った ことから急速に広まった。日本語詞を英語詞 や中国語詞にするため、JASRACが管理していない翻訳権の処理が必要になる。権利 処理をめぐってメーカーと音楽出版社間で大きな問題となったことからメーカー側がリリースに尻込みし、プームは下火になってしま った。
CASH
香港作曲家及作詞家協会。JASRACと管理契約のある著作権管理団体。2001年度外国入金額ではアメリカ、イタリアに次いで3番目の演奏権・録音権使用料にあたる7300万円を徴収し、JASRACに送金している
キャッチー
今風、古い言葉でナウい
キャラクター・ピース
性格小品。主として19世紀の自由な形式のピアノ小品で、あるムードを伝える音楽、標題的音楽に使う言葉。バガテル、即興曲、カプリッチョ、幻想曲等の他に例えばンューマンの《蝶々》《謝肉祭》のような標題をもつ曲、 または曲集も指す。ギャロップ → ガロップ。
ギャラ報酬
アーティストヘの支払い報酬。このギャラという言い方はアゴ(食事代)、アシ(交通費)、マクラ(宿泊費)という言い方とともに使われる場合が多い。
キャンディー・ポップ
80年代初頭、日本だけでヒットした明るく元気な洋楽ポップス
キュー・シート
テレビ番組や映画の構成要素を音楽と映像 に分け、その進行を秒単位で記入した指示 書のこと。音楽ではテーマ、背景音楽、挿入 歌などに関して山目、作詞家、作曲家、歌手、 秒数などを細かく記入するようになっている。 JASRACにおいては、キュー・シートが分配 の際の重要な資料となる。
嬉遊曲
18世紀中頃に現れた自由な形式の器楽組曲。楽器編成、楽章数、規模なども自由。セレナードやノットゥルノと似ており、ハイドンやモーツァルトによって多くの作品が書かれた。19世紀にはすたれたが20世紀になって復活した。ディヴェルティメント。教会旋法 → モード。
業界誌 Trade Magazine
オリコン(オリジナル・コンフィデンス)、ビルボード誌などヒット・チャートをはじめとした業界内の情報を網羅した音楽業界専門誌。
協奏曲
16世紀には器楽伴奏による声楽曲をさしたが、 一般的には1700年頃から始まるバロック・コンチェルト以後のものをさす。バロック時代に、イタリアのコレッリによって合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)が確立され、バッハの6曲の《ブランデンブルク協奏曲》で頂点に達した。古典派以後独奏協奏曲にかわり、ハイドン以後ソナタギターの調弦記
協奏支響曲
18世紀の交響曲の1つ。合奏協奏曲にならって、複数の独奏楽器をもつ一種の交響曲。シュターミッツなどマンハイム楽派の作曲家によって多く書かれた。
強制許諾制度
著作権者の意思にかかわらず、公益上の観点から権限ある機関により、または著作権団 体を通じて、著作権者に代わって強制的に 著作物の使用を認める制度。著作権者が不 明な場合や専属作品の許諾協議が成立しな かった場合などに適用される。
共同原盤
原盤を2社以上で共同で制作すること。原盤 制作費が高額のため、リスクを減らす効果が ある。現在では圧倒的に共同原盤が主流である。
共同出版
2社以上の音楽出版社で楽曲の著作権を管理すること。内国作品については、権利調整 の結果共同出版になることが多いが、外国 作品では楽曲の作家の契約出版社が異なる ことから共同出版になることがほとんどであ る。英語でCO― PUBLISHINCということから、 コーパブと呼ぶこともある。
共同著作物
複数の者が共同して創作した著作物であっ て、この各人の寄与を分離して個別的に利用することができないもの。なお、音楽の場 合、歌詞と楽曲は別々に利用することができ るため、共同著作物とは言わず、結合著作物 という。(―結合著作物)
キリエ(・エレイソン)
主よ憐れみ給えの意味。 ミサ通常文の第1曲《憐れみの賛歌》。 → ミサ。
ギロ
中南米の打楽器。乾燥させたひょうたんの表面にギザギザを付け、金属のブラシでこすって音を出す。グイロ。クの標準的な組曲配列となった。アルマンドの前に前奏曲、 シンフォニア、 トッカータ等を、サラバンドの前後にメヌエット、ガヴォット、ブレー、ポロネーズ等を挿入することもあった。組曲には他にフランス風序曲(→ )を冒頭にもつ管弦楽組曲、 自由な性格のイタリアの室内ソナタ等があった。スウィート。
く行
グアラーチャ
現代キューバの最もポピュラーな音楽スタイル。 トランペットとピアノにさまざまなラテン打楽器を加えたアップ・テンポの曲調に特色がある。
クイーカ
ブラジルの打楽器。胴の片面に皮が張られ、その内側の中心に棒が付けられている。この棒を湿った布でこすって音を出す。指で皮を押して音程を変化させることもできる。
偶然の暗合
暗号とは「期せずして互いに一致すること」 (広辞苑第二版)。既存の著作物と偶然に同 一性のある著作物を創作した場合、著作権 の侵害行為に該当するのかという問題がある。判例では偶然の暗号による場合、著作 権侵害は成立しないとしている。
グッドウィル Goodwill
顧客吸引力。①会社が長年かかって獲得した自社商品に対する顧客の高い信用、②著名アーティストの持つ商品の宣伝・販売に有効な名声・評価・印象。
クアイア
いわゆるコーラス
クう
シンコペーション。フレーズが拍の頭からではなく、ウラから始まること
クチパク
音楽に合わせて歌っているふりをしていること
組曲
複数の小曲、あるいは楽章をまとめた器楽曲。古典組曲と、近代のオペラ、バレー、劇の付随音楽から自由に抜粋し、配列した近代の組曲がある。古典組曲はバロック時代の最も重要な形式のひとつで、舞曲の性格をもついくつかの楽章から成り、全体は同じ調性で統一を図る。主として鍵盤楽器とリュートのために作曲された。17世紀中頃のフローベルガーはアルマンド(独)一クラント(仏)一サラバンド(西)― ジグ(英)の国際的な形式を示し、これがバロッ品がある。
クラヴィア
オルガン以外の鍵盤楽器の総称。チェンバロ、 クラヴィコード、 ピアノを意味するが、今日ではピアノを指すことが多い。 2)鍵盤楽器の鍵盤を指す。
クラヴィコード
ヨーロッパで用いられた有鍵打弦楽器。鍵盤の奥に付けられた金属棒(タンジェント)が下から弦を突き上げて発音する。他の楽器とは異なり、このタンジェントが弦長を決める役割も担い、 ピッチを決める。 1本の弦を複数の鍵盤で使用するゲブンデン(小型のもの)型と、ひとつの鍵盤に1本の弦を使用するブントフライ型がある。この楽器は音が小さく繊細な楽器なので、指の振動が弦に伝わり、微妙なデュナーミクやニュアンスが出せる。それ故にロココの時代に特に愛好された。
クラコヴイヤク
「クラクフの踊り」の意味で、軽快な4分の2拍子のポーランドの舞曲。ンンコペーションと弱拍のアクセントに特徴がある。
クラシカル・オーサー
映画の著作物において翻案された小説、脚本、音楽などの原作品の著作者をいう。具 体的には映画の原作者、脚本家、映画音楽 の作家などを指す。古典的著作者ともいう。
(―モダン・オーサー)
クラスター
2度音程で密集して作られた和音。全音の積み重ねでも半音の積み重ねでも作ることができる。ヴァイオリンなどの弦楽器では、半音よりさらに小さな音程でクラスターを作ることができる。
グラス・ハーモニカ
ぬれたガラスに手で触れることによって音を出す楽器。ガラス器を回転軸に通して横に置くことにより、常にガラス器がぬれている状態が保たれている。この機構はアメリカの政治家で科学者のベンジャミン・フランクリンによって考案された。モーツァルトの《アダージョK.617a》がよく知られている。クラビーア → クラヴィーア。クラビコード → クラヴィコード。
グラフィック・デザイナー
グラフイックス(文字関係)、レイアウト、アルバム・ジャケットのアートワーク、広告、ポスター、ロゴなどを造り出す人。
クラブ・シーン
最先端のダンス・ミュージックの発信源。最新のダンス・ミュージックを聴きながら踊れるクラブでもある。
クラベス
中南米の打楽器で拍子木の一種。 長さ20cmほどの2本の木をたたいて音を出す。
グラミー賞
毎年、音楽業界のきわだったアーティスト・作品などに対して授与する賞。ベスト・レコード、アルバム、曲、ポップ・ヴォーカリスト(男性・女性)、ポップ・グループ、ロック・ヴォーカリスト、ハード・ロック、ラップ、クラシックからプロデューサー、エンジニア、アートワーク、ライナーノーツなどの部門も設けられている。
グラム・ロック
1970年代、イギリスを中心に流行したロック・スタイル。センセーショナルなファッションに特徴があり、後のヘヴィ。メタル(→ )やパンク・ロック(→ )に影響を与えた。デヴィッド・ボウイがその代表的なミュージシャン。
グランジ Grunge
シアトルに発祥しジェネレイションXと呼ばれる層に広まった音楽スタイル。
オルタナ系ロックと大きすぎサイズの安物衣装が特徴的。ニルヴァーナが代表的アーティスト。
クラリネット
シングル・リードの木管楽器。移調楽器で変口調、イ調の2種類がある。 3オクターヴ半以上の広い音域を持ち、すぐれた演奏能力がある。クラリネット属には他に、小クラリネット、アルト・クラリネット、 バセット・ホルン、バス・クラリネット、コントラバス・クラリネットなどがある。
クラント
フランス語の「走る」に由来する舞曲。16世紀頃よりあり、17世紀には組曲中の1曲となった。イタリア風コレンテは4分の3拍子、 8分の3拍子の絶えず走るような速い曲であるのに対し、フランス風クラントは中庸のテンポで、 2分の3拍子と4分の6拍子がしばしば入れ替わるのを特徴としており、 コレンテより洗練されている。
クリシェ
編曲技法の1つ。同一のコードが長く続いている時、単調さを避けるため半音階や全音階のラインをおくこと。
グルーヴ
音楽の持つ、いわゆるノリのこと、うねり。
クロスオーバー Crossover
市場の1セグメントで成功した作品がほかのセグメントでも売れた場合こう呼ばれる。たとえばR&BとPOPの両チヤートで売れている作品。
グロス売上 Gross Sales
レコード会社から卸店あるいは小売店に出荷した商品の売上金額。
グロッケンシュピール
鉄琴。鋼鉄の音板が鍵盤状に配列され、両手に持った本のマレットでたたいて演奏する。
グロリア
「(天のいと高きところ、神に)栄光」の意味で、 ミサ通常文の第2曲《栄光の賛歌》。 ミサに採用されたのは6世紀。 → ミサ。が進行し、複雑なリズムを作る。
け行
芸団協
正式名称;社団法人日本芸能実演家団体協議会。俳優、歌手、演奏家、舞踏家、演芸家などの59団体を会員とする公益法人。商業用レコードの二次使用料を受ける団体、同じく貸与(レンタル)にかかわる報酬を受ける団体。放送された実演の録音・録画、再放送などに関する報酬権などの著作隣接権処理業務も行う。98年度二次使用料徴収実績25億円。同じく貸レコード使用料25億円。
ケータリング
コンサート会場の楽屋での、メンバー、スタッフの飲食などのケアをすること。
GEMA
ドイツの録音権および演奏権の管理団体。 ドイッ以外の国ではブルガリア、チェコ、スロヴアキア、ポーランド、ルーマニア、 トルコ、ユーゴスラヴイアをカヴァーする。
ゲネプロ
ゲネラルプローベ Gcneralprobc(独)の略。オーケストラの総練習やオペラの舞台練習のこと。ヨーロッパでは一般に公開される。ポピュラー音楽のコンサートのリハーサルも最近はゲネプロと呼んでいる。
グレゴリオ聖歌
典礼聖歌の整備に貢献したと言われるグレゴリウス1世(590~ 604在位)の名に由来するローマ・カトリック教会の典礼のためのラテン語単声聖歌。
軽音楽
ジャズ、ポップス、ロックなど聞きやすく大衆的な音楽のこと。ライト・ミュージック、ポピュラー・ミュージック。
劇伴
げきばん 劇の伴奏音楽の略。情景(場面)の描写や、登場人物の動作、心理に合わせて演奏される背景の音楽。場面の変わりめをスムーズにつなげる「ブリッジ」、動作、場面に区切りをつける「コンマ」、動作にアクセントをつける「タッチ」等がある。
ケチャ
インドネシア、バリ島の民俗芸能。「ラーマーヤナ」を題材にし、芸能化して演じたもの。円陣の男たちが手を上げ、体を震わせて「チャッ、チャッ」と声を出したり舌打ちしたりする。同時にいくつもの異なったリズム
弦楽器
弦の振動によって音を出す楽器の総称。発音のしかたで、ヴァイオリンのように弦をこすって音を出す擦弦楽器、ギターのように弦をはじいて音を出す撥弦楽器、 ピアノのように弦をたたいて音を出す打弦楽器に分類される。
原出版社 Original Publisher
海外の楽曲を日本の出版社が委託されて著作権管理するとき、海外出版社を原出版社(オリジナル出版社)、日本の出版社をサブ・パブリッシャ(サブ出版社)という。
原出版者
海外の音楽出版社とのサブ・パブリッシング 契約において、著作者から直接著作権を譲 渡されている音楽出版社をいう。この契約 において原出版者は特定の地域や期間に限 り、著作権を第二者の音楽出版社に再譲渡 する。オリジナル・パブリッシング、略して OPともいう。
源泉課税 Witllholding Tax
アーティストヘの報酬の支払い「(ネット)5万円」という場合、ギャラ支払い者がアーティストに代わって税金1割を税務署に納めるので、アーティストヘの支払い額は名目上(50、000÷ 0.9=)55、555円となり、5、555円が支払い者によって税務署に納められる源泉税となる。米国のアーティストであれば2割が源泉課税となり(50、000÷ 0.8=)、62、500円が支払い額で12、500円が源泉税となる。
限定盤 bmited Edidon
プレス枚数が限定された商品(アルバム)。
現代的著作者
→モダン・オーサー
原盤
レコードのマスター・テープのこと。これを 複製してレコードを作る。以前はレコード会 社がすべての原盤制作を手がけていたが、 現在では音楽出版社やプロダクションが原盤 を制作するケースが非常に増えている。
原盤印税
原盤制作者がレコード会社または共同原盤 制作者から受領する原盤権譲渡または供給 の対価。現在、原盤印税の平均は、CDの税 抜価格からジャケット代(税込価格の6.5~ 15%)を引いた額の12~ 15%(アーティスト印 税込み)。
原盤供給契約
原盤の権利者と使用者との原盤権の使用許 諾契約。一般的にはプロダクンヨンや音楽出 版社などの原盤権者とレコード会社との間で 結ばれる。原盤供給契約においては、原盤 譲渡契約と違い、原盤の使用条件が詳細に 決められる。通常、使用範囲はレコードの複製、)員布のみとされ、契約の適用地域も日本 国内に限定される。
原盤権
原盤制作者が保有する原盤に関する権利。 著作権法には原盤権という文言はなく、レコード製作者の権利として定義されている。し かし音楽業界では日常的に原盤権という言 葉が使われている。
原盤譲渡契約
原盤制作者と原盤権の譲受者との原盤権の 譲渡契約。一般的にはプロダクションや音楽 出版社などの原盤制作会社とレコード会社との間で結ばれる。原盤譲渡契約においては、 原盤供給契約と違い、範囲、地域、期間の制 限なく、原盤制作会社からレコード会社へ原盤権が譲渡される。
原盤制作者
制作費を負担して原盤を制作した者。従来、 原盤はレコード会社が独占的に制作していたが、音楽出版社の出現により、音楽出版社 やプロダクンヨンなどが原盤制作に関与する 例が非常に増えてきている。オリコンなどの 情報誌を見ると、その過半数が音楽出版社 などが制作した原盤で占められている。原 盤制作費の高騰によりリクープするのが非常 に難しくなってきており、原盤制作はしっかりした予算管理が必要である。
幻想曲
形式にとらわれない作品であるがその内容は多様である。
16~ 17世紀に作曲されたリュート(→)や鍵盤楽器のための「ファンタジア」は厳格
こ行
広告代理店
かつてはクライアントと広告媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など)との間に入って、雑誌 なら広告スペース、テレビならCFタイム売買 の仲介を行なってきた。最近では広告の企 画立案や制作、さらにマーケティングまでを 手がけるようになってきた。電通、博報堂が 有名である。
広告主
文字通り広告の依頼主、発注主。通常、クラ イアントと呼ばれる。広告代理店は広告主からの発注を受けて広告を制作する。広告代 理店にとっては神様のような存在である。
公衆送信権
1997年6月10日の著作権法改正(1998年1月1 日施行)により、新しく著作者のために創設 された権利。インタラクテイブ送信について は、著作者は従来から有線送信権が認められていたが、公衆送信権により、公衆への送 信が行なわれていなくても、つまり端末から のアクセスがなくても、サーバーヘのデータ のアップロードが行なわれた時点で著作者 の権利が働くこととした。送信可能化と公衆へのすべての送信の2つの行為を権利の対 象としている。
公示制度
広く一般に情報を示すための制度。著作権 登録については、著作権の取り引きの安全を図るためにこの制度が設けられている。
公正取引委員会
1947年に制定された独占禁止法の取り締まり機関。内閣から独立して職権を行使する ことができる。音楽用CDの再販見直し問題 の際には、公正取引委員会の動向に音楽業 界は一喜一憂した。結局、公取委の結論により、当分の間、再販制度は引き続き存続することになった。しかし、公取委は「再販制度 について引き続き検討を行なうこととし、一定期間経過後に制度自体の存廃についての 結論を出す」旨を表明した。
交響曲
管弦楽(オーケストラ)のためのソナタ。17世紀以後、オペラの序曲が急―緩―急のイタリア序曲へと発展し、後に多楽章のセレナードや3楽章のンンフォニアが登場した。これらが、マンハイム楽派のンユタ~ミッツなどによって編成の改革や充実がはかられ、ハイドンによって現在の交響曲の形が完成された。ハイドンはメヌエットを入れて4楽章とし、モーツァルトもこれにならって交響曲を書いた。ベートーヴェンは、第2交響曲でメヌエットのかわりにスケルツォを入れ、第3交響曲で規模と内容を非常に大きなものとした。第9交響曲では合唱を入れ、ロマン派の交響曲へ影響を与えた。ロマン派以後では、ブラームス、チャイコフスキー、マーラーなどが交響曲作曲家として重要である。シンフォニー。
交響詩
対位法やリチェルカーレ(→ )の「自由な変形」という意味でこう呼ばれた。バッハの《半音階的幻想曲》、モーツァルトのピアノのための《幻想曲》は即興的性格の作品であり、 シューマンやブラームスの《幻想曲》は夢幻夢想的なキャラクター・ピース(→ )である。またシューベルトの《さすらい人幻想曲》やンユ~マンの《幻想曲》Op.17は自由なソナタ形式である。さらにリストの《ドン・ジョヴァンニ幻想曲》のようにオペラのポプリ(接続曲)もある。ファンタジー。
鍵盤楽器
オルガン、チェンバロ、 クラヴィコード、ハーモニウム、アコーディオン、ピアノ等あらゆる有鍵楽器の総称。キーボード。
。
行進曲
軍隊や集団を行進させるための音楽。実用的な行進曲と鑑賞用の芸術的な行進曲がある。通常、 2拍子で複合3部形式をとる。内容によって、軍隊行進曲、結婚行進曲、葬送行進曲、祝典行進曲などがある。マーチ。マルチヤ。
コード進行
コード(和音)の連結のこと。各種の和音を効果的に連結し、 トニック(I)へ解決することを目的とする。
コード・ネーム
和音の構成を記号化して示したもの。英語で表記される。
コーラス
)→ 合唱。 2)歌の主部。ヴァース(前歌、序奏)に対する言葉。 くり返される場合は、ファースト・コーラス(ワン・コーラス)、セカンド・コーラス(ツー・コーラス)などと呼ばれる。リフレインと同義。
コーラングレ
ダブル・リードのオーボエ属の木管楽器。オーボエより完全5度低いへ調の移調楽器。洋梨型の朝顔を持ち柔らかな美しい音色に特徴がある。コール・アングレー、イングリッシュ・ホルン。
ホルンから発達したトランペット属の金管楽器。音域はトランペットと同じで運動性にすぐれている。変口調の移調楽器で、吹奏楽では常に用いられる。
コール・アンド・レスポンス
メイン・ボーカルとコーラスが呼応した形で演奏されることで、いわゆる掛け合いのこと
ゴールド・アルバム Gold Album
日本レコード協会ではアルバムで20万枚以上(洋楽ものは10万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは50万枚。英国では10万枚。
ゴールド・シングル Gold Single
日本レコード協会ではシングル盤で20万枚以上(洋楽ものは5万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは50万枚。英国では10万枚。
公表起算主義
著作権の保護期間の終了時を公表の時点から計算する考え方。日本では死亡起算主義 の原則を適用することが不可能または不適当な著作物について、例外的に公表起算主 義を採用している。具体的には無名/変名 の著作物、団体名義の著作物、映画の著作物に適用される。(―死亡起算主義)
公有
―→パブリック・ドメイン
顧客吸引力
有名人の氏名や肖像、マンガや映画などの キヤラクターが消費者に対して持つ吸引力を いう。グッドウイルともいう。広告主はこれら が持つ顧客吸引力を利用して、商品の販売促進やサービスの需要増大を図るのである。
国際票
CISAC(著作家作曲家協会国際連合)で決めた国際的な作品届カードのこと。
ゴスペル
20年代にアメリカの黒人たちによって生み出された讃美歌
固定ド
調に関係なく音名で呼ぶ読譜法
古典的著作者
―・クランカル・オーサー
コミッション Commission
手数料。
コラボレーション
共に働く共同作業
コレクターズCD
海賊盤のこと
根音
和音の基礎となる音。和音は根音の上に3度、 5度の音を加えて三和音ができ、 さらに7度の音を加えて四和音(7の和音)ができる。それぞれの音は第3音、第5音、第7音などと呼ばれる。
コンガ
キューバの打楽器。大きな木をくり抜いて一方に革を張った太鼓。通常、 2個1組で使われる。コンガ・ドラムズ。
コンセプト・アルバム
あるテーマを与えて、それに沿って曲を展開させたアルバム。
コントラバス
最低音域の弦楽器。通常4弦だが、オーケストラでは最低のハ音を出すために5弦の楽器が用いられることもある。実音より1オクターヴ高く記譜される。
コンデンス・スコア
簡易スコア。書き方は一定していないが、曲の概要を示すために2~ 3段に要約して書かれたスコアのこと。簡易な指揮用楽譜として用いることもある。
コンテンツ・プロヴァイダー
クリエイターが制作したコンテンッを商品企画、制作、プロモーションによって商品価値を高め、利益をあげようとする人もしくは法人
コントラファゴット
ファゴットより1オクターヴ低い、木製または金属製の楽器。実音より1オクターヴ高く記譜される。
コントルダンス
17-18世紀に流行したイギリス起源の民族舞踊。ショパンに作品がある。
コンペティション
広告主(クライアント)が広告代理店数社にプレゼンテ~ンヨンをさせて、その中から1社 を選ぶ方法。略してコンペという。多いとき で6社、通常3~ 4社がコンペに参加する。 現在のコマーンャル制作の7~ 8割は、この方法によって広告代理店が決められている。 ちなみにコンペを行なわないで、広告代理 店が固定されているやり方をAE制という。
コンピレーション
あるテーマのもとに、異なったアーティストの作品で編集されたアルバム
コンボ
小さなの意味
コンポーズ
作曲すること。作曲者をコンポーザーという
サイド・ギター
バンドで2本のギターがある場合、メロディを担当するリード・ギターに対して、 リズム楽器の役割をはたすギターを指す。
サウンド・トラック
映画のフィルムやビデオ・テープで音声や音楽を記録してある部分。転じて、映画で使用。
コンポ
1930年代からさかんになった小編成のジャズ・バンド。人数、編成上の決まりは特にない。
さ行
サーチャージ方式
現在日本レコード協会が採用している、貸レコード業者から使用料を徴収する方法。従来、レコード協会は「月額使用料規程」によって使用料を徴収していたが、1986年4月より CDに対し、1988年6月からは全レコードについてこの方式を導入した。レンタル・ショップ にレンタル用レコードを卸す卸代行店にレコードが出荷される際に、レコード協会が卸代 行店からみなし使用料を徴収するというも の。現在の貸レコード使用料は、アルバム1 枚につき330円、ンングル1枚につき85円となっている。
サイケデリック・ロック
麻薬によるトリップを連想させるような歌詞や、幻想的な音楽
サイド・メン
主にジャズで使われる用語で、メインの楽器のプレイヤー以外のメンバーを指す
再販商品
再販制度により指定された、価格の拘束が可 能な商品。従来は独占禁止法で規定された法定再販商品と、公取委が指定した指定再 販商品の2種類があつたが、1997年4月1日に 指定再販商品は全廃された。その結果、法 定再;:反対象の新聞、書籍、雑誌、レコード、 音楽用テープ、音楽用CDの6品目だけが再 販商品となった。
再販売価格維持制度
商品の定価をメーカー(製造業者)が決め、 その価格で小売店に販売させる制度。もし 小売店がこれに違反した場合、メーカーはそ の小売店との契約を破棄(商品の供給停止) できる。日本では固定価格の強制は独占禁止法によって禁止されているが、著作物であ るレコードや書籍、雑誌、新聞に関しては例 外的に再販売価格維持制度を認めている。
サクスホルン
ベルギーの楽器製作家、アドルフ・サックスが19世紀半ばに発明した金管楽器。音域まで7種類の大きさの楽器があり、それぞれ、小ビューグル、ビューグル(フリューグルホルン)、アルト、バリトン、ユーフォニアム(小バス)、中バス、大バスと呼ばれている。吹奏楽で常に用いられる。変口調または変ホ調の移調楽器。サクソルン。ル・リードで、 ソプラニーノからコントラバスまで7種類の楽器がある。吹奏楽で常に用いられる他、独奏楽器として特にフランスの作曲家に好んで用いられる。ジャズ、ポピュラー音楽でも広く用いられている。
サクソフォン
ベルギーの楽器製作家、アドルフ・サックスが19世紀半ばに発明した金属製の木管楽器。
作品届
作品の作詞者、作曲者、音楽出版社などの 権利者がJASRACに作品を登録するための 届け出。内国作品においては作家用、音楽 出版社用があり、外国作品においては曲別 契約用、カタログ契約用がある。作品届の締 め切り日は3月、6月、9月、12月の各末日の10 日前である。具体的には3月21日、6月20日、 9月20日、12月21日となるが、締め切り日が土 日か祝日に当たった場合は、その前の平日と なる。正確な作品届を提出することは誤分 配を防ぎ、正しい分配を受けるための基本 である。
サザン・ソウル
アメリカの都市メンフィスを中心として生まれたソウル・ミュージック
サスペンション
非和声音のうちの掛留音のこと。前の和音の音が次の和音のなかに引き延ばされている状態をサスペンションという。これを含む和音をサスペンション・コードという。
SACEM
フランスの録音権および演奏権の管理団体。
さび
ポピュラー・ソングなどで、変化の見られる中間部のこと。
サブ出版社
海外の楽曲を日本の出版社が委託されて著作権管理するとき、海外出版社を原出版社(オリジナル出版社)、日本の出版社をサブパブリッシャ(サブ出版社、下請出版社)という。
サブ・パブリッシャー
→下請出版社
サラバンド
17~ 18世紀にヨーロッパで流行した舞曲。緩やかな速度の4分の3拍子、 2分の3拍子で荘重な雰囲気をもつ。起源はペルンヤと推測されるが16世紀はじめにスペインで、後にフランス、イギリスで踊られるようになり、古典組曲中の1曲となった。
サルサ
ニューヨークの黒人、スペイン系移民によって発達したラテン・ミュージックの総称。キューバ音楽が基本となり多くのラテン打楽器が使われる。
サルタレロ
「小さな跳躍」の意味で、16世紀イタリアの急速な3拍子の舞曲。メンデルスゾーンの《交響曲第4番「イタリア」》の終楽章に用いられている。
さわり
本来は、義太夫節で義太夫以外の他の曲から取った一節を聞かせどころとしたことからでた言葉。転じて、「ほんの一節」という意味や、ある曲の有名な一部分を聞かせることをさす。
サンクトゥス
「聖」を意味する。 ミサ通常文の《感謝の讃歌》で、第4曲。歌詞はイザヤ書第6章第3節に基づく。
通常文中最も古くからある。 → ミサ。
サンパ
ブラジルの民族舞踊音楽。アフリカのリズムが基になり、集団で輪になったり行列したりしながら踊
る。特に、 リオ・デ・ジャネイロのカーニヴァルで踊られるものが有名。
サンプリング
あらゆるジャンルの音楽で使用されているテクニックで、楽器(サンプラー)、レコーダー などを利用し、楽音やフレーズに既存もしく はオリジナルの楽曲または自然音等を使用することをいう。
サンプリング方式
放送やカラオケの分野で採用されている、使 用楽曲の実態調査方法。使用者または使用 楽曲、頻度があまりにも膨大であるため、事 務手続きの煩雑さを軽減するために採用さ れている。方法としては対象使用者、使用期 間などを特定して使用楽曲を調査する。し かしサンプリング方式の精度を疑う声もあ り、特にテレビのレコード放送においては13 週に1週という割合でサンプリング調査が行 なわれていることから、見直しを提言する人 が多い。現在、CDにはISRCコードという楽 曲の情報が入った全世界共通のコードが搭 載されつつあり、将来的には全使用レコード を確定することが可能になるだろう。
サンプル・クリアランス・エージェント
アメリカで誕生した、サンプリングの権利処 理を専門に扱う会社。レコード会社や弁護士 に頼むより費用が安く上がるメリットがある。 エージェントに対する費用は平均で時間単位 だと1時間30ドル、曲単位だと1曲450ドル。
讚美歌
日本語の「讃美歌」は主としてプロテスタント教会の「教会歌」を意味し、カトリックでは「聖歌」という言葉を使うことが多い。しかし一般的には「キリスト教の神や聖人を讃美する歌」と考えてよい。ただし、西欧のカトリック教会ではラテン語のイムヌスがこれにあたり、ミサでは用いられずに聖務日課にのみ用いられる典礼歌を指し、プロテスタント教会ではルターやカルヴァン等の各国語による会衆歌を指す。
3部形式
3つの大楽節による形式。通常、主題提示、中間部、再現部というA― B― Aの形をとる。古典派のメヌエットなどに見られる形式。
サンプリング
標本化。楽器音、 自然音などを音源として利用するために録音、記録すること。シンセサイザーでは、サンプリング音源を利用して実際の楽器と全く同じ音で演奏することができる。
し行
CAEリスト
著作者、音楽出版社に関する国際資料で、 スイスの著作権団体であるSUISAが管理し ている。年4回、定期的に情報が更新されて世界の各考作権団体に提供されている。
CO―PUBLISHING
→共同出版
C:SAC
1926年に設立された著作権団体の国際的組 織。著作家作曲家協会国際連合という。総 合的な知的所有権擁護のための世界的団体 であり、音楽に限らず文学、演劇などの各分 野に渡る著作権を管理する協会や団体が加 盟している。JASRACは1960年に加盟した。 所在地はパリ。
シェイカー
金属製の筒に小石や砂などを入れ、上下に振って音を出すラテン打楽器。
シェイク
金管楽器の装飾音の1つ。唇を使って、 1倍音上の音を交互に奏するトリル。 2)エレクトリック・ギターの奏法の1つ。
サンパ・ホイッスル
サンバで使われる笛。小さな十字形で、人指し指と親指で穴を開いたり閉じたりして音を変える。
シアトリカル
演劇的、芝居的なもの
シーケンサー
主にシンセサイザーを自動演奏させるために用いられる電子機器。初期のシーケンサーが短い音形の繰り返し(シーケンス)を演奏する目的で使われたためこの名で呼ばれるが、今日ではより高度な自動演奏も可能となっている。
GS
グループサウンズの略
Cメロ
コードネームの付記されたメロディ譜のこと
JAM
→日本広告音楽制作者連盟
JASRAC
→日本音楽著作権協会
シカゴ。ジャズ
1920年代、ニューオーリンズからンカゴに進出したジャズ・ミュージンャンによって作られたジャズ。シンプルで強烈なビートに特徴がある。
シカゴ・ブルース
1920年代、 ミシシッピでシティ・ブルース、フォーク・ブルースなどと呼ばれていたブルースがシカゴに渡り、 ビッグ・シティ・ブルースと呼ばれ人気を集めたもの。
しかけ
フレーズの切れ目や、曲の段落に表れるアレンジ上の約束事で、主にリズムやコードの進行のこと
事業計画 Business Plall(BP)
通常年間の事業計画。売上および利益計画を設定その実現方法を示すテキスト。
ジグ
1650~ 1750年頃、古典組曲の最後に置かれた舞曲。フランスのジグには通常複合3拍子(8分の6、 4分の6)、付点リズム、跳躍、ワーガ的書法等が見られる。イタリアのジガはテンポが速く、フーガ的構成をとらず、基本和声の上を急速に駆け巡る経過句をもつ。
時限再販
一定の期間を経過した再販商品の定価を抹 消して、小売店が自由に価格設定して販売 してもよいという新しい形の再販制度。出版 物については1980年10月1日から、CDについては1992年11月1日から発足したが、現実的 には時限再販導入後もほとんどの小売店が 定価売りしているようである。
仕込み
あらかじめ予定通り準備しておくこと
下請出版者
海外の音楽出版社とのサブ・パブリッシング 契約において、原出版者からその国(あるい はその国を含めた周辺諸国)の地域に限って 著作権を譲渡された音楽出版社のこと。サ ブ・パブリッシャー、略してSPともいう。
実演家
俳優、舞踏家、演奏家、歌手その他実演を行なう者および実演を指揮し、または演出する者。音楽の分野においては歌手、アーテイス 卜、ミュージシャンなどのさまざまな呼び方 があるが、著作権法11ではこれらはすべて 「実演家」となり、保有する権利に違いはない。
実演家著作隣接権センター
日本芸能実演家団体協議会が1993年10月1日 に設置した著作隣接権にかかわるすべての 業務を扱う機構。実演家の著作隣接権を擁護し、その権利を行使するとともに実演家の 著作隣接権についての調査研究、著作権思 想の普及に努めることを目的としている。
実演家等保護条約
1961年にベルヌ同盟、ILO(国際労働機関) およびユネスコが中心となってローマで制定 された、著作隣接権者を保護するための国 際条約。正式には「実演家、レコード製作者 及び放送機関の保護に関する国際条約」とい う。日本は1989年10月26日に加盟。著作物を 公衆に伝達する役割を果たす実演家、レコ ード製作者、および放送事業者の権利の国 際的保護を目的として作成された。著作権法 の著作隣接権に関する規定は、本条約を参 考にして作られている。通称、ローマ条約。 1998年4月末現在の加盟国数は56。
室内楽
2~ 10人程度による器楽演奏とそのための曲。通常、各声部1人の奏者による。宮廷や貴族の部屋で演奏される音楽を表すイタリア語「ムジカ・グ・カメラ」から由来し、バロック時代のトリオ・ソナタ(→ )や、古典派以後の弦楽4重奏などが代表的な形態。古典派以後、管楽器、弦楽器、 ピアノなど各種の組合せによる室内楽が多く書かれている。
私的録音録画
→ホーム・テーピング
私的録音補償金管理協会
1992年の私的録音録画問題に関する著作権 法の改正を受けて設立された著作者団体 で、正式名称は社団法人私的録音補償金管 理協会。JASRAC、芸団協、レコード協会の 3団体により設立され、1993年3月3日に、私 的録音にかかわる指定管理団体として文化 庁長官より指定された。通称、SARAH。
死亡起算主義
著作権の保護期間の終了時を著作者の死亡 時を起点として計算する考え方。日本の著作 権法は原則として、死亡起算主義を採用して いる。(―公表起算主義)
ジャケット控除
レコード会社が権利者などへ支払う際の計算基準となる印税単価を算出するためのも の。通常、印税単価はCDやテープの税抜価 格からジャケット代を引いた額に印税率を乗じて算出する。ジャケット代はレコードごと に算出するのではなく、便宜上税込価格の 6.5~ 15%とするメーカーがほとんどである。 なぜジャケット代にこれほどの幅があるのか というと、CDが新しく市場に出た際、CDは 新規開発商品ということでジャケット製作費 がLPより多くかかったことから、メーカー側がジャケット代を暫定的に税込価格の15%と したことによる。現在では印刷代などの諸経 費がかなり低くなったのにもかかわらず、相変わらずジャケット代を15%とするメーカー が多い。メーカーにとっては、ジャケット代を 高く設定すると支払う印税単価が低くなる。 したがってメーカーが自発的にあるいは積 極的にジャケット代を低く設定することはま ずない。印税単価を算出するための計算基準は、あくまでも実際に沿った数字であるべきではないだろうか。ジャケット控除や出庫 控除などは、音楽出版社やプロダクション側 には非常に不透明な事柄である。不透明な 部分を残したままで契約をしているようで は、真の信頼関係など築けるはずもない。
ジャケット代控除
→ジャケット控除
ジャレード
レコードの受注・配送会社、ジャパンレコード配送会社のこと。日本のレコードの物流は ジャレードとNRCの2社で行なわれている。 いずれもレコード会社各社の共同出資による会社だ。
シャコンヌ
スペイン起源の通常は2拍目にアクセントを置く4分の3拍子の緩やかな舞曲で、バロック時代に盛んに作曲された。パッサカリア(→ )とよく似た変奏の一種である。
ジャジー
ジャズっぽい雰囲気を表す言葉
ジャズ
20世紀初めにアメリカのニューオーリンズで生まれた音楽スタイルの呼び名。黒人がもたらしたアフリカの民族音楽のリズムとヨーロッパの音楽が融合してできたものと言われている。揺れ動くスウィング感と即興演奏に特徴があり、即興ではモード(旋法)が使われることも多い。演奏スタイルは時代により変遷し、主に次のように分類される。ニューオーリンズ・ジャズ……最も初期の、少人数の集団即興のジャズ。ディキン~ランド・ジャズ……ニューオーリンズ・ジャズの中でソロに重点を置いたジャズ。ビッグ・バンド・ジャズ……大編成のオーケストラ・ジャズ。これをスウィング・ジャズと言い、この時代をスウィング時代と言う。モダン・ジャズ……複雑なリズムや不協和音などを取り入れたジャズ。この演奏スタイルをビ・バップ(バップ)と言う。前衛ジャズ(フリー・ジャズ)… …既製の概念や理論から逃がれ、新しいスタイルを追求したジャズ。
ジャズ・ロック
60年代後半、ジャズに影響を受けてロックミュージシャンが始めたスタイル
シャッフル・リズム
もと、アメリカ南部の黒人の間で作られた独特のリズムが1920年代にジャズ・リズムとして流行したもの。ブギ・ウギのリズムに近く、付点音符でバウンス(跳ねる)させるのが特徴。
シャンソン
フランスのポピュラー・ソング。愛の歌、政治的な歌、風刺的な歌など変化に富んだ内容の曲が多い。 2)フランスの世俗歌曲。12~ 13世紀の単旋律のシャンソン、14~ 15世紀の多声のシャンソンなどがある。
終止
和音がその機能にしたがって連結されることを終止形(カデンツ)といい、終止形のつらなりの中での区切りの部分を終止とよぶ。
主音
音階の第1音。調を決定する音。 トニック。
主調
曲の中心となる調。通常、主調で始まり、主調で終わる。
受託放送事業者
→委託放送事業者
受難曲
キリスト受難の物語に作曲した声楽曲で、教会の典礼で演奏される曲と非典礼的な曲がある。カトリック教会では15世紀頃より多声の受難曲が作曲されるようになった。
主和音
音階の主音上の3和音で曲の中心となる和音。長調では長3和音、短調では短3和音となる。和音記号はIまたはTを用いる。
出荷控除
通常工場出荷数の20%。原盤ロイヤルティの計算にあたり、最初の基準となる定価の20%が容器代控除として前もって差し引かれる。返品金額が20%になるという仮定に対応する(工場出荷の20%の代わりに営業所出荷の10%の契約もある)。
出庫控除
レコード会社がJASRACや原盤制作者、プロダクションなどへ著作権使用料や原盤印 税、歌唱印税、プロモート印税を支払う際の 計算基準となる売上枚数を算出するための もの。レコードの場合、長期間に渡って返品 が発生するため、純売上枚数を期間で確定 するのは難しく、便宜的に工場出荷数や営業 所出荷数の80%を売上枚数として印税計算 をすることがほとんどである。もちろん、この80%という数字をすべてのアーティストや レコードに当てはめることはない。ミリオン セラー・アーティストであれば、返品が数十 万枚とカウントされるのは原盤制作者やプロダクンヨン側に不当に不利益であると言えよ う。また、レコード会社と特約店、卸代行店 との販売契約において、返品枠が10~ 15% とされている事情からも、出庫控除は改善す る余地がある条項と言える。契約の交渉対 象が印税率に限定されがちであるが、実は 出庫控除を下げることの方が印税単価を上げる早道であることに、関係者は一刻も早く 気付くべきである。
出版権
著作権法では、出版権とは著作権者が保有 する著作物を出版することに関する排他的権 利のことを指すが、音楽業界では単に著作 権そのものを指す。例えば「この曲の出版と 原盤はどこの会社が持ってるの?」などと使 われる。
循環コード
コード・パターンとして定型化されたもの。 トニック・コードから始まり、 いくつかのコードを通
って再びトニック・コードに戻る簡単なコードのこと。
条(項)Clause.Paragaph
契約書の区分表記。例:第1条
肖像権
人が自分の肖像について有する権利。肖像 権は、自分の肖像を自らの意志に反して使用 されない権利であるプライバシー権と、有名 人などのように自分の肖像が顧客吸引力(グッドウイル)を持つ場合に、第二者に独占的に利用させるパブリシティ権としての両面を 持っている。肖像権は我が国の法律には規定されていないが、判例として確立されてい る権利である。
肖像パブリシティ権擁護監視機構
1986年6月に設立された肖像権、パブリシテイ権の権利擁護団体。肖像パブリシティ権を 擁護し、権利を侵各する不正商品を監視する目的で結成された。同機構は肖像権の不正商品を全国的に監視しており、肖像パブリシティ権の確立、立法化に力を注いでいる。略して肖パブ機構と呼ばれている。
商標法
商標権の設定、保護および規制についての 手続きおよび実体に関する法律。商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的としている。なお、商標法は、特許法、実用新案法、意匠法とともに工業所 有権法に属する。
商品化権
人気のある漫画や絵画、有名な人物の肖像 や写真、似顔絵などを商品や広告に利用して経済的利益を上げる権利のこと。商品化 権を明確な権利として規定している法律は ないが、近年判例によって確立されつつある 権利である。有名な判例として「サザエさん事件」、「たいやきくんぬいぐるみ事件」、「ライダーマン事件」などがある。
商品番号 Cattlogue Number
各商品ごとに附番されたシリアル・ナンバー。パッケージを指定する上のキーコード。
省略記号
記譜または読譜を容易にするために省略した簡易な方法にすること。楽器名や発想標語の略記も含めて省略法というが、特に楽譜上で記譜法や演奏法を略記することを省略記号と呼ぶ。
純正律
純正調律のことで、各音程を決める際にオクターヴの他にすべての5度と3度を和声的に純正(濁りのない)に保とうとする調律。
ショーロ
ブラジルの古典的な演奏スタイル。フルートと4弦ギターのカバキーニョとギターが掛け合いをしながら進んでゆく。
序曲
オペラ、オラトリオ、バレー、組曲などのはじめに置かれ、導入の役割を果たす器楽曲。近代に至り、演奏会用の独立した序曲も現われた。オーヴァーテュア。→フランス風序曲。→イタリア風序曲。
初見
初めての楽譜を見て、すぐに演奏したり歌ったりすること。初見力は音楽家に要求される能力の1つで、特にスタジオ・プレイヤーには必須とされる。
シロフォン
木琴。鍵盤状に配列された木製の音板を、両手に持った木製のマレットでたたいて演奏する。共鳴箱や共鳴管が下部に付けられているものが多い。
シンガー・ソングライター
自ら作詞、作曲した歌を歌う歌手のこと。主に、ニュー・ミュージック系のソロ・ンンガーに対して使い、 ロック・シンガーには使わない。
シンクロナイゼーション
音楽を映像と同期させること。略してシンクロ。外国ではシンクロに関する権利(映画録 音権)は、著作権管理団体ではなく音楽出版 社が直接管理している。そのためJASRAC では、内国作品と外国作品とではンンクロの 扱いを異にしている。すなわち内国作品で は、人格権的な問題(テレビCMなど)は別に してンンクロはJASRACに許諾権があるが、 外国作品については権利者側に許諾を留保 できる権利がある。したがつて外国作品をン ンクロして使用する場合は、楽曲を管理して いる音楽出版社の許諾が必要だ。具体的に はテレビCM、映画、ビデオグラムが当てはまる。ただしビデオグラムに関しては例外が あるので、JASRACに確認する必要がある。
シンクロ・フィー Syncronizttion Fee
映画あるいはTV番組など、映像と音楽を利用した作品を制作する際に、映像イメージに音楽をかぶせる作業に伴い発生する楽曲使用許可料。通常のCD著作権料とは違い、マスター作成時一回の作業に対して権利者(作家あるいは出版社)に支払われる。
シンコペーション
強弱の位置が変わること。ジャズをはじめ、ポピュラー・ミュージックには極めて多く用いられている。
シンセサイザー
「合成」の意味で、電子回路を使って様々な音色を作り合成することができる装置、楽器。1950年代にアメリカで開発され、1968年にキーボードのついたンステムが発表されてから急速に普及した。装置は直流電圧で制御され、機能別に独立したユニットで構成されている。それぞれのユニットは、正弦波、鋸歯状波、ホワイトノイズ(白色雑音)など信号を発生する部分、変調器、濾波器(フィルター)など音色を作る部分、時間的変化を与える部分、これらの信号を処理する部分などに分けられる。コンピュータによる制御も行われる。サンプリング機能を持つものは、 自然の音などをサンプリングし
て演奏したり、PCM音源によるサンプリングを用いて実際の楽器と全く同じ音で演奏することもできる。
す行
吹奏楽
木管楽器、金管楽器、打楽器による合奏。華麗な響きと壮大な音に特徴があり、戸外の演奏や行進に適している。軍楽隊がその代表的なものだが演奏会用の吹奏楽団もあり、オーケストラ曲を編曲して演奏することも多い。ブラス・バンド。
スウィング
揺れるという意味で、ジャズの躍動感を表す言葉。1930~ 40年代にはジャズの代名詞ともなった。 → ジャズ。
スキャット
歌詞の代わりに「ダバダバ」「ドュビドウワ」など、意味のない言葉を即興的に歌うこと。ジャズ・シンガーをはじめ、ポピュラー音楽の世界で多く用いられる。
スケルツォ
諧諺曲。シンコペーションを多用した3拍子の快活、おどけた感じの曲。ベートーヴェンが交響曲、ソナタ、弦楽4重奏曲の第3楽章でメヌエットの代わりに用いた。
スコア
総譜。合奏、合唱、オーケストラなどのすべてのパートが同時に書かれている楽譜。音域の高いパートから順に上から下へ書かれる。
シンパル
円盤形で中央がやや盛り上がった金属製の打楽器。 2枚1組で両手に持ち、打ち合わせる。スタンドに取付け、スティックなどで打つこともある。さまざまな大きさの種類がある。
スタジオ・ミュージシャン
レコーディング専門にフリーで仕事をするミュージシャン
スタンダード
誰もが知っている有名な曲
スタンダード・ナンバー
流行に関係なく長年にわたり多くの演奏家に取り上げられ広く一般に親しまれている曲の総称。
スタンダード・ビッチ
標準調子。音の高さを合わせるために決められた特定の振動数(音高)。標準調子は時代によって変遷があるが、1859年のパリ会議と1885年のウィーン会議で1点イ(A)音=435ヘルツとする国際ピッチが定められた。後に1939年のロンドン会議で1点イ(A)音=440ヘルツをコンサート・ピッチとして今日に至っている。しかし、実際には演奏効果を高めるためにピッチを高くする傾向があり、現在の演奏会では442~ 443ヘルツが多く用いられている。
ステーション・バリュー
JASRACが放送使用料を算定する際の計算基準となる、放送局のポイントのこと。放送 局は、その放送事業の規模や放送がカバー する地域の差が大きく、どの放送局で放送さ れたかによって、作品の分配における評価を 変える必要がある。ステーンヨン・バリュー はその放送局間の比較のために設けられた ものである。
スティック
打楽器、特にドラムをたたくばち。棒状で、先端に丸い小さな頭が付いている。先端が球状のものはマレット(→ )と呼んで区別している。
スティール・ギター
ハワイアン・ミュージックやカントリー・アンド・ウエスタンで使われるギターの1種。台の上に本体を水平に置き、左手の金属棒で弦を押さえて右手のピックではじく。電気的に音量や音質を変えることができる。特有のポルタメントを奏でる。ハワイアン・ギター。
スティール・ドラム
トリニダード島で作られたドラム。 ドラム罐の底をハンマーでたたいて窪みを付け、いくつかの面に分け、その面ごとに音程を出せるように作った打楽器。楽器の大きさによって、それぞれ音域が異なる。
ストライド・ピアノ
もと、 ラグタイムのピアノ奏法で、左手のベースを1拍1拍交互にオクターヴにまたがせて弾くスタイルをいう。
ストリングス
オーケストラやアンサンブル、バンドなどにおける弦楽器群の呼び名。→ 弦楽器。
ストレート・メロディ
楽譜に書かれた通りのメロディのこと。
ストローク奏法
ギター奏法の1つ。コードを弾き下ろしたり弾き上げたりしてコード・サウンドを出す奏法。弾き下ろすことをダウン・ストローク、弾き上げることをアップ・ストロークという。
スネア・ドラム
小太鼓。底の浅い円筒形の胴の両面に皮やプラスティックを張り、裏面にスネア(響線)を触れさせた太鼓。スネアは取り外しできる。クランック、 ポピユラーを問わず使用されるが、特にポピュラーではドラム・セットの中で中心的に使われる。
スピード・メタル
その名の通り、スピードの速いヘヴィメタル
スラー
いくつかの音符の上または下に付ける、 なめらかに(レガートで)演奏することを示す弧線。曲の区切りを示すために使われることもある。また、弦楽器では弓を返さずに1弓で弾くことを、管楽器では1息で吹くことを意味する。
スライド
弦楽器で、弦を押さえている左手の指を指板の上方または下方にすべらせて音程を変える奏法。スライディング。 2)金管楽器などで、円筒部を2重管にして外側の管を伸縮させて音程をつくる装置。スライド・トロンボーン。 3)→ 装飾音。
スライド奏法
→ ボトル・ネック奏法。
スラッシュ・メタル
ヘヴィメタルのスタイルのひとつ
スリー・コード
主要三和音
スリー。フィンガー・ピッキング
親指、人指し指、中指の3本の指を使って弦を弾く技巧的なギター奏法。力強い音を出すために指にピックをはめて演奏することも多い。
スルド
サンバで使われる大太鼓。深い胴の両面に皮が張られ、肩からつり下げて右手のマレットと左の手
の平を使ってたたく。
スロー・バラード
スロー・テンポの曲、演奏のこと。
せ行
制作会社 Producion Compmy
①原盤制作あるいは原盤関連素材制作に関わる会社、②通常アーティストと直接契約し、レコード会社との間にアーティストの代理人(アーティスト・エージェント)として契約を結ぶ会社。
制作企画書
対象商品、アーティスト、企画意図、損益計算、売上計画などをまとめた文書。
斉唱
同一の旋律を同度、 またはオクターヴで複数の人声で歌うもの。ユニゾン・コーラス。
セヴンス・コード
ある音を根音として3度音程を3回積み重ねた和音。根音から数えて7度の音程ができるため「7の和音」と呼ばれる。属7の和音、長7の和音、短7の和音、減7の和音、減5短7の和音などの種類がある
セカングリー・ドミナント・コード
属音を除く、音階各音を根音として作られた属7の形態の和音。副属和音。
セグメント Malket Segment
統計的なマーケットの分類。年齢、嗜好、世代、教育程度、職業、既婚・未婚、趣味、購買力、居住地区などが基準となる。
センサス方式 生演奏と映画の放送については、使用したすべての楽曲について、 1カ月ごとにまとめ、翌月末日までにJASRACに報告する。
セッション
合奏の意味。また、別々の活動をしているミュージシャンが臨時に集まって演奏することをさすこと
もある。
セーハ
ギター奏法の1つ。左手の人指し指で同じフレットの何本かの弦を同時に押さえること。バー、バレー。セプンス・コード → セヴンス・コード。
セミトーン
半音
セルオフ
原盤供給契約や商品化権許諾契約などにお いて、契約の終了後もある一定期間、ライセ ンシーが在庫品の販売を継続すること。ライセンサーは印税の支払いを条件に6カ月間の セルオフを認めることが多い。
セルフ・プロデュース
アーティスト自ら曲やアルバムをプロデュース
セレナード
イタリア語の「scrc夕方、晩」に由来し、1)夜、 恋人の窓辺で歌う愛の歌 (例:モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》のセレナード)。 2)18世紀半ばに発達した多楽章制の器楽曲(例:モーツァルト《ハフナー・セレナーデ》《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》)等でディヴェルティメントやカッサシオンとほぼ同様の曲。 3)特にイタリア語のセレナータで表される、18世紀の劇的カンタータ形式の小オペラ。最近では、ポピュラー音楽の題名にも自由に使われている。
全音
2つの半音による音程。長2度の音程。
全音音階
全音だけの音程関係で作られた音階。異なる2種類のみ作ることができる。
戦時加算
日本は敗戦のペナルティとして、太平洋戦争 中に存在した連合国民の著作物の著作権に ついては、通常の保護期間に戟争期間を加えなければならない。これを戦時加算とい う。ちなみにこの場合の戦争期間とは、通常 開戦日の1941年12月8日からサンフランンスコ 平和条約の発効日の前日までの3、794日をいう。ただし、同条約の批准が遅れた国については、開戦日から同条約の批准日の前日ま でをいう。
専属作家制度
作家が特定のレコード会社と専属作家契約 を締結し、専属期間中に創作した作品につ いて、当該レコード会社のみに録音使用を 認める制度。JASRACの録音権管理の歴史 は比較的新しく、従来の専属作家制度を著 作権信託契約約款によって認めている。した がってナツメロなどをカバーする際には、レコード会社の専属作品かどうか確かめる必 要がある。
専属実演家契約
ァーティストとレコード会社との間で締結されるレコーディング契約。アーティストが契約期間中(2~ 3年間)、レコード会社の専属実 演家としてレコーデイングをし、その対価としてアーティスト印税(歌唱印税、実演家印税 ともいう)を受け取ることをその趣旨とする。
前奏曲
開始あるいは導入的な役割を果たす曲。15世紀後半から16世紀頃の前奏曲は最大で20小節程度の走句と和声による鍵盤楽器の技巧披露のための曲であったが、17世紀半ばより特定の楽曲と結びついた、例えば組曲の第1曲として、あるいはワーガの前に演奏される楽曲となった。ショパン、リスト、スクリャビン、 ドビュッシー等の作品では独自の性格をもつ独立した作品を指す。プレリュード。
宣伝計画書 Promoion Ran
宣伝セクションがひとつのプロジェクトを売るための、プロモーションおよびパブリンテイの具体的内容を記した計画書。
全米レコードエ業会
日本のレコード協会にあたる団体。略称RBA。
そ行
相互管理契約
各国の著作権団体が相互に管理楽曲(レパ ートリー)を管理するための契約。演奏権に ついてはCISACが、録音権についてはBIEMが標準管理契約書のひな型を定めて
いる。
装飾音
装飾的に加えられた音。演奏者が自由に装飾するものと、記号や音符で書かれたものがある。
主な装飾音には次のようなものがある。1.前打音、2.トリル、3.プラルトリラー、4.モルデント、5.ターン、6.アルペッジョ、7.スライド これらの演奏法は一定したものではなく、曲の速度や曲想などによって変わる。また、 これらの装飾音を組み合わせた複合的な装飾音もある。
送信可能化権
1997年6月10日の著作権法改正(1998年1月1 日施行)により、実演家とレコード製作者のた めに新たに創設された権利。インタラクティブ送信については、従来、実演家に有線送 信権が認められただけであったが、この法 改正により、サーバーヘの実演やレコードの アツプロードが行なわれた時点でワン・チャンス的に実演家とレコード製作者の権利が働 くことになった。
ソーホー Soho
ロンドン市内にある歴史的な音楽ビジネス発祥地区。ニューヨークのティン・パン・アリーと並び称される。
属調
ある調から見て、完全5度上の関係にある調。たとえば、ハ長調(C)からみて卜長調(G)がこれにあたる。
属和音
音階の第5音(属音)上の3和音。短調では半音高められた導音を伴うため、長調と同様に長3和音となる。和音記号はVまたはDを用いる。 ドミナント・コード。
即興曲
ロマン派時代に書かれた即興的な雰囲気を持つ自由な形式のキャラクター・ピース。
ソナタ
イタリア語の「演奏する」という意味の動詞sonarcから生じた器楽曲を意味する言葉。16世紀ごろから現れた。バロック時代には、教会ソナタと室内ソナタがあり、教会ソナタは緩―急―緩―急の4楽章でホモフォニックの手法とポリフォニックの手法が交替する形式をとる。室内ソナタは前奏曲と一連の舞曲で構成され、後の組曲(→ )へと発展した。古典派時代には、急―緩―急の3楽章のホモフォニック中心のソナタとなった。ロマン派以後現代までソナタは重要なジャンルとして位置づけられ、作曲されている。ソナタはどのような楽器編成にも応用できるが、通常、独奏曲、 2重奏曲までをソナタと呼び、それ以上は3重奏曲、 4重奏曲、交響曲などと呼ぶ。
ソナタ形式
1760年代以降の器楽曲の中に形成された重要な楽曲形式。古典派、 ロマン派のほとんどの交響曲、室内楽、 ソナタの第1楽章に用いられ(それゆえにソナタ・アレグロ形式と呼ばれることもある)、時には緩徐楽章や第4楽章にも用いられた。一般にはベートーヴェンのソナタ形式が典型的な例とみなされる。
ソウル・ジャズ
白人的な洗練されたモダン・ジャズから脱却し、本来の黒人音楽としてのジャズに回帰しようとしたジャズのこと。アフリカ的な躍動感に満ちている。
ソウル・ミュージック
1960年代以後の、黒人によるリズム・アンド・ブルースの総称。黒人霊歌にそのルーツをたどることができ、強い精神的メッセージを特徴とする。アメリカン・ポップスの中心をなす音楽。ソウル。
属音
音階の第5音。主音に次いで大切な音。 ドミナント。
ソナチネ
小規模なソナタ。ピアノ教材としての曲集がある。
遡及効
過去にさかのぼって効果が及ぶこと。
遡及徴収
契約を締結する以前にさかのぼって使用料 を徴収すること
ソリ
主に同じ種類の楽器グループによる、ハーモニーを伴った合奏
ソングライター(作家)Songwriter
楽曲を作詞または作曲した個人(曲を歌唱または演奏しているかを問わない)。
た行
WIPO
臓界知的所有権機関。World lnteuectual Property Organizationの略。1970年に設立 された国連の知的所有権の国際保護のため の専門機関。本部はスイスのジュネーブに ある。日本は1975年4月に加盟した。1998年 4月末現在、168カ国が加盟。
WTO
世界貿易機関。World Trade OrganizatiOn の略。1994年4月、モロッコのマラケッシュで 開かれたGATTウルグアイ・ラウンドの閣僚 会合で設立が決定された、世界貿易推進と 問題処理のための機構。1995年1月に発足し た。1998年4月末現在、132カ国が加盟。
WWL
作品に関する国際資料で、アメリカの著作権 団体ASCAPが管理している。年2回、定期的に情報が更新され、世界の著作権団体に 提供される。世界作品リストともいいます。
ターン・バック
次のコーラスに入る前の2小節
タイアップ
楽曲をCM、映画、TV番組の主題歌や挿入 歌にすることによって、楽曲のプロモートを 相乗的に行なうこと。最近のとット曲のほと んどが、このタイアップを効果的に利用した 結果である。しかし、なんでもかんでもタイ アツプという最近の風潮に非難の声が高まっ ている。
対位法
点対点
の意味のラテン語 punctus contra punC―tum から起こった名称。複数の独立した旋律を同時に行う作曲技法をいう。各声部を模倣する模倣対位法が16世紀、パレストリーナによって完成され、17~ 18世紀、調性が確立されるにしたがって声部の独立と和声が関係付けられる対位法が盛んとなった。この対位法音楽の代表的な作曲家はバッハであり、カノン、 フーガなど器楽様式の対位法の全盛時代を作った。古典派以後、和声様式の時代になっても、対位法はそれを補う技法として常に活用されている。カウンターポイント。
タイト
音やリズムが引き締まっていること。
第二者使用
機内プログラム、CM、映画、ビデオ、インター不ット放送など、原盤の複製権を許諾されているレコード会社から、第三者の番組/CM/映画などの制作会社が複製権の許諾を受け素羽を制作すること。
対バン
複数のグループが出るコンサートなどで、ある1つのグループに対する他のグループ
代表出版社
楽曲が共同出版によって管理されている場 合、JASRACのンステム上、代表出版社を決 めなければならない。JASRACから、内国 作品については全文分権の使用料が、外国 作品については映画録音権と出版権の使用 料が代表出版社に分配される。代表出版社 を親と呼ぶこともある。
大譜表
高音部譜表と低音部譜表を縦線とかっこで結んだもの。ピアノ、オルガン、ハープなど、広い音域を持つ楽器や合唱などに使われる。歌われる声楽練習および音楽の基礎教育。読譜力、暗譜や聴音の能力の養成、和音感を身につけることなどを目的とする。特にパリ音楽院やハンガリーのコダーイの教育等が有名である。
代理和音
主要3和音(I、V、IV)の代理として、それぞれの機能、 トニック、 ドミナント、サブドミナントをになう和音。主要3和音と上下3度関係にある和音、共通音の多い和音、 もとの和音にいくつかの音を付加した和音、増4度(トライトーン)関係の属7の和音などがよく使われる。
ダウンピート
強拍のこと。指揮をする場合、指揮棒の下降動作で示されるため、downbcat(下拍)という。
ターフェルムジーク
食卓の音楽を意味し、特に17、18世紀の宮廷や貴族邸における一種の社交音楽で、晩餐や宴会の際に演奏される音楽を指す。
宅録
自宅でレコーディングすること
タセット
ブレイクともいい、部分的な休止を意味する用語
タッピング
右手で直接フレットを叩き音を出す奏法
ダブ Dub
アフロ・カリビアンの影響から生まれたジャマイカのレゲエの一種。
タブ譜
弦楽器用の譜面の一種
タプラチュア
5線譜ではなく文字や数字を使って音符を書き表す方法。ヨーロッパ全域で古くから器楽奏者に用いられてきた。 5線譜による記譜法が発達するにしたがってすたれたが、現在、ポピュラー音楽の間で再び使われている。ギターのタブラチュアでは6線譜に弦と押さえるフレットを示す方法が一般的となっている。
ダブル・タイム
拍子を2倍に刻むことを指示する用語
ため
溜。 リズムを微妙に後ろにずらすことによって得られる重さやねばりのこと。また、そうすること。
タランテラ
南イタリア、ナポリの急速な8分の6拍子または8分の3拍子の舞曲。名前は、南イタリアの地名タラントから起こったとも、毒グモのタラントゥラに噛まれた時この踊りを踊る、 という伝説から起こったとも言われている。
タンゴ
19世紀後半、アルゼンチンのブエノスアイレス近郊に起こった民族音楽。 4分の2拍子の明瞭な生き生きしたリズムを持ち、 ヨーロッパにも波及した。普通、 タンゴと言う場合はアルゼンチン・タンゴを意味し、 ヨーロッパの作曲家が作ったタンゴを呼ぶ場合はコンチネンタル・タンゴと呼んで区別する。
断片使用
メドレーのように楽曲を短く使用すること。
タンプラン
フランスのプロヴァンス地方起源の長い太鼓。通常、一人の奏者がガルーベ(小さいフルート)を吹きながら奏する。18世紀にはタンブランとガルーベで奏される舞踏のことも指した。
タンプリン
木製の浅い枠の片面に皮を張り、枠に小さな金属のシンバル(すず)を付けた打楽器。左手に持ち、右手の指先でたたく。タンバリン。
ち行
チェイス
追い掛けるという意味の言葉から転じて、プレイヤが掛け合うこと。チェイスのためのコーラス(→ )をチェイス・コーラスと言い、通常、 4小節または8小節。チェイサー。
チェレスタ
リード・オルガンに似た外観の鍵盤打楽器。鍵盤を弾くとハンマーが鋼鉄板を打って優雅な美しい音を出す。チャイコフスキーの《くるみ割り人形》蜻齢中の《こんぺいとうの踊り》で初めて用いられた。実音より1オクターヴ低く記譜する。
チェロ
ヴァイオリン属の低音楽器。ヴァイオリンのほぼ2倍の長さがあり、両ひざにはさんでいすに座って演奏する。チェロの調弦
チャ・チャ・チャ
1950年代にマンボから派生した、ラテン系のダンス音楽。速い4分の2拍子または4分の4拍子。
チェンパロ
グランド・ピアノのような形をした鍵盤楽器の1つ。鍵盤を押すと、その先の棒(ジャック)に付いている鳥の羽または革でできた爪が弦をひっかいて音を出す。 1つの鍵(キー)に対して数本の弦が張られ、ストップで弦を選択し音色を変えることができる。 1段鍵盤または2段鍵盤。ピアノの出現によって長いあいだ忘れられていたが、現代では古楽器演奏の復活によって再び重
知的所有権
特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの 工業所有権と著作権を合わせて知的所有権 という。工業所有権は通産省特許庁、著作 権は文部省文化庁が管掌しているが、これらは相互に関連性が強いものなので、管轄 官庁の統一化を望む声も強い。
チャールストン
1920年代のアメリカの代表的なダンス音楽。速い4分の4拍子で、強いアクセントとシンコペーションに特徴がある。両膝を付けたまま左右の足を交互に斜め後ろへはね上げるように踊る。
仲介業務法
正式には「著作権に関する仲介業務に関す る法律」という。プラーゲ旋風の結果、生ま れた法律。1931年に始まったカルテルと BIEMの代理人であるプラーゲ博士の著作 権徴収業務の厳しさに困り果てた政府が、急きょ彼の業務を阻止すべく作った法律が これである。仲介業務法の制定により、音楽 の分野ではJASRACが、文芸の分野では日 本文芸著作権保護同盟が設立された。現在 ではこのほかに日本脚本家連盟、日本シナリオ作家協会が、この法律の規定に基づき著 作権仲介業務を行なっている。1914年制定。
チューニング
楽器の調律のこと。ピアノのように音律の狂いやすい楽器はしばしば調律する必要がある。また、合奏ではすべての楽器が同じ音律になるように演奏の前にチューニングをする。オーケストラなどでは音の調節がしにくいオーボエのA音に他の楽器を合わせる。ピアノを含む場合はピアノに合わせる。チューバ → テューバ。
注文書 Order Form
営業セクションがデイーラーに向けて作る、新譜のオーダー。
チョーキング
ロック・ギターの重要な奏法。ピックで弾いた後、左手で押さえている弦をずり上げたりずり下げたりして音程を変える。2本以上の弦でチョーキングすることもあり、 ダブル・チョーキングと呼ぶ。ベンディング。
著作権
著作者(作曲家、作詞家、編曲家、演奏家、出版者など)が自分の創造表現に対して持つ権利。法律によって保護され、昭和46年に施行された新著作権法では、著作権保護の延長や隣接権も認められた。コピー・ライト。
書作権印税
著作権者が著作権譲渡、あるいは使用許諾 の対価として受け取る著作権使用料のこと。 録音物の場合は著作物の価格、発売枚数、 収録楽曲数などの要素から計算される。これに対して著作権使用料を一括で受け取る ことを買い取りという。
著作権者
著作権を保有する者。著作者が著作権を譲 渡した場合、著作者=著作権者とならないので、必ずしも著作権と著作者人格権の保有者は一致しない。
著作権譲渡契約
著作者が保有する著作権を第二者に譲渡する目的で作成する契約。通常、作詞家、作山 家などの著作者が音楽出版社に著作権を譲渡する契約を指す。現在、ほとんどの音楽出 版社は音楽出版社協会が作成した統一フォームの契約書を使用している。
著作権使用料計算書
JASRACまたは音楽出版社が、著作権者や著作者に対して作成する明細書。脱漏チェックのためには欠かせないものである。英語でステイトメントということから、ステメンと もいう。
著作権信託契約約款
JASRACは会員との信託契約によって会員 が保有する著作権の信託譲渡を受け、会員のために著作権管理を行なうが、その契約 の取り決めを指す。具体的には信託著作権 の管理範囲や管理方法、使用料の徴収・分配、業務費用や関係者の義務などが定められている。JASRACと会員間の唯一の契約 書であるので、会員はその内容を熟知する 必要がある。しかし非常に難解かつ不明瞭 な文章なので、JASRACは早急に平易な文章に書き直すべきだ。
著作権法
文学、美術、音楽などの人間の創造物を保護するための法律。明治32年制定。昭和45年抜本的改正。昭和60年の改正ではコンピューター・プログラムも著作物として保護されることになった。
著作者
著作物を創作する者。なお、著作物とは思 想又は感情を創作的に表現したものであっ て、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法第2条第1項第1号‐ )。
著作者人格権
著作者の人格に関する権利のこと。通常、「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」の3 つを指す。公表権は未発表の著作物を公表 する権利、氏名表示権は著作者として名前を 表示すること、または表示しないことを決め る権利、同一性保持権は著作物の内容また は題号を著作者の同意を得ずにむやみに改変されない権利のことである。このほかに、 著作権法第113条第3項に「著作者の名誉又 は声望を害する方法によりその著作物を利 用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす」という著作者人格権に関する重要な規定がある。
著作物使用料規程
JASRACが使用者からの使用料の徴収方法 を定めたもの。本規程の制定には、仲介業務法の第3条により、文化庁長官の認可を受けなくてはならない。本規程の認可手続きは 次の通りである。まずJASRACが使用料規程を作成し、文化庁長官に認定、申請を行なう。文化庁長官はその内容を官報に掲載して告知する。その後1カ月間、使用者で構成 されている団体は、中請された規程について意見具申することができる。文化庁長官は これらの意見を添えて学識経験者などで構成する著作権審議会に諮問し、審議会の答申を受けて文化庁長官が認可して規程は成立する。この手続きは、著作物使用料は社会 的に適正なものでなければならないという性格からのものである。
著作物使用料分配規程
JASRACが使用者から徴収した使用料の分 配方法を定めたもの。本規程の制定には著作物使用料規程と同様、仲介業務法第2条により文化庁長官の認可を受けなくてはならない。
著作隣接権
著作物の内容を公衆に伝達する媒体として、 実演家、レコード製作者、放送事業者および有線放送事業者に与えられた権利。彼らの 伝達行為にも一種の精神的価値を認め、これを保護するために創設された排他的権利 である。なお、著作隣接権に関する国際的 保護条約としては、1961年にローマで制定さ れた「実演家等保護条約」、1971年にジュネーヴ で制定された「レコード保護条約」、 1974年にブラッセルで制定された「街星送信 信号保護条約」がある。
つ行
ツー・フィンガー奏法
1)エレクトリック・ベースの最もオーソドックスな奏法。親指をフィンガー・レストなどに置いて安定させ、人指し指と中指で弾く。 2)ツー・フィンガー・ピッキングと言う場合は、主にフォーク・ギターのピッキング奏法をさす。親指と人指し指を交互あるいは同時に用いる指使い。
ツイスト
1950年代後半から流行した踊り。初期のロックン・ロールに合わせて体をくねらせて踊る。
ツィンパロン
中近東起源の打弦楽器。長方形の箱に張られた弦を小さなハンマーでたたいて演奏する。
ツイン・リード
2本のリード。ギターによる合奏のこと
通奏低音
バロック時代(1600~ 1750年頃)にヨーロッパで盛んに行なわれた記譜法、演奏法で、和声音楽を前提としている。つまり鍵盤楽器奏者が記された低音とその下に書かれた数字を手がかりに和音を補いながら伴奏声部を完成させる方法および低音声部を指す。独奏パートが休んでも低音は楽曲を一貫して奏されることから通奏低音の名が与えられた。
て行
ディーヴァ
イタリア語で優れた女性歌手のこと
DJコピー DJ.Copy
プロモーション用レコード.放送局、ライター、クラブなどのメディアおよびメディア関係者に無料で配られる非売品レコード。
ディーラー Dealer
①小売業者。小売店、②マーチャンダイジング商品を仕入れ、売る業者。
ディール Deal
覚書、契約、取引。「レコード・デイール」というとアーティスト契約。「デイストリビューション・ディール」というとインディのプロデューサーとメジャーの間の流通に関する覚書。「出版ディール」というと作家と音楽出版社の間の契約。
D1
ダイレクトボックスの略
ディエス・イレ
「怒りの日」の意味。チェラノのトマ作と伝えられるセクエンツィア(続唱 → レクイエム)で、レクイエムの中で今日も歌われる。グレゴリオ聖歌中の旋律は死のモテイ~フとしてよく使われる。
ディスコ
バンドではなくレコードの音楽に合わせて踊るダンス場。
ディスコグラフィ
ミュージシャンがこれまで発売したレコード、CDリスト
ディスコ・ビート
ディスコ曲に多いビート。エイト・ビートで4分の4拍子の各拍を強調したもの。
ディレクター Director
①組織あるいは会社の「部長」にあたるポジション、②音源、演劇、映画、ビデオ、TVVなどの制作会社のクリエティヴ部門の運営責任者のポジション。
ティンパニ
太鼓属の中で正しく音律を作ることができる唯一の楽器。古典の音楽では2個1組で、主音、属音に調律される。近、現代の音楽では3個以上でも使われ、音律も曲の中で自由に変えられる。かつては枠の回りに付けられたねじで音律を変えたが、今はペグルで変え、グリッサンドも可能である。この楽器をペグル・ティンパニと呼ぶ。
ティンパレス
ラテン打楽器の1つ。浅い胴の片面に皮を張った太鼓で、ワーグナーが自分の楽劇のために作ったテユーバはワーグナー・テューバと呼ばれ、これは、ホルンの音域を下に広げる目的で作られた別の楽器である。チューバ。
ティン・パン・アリー
9世紀末、ニューヨークの音楽出版社が登場した頃、出版社が集中していた音楽ビジネスの発祥地区、あるいはアメリカン・ポップスという音楽ジャンルそのものを指す。安ピアノを弾いて曲を売りこんだ当時の状況を称して生まれた言葉。具体的には201」紀はじめの5 thアヴェニューとプロードウェイの間のストリート、'20年代はブロードウェイの32ndストリート、その後の42ndから50thストリートを指す。
テーマ・ソング
主題歌。ドラマ、演劇、映画などのイメージを音楽で表現したもの。個人や団体を代表するためのテーマ・ソングもある。
適法訳詞
音楽出版社などの著作権者から訳詞届が JASRACへ提出され、それが受領されると、 その楽曲の訳詞はJASRACの管理対象となる。すなわち訳詞者にも取り分が発生する。 これを適法訳詞または法定訳訳略して定訳) という。
デット
残響の少ない状態、もしくは場所のこと
デッド・スポット
メロディの中で動きの少ない静かな部分。たとえば、音が長く延ばされている部分などをさし、この部分にフィル・イン(→ )が置かれることが多い。
テ・デウム
「(我らは)汝を神として(讃美し奉る)」という讃歌。 6世紀頃より聖務日課で日曜や祝日の朝課の最後に歌われたばかりでなく、列聖式や戦勝の公の感謝の歌としても使われてきた。ヘンデル、ベルリオーズ、ブルックナー、ヴェルディ等の作品がよく知られている。
デモ・テープ
楽曲や演奏を他人に聴かせるために取りあ えず制作したテープのこと。アマチュアがレ コード会社やプロダクションに送るものが一般的。
デュエット
2重奏、2重唱。デュオ。
デュオ
→ デュエット。
テューバ
最低音域の金管楽器。変口調、ハ調、変ホ調の楽器があるが、実音で記譜される
電子音楽
電子音響機器による電子音を素材にして作られた音楽。1950年にドイツ、ケルンの放送スタジオで始められ、 電子音楽より少し先行して始められた、 自然に存在する具体音を素材とするミュージック・コンクレート(具体音楽)の技法とも影響しあった。作られた音は通常テープに録音することで完成される。電子音楽は現在非常に広義に捉えられ、通常の演奏と同時に行うことや電子機器を用い
た演奏、シンセサイザー(→ )まで含んで呼ぶこともある。
テンション
音楽の中の緊張部分。 2)非和声音(→ )が含まれる時の不協和状態。テンション(緊張状態、不協和状態)を作る音をテンンョン・ノート(非和声音)という。
テンション・ノート
→アンンョン。
伝説曲
伝説、特にキリスト教の聖人伝説に基づく作品。リストの《伝説L6gcndes》(1861-63)中の《小鳥に語る聖フランンス》《波を渡るパオラの聖フランンス》はその典型例である。
転調
曲の途中で調が変わること。たとえば、ハ長調(C)の曲が途中で卜長調(G)に変わることなどをさす。
テンプル・プロック
木魚のこと。
と行
動機
リズム、音程、ハーモニーなど、ある音楽的特徴を持ち独立性を持ちうる最小の単位。通常、2小節で構成される。動機がさらに2つの部分動機に分けられることもある。
盗作
他人の著作物をあたかも自分の作品である かのように発表する行為をいう。しばしば無 断使用と盗作が混同されている例を見かけ るが、盗作はあくまでも他人の著作物の一部 または全部を自己の名において公表するこ と。従って盗作行為は無断複製だけでなく、 公表権や氏名表示権といった著作者人格権 の侵害でもある。
同主調
主音が同じ長調、短調。たとえば、ハ長調(C)とハ短調(Cm)の関係。同名調。
ドゥープル
18世紀に盛んに行なわれた単純な旋律的装飾変奏。バッハの《イギリス組曲第1番、第6番》にその
例が見られる。
ドウ・ワップ
リズム・アンド・ブルース系のポップスの1つ。バック・コーラスが「ドゥヮ・ドゥヮ」という言葉を歌ったことからこの名が付けられた。
トーキング・ドラム
アフリカの打楽器の1つ。鼓(つづみ)のような形で脇にかかえ、腕でひもを締めることで音程を変えることができる。
トーチ・ソング
ポピュラー・ソングのうち、センチメンタルなバラードの総称。
独占禁止法
1947年に制定された法律で私的独占、不当 な取引制限、不公正な取引方法を禁上して いる。正式には「私的独占の禁止及び公正 取引の確保に関する法律」とい、運用には公正取引委員会が当たる。略称、独禁法。
特約店
レコード・メーカーと直接販売契約を締結し ているレコード店のこと。通常、メーカーか ら特約店に商品が卸されるときの掛け率は 75~ 7掛けであり、したがって定価の25~ 30%が特約店の販売マージンとなる。また、 このほかにメーカーとの取引額に応じた販売リベート、支払いの現金比に応じた支払 いリベートが、メーカーから特約店に支払われている。
トッカータ
鍵盤に「触れる」という言葉から生じた鍵盤楽器のための即興的楽曲の名称。自由な形式で、全盛期の17世紀、18世紀前半には同調性のフーガと組み合わさることが多かった。
トライアングル
打楽器の1つ。3角形に折られた丸い鋼鉄の棒を同じ素材の棒で打つ。鋭く、透明な高い音がする。
トライトーン
3全音。音階に含まれる増4度のこと。3つの全音の隔たりがあるためこう呼ばれる。対位法や和声法の旋律進行で禁じられる音程。また、属7の和音は導音と第7音がトライトーンを作り、それぞれ解決する力を持つ。
トラック・ダウン
原盤を作る録音テープは通常のテープより 何倍も太く、たくさんのトラツクがある。それ らに楽器やフレーズごとに演奏を録音して いくのだが、最終的にはそれらをまとめて2 トラックのマスター・テープを作らなければ ならない。そのため各トラックに収録されて いる音をバランス良くミキシングすることをトラック・ダウンという。TD、ミックス・ダウン、 落としなどと呼ばれることもある。
トラック・ダウン
レコーディングなどで、マルチトラックの録音テープが収録されたものを再生しながらミックスし。2トラックのマスターテープにまとめること
トラッド・ジャズ
ニューオーリンズ・ジャズのこと。 →ジャズ。
トラディショナル
伝統曲。古来より回づたえ等により伝承された、地域固有の音楽。広い意味では、 日本の民謡も。
ドラムス
通常、 ドラムスという場合はドラム・セットをさす。ポピュラー音楽では、 リズム・セクションとして重要な役割をはたす。
トランペット
高音域の金管楽器。 3つのピストンを持ち、約2オクターヴ半の音域がある。輝かしい音色に特徴がある。変口調、ハ調の楽器が一般的だが、二調、へ調の楽器もある。
トリオ・ソナタ
バロック時代の重要な室内楽曲で2つの旋律楽器とそれを支える低音楽器の3声から成るが、 さらに低音部に基づいて通奏低音(→ )で即興的に和音をつける和音楽器(チェンバロまたはオルガン)が加わる点が古典派以降の3重奏曲とは異なる。コレッリ、ヘンデル等の作品がよく演奏される。
TRIPS協定
WTO協定の附属書の1つであり、知的所有 権の国際的保護のための規範や確保のため の手段などが規定されている。この協定により、ベルヌ条約、パリ条約、ローマ条約、 集積回路に関するワシントン条約の各条約に 未加入でも、本協定の加盟国は、加入国同 様の保護義務を負うことになった。なお、 TRIPSとはTrade― Rclated Aspects of lntcllectuaI Property Rightsの略。 W
トロンボーン
中・低音域の金管楽器。スライドを動かすことによって音程を作る唯―の金管楽器
ドンシャリ
高音と低音を強調した音のこと
トンポー
「墓」の意味。死者の追憶のために書かれた作品。17世紀のフランス音楽に最もよく見られ、たとえばクープランやダングルベール等が師シャンボニユールの想い出として書いた作品がある。20世紀の例としてはラヴェルの《クープランの墓》があげられる。
な行
ナッシュヴィル・サウンド
アメリカ、テネシー州ナッシュヴィルで生まれたカントリー・ミュージックのこと。また、そこで録音、演奏されたポップスをさす。
に行
二次的著作物
アレンジした著作物。著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案することにより創作した著作物。
日本音楽事業者協会
正式名称は社団法人日本音楽事業者協会。 1963年4月に設立され、1980年3月に通産大 臣から社団法人の認可を受けたプロダクションの団体。音楽事業に関する調査・研究、 研修会、セミナーなどの開催、知的財産権の 維持、管理および保全などを行なうことによ り、音楽事業の健全な発展を図り、もって我 が国の経済の発展に寄与するとともに国民生 活の向Lに資することを目的としている。 1998年4月末現在で正会員数80社、賛助会員 数1団体、36社。
日本音楽著作権協会
正式名称は社団法人日本音楽著作権協会。 プラーゲ旋風の結果生まれた、音楽著作権 を管理する日本で唯一の団体。1939年に作 詞家、作曲家によって設立された。通常、 JASRACと呼ばれている。外国の著作権団 体と相互管理契約を締結し、外国曲の著作 権も管理している。またCISAC、BIEMに加 盟しており、著作権の保護についての情報交 換も頻繁に行なっている。しかし官庁主導 による設立の経緯から、その閉鎖性、後進性 を指摘する声もある。
日本芸能実演家団体協議会
正式名称は社団法人日本芸能実演家団体協 議会。芸団協とも呼ばれる。1965年5月に設 立され、1967年5月に社団法人として認可さ れた。芸能実演家団体相互の交流と研修の 実施によってその芸能活動を推進するととも に、併せて芸能実演家の活動条件の改善を 行なうことによってその地位の向上を図り、 もって我が国文化の発展に寄与することを目 的としている。1970年3月に商業用レコード にかかわる二次使用料を受ける団体、1985 年2月に商業用レコードの貸与にかかわる報酬を受ける団体として文化庁長官の指定を 受け、これらに関する業務を行なっている。 またこのほかにも、放送された実演の録音・ 録画、リピート放送などに関する報酬請求な どの著作隣接権処理業務も行なっている。
日本広告音楽制作者運盟
1971年4月に設立された広告音楽の制作を 主たる業務とする法人および個人会員から なる団体。通称JAM。広告の持つ社会、文 化的意義と責任の自党のもと、広告音楽の制 作事業の向上と発展、質的向上、並びに広 告音楽の調査・研究、知的財産権の維持・管 理を行なうことにより、広告音楽事業の健全 な発展を図り、もって我が国産業の発展に寄 与することを目的としている。
日本コンパクトデイスクレンタル商業組合
正式名称は社団法人日本コンパクトデイスク レンタル商業組合、1984年4月に「中小企業 団体の組織に関する法律」に基づき、レコー ド・レンタルを資格事業として通産大臣に認 可を受けて設立された、レンタル・ンヨツプの 商工組合。主な事業としては、1権利者団 体との許諾条件交渉、(2)権利者団体との契 約手続きおよび使用料徴収代行、(3)著作権 思想の啓蒙とその運用、(4) レコード・レンタ ル業にかかわる調査、研究、広報活動など を行なっている。レンタル・ショップの99%以 上が加盟しており、店舗数は1998年4月末現 在で1、986社、4、420店。
日本民間放送連盟
正式名称は社団法人日本民間放送連盟。 1951年7月に民放ラジオの予備免許を得た16 社により任意団体として設立され、1952年4 月に社団法人として認可を受けた民間放送 事業者の団体。定款によると「放送倫理水準の向上をはかり、放送事業を通じて公共の 福祉を増進し、その進歩発展を期するとともに、一般放送事業者(民放)共通の問題を処理し、あわせて相互の親ぼくと融和をはかる」 ことをその目的としている。通称、民放連という。
日本レコード協会
正式名称は社団法人日本レコード協会。
1942年4月、社団法人日本畜音機レコード文 化協会として設立された。1969年に名称を 日本レコード協会と変更、現在に至っている。 レコード界全般の融和協調を図り、優良なレコードの普及ならびにレコードの適正利用の 円滑化に努め、もって国民文化の進展向上に 寄与することを目的としている。レコード協 会は1971年3月に商業用レコードにかかわる。1次使用料を受ける団体、1985年2月に商業 用レコードの貸与にかかわる報酬を受ける 団体として文化庁長官の指定を受け、これに 関する業務を行なっている。またIFPIの日本支部でもあり、会員は1998年5月現在で28社 である。
ニューウェーブ
70年代後半以降に、パンクに触発されて発生したロック
ニュー・エイジ・ミュージック
新しい傾向を持ったイージー・リスニングの総称。クランツク、 ポップス、 ジャズなどさまざまな要素が入ったもの
ニュー・ミュージック
1970年代以後、日本のシンガー・ソングライターによって作られたポップスの総称。歌謡曲に近いも
の、フォークの要素の強いもの、アメリカン・ポップ風のものなどさまざまなスタイルがあり、 日本のヒット・チャートの主流をなしている。
ね行
ネオアコ
ネオアコースティックの略
の行
NO SOCIETY
どこの著作権団体にも所属していない作家 のこと。略してNSともいう。
ノヴェレッテ
「小さい短篇小説集」の意味。対比的な性格をもつ部分楽器。テノール・トロンボーン、バス・トロンボーンがあり、両方の特徴を持つテノール・バス・トロンボーンもある。変口調の楽器だが、移調楽器として扱わず実音で記譜する。スライドをすべらせて完全なグリッサンドを奏することができる。ピストン式のヴァルヴ・トロンポーンもあるが、今ではほとんど使われない。
ノクターン
夜想曲。フィールド、 ショパン、フォーレ等のピアノ作品で、静かで瞑想的な気分の作品に付けられた曲名。オーケストラ作品ではメンデルスゾーンの《真夏の夜の夢》
ノリ
演奏の調子を表す言葉。転じてフィーリングがいいかどうかを表現する語としても使用される
は行
ハイ。ポジション
ギターや弦楽器で、胴に近い高い位置の弦を押さえて演奏すること。
廃盤
新しくレコードをプレスすることを中止したもの
バイヨン
ブラジル北東部、バイア州の民謡・ダンス音楽がカーニヴァルのダンス音楽の影響を受けで都会
化したもの。1950年代以後、世界中に広まった。
パヴァーヌ
スペイン起源の16、17世紀の宮廷舞曲。くじゃく(pavo)の動きをまねたゆったりとした威厳に満ちた舞曲で普通は2拍子(3拍子のものもある)。しばしばパヴァーヌと共通の旋律素材、和声を使用した3拍子の速い舞曲ガヤルドが続く。
ハウス・プロデューサー
レコード会社、音楽出版社、音楽事務所にフル・タイムで働くプロデユーサー。ある企画にだけ参加するフリーランス・プロデューサー、独立プロデューサーに対しての呼称。
バウンス
「弾む」「跳ねる」という意味で、音符を弾ませて演奏すること。
バガテル
普通はピアノ(クラヴサン)小品の名称。
はじる
走る。正しいテンポより速く演奏してしまうこと。特に、合奏などで他の演奏者より速くなって合わなくなる時に使、ことが多い。
バス・ドラム
大太鼓。大きな胴の両面に皮を張り、スポンジやフェルトを巻いた大きなマレットでたたく打楽器。 ドラム・セットの場合は床に置き、フット・ペグルでたたく。片面だけに皮が張られているものもある。
パストラーレ
「田園風、田園の」を表す言葉で、ベートーヴェンの《交響曲第6番》の標題はこの意味で使われている。他には、 1)羊飼いの音楽を模した器楽、 または声楽作品。キリスト生誕の描写に羊飼いが出てくるため、 8分の6拍子、 8分の12拍子で美しい旋律とドローン(長い持続低音)を特徴とするクリスマスの田園音楽を特に指す。バッハの《クリスマス・オラトリオ》、ヘンデルの《メサイア》のンンフォニア等の例がある。2)オペラの先駆的要素をもつ田園劇。16、17世紀にフランスで発達した。
パスピエ
8分の3拍子、8分の6拍子の速い舞曲。フランスのブルターニュ地方に由来すると言われ、ルイ14、15世の宮廷で流行した。カンプラのオペラやドイツの組曲に見られる。
パセット・ホルン
クラリネット属の楽器。バス・クラリネットのように朝顔が前に折り曲げられている。モーツァルトの《レクイエム》やリヒァルト・シュトラウスの作品に用例があるが、現在ではほとんど用いられない。へ調の移調楽器。
バック・カタログ
現行のカタログではないが、企画によっては商売になり得るカタログ。
パックグラウンド
ヴォーカルや楽器のソロの背景にある伴奏のこと。 リズム・セクションの伴奏のリズミック・バックグラウンド、 コード進行をになうハーモニック・バックグラウンド、オブリガートやフィル・インをするメロディック・バックグラウンドがある。
パッサカリア
バロック時代に盛んに作曲された遅めの3拍子、固執低音(バッソ・オスティナート)を特徴とする連続的変奏曲である。通常オスティナートはバスにあるが、他の声部に移されることもある。J.S.バッハのオルガン用パッサカリア、19世紀の例からはプラームスの《交響曲第4番》第4楽章をあげることができる
パッシング・コード
経過和音。 2つのコードをスムーズに結ぶための和音で、和音機能を持たないもの。
バトル
掛け合い
パーカッション
打楽器の総称。音律を持つ打楽器と持たない打楽器がある。音律を持つものは、主にマリンバ、 ンロフォンなどの鍵盤打楽器である。音律を持たないものは、材質によって、大鼓のように膜を振動させる楽器と、木や金属自体を振動させる楽器がある。大鼓のうちティンパニは正しく音律を調整できる唯―の楽器である。
バージョン
版のこと
パッセーシ
経過句。メロディとメロディの間を経過的に結び付けるフレーズ。
バディネリ
「冗談、からかい」の意味。18世紀の組曲中の快活で速い2拍子の楽章に付けられた名称。J.S.バッハやテレマンの組曲に好例がみられるが、最も有名なのは前者の《管弦楽組曲第2番口短調》BWV1067である。
パート
声部のこと。また、合奏などで個々の楽器を示す時にもパートといつ。
ハードコア
あるジャンルの中でも、その本質をとことん追求しているタイプのアーティストやサウンド
ハード・パップ
1950年代のニューヨークの黒人によるジャズ。バップにブルースやゴスペル(黒人霊歌)の要素を加え、より洗練されたジャズ。→ ジャズ。
ハード・ロック
1960年代後半にイギリスに起こった電気機器を用いた大音量のロック。1970年代に全盛となり、後のヘヴィ・メタル(→ )の原型となった。
ハパネラ
キューバのハバナ島の舞曲。 4分の2拍子のゆったりしたタンゴに似たリズムを持つ。19世紀後半にヨーロッパで流行し、 ビゼーが《カルメン》のアリアで用いて有名になった。
ハープ
オーケストラで用いるダブル・ハーモナイズharmonize(英)→ ハーモニゼーション。
ハーモニウム
リード・オルガンのうち、特に吸い込み式で音を出すもの。ストップによって音色や音域を変化させることができる。
ハーモニカ
リード楽器の1種。息を吹いたり吸ったりして音を出す。教育楽器として広く用いられている他、芸術的作品も多く書かれている。
ハーモニゼーション
和声付け。メロディにコードを付けること。
パブリシティ
レコード会社の宣伝行為として、ディレクターなり宣伝マンがメデイアを通してアーティストとその作品を世間に知らしめる行為。
パブリック・ドメイン
頭文字をとってP.D.ともいう。藩作権が消滅 しているか、または国際条約未加盟により許 諾なしに使用できる作品のこと。通常前者 を指す。
バヤ
北インドの打楽器。木をくりぬいた筒型のタブラと、椀型のバヤが一対となり、高度な技巧で、音程を創りながら演奏される。
バラード
中世フランスのンャンソンの形式。通常3節で各節は7~ 8行から成り、AAB、またはAABAの形をとる。 2)ドイツ歌曲の「バラーデ」。主として中世の史実、架空のできごとやロマンスを題材として扱った物語風の自由な形式の歌曲。 3)詩を語るような様式の3部形式のピアノ作品にショパンやブラームスが使用した名称で、邦訳は諄詩曲。 4)イタリア語の「踊るballare」に由来するイギリスの通俗歌曲。13世紀頃より舞踏的性格を失い、歴史的、物語的、風刺的要素をもつ独唱曲となり、16世紀に盛んに作曲された。また19世紀の上流社会で歌われた感傷的な歌曲で別名はヴィクトリアン・ソング。 5)今日のポピュラー音楽においてラヴ・ソング、特に求愛の歌を指す。 6)ジャズで原曲の旋律を尊重しつつ即興することをバラード演奏と言う。遅いテンポのものはスロー・バラードと呼ばれる。
パルカローラ
「舟歌」。ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの舟歌、またはそれを模倣した器楽、声楽作品。8分の6拍子、 8分の12拍子で、ゆったりとした波の揺れを表す伴奏の音形に特徴がある。メンデルスゾーンの《無言歌集》に3曲、ショパンのop.60、オッフェンバックのオペラ《ホフマン物語》の第2幕が典型的な例である。
パール形式
ドイツの詩の形式の1つで、A― A― Bの形を取るもの。この形式の変化したものは3部形式やソナタ形式に近い。
パルティータ
変奏曲と組曲の両方の意味で16~ 18世紀に使用された言葉。主としてイタリアでは初期に変奏曲の
意味で、 ドイツではバッハの例にも見られるように組曲の意味で使われた。
ハワイアン・ミュージック
ハワイや南太平洋、ポリネンアの音楽とアメリカのポピュラー音楽が混合した音楽。ウクレレ、スティール・ギターなどを用い、ハワイの雰囲気を出す。
バン・アメリカン条約
国際的な著作権保護条約は、ヨーロッパ、ア ジア、アフリカを主な加盟国とするベルヌ条 約と、中南米を主な加盟国とするパン・アメ リカン条約に二分されていた。この2つの条 約の最も大きな相違点は、ベルヌ条約が無方式主義を採用し、パン・アメリカン条約が 方式主義を採用していることである。したが って異なる条約に加盟している国同士で著 作物を保護し合うためには、それぞれが二 国間条約を締結しなければならなかった。 そこでユネスコが提唱して、両条約の架け橋となるべく制定されたのが、万国著作権条約 である。
半音
全音の半分の音程。短2度または増1度。全音階中に含まれる半音を全音階的半音、変化記号による変化で作られた半音を半音階的半音と言う。
パンク。ロック
1970年代後半、ニューヨークとロンドンで相次いで起こった過激なロック。特にイギリスでは経済不況を反映して政治性やアナーキー性を帯び、より過激性、ファッション性を強めた。
万国著作権条約
1952年にジュ不―ブで制定された国際著作
権条約。内国民待遇、不遡及、(3) 表示の3つが特徴で、日本は1956年に加盟した。1998年4月末現在、加盟国数は97。
バンジョー
アメリカの弦楽器。裏板のない円形の胴に羊などの皮が張られている。さおにはフレットが付けられ、弦は4~ 9本と一定しないが、5本(ファイヴ・ストリングス・バンジョー)のものが多い。デイキン~ランド・ジャズやカントリー・ミュージックなどで多く用いられている。
バンドネオン
アルゼンチン・タンゴの主役をつとめる楽器。
ひ行
ピアノ
有鍵打弦楽器。「下2点い」から「5点ハ」まで71/4のオクターヴ、平均律に調律された88の鍵があるのが標準的。グランド型とアップライト型がある。最初のピアノは1709年にイタリアのB.クリストフォリによって製作された。その後主としてヴィーン、 ドイツ、イギリスで改良が加えられ、19世紀前半に鋳物のフレーム、金属の骨組み等が開発されて音量が増し、ほぼ今日の形になった。最近ではこの他に打弦楽器ではなく、電気、電子音によるエレキ・ピアノ、デジタル・ピアノがある。
ピアノ5重奏
通常、弦楽4重奏にピアノを加えた編成の室内楽。シューベルトの《5重奏曲「ます」》で演奏する。鋭いスタッカートが演奏できる。
ハンマークラヴィーア
1)ドイツにおけるピアノの旧称。19世紀にはそれまでのフォルテピアノとの違いを誇示する意味もあった。 2)ベートーヴェンの《ピアノ・ソナタ第29番 変口長調》op.106の名称。(op.101、 106、 110と共に)初版楽譜に「ハンマークラヴィーアのために」と記されていた。
ビアノ3重奏
通常、ヴァイオリン、チェロ、 ピアノの編成の室内楽。
ピアノ4重奏
通常、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノの編成の室内楽。
BMI Broadcast Music、Inc
ASCAP、SESACと並ぶアメリカ(USA)の演奏権団体のひとつ。1939年に放送局のオーナーが集まってASCAPの独占を阻止する形で設立された。ビージーエム Bκk『ound Music ①第一義的に楽しむための音楽ではなく環境や雰囲気を作り出すための音楽。別名エレベーター・ミュージック。② ヴォーカル抜きのトラック。いわゆるカラオケ。③映画、TV、演劇などで使われる効果音楽。④ ドキュメンタリーやCF、ナレーンョンの後ろで流れる効果音楽。
P.D.Publc Doman
作家の死後50年が経ち、著作権が消滅している著作物。モーツァルトやバッハなどのクラシンクの楽曲、古い民謡などはすべてこの範疇に入る。
ピギン
西インド諸島、マルティニク島とセントルンア島の速い2拍子の踊り。1930年代にヨーロッパに紹介され、コール・ポーターの《ビギン・ザ・ビギン》で有名になった。
ビー。ジー・エム(B.G.M.)
背景の音楽としてドラマや店舗などで流される音楽。 → 環境音楽。
ピー・シー・エム(P.C.M.)
パルス符号化変調。アナログである音の信号をデジタル化して記録すること。音響工ネルギーを1秒間に約5万回に分割し数値化して記録する方法。この方法で録音することをPCM録音といい、従来のアナログ録音にくらべて伝送、 コピーなどで起こる音の劣化、回転ムラ、雑音などがなくなる。
PA
拡声装置
BGM
バックグラウンドミュージック
ピース
1曲入りの楽譜のこと。
PPD
Pricc Published tO Dealersの略。レコード 会社がレコード店に卸す値段、つまり卸売価 格のこと。外国ではCDやレコードは再販商 品ではないため、PPDを著作権使用料や原 盤印税の算出基準にしている。
ビズ・マーキー事件
イギリスのアーティスト、ギルバート・オサリ ヴァンが大ヒット曲「Alone Again」を無断で レコードに使用されたとして、アメリカのラツ プ・アーティスト、ビズ・マーキーを訴えた事 件。ビズは「Alone Again」から最初の8小 節と3語をサンプリングしてバックグラウンド として使用していた。裁判所はビズの著作 権侵害を認め、すでに数10万枚製造されて いた彼のレコードの販売を禁lLする命令を した。
ピッコロ
「小さい」という意味のイタリア語で、木製または金属製のフルート属の最高音域の楽器。フルートのほぼ半分の大きさ。実音より1オクターヴ低く記譜する。
ピッチ pitch(英)音の高さのこと。振動数によって決まる。合奏などで音を合わせるための特定のピッチはスタンダード・ピッチ(→ )という。
ヒップ・ポップ
1980年代にニューヨークの黒人によって生み出された音楽。床に背を付けてまわるブレイク・ダンスや、言葉遊びのようにしゃべるように歌うラップ、 レコード・プレーヤーを逆まわししたりして特殊な効果をだすスクラッチなどの方法で、独特のビートを出すもの。
ビデオグラム
ビデオ・カセットとビデオ・レコード、映像フィルムを含むAV作品。
ビデオ・クリップ
新曲を宣伝のために映像収録した、いわゆるプロモーション・ビデオのこと。
拍子
周期的にくり返されるリズムの単位。その単位ごとに線で区切り拍子を表す。この線を小節線という。拍子は4分の4、 4分の3、 8分の6などのように分数で示し、 この分数を拍子記号と呼ぶ。
ヒルビリー
初期のカントリー・ミュージック。アメリカ中南部の「田舎者」という意味で、彼らのなまりの強い
言葉と音楽をさした。
非和声音
和音に属さない音のことで、旋律を構成する重要な要素となる。非和声音が作る不協和状態が協和状態に移ることを解決という。非和声音には次のようなものがある。1.経過音、2.刺繍音(補助音)、3.掛留音、 4.椅音(いおん)、 5.先取音6.逸音(いつおん)。やカントリー、ハワイアンなどでは、歌唱法の重要なテクニックの一つになっている。
ふ行
ファード
ポルトガル民謡。語りの要素が多く.ギターと複数の打楽器の伴奏で運命的な内容を歌いあげる。
ファイル交換ソフト
ネットワークに接続したパソコン同士で、音楽、文書、画像などのデータ(電子化されたファイル)を交換できるソフトウェア。
ファンジン Fmzine 特定アーテイストあるいは音楽スタイルのファンが、自分たちの情報を集め編集した会報。ファンクラブ会報。
ファルセッ
裏声。スイスのヨーデルビブラフォーン ー→ :ブィブラフォーン。
ファゴット
ダブル・リードの低音域の木管楽器。 3オクターヴ半の広い音域を持つ。
フィンガー・ボード
弦楽器のさお(ネック)で、弦が張られている面の細長い板。ギターのようにフレット(→ )のあるものと、ヴァイオリンのようにフレットのないものがある。指板。
フィンガリング
鍵盤楽器、弦楽器、木管楽器を演奏する時の指使いのこと。運指。
フェイク
メロディを記譜通り(ストレート)に演奏するのではなく、装飾的変化を付けたりしてくずして演奏すること。
フェイダー Fader
スタジオ用語。音量を変化させるためのコンソール上のミキサー、レコーダー、再生装置。
フェイド・アウト
音量を徐々に下げて音を消すこと。
フェイド・イン
音量を徐々に上げ、必要なレベルにまで達すること。
フォーク・ソング
本来は民謡の意味だが、普通は1960年代にアメリカの白人ミュージンャンによって作り出されたモダン・フォークをさす。アコースティック・ギターの伴奏によるポップスで世界的な影響を与え、特に日本のシンガー・ソングライターを生み出す原動力となった。
フォーク・ロック
モダン・フォークのミュージンャンがエレクトリック・ギターに持ちかえ、ベース、 ドラムスを加えたロック編成で活動したもの。
フォリア
16世紀初頭のスペインに生まれた舞曲で、スペイン語のblfa(短気)にふさわしいタンブリンの伴奏による荒々しさがあったが、17世紀には軽快な3拍子の舞曲となった。スペインのエスコリアル修道院には《ファリネリのグラウンド》と呼ばれるフォリアの旋律が遺されているが、その旋律は持続的変奏のフアゴントの音域
フォリオ
複数の楽曲によって構成されている楽譜。
ファルセット
裏声のこと
ファンキー
「黒人の体臭」という意味の俗語で、 ジャズやロックでの黒人独特のリズム感覚やノリをさす。
ファンキー。ジャズ
→ ハード・バップ。
ファンク
ファンキー・ミュージックの俗称
フアンタジー
→ 幻想曲。
ファンダンゴ
スペイン南部、アングルンア地方の民謡および舞曲でフラメンコの一種。やや速い3拍子でギターとカスタネットで伴奏される。
ファンファーレ
儀式、祭典、イベントなどで金管楽器などで演奏される勇壮・華麗な音楽。本来は3和音だけで奏されドミナントで終止するという規則があったが、現在では自由に作られる。
フィーチャー
演奏、 コンサート、レコードなどで、主役となるプレイヤーを設定すること。普通、 ソロ・プレイヤーでフィーチャーされるが、アンサンブルでフィーチャーされることもある。
フィードバック
出力の1部を再びもとの回路に戻す(入力)することにより、ある種の連続音をつくる現象およびその装置を指す。日常会話で増幅または、反復の意味で使用する場合もある。
フィードバック奏法
エレクトリック・ギターの特殊奏法。ギターとギター・アンプの間で起こるフィード・バック現象を利用して長い持続を得る奏法。
フィルイン
演奏の中で、空白部分や区切りの前などに即興的に演奏されるもの
フォルラーナ
フルラーナhrlanaとも言う。北イタリアに起源をもつ舞曲。16世紀には偶数拍子で少し荘重なパッサメッゾpassamezzoと同じような性格をもっていたが、バロック時代には4分の6拍子、 8分の6拍子の付点りズムのジグに似た陽気な舞曲となった。
フーガ
ひとつの主題が一定の調関係を保ちつつ各声部で反復提示される対位法による楽曲形式。フーガの旋律の要素は主唱、答唱、対唱である。主唱は主題であり、答唱は主唱の5度上に移調されたものである。対唱は主唱および答唱に対してつくられる対声部であり、副主題でもある。次に3声の簡単なフーガの図式を示す。すべての声部に主題が現われる第1の展開部(または提示部)、主調と属調以外で主題が現われる第2の展開部、 さらにカノン的模倣のストレッタが続く。
ブーガルー
ニューヨークのキューバ系ラテンソウル
複合3部形式
3部形式の各部分が1つではなく数個の大楽節でできている形式。メヌエットやスケルツォ、行進曲、 ソナタの緩徐楽章などに用いられる。
複合2部形式
2部形式の各部分が1つではなく数個の大楽節でできている形式。ソナタの緩徐楽章などに用いられるが、この形式の複雑化したものは展開部を欠くソナタ形式とみなされることもある。
複製権
著作物を①録音、②録画、③印刷、④写真、⑤複写その他の方法によって有形的に再製する権利。
不正競争防止法
他人が時間と費用をかけて営々と努力した 成果を横取りしたり、真実を偽って利益を得 ようとするなどの不正な行為を取り締まる法 律。フェア・プレイの原則に従った公正な競 争を確保するために活用されている。
附則第14条問題
附則第14条は、1970年の著作権法の全面改 正の際に、当時の関係者の利益状態を急激 に変えることを避けるために設けられた経過 措置の1つである。すなわち、著作物の出所 を明示すれば、政令で定める事業を除いて、 当分の間、録音物を興行において無償かつ 自由に使用できることとした。この規定により、権利者の許諾なしにデパートやレストラン、喫茶店などでCDをかけることができる。
フェイド・アウト
レコーディングで徐々に音量を絞りながら曲を終了すること
ブッキング・エージンシー
アーティストのコンサートの全スケジュールをコーディネイトしたり、制作および予算をコントロールする会社。
ブティック・レーベル Boutique Record Label
小さな特化したレーベル。大レコード会社の中で特定のジャンルあるいはセグメントに集中してリリースするインディに近い小レーベル。
フュージョン・ミュージック
「融合した音楽」の意味で、 ジャンルにとらわれず他の要素も積極的に取り込もうとした音楽スタイル。ロックの要素を入れた都会的なジャズ。1970年代に流行した。
不法録音物対策委員会
日本レコード協会はじめ音楽関連9団体で設立した、不法録音問題に取り組むための委員会。カラオケから舞踏、ピアノ、ギターなど各種音楽教室での不法録音の実態調査や、著作権思想普及のための広報活動を行っている。
プラーゲ旋風
ヨーロッパの著作権団体の代理人であるドイ ツ人ウイルヘルム・プラーゲ博士によって強硬に押し進められた、著作権仲介業務に関する行動を指す。彼の仲介業務は放送、演奏、出版と広範囲に渡って行なわれ、その方 法は内容証明郵便を送りつけたり、訴訟を 起こしたりという、当時の日本人にとってはか なり過酷に思えるものであった。そこで困り果てた政府は1914年に仲介業務法を制定し て、プラーゲ博士の仲介業務を廃業に追い 込んだのである。この一連の騒動には、日本人の外国人に対する排他性が如実に現れている。何はともあれ、著作物の無断使用がまかり通っていた時代に、著作権思想の芽を 植え付けたプラーゲ博士の功績は評価されるべきだろう。なおプラーゲ旋風の後遺症として、附則14条問題が未解決のまま残ってい る。→ ウイルヘルム・プラーゲ
プラチナ・アルバム
日本レコード協会では、アルバム40万枚以上(洋盤は20万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは100万枚。英国では30万枚。
プラチナ。シングル
日本レコード協会では、シングル盤で40万枚以上(洋盤は10万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは100万枚。
ブラック・ミュージック
黒人音楽の総称。
フラット・チューニング
ギターやベースで、普通のチューニング(調弦)より半音下げたチューニング法。
フラメンコ
スペイン南部、アングルシア地方のジプシー系の舞曲。ギター、カスタネットで伴奏され、靴のかか
とでリズムをとり、掛け声や手拍子が入る。フランス風序曲 Frcnch ovcrture(英)fran―zё sische Ouvcrtire(独)バロック時代、ルイ14世の宮廷で上演されたJ.― B.リュリのバレー、オペラ・バレーに含まれる緩―急の2部分から成る序曲(導入的役割をもつ器楽曲)で、付点リズムの荘重な導入部とカンツォーナ風の短い主題が莫倣的に展開されるアレグロ部分の組み合せ。最後に導入部に戻ったり、コーダが付くことがある。
ブランケット方式
放送の分野で採用されている著作権の一括 許諾方式。毛布のように包むイメージからこ う呼ばれている。現在、NHKでは前年度の受信料収入の1.5%、民放では前年度の放送収人の■5%を年額使用料としている(ただし 暫定措置あり)。JASRACでは、日本の放送 使用料が海外と比べてあまりに低いことか ら、放送事業者に料率アップを要求している が、交渉は難航している。
ブリティッシュ。ロック
アメリカの音楽であるロックをイギリス風に仕上げたロック。
プリプロダクション
レコーディングをスムーズに行うための下準備
フリューゲルホルン
サクスホルン属のビューグル。 トランペットに似た形状で柔らかい音色を持っている。変口調の移調楽器。 → サクスホルン。
ブルー・アンド・ソウル
黒人音楽であるソウルに傾倒した白人が、そのスタイルを模倣したもの
ブルーグラス
1940年代末に発生した初期のカントリー・ミュージック。ギターやバンジョーがリードを取り、ベース、ヴァイオリンなどが加わる。素朴な形式、精神が、歌や演奏に反映されている。
ブルース
アメリカ黒人の独特の歌および詩の形式。19世紀後半から20世紀に形成され、奴隷時代の抑圧をアフリカの旋法を用いて歌ったもの。ジャズや後のポピュラー音楽に大きな影響を与えた。
ブルース・スケール
ブルースの基盤となる音階。ブルー・ノートが組み込まれているのが特徴。 → アヴェイラブル・ノート・スケール。
フルート
金属または木製の高音域の木管楽器。音域は3オクターヴあり、透明な音色、すぐれた運動性に特徴がある。また、低音域は独特の音色と表現力をもつ。
ブルー・ノート
ブルース・スケールに見られるブルース特有の音。半音低められた第3音と第7音、時には第5音で、ブルース以外にもブルース的な雰囲気を求めた曲に用いられる。 → ブルース・スケール。
ブレー
17世紀のフランスの舞曲で組曲の中に見られる。通常速い2拍子で1拍のアウフタクトをもつ。
フレーズ
楽句または楽節と呼ぶ
ブレイク
アーティストのレコードが爆発的に売れ、そのアーティストの知名度が飛躍的に高まるこ と。現在、レコード会社や原盤制作会社の投 資額を回収できるアーティストは、およそ1割程度と言われている。確固たる枚数基準はないが、取りあえずアルバムが30万枚も売れれば完全にブレイクしたと言えるだろう。
ブレス
息つぎのこと。また、そのための記号。
プレゼンテーション
広告代理店が広告主(クライアント)に対して 広告計画のプランを提案すること。通常、広 告主からのオリエンテーション(プリーフイング)を受けて広告計画作業は進められる。略 してプレゼン。2社以上の広告代理店がプレ ゼンすることを競合プレゼンという。
フレット
ギターなど、弦楽器のフィンガー・ボード(指板)に半音ごとに付けられた細長い金属片。
プログレッシヴ。ジャズ
進歩的ジャズの意味。スウィング・ジャズのマンネリズムを打破し、 クラシック音楽の近代・現代的要素を入れて1940年代に起こったジャズ。クール・ジャズ。
プログレッシヴ。ロック
進歩的ロックの意味。1970年代にイギリスで起こった知的で鑑賞音楽をめざしたロック。アーティストごとに異なるが、クラシックの要素やサイケデリックの要素などを含むのが特徴と言える。
プロックフレーテ
→ リコーダー。
プロテスト・ソング
1960年代後半、主にベトナム戦争への抗議を歌ったフォーク・ソングのこと。その後、フォーク・ソングに限らず政治的メッセージを打ち出した音楽をプロテスト・ソングと呼ぶ。
プロデューサー
①サウンド・プロデューサーは音源(1音源以上)の制作にあたりスタジオ・ワークのすべてを統括する、②エグゼクテイヴ・プロデューサーは作品(1商品アイテム)を制作・販売するにあたりすべてを統括する。
へ行
平均律
平均律とは厳密な意味ではオクターヴ中のすべての半音が等しい間隔をもつ12平均律のことであり、これは今日のピアノの調律法である。
平行調
同じ調号を持つ長調、短調。たとえば、ハ長調(C)とイ短調(Am)の関係。関係調と呼ぶこともある。
ヘヴィ・メタル
1970年代後半に登場したハード・ロックの別名。鎖や鋲などを使ったファッションに特徴があり、それまでのハード・ロックとパンクの要素が混じり合っている。政治色は比較的薄い。
ヘヴィー・ローテーション
ラジオ局が特定の曲を強調してプッシュし、1日に何度もオン・エアすること
へ音記号
音部記号の1つ。譜表上でかたかなへ音の位置を示す記号。通常、第4線に置かれる。低音部記号。第3線に置かれるものはバリトン記|)という。
ベース・トラック Basic Track
リズム・トラック。このトラックにヴォーカルやストリングスなどの編曲トラックが重ねられ楽曲音源となる。
ヘッド・アレンジ
楽譜によらず、 口頭で編成や曲の進行、雰囲気などを指示する方法のこと。全く楽譜を使用しない場合と簡単なメモ程度の楽譜を使用する場合がある。
ベネディクトゥス
ミサ通常文のサンクトゥスの後半。「ほむべきかな(主の名によりて来たる者)」の意味。 2)ベネディクトゥス(・ドミヌス・デウス・イスラエルDominus、Deus lsrael)ルカ伝第1章第68~ 79節によるザカリアのカンティクム。「ほむべきかな、主イスラエルの神」の意味。 → ミサ。
ベビーブームの世代 Baby Boomer
1946年から1964年の間に生まれた世代。戦後世代。
ベル・トゥリー
打楽器の1種。お椀型のベルを1本の軸に、大きい順に上から下へ開口部を下に向けて縦にならべたもの。上から下へすべらすようにたたく。
ベルヌ条約
1886年にスイスのベルン(ベルヌ)で制定さ れた世界的な著作権保護条約。正式には 「文学的及び美術的著作物保護に関するベルヌ条約」という。内国民待遇、法廷地法原則、遡及効、無方式主義を基本とする。日本 は欧米諸国が不平等条約改正の交換条件としてベルヌ条約加盟を提案してきたので、 1899年という非常に早い時期に加盟している。1998年4月末現在で加盟国数は129。
ベース・ノート
コードの最低音。通常、ベースが担当する。
変化記号
ある音を一時的に半音変化させる記号。半音高くする記号を1(ンヤ~プ)、半音低くする記号を♭(フラット)、 2半音高くする記号をX(ダブル・シャープ)、 2半音低くする記号を♭ (ダブル・フラット)、幹音にもどす記号を|(ナチュラル)という。
編曲審査委員会
編曲著作物を新たな二次的著作物として JASRACの管理楽曲とするか否かを審奄す る、JASRACの委員会。編曲の独創性が大きな基準となるが、この審査は法的効力を持つものではなく、また独創性についてあまり厳密に考慮されていないのではないかという声もある。
編集著作物
百科事典、文学全集、判例集、新聞、雑誌のように、その中に収録されている個々の素材の選択または配列が創作性を有するもの。
編成表(レーベル・コピー)
各商品の内容を指定する項目をすべて網羅した書類。
変拍子
曲中でしばしば拍子がかわることをいう。 2つの拍子が組み合わされた混合拍子や、同時に異なる拍子が現れるものをさす場合もある。
ほ行
邦楽(日)
本来は日本の伝統的音楽をさす言葉だが、ポピュラー音楽では日本の歌謡曲やニュー・ミュージックなど日本で作られた音楽をさす。
方式主義
著作権の保護の要件として、著作権表示、納 入、登録などの方式を必要とすること。中南米の諸国が多くこの方式を採用している。アメリカをはじめラテン・アメリカの諸国は方式 主義を原則とするパン・アメリカン条約(the Pan― American conventions)を結び、相互に 著作物を保護し合っていた。しかしベルヌ条 約は著作物の保護に何らの方式も求めなか った(無方式主義)ため、無方式主義を採用 する国と方式主義を採用する国の間の架け 橋として、1952年に万国著作権条約が制定 され、1955年に発効した。しかし長く方式主 義を採用してきたアメリカも、1989年のベルヌ条約加盟に伴う著作権法改正により、方式 主義から無方式主義へとその方針を転換し た。(←→無方式主義)
法定訳詞
→適法訳詞
法務
契約、ライセンス、リース、会社間契約などの法律上の業務。
ホーム・テービング
私的録音録画とも呼ばれ、個人的または家 庭内において著作物を複製する行為のこと。 従来、ホーム・テービングは自由かつ無償で あったが、録音・録画機器の発達、普及により権利者に重大な経済的不利益をもたらすに至り、各国が解決に頭を悩ませていた。 現在では、西ドイツで導入された方式が各国 で取り入れられている。この方式は、権利者団体が録音・録画機器の製造業者や輸入業 者に、ホーム・テービングに対する報酬を請 求するというものである。日本でも1992年に著作権法が改正され、この報酬請求権制度が導入された。この法律改正を受けて設立された権利者団体が、社団法人私的録音補 償金管理協会である。
ボーナス・トラック
主に洋楽のアルバムなどでオリジナルの収録曲に加えてシングルのカップリング曲や未発売曲から選んで追加される
ボーナス・レコード
通販商品や組物の商品に特典として、あるいはレコード以外の商品の販促用に付けるレコード。原盤印税が通常商品の50%であったりする。
ホーン・セクション
トランペット・トロンボーンなどの管楽器によるユニット
ボサ。ノヴァ
1960年代に流行したブラジルの新しい音楽。ジャズの影響を受けた知的な感覚をもつサンバ。
POSコード
バーコード。製品コード。コンピューターによって商品を認識・区分するためのコード。
ホタ
スペイン、アラゴン地方の民謡、民族舞踊。速い3拍子で、ギター、カスタネット、タンブリンなどで伴奏される。アラゴネサ、アラゴネーズ。
ポップ
「大衆的な」という意味。軽く、わかりやすい大衆的な音楽のことをポップスという。
ポップス
ポップ。
ボトル・ネック奏法
びんの首の部分(ボトル・ネック)やプラスティックのスライド・バーを使ったギター奏法。指で弦を押さえるかわりに、スライド・バーなどですべらせる。スライド・バーは指にはめて使う。もともと、ハワイアンで使われるスティール・ギターの奏法。
ホーボー・ソング
1930年代、不況下のアメリカで下層労働者によって歌われた歌。また、彼らについての歌。
ホモフォニー
単声音楽。和声的な様式の音楽。たとえば、メロディに伴奏のような形態。ポリフォニーに対する語。
ポリフォニー
多声音楽。対位法的な様式の音楽。独立的な複数のメロディが同時に起こる形態。ホモフォニーに対する語。
ポリ・リズム
異なるリズムや拍子を2つ以上同時に、またはずらして組み合わせて用いること
ポルカ
19世紀前半、チェコに起こった速い2拍子の舞曲。ヨーロッパ中に広まり、スメタナ、 ドヴォルジャークなどチェコの作曲家のほか、 ヨハン・シュトラウスなども多くの作品を書いている。
ホルン
大きな朝顔を持ち、まるく巻かれた金管楽器。約3オクターヴ半の広い音域を持つため、音域によって高音部記号と低音部記号を使い分けて記譜する。へ調(F)の移調楽器で、昔は高音部記号の場合は完全5度高く、低音部記号の場合は完全4度低く記譜されたが、現代では、音部記号にかかわらず完全5度高く記譜されるのが普通である。
ボレロ
スペインの舞曲で、1780年頃に舞踏家セレソS.Ccrczoが創作したと言われる。キューバのボレロは2拍子であるが、普通は3拍子で次のようなりズムを特徴とする。ラヴェルの管弦楽曲が特に有名である。ボレロのリズムのはショパンである。ポロネーズの典型的なリズムは次のようである。
ポロネーズ
ポーランドの舞曲で、宮廷の儀式や行列によって発達した。したがって中庸な速度の3拍子で祝祭的な気分をもつ。フレーズの女性終止(終止形の最後の和音が第1拍にないもの)、簡潔な動機の反復、 3連符の頻繁な使用等を特徴とする。その起源は16世紀後半まで遡れるが、J.S.バッハ、ヘンデル、ベートーヴェン、 リスト等も作曲している。しかし、この舞曲をポーランドの英雄的舞曲として有名にした
ホンキー・トンク
1910年代、ニューヨークの安酒場などで演奏されたラグタイムをくずしたピアノ演奏のスタイル。調律の狂ったピアノで弾かれることが多かったため、 このようなピアノやそれをまねた演奏スタイル、。
ボンゴ
中南米音楽で用いられる打楽器で大鼓の1種。高音、低音の2個1組を両ひざにはさんで演奏する。
AAABとなる。14世紀後半にすたれたこのマドリガルとは無関係に16世紀のマドリガルが生まれる。これは貴族社会にふさわしい芸術的な通作形式(各節の音楽が異なる)のもので、歌詞の内容表現のために特定の音形、和声進行、半音階法を使用した。主要な作曲家にはL.マレンツィオ、ジェズアルド、モンテヴェルディ等がいる。エリザベス朝のイギリスでもダウランド、ギボンズ等によって英語のマドリガルが作曲された。
ま行
マーケティング Malkeing
①商品の製作、②市場調査、③販促戦略、④販促計画に基づく施策実行、⑤製造から消費者までのサイクルを円滑にする行為。
マーチャンダイジング
①販促用あるいは宣伝用のグッズ、ポスターほかディスプレイを売る行為、②アーティストのツアーに合わせ作成されたプログラム、Tシャツ、バッジ、ジャケット、カレンダー、ポスター、おもちゃなどを売る行為。アーティスト・ロゴやツアー・ロゴ、アルバム・ロゴが通常デザインとして使用される。
マウス・ハーブ
ハーモニカのこと
マウスピース
管楽器で直接口を当てる歌口、吹口。
マキシシングル Maxi― Single
通常のシングル盤よりも長い収録を可能にするンングル盤。CDであれば12cmンングル、アナログであれば12インチンングルの形態となる。
マクラ
宿泊代
マザー Motller
アナログ・ディスクを製造するにあたり、マスターテープからマザーとよばれるラッカー・マスターが最初に作られる。さらにスタンパーと呼ばれる型が作られ、スタンパーからディスクがプレスされる。
マザー・テープ
ミックス・ダウンしていないままのマルチ4チャンネルそのまま記録されているテープ
マスター番号 Master Number
原盤マスターに付与される番号。
マスター・テープ番号 Master Number
商品番号(カタログ番号)とは別に音源マスターに付与される管理番号。製造レベル及び音源管理レベルでの作業の基本コードとなる。
マスター・テクニカル Technical sheet
原盤マスターに添付されるレコーデイング・データ・ンート。エンジニアが記入するもの。
マスタリング
2トラックのマスター・テープからCDカッテイ ング用マスター・テープを作る作業。
マズルカ
ポーランドの舞曲で中庸の速度の3拍子。しばしば2拍目、または3拍目に強いアクセントを置く。19世紀にヨーロッパの主要都市に広まったが、芸術音楽に導入されるのはショパンによってであり、彼の場合には民族的な旋法と結合していることが多い。その後、グリンカ、チャイコフスキー、 シマノフスキ等によっても作曲された。典型的なリズムを次に示す。マズル。
マドリガル
14世紀のマドリガルは2連または3連の3行詩の節に2行のリトルネロ(反復句)が付される田園詩や恋愛詩に作曲した声楽曲である。音楽は各節で反復され、 1リトルネロでは別の音楽になるのでAABまたはーマたもの。両手に持って振り、中の種で音を出す。
マトリックス番号
原盤番号。
マニピュレーター
シンセサイザーやシーケンサーをプログラムする専門家
マニフィカト
「あがめ奉る」の意味。ルカ伝第1章第46~ 55節に基づく聖母のカンティクムの冒頭の言葉。晩課で必ず歌う。J.S.バッハの作品が有名。
マニュアル
手動で。
2)オルガンの手鍵盤。 3)機械等の取り扱い説明書、教本、規範。
マラカス
中南米音楽で用いられる打楽器。
マラゲーニャ
スペイン東南部、マラガ地方の民謡、舞曲でファンダンゴから派生した。3拍子でギターで伴奏される。
マリンパ
アフリカ起源の打楽器で木琴の1種。鍵盤状に配列された木製の音板を、両手に持ったマレットでたたいて演奏する。音板の下に共鳴管が取り付けられているため豊かな音が得られる
マルチ・プレイヤー
複数の楽器を演奏できるミュージシャンのこと
マレット
マリンバ、シロフォンなどの鍵盤打楽器を演奏するためのばち。
マンドリン
イタリア起源の撥弦楽器。いちじくを半分に割ったような形で指板にはフレットが付けられている。ヴァイオリンと同じ調弦だが、弦は1音につき2本、全部で8本張られる。右手に持ったピックではじいて演奏する。マンドリン属には他に、マンドーラ、マンドロンチェロなどがある。巻いたもの。材料は、まざま。
マンポ
1940年代に、キューバのペレス・プラドによって考案された中南米のダンス音楽。ルンバにジャズの要素を入れた4分の4拍子の生き生きしたリズムに特徴がある。ゴシック時代以来、 ミサ曲としては通常文が一貫して作曲された。
み行
ミサ
音楽用語としてのミサは、ローマ・カトリック教会のミサ典礼の音楽を指す。1963年の第2ヴァティカン公会議以前、音楽には圧倒的にラテン語が使われた。 ミサ聖祭の歌として 1)入祭唱 2)キリエ3)グローリア 4)聖書朗読後の典礼聖歌(昇階唱等)5)クレド 6)奉納唱7)叙唱8)サンクトゥス9)主の祈り10)アニュス・デイ 11)聖体拝領唱があり、 2)、3)、5)、8)、10)はミサ通常文、それ以外のものはミサ固有文と呼ばれる。
ミクスチャー
混ざっているを意味する
ミス・トーン
不必要な音を演奏中に発すること
ミックス・ダウン
→トラック・ダウン
ミディ
ミュージカル・インストゥルメント・デジタル・インターフェイスの略。あらゆるシンセサイザー等の間で演奏情報を伝えられるように決められた世界統一規格。1982年に設定されたこの規格は、電子楽器が飛躍的に普及、発展するもとになった。
ミディアム
ミディアム・テンポ(中くらいのテンポ)のこと。
MIDEM
フランスのカンヌで毎年1月に開催される音楽ビジネス関連のトレード・ショウ。
ミニマル・ミューシック
現代音楽の技法の1つ。狭い音程内で動く短いメロディ・パターンを際限なくくり返す音楽。反復するにしたがって少しずつ変化させる場合もある。
ミュージカル
20世紀初頭にアメリカで作られた音楽劇。ヨーロッパのオペレッタを踏襲しながらアメリカ人の好みに合わせて発達し、ニューヨーク、プロードウェイの劇場を中心に上演されてきた。代表的な作品に《ウェスト・サイド物語》《マイ・フェア・レディ》《屋根の上のヴァイオリン弾き》などがある。
ミュージシャン
音楽家。本来は、演奏家、歌手、作曲家の総称であるが、一般には、即興演奏を伴うポピュラー系演奏家、作・編曲家をさす場合が多い。
ミュージック・コーディネイター Music Coordinator
映画、TV番組のコンサルタントあるいはスタッフ。楽曲の選定・提案、著作権の処理、シンクロの立会いを行う。
ミュージック・コントラクター Music Coniactor
セッション・ミュージンャンを起用するにあたりプロデューサーあるいはレコード会社とミュージンャンを仲介する人。通称インペグ屋。
ミュゼット
17、18世紀にフランスで流行したバッグパイプの一種。2)3拍子の牧歌的な舞曲風の楽曲で、長い持続音(ドローン)をもつ。J.S.バッハの《イギリス組曲第3番、第6番》にその例が見られる。
ミュート
金管楽器や弦楽器で用いられる弱音器のこと。ソルディーノ。
ミュート奏法
ギター奏法の1つ。右手または左手で弦に軽く触れることで音を短く切るテクニック。歯切れの良い打楽器的な効果がある。左手によるミュート奏法の音をブラッシング・トーンと呼ぶ。
ミンストレル・ショー
19世紀始め頃からアメリカ各地に流行した白人ダンサー、歌手などによるショー。顔を黒く塗り、派手な服装で黒人音楽を演奏した。後のミュージカルやレビューのルーツとも言われている。
民放連
→日本民間放送連盟
民謡
民衆の間に歌い継がれてきた伝統的な歌。作詞、作曲者は不明で、世代から世代へ歌い伝えられたもの。田植え歌などの労働歌もその1つと言える。
む行
無調
調性のない音楽のこと。主音や属音のような中心となる音や、音の支配関係を否定した作曲法。
ムード・ミュージック
イージー・リスニングのうち、夜のB.G.M.向きに作られた音楽。
鞭
打楽器の1種。2枚の木の板を打ち合わせて鞭のような音を出す。
め行
メカニカル・ライセンス Mechmical Lcense
オーディオの形式で音源を複製、流通、販売する許可。CD、カセット、LP、マイクロチップなどがパッケージの例となる。
メドレー
2つ以上の曲を連続して演奏、歌うこと。
メトロノーム
テンポを表示する機器。1812年にオランダのヴィンケルが発明し、 ドイツのメルツェルが改良した。」=72のように、 1分間に打たれる拍数を数字で示す。
メヌエット
4分の3拍子の舞曲。17世紀半ばにルイ14世の宮廷で公式の宮廷舞踏として採用され、そのため中庸なテンポ、優雅な気品を特徴としている。
無方式主義
著作権の保護の要件として、いかなる手続き をも必要としないこと。著作権は著作物の創 作と同時に発生し、それを享有するにしても 行使するにしても何らの方式を要しない。ベ ルヌ条約の基本原則の1つである。(一方式
主義)
め行
名義主催
放送局がコンサートやイベントの名義上の主 催者となること。この場合、放送局はイベントの経費を負担しない。放送局はイベント 運営者から主催名義料をもらい、自局のスポ ット枠でイベントのCMを流したり、番組内で 告知をしたり、自社広告でイベントの宣伝をする。現在、かなりの数のコンサートやイベントが放送局を名義主催者として開催されて いる。
メガ・ミックス
既成の楽曲をサンプリングしてメドレーにする手法
メセナ
企業などが行なう学術、文化事業支援活動 のこと。1990年財団法人企業メセナ協議会が発足し、参加企業の援助金がこの組織を 通じて配布されるシステムが採られるようになった。同協議会の調査によると、活動内容 で最も多いのが音楽分野で、全体の約1/3を占めている。
めりはり
本来の意味は、ゆるめることと張ること、あるいは低い音と高い音のことだが、演奏用語として音の強弱の変化やコントラストなどについて言う。
メレンゲ
西インド諸島、 ドミニカのカーニヴァルのダンス音楽で、 4分の2拍子の軽快なリズムの舞曲。1950年代にヨーロッパに紹介された。
メンフィス・サウンド
1970年前後にアメリカ、テネシー州メンフィスで起こった黒人音楽。リズム・アンド・ブルースを基調とし、感情を込めたンヤウト唱法に特徴がある。近代フランス音楽やジャズ等の中で、 また19世紀以後の芸術音楽では特殊な旋法が用いられるようになり、旋法は単に歴史的・民族的意義ばかりではなく、音楽素材としてより広い意義を獲得した
も行
モード
旋法。ラテン語のmodusは本来「尺、大きさ、限度」を表す言葉で音階を形成する一定の音組織。音階とはよく混同して使われるが、音域と音の進行に制限がある点で、本来、音階とは異なる。ギリシャ旋法、教会旋法、民族的な旋法等がある。古代ギリシャでは各旋法に対して情緒や特性、それにふさわしい使用目的等の解説が加えられたが、これは教会旋法にも受け継がれ、それには教会旋法から派生した長調・短調の音組織で各調性に異なった性格があるとする調性格論にまで発展した。
モタる
本来のリズム・テンポより遅く演奏した状態
モダン・オーサー
映画の制作、監督、演出、撮影、美術などを 担当して映画の著作物の全体的形成に創作 的に寄与した者。具体的には映画プロデュ ーサー、映画監督、テレビ映画におけるディ レクター、撮影監督、美術監督、特殊撮影監 督などを指す。現代的著作者ともいう。( クランカル・オーサー)
モンキー・タンプリン
打楽器の1つ。皮の張られていない、枠とンンバル(すず)だけのタンブリン
ユモレスク
19世紀のいくぶん気紛れで、諸諺に満ちた器楽曲の名称。
や行
洋楽(日)
文字通りには西洋音楽の意味だが、通常、 ヨーロッパ、アメリカのポピュラー音楽、ジャズ、ロックなどをさす。邦楽に対する語。
ゆ行
URL Unlorm Resource Locator
WEB上の情報の所在地を示す記述方式。プロトコル、サーバー名、パス名を並べて表記する。
有線送信権
1986年の著作権法改正により新しく創設され た権利。キャプテン・システムやデータ・ベースのオンライン・サービスなど、利用者のリ クエストに応じて個別に送信する形態のメデ イアが登場したことから、一斉送信型を有線 放送、それにリクエスト型を含めた上位概念 として有線送信権を定義した。しかし、1997 年の法改正により、公衆への送信の定義が 公衆送信、放送、有線放送、自動公衆送信の 4つに整理され、同時に有線送信という概念 はなくなった。
ユーロピー
ディスコで流されるアップ。テンポの激しいダンス音楽。イギリスを中心にして起こった。ハイ・エナジー。交替させる歌い方。
ユーロビート
80年代前半、イギリスやドイツから発生したダンス・ミュージック
ユニゾン
同一音及びその演奏のこと
よ行
容器代控除 Packaging Deducton
通常10%から20%。原盤ロイヤルテイの計算にあたり最初の基準となる定価の10%が容器代控除として前もって差し引かれること。付属品(Pケース、解説、インレイ、シュリックなど)の費用に対応する。(→ 出荷控除)」
ヨーデル
スイス、オーストリアのアルプス地方で歌われる特殊な民謡と、その歌い方。
ヨナ抜き音階
音階の第4音、第7音が使われない5音音階。日本の民謡や演歌、歌謡曲などに多く見られる。
ら行
ライセンサー
原盤供給者。作家や原盤制作会社など、著作権や原盤権を保有する。
ライセンシー
原盤被供給者。十楽出版やレコード販売会社など、権利者の許諾を受けコンテンツを販売する。
ライセンス Lcense
権利許諾:著作権のある作品を使用許可すること
行動、使用、販売などを正式認可、許可、権能付与すること。
ライセンス・アグリーメント Lcense Agreement
原盤供給契約。原盤所有者がレコード会社に、定契約期間に限って原盤の複製使用を認める契約.
ライト・ハンド奏法
エレクトリック・ギターの奏法の1つ。右手がピックで弾かずに、指先をフィンガー・ボードにたたきつけて音を出す。左手の奏法を併用し、素早いパッセージも可能。
ライトモティーフ
示導動機、指導動機、誘導動機。ワーグナーの後期の楽劇に見られる基本的な作曲法。登場人物や場面、想念などを特定の動機で表すもの。動機は場面によって変化されることもある。
ライナー・ノーツ
レコードなどに付けられている解説書、解説文。
ライン・プロデューサー
制作現場でアーテイストやスタンフと仕事するプロデューサー。通常レコード会社、音楽出版社、制作事務所からエグゼクティヴ・プロデューサーに犀用される形でプロジェクトに参加する。
ラウド系
大音量で演奏するロック
ラスゲアード
クランック・ギターの奏法の一つ。全部の弦を爪のあたりで掻きおろす方法と、高音弦から指で掻きあげる方法との2種類がある。大鼓の音を模倣する「タンポーラtambora」とともに、スペイン音楽(特に、フラメンコ)の演奏に、欠かすことのできない重要なテクニックの一つである。
ラグタイム
19世紀後半にアメリカの黒人ピアニストによって作られた演奏スタイル。酒場やダンス場などで、左手の2拍子の伴奏に乗せて右手が軽いシンコペーションを持った旋律を奏する。ジャズのように即興演奏はせず楽譜通りに弾く。スコット・ジョプリンがラグタイム作曲家として名高い。ラグ。
ラクリモーザ
「(この日こそ)涙の日なれ」の意味。ディエス・イレ(→ )の第18節。
ラップ
いろいろなビートに語呂のいいしゃべりを乗せたもの
ラップ・ミュージック
ディスコ・ビートに独特のイントネーションで早回の語りを乗せるもの。1970年代、ニューヨークの黒人ディスク・ジョッキーによって始められた。 → ヒップ・ポップ。
ラテン・パーカッション
ラテン音楽に用いられる打楽器の総称。ギロ、 コンガ、ボンゴ、マラカスなどさまざまな種類がある。また、新しく作られるものも多い。ラテン音楽に限らずポピュラー音楽全般に広く使われている。
ラテン・ミュージック
ブラジル、アルゼンチンなどの南米諸国、 キューバ、 ジャマイカ、 メキシヨなどの中米諸国の音楽の総称。
ラプソディ
狂詩曲。叙事的、英雄的、民族的色彩をもつ自由なファンタジーを言う。しかしその形態は様々である。 リストの《ハンガリー狂詩曲》、ブラームスのピアノのための《ラプソディ》op.79、管弦楽伴
奏付き合唱曲《アルト・ラプソディ》op.53、ジャズの要素を加えたガーシュインの《ラプソディ・イン・ブルー》等が例として挙げられる。
ランバダ
ブラジルのダンス音楽、および踊りのスタイル。アフター・ビートが強調され、アコーディオンの音色と共に、古き良き時代を街彿させるニュー・ラテン・リズム。
り行
リージョン・コード Region Code
映画会社の要求によってDVDビデオ・ソフトと機器に設定されるようになった再生地域指定コード。加、米、米国領、日、欧、南アフリカ、中東、東南アジア、東アジア、香港、豪、ニュージーランド、中南米、CII日ソ連、インド、北朝鮮、
モンゴル、中国。
リート
一般にドイツの芸術歌曲を指す。
リード
葦、金属などの小片。多くの木管楽器、パイプ。オルガン、 リード・オルガン、ハーモニカなどの発音源となっている。
リード・イン
メロディの始めに付けられる短い導入フレーズのこと。
リード・ギター
ギター奏者が2人いる場合、メロディ・ソロを担当するギター。
リート形式
「歌謡形式、歌曲形式」という訳がある。歌の単純な形式に由来する名称で、器楽曲の2部形式、 3部形式に対して使われる。単純な形では変奏曲の主題、 より大きい形では特にソナタの緩徐楽章に多い。
リヴァーブ Reverb
音に電気的に変化を与え、深みと響きを与えるレコーデイング装置。風呂場のような残響音を作る。
リヴァプール・サウンド
1960年代始めにイギリス、 リヴァプールに起こった初期のブリティッンユ・ロック。ロックン・ロールにポップな要素を加えた。ビートルズがその代表。
リキッド・オーディオ Llquid Audio
音楽配信に伴う電子決済や、コンテンツの暗号化機能など著作権保護技術を備えた総合システム.MP3をはじめ複数の圧縮形式に対応。
リクープ
原盤制作費などの投資額が売り上げや印税 などによって回収される際に、回収額が投資 額を上回ることを「リクープする」という。原 盤制作費が増えるとそれだけリクープ・ラインも高くなる。
リコーダー
吹き口を含む頭部管、 6個の指孔をもつ中部管、小指用の指孔を含む足部管の3部分より成るルネサンス・バロック時代の縦笛。材料として木の他に象牙や大理石も使われた。古典派以降はフルートにとって替わられた。20世紀に入ると古楽への関心の高まりから、 ドルメッチ等が復元して普及した。
リズム・アレンジ
リズム・セクンヨンの楽器、 ドラム、 ピアノ、キーボード、ギター、ベースなどに対する編曲のこと。
リズム・アンド・プルース
1930年代、アメリカで発生した代表的黒人音楽。ブルースにゴスペル(黒人霊歌)、ニューオーリンズ。ジャズが融合して生まれたもの。後のポピュラー音楽に大きな影響を与えた。R&B。
リズム・キープ
一定の速度やノリを維持して演奏することでテンポキープとも呼ばれる
リズム・ギター
リード・ギターに対して、バックでリズム・プレイを担当するギター。 → サイド・ギタ
リズム・セクション
主にリズム的要素を担当する楽器群のこと。キーボード、ギター、ベース、 ドラム、 ラテン・パーカッションなど。
リズム・パターン
曲のスタイルごとの各種のリズム形。リズム・セクションが担当する。
リズム・マシーン
ドラムスの各楽器の音を電子的に作り、あるいはサンプリングしたものをメモリーしてある装置。これらの音を組み合わせて、 さまざまなリズム・パターンを作ることができる。ラテン・パーカッンヨン、鍵盤打楽器などをメモリーしている機器もある。 ドフム・マンン。
リゴドン
プロヴァンス地方起源の舞曲で、ルイ13世時代のフランス、後にイギリスで踊られた。 リゴドンには特徴的なジャンプ・ステップがあり、第3拍、第4拍から開始することが多い。バロック時代の組曲中に含まれているほか、 グリーグの《ホルヴェルク組曲》、ラヴェルの《クープランの墓》リップ・トリル lip trill(米)→ シェイク。
リチェルカーレ)
「探求する」というイタリア語ricercareが語源。16、17世紀の多くの器楽曲に対して用いられたが、多くはフーガの前段階と言える模倣楽曲形式の名称として使われた。この他、16世紀には即興的で自由な様式の器楽曲に用いられることもあった。J.S.バッハの《音楽の捧げもの》中のリチェルカーレは「古式ワーガ」程度の意味である。20世紀になってからは新古典主義のマリピエロ、カゼラ等によっても作曲されている。
リップ・シンク
通称クチパク.TV番組や、ヴィデオ・クリップ撮影、あるいは舞台ですでに録音終了しているヴォーカル入り音楽に国の動きを合わせ、あたかも歌っているように見せること。
リテイク
レコーディングをやり直すこと
リトルネロ形式
イタリア語の「復帰ritor―no」から派生した言葉で、反復回帰する部分(リトルネロ)をもつ形式を指す。つまり繰り返し回帰する器楽部分をもつ17、18世紀のオペラやアリアはこの形式と言える。しかし最も典型的なのは18世紀前半における合奏協奏曲や独奏協奏曲の第1楽章の形式であり、ここではトゥッティがリトルネロである。このリトルネロは最初と最後を除き、同一調性でないことがロンド形式とは異なる。
リハーモニゼーション
ある曲のオリジナルのコード進行を別なものに変え、曲の雰囲気を変えること。コードを細分化して色彩を与えることが多いが、その逆の場合もある。
リフ
繰り返し演奏される簡単なフレーズやテーマ
リフレイン
→ コーラス。
リマスター
旧譜や古い音源を再発するときに、マスターテープえお起こしなおすこと
リミックス
既に発売されている曲をトラック・ダウンし直し、違うバージョンを作ること
リム
ドラムの枠のこと。リムをスティックで打つことをリム・ショットといつ。
リム・ショット
→ リム
リメイク
改作
リュート
ササン朝ペルシャのバルバットという楽器から派生したリュートは、西洋なしを縦割りにしたような共鳴胴、それにつながる悼に平行に張られた弦をはじいて音を出す撥弦楽器である。
輪唱
2声部以上の楽曲において、各声部が同じ旋律を等しい間隔をおいて順に模倣していき、歌い終わったらまた最初に戻り、幾度も繰り返す歌唱法。通常のカノンには結尾があるが輪唱にはない。輪唱の最初期の例は13世紀の《夏は来たりぬ》である。さで4分の6拍子。付点音符のリズムに特徴がある。バッハの《フランス組曲第5番》に見られる。
る行
ルート
→ 根音。
ルール
17世紀末から18世紀はじめにかけてヴェルサイユ宮殿を中心に流行した舞曲とそのための器楽曲。
れ行
レーベル
レコード会社またはそのブランドのこと
レーベル・インフォーメイション
レーベル・コピーの中で、実際にCD・カセットの人面に印刷される情報部分をいう。
レーベル・コピー Label Copy
編成表。ある特定の商品に関して権利上必要なすべての情報を網羅したもの(発売日、商品番け、マスター番号、著作権表示、タイトル、アーティスト、作家、出版社、プロデューサーなど)。
レーベル・ディール
レコード会社とインディベンデント・プロデューサーの間に交わされる取引.プロデューサーはレコード会社に完全なマスターを渡し、レコード会社はそれをそのプロデューサーの特定レーベル・ロゴを製造、販売する。
レクイエム
死者のためのミサ曲。 ミサ典礼の冒頭の入祭唱が「休息をrcquicm」で開始するのでこの名称がある。レクイエムでは通常文のうちグローリアとクレドが省かれ、固有文から続唱、奉納唱、聖体拝領唱が歌われるのが普通であるが、特に固有文の続唱《神の怒りの日》はレクイエム中最大のクライマックスを築くことが多い。多声部の名曲としてはモーツァルト、ケルビーニ、ベルリオーズ、ヴェルディ、 フォーレらのものがある。
レゲエ
ジャマイカで1960年代に生まれた黒人音楽。 リズム・アンド・ブルースを土台に、抑圧された下層階級の政治的、宗教的叫びを歌ったもの。
レコード製作者
レコードに固定されている音を最初に固定 した者をいう。したがってレコード製作者は レコード会社に限定されるものではなく、原 盤を制作した者が原始的に著作権法上のレコード製作者の権利を保有する。しかしレコード会社以外の原盤制作会社はレコードの 製造、発売、販売機能を持たないので、レコ ード会社に原盤の複製権を譲渡あるいは供給し、その対価として原盤印税を受領する。 ちなみにレコード製作者の著作隣接権上の 要件には、レコードの内容についての規定は ない。レコードの内容は著作物である必要 はなく、鳥の声や虫の音でもよいのである。 したがってSE(サウンド・エフェクト)を使用 する際にも原盤権の処理が必要となるので、 注意しなければならない。
レコード保護条約
1971年にユネスコおよびWIPOの共同招集に よリジュネーブで制定された、海賊版の防止 を目的とする国際条約。正式には「許諾を得 ないレコードの複製からのレコード製作者の 保護に関する条約」という。日本は1978年10 月14日に加盟。1998年4月末現在、加盟国数 は56。
連作歌曲
思想的、精神的、性格的に関連のある一連の歌曲で、全体でひとつのまとまりを見せる曲集。ベートーヴェンの《はルレるかな恋人へ》、 《美しき水車小屋の娘》《冬の旅》、 シューマンの《女の愛と生涯》《詩人の恋》等がそれにあたる。
練習曲
エチュード。演奏技巧の習熟のために書かれた曲。ただショパンやリスト、 シューマンの作品のように技巧的にも芸術的にもきわめて高度なものが要求される演奏会用練習曲もある。
練習番号
合奏やオーケストラの楽譜上に、曲の区切りや一定のロカビリー rockabiHy(米)ロックン・ロールとヒルビリーの合成語で、初期のアメリカン・ロック。プレスリーの人気とともに1950年代に大流行した。
レンタル禁止期間
法律により1年間が認められるが、メーカーに許諾権があるということで邦楽などは3週間が通常。
ろ行
ロイヤルティ
使用料、印税。著作権、演奏権、プロデュース権などの印税または使用料。権利を所有する立場からすれば印税、権利を使用(利用)する立場からすれば使用となる。
ローディ
ロックバンドなどについている機材運搬係で、楽器や機材のメンテナンスや雑用をする
ロ―ド・マネージャー
コンサー卜・ツア~にあたりロード・クルーをとりしきって関係者の移動、宿泊、ケータリングなどを担当する。
ロシア5人組
19世紀後半にグリンカやグルゴムインスキ~のあとを受けて、真のロシア国民主義の樹立に向けて結成された5人の作曲家のグループ。主としてペテルブルクで活躍し、非職業的作曲家であることを特徴とする。メンバーは5人中唯一職業音楽家であったバラキレフ、行政官吏のムソルグスキー、陸軍士官のキュイ、海軍士官のリムスキー=コルサコフ、医学者のボロディンであった。
ロッカ・パラード
ロック的なリズムや曲調を持ったバラード。 8分の12拍子の曲が多い。 3連ロック。
ロック
ロックン・ロールを原型として1950年代に生まれた音楽スタイル。それまでのジャズに代わり、ポピュラー音楽の主流となった。世界中に広まった結果、政治的なメッセージを持つもの、民族的な要素を持つもの、宗教的なもの、商業的なものなど、そのスタイルはさまざまなものとなり、 1つに定義づけることはもはや不可能である。
ロック・ミュージカル
ロック・ミュージックを取り入れたミュージカル。舞台の袖でロック・ミュージシャンが演奏したり、 ロック・ミュージンャン小節ごとに付けられたアルファベットまたは通し番号の数字。練習の際に、指揮者や奏者が出だしの小節を指示するために用いられる。リハーサル・マーク、リハーサル・ナンバー。
ロックン・ロール
1950年代中頃、黒人のリズム・アンド・ブルースと白人のカントリー・ミュージックが融合してできた音楽スタイル。特徴あるアップ・テンポのリズムが人気となった。現在では、初期のンンプルなもののみロックン・ロールと呼ぶ。
ロフト・ジャズ
1960年代、ニューヨークのロフトを中心に起こった若手ジャズ・ミュージンャンたちの活動のこと。
営利を目的とせず、純粋な音楽的創造をめざした。
ロマンス
スペインの「ロマンセ」はロマン語による詩や俗謡を指したが、中世の吟遊詩人(minstrel(英))達の間では騎士物語、恋愛歌、16世紀以後は器楽やより大きい作品も指すようになった。これと関連してフランスやドイッでも抒情的歌曲や、器楽の抒情的小品に対して使われるようになった。この種の曲としてはベートーヴェンのヴァイオリンと管弦楽のための《ロマンス》op.40、50が有名。
ロール
ドラム、特にスネア・ドラムの基本的な奏法。左右のスティックで交互に素早くたたいて作る長いトレモロ。
ロンド形式
ロンド主題(R)がエピソードを挟んでR一A一R― B― R― C一Rのように幾度も回帰する形式。
わ行
和音音名
固有の音の高さを示す名前。ハ長調の音階(幹音)にC、D、E……と名づけ、臨時記号が付けられた派生音には演奏できないが、 リボンに付けられた輪を滑らすことで完全なグリッサンドが可能である。オリヴィエ・メンアンの《トゥランガリラ交響曲》中の独奏など、フランスの作曲家によって多くの曲が書かれている。日本語ではイ、口、ハ・・・・で名づけ呼ぶ
和声法
和音の連結法。和音にはそれぞれ働き(機能)があり、その働きによってはじめて自然な和音進行が起こるという考え方を機能和声という。機能和声はカデンツ(終止形)を作り、調性を確立する。和音には、主和音(トニカ)、属和音(ドミナント)、下属和音(サブドミナント)の3つ機能がある。協和音中心の明快なよくひびく和声が中心の古典派の音楽、不協和音や非和声音の使用が盛んとなり和声進行が複雑化していったロマン派の音楽を経て、19世紀末には機能和声を否定り、 Bが展開的な動きを見せるとロンドソナタ形式になる。
ワルツ
18世紀末に、オーストリアの舞曲レントラーから発展してできた舞曲。中庸な速さの3拍子で、男女が抱き合って回りながら踊る。速いテンポのワルツもあり、 ヨハン・ンユトラウスに代表されるウィンナ・ワルツは速いワルツである。
アーティスト印税
→歌唱印税
アーシー
ソウルフルやファンキーに近く、黒人らしいスタイルを示す。
アーティキュレーション
フレーズ内の細かい部分の表現法。スタッカート、 レガート、音の区切りなど。
IFMP
→青楽制作者連盟
lFP
1933年に設立された全世界のレコード産業 を代表する唯一の国際機関。国際レコード・ ビデオ製作者連盟という。レコード製作者の 権益を保護する目的で活動しており、海賊版 の排除、私的録音・録画問題、レンタル・レコード問題などに積極的に取り組んでいる。ち なみIFPIとはInternatiOnal Federation of PhOnO_graphic lndustryの略である。
アインザッツ
入ることの意味。楽器の弾き始め、歌い出し、ワーガなどの声部の入りのこと。
アヴェイラブル・ノート・スケール
ジャズの即興演奏(アド・リブ)の基盤になるように体系づけられた音階(スケール)の総称。和音(コード)の機能および種類により演奏上使い分けられる。「アヴェイラブル・ノート」とは、本来「利用できる、有効な鍵盤」を意味する米語であるが、「アヴォイド・ノートavoidnote」は演奏上注意して使用されなければならない。→アヴォイド・ノート。(アウェイラブル・ノート・スケール)
アヴォイド・ノート
除外音。アヴェイラブル・ノート・スケール上において、和音構成音にもテンション・ノートにも当てはまらない音。
アウト・テイク
録音されたが、レコード・CD化されなかった未発表曲や未発売演奏
アウフタクト
曲やメロディが弱から始まること。弱起。
アカデミー賞 Academy Award
1928年にスタートした映画の賞。「オスカー」は俗称。
ア・カペラ
無伴奏で行われる合唱の形式
アコースティック
ピアノやフォーク・ギターなど、電気を使わない生楽器のこと
アゴーゴ
2つまたは3つのカウ・ベルを鉄の棒でつないだ打楽器。スティックでたたいたり、 カウ・ベルどうしを打ち合わせたりする。サンバの演奏に欠かせない打楽器。
アコースティック
エレクトリック(電気的)ではない生の楽器や演奏をさす言葉。本来は「聴覚の」「音響上」のという意味。
アコーディオン
リード・オルガン属の楽器。胸につるし、手で蛇腹式のふいごを操作する。右手は鍵盤で旋律を、左手はボタンで低音と和音を奏する。(ロンアのクロマティック・アコーディオンでバヤン bayan(露)と呼ばれるものもある。)
アシッド・ジャズ
80年代後半、ロンドンのクラブDJが起こしたジャズ、ファンク、ハウスなどのスタイルを取り込んだムーヴメント
ASCAP Acronym br American Socity of Composers、Authors&Publishcrs
日本のJASRACにあたるアメリカ合衆国の著作権管理団体。BMI、SESACとは競合関係にある。
アドバンス
原盤印税や著作権印税などの前渡金のこと。 略してバンスと呼ばれる。
Admin.Administration、Administrator
会社のビジネス管理、業務・法務・著作権・契約・ライセンスなどの業務あるいはその担当者。
アド・リブ
特にジャズにおいて、 コード進行やモードなどに基づいて即興演奏すること。インプロヴィゼーションとほぼ同義。 2)楽譜上にad libitum(羅)と記されている場合は演奏者の自由にまかせる意味。
アニュス・デイ
ミサ通常式文の最:後の章。「Agnus Dci、 qui tollispcccata mundi世の罪を除き給う天主の子羊」で開始し、「Dona nobis paccm われらに平安を与え給え」で閉じる。 → ミサ。
アテネ合意
1989年6月にギリンャのアテネにおいて、日本とヨーロッパの録音機器メーカー15社と IFPI(国際レコード・ビデオ製作者連盟)、 RIAA(米国レコード協会)が会合を開き、 DATのデジタル録音問題についてSCMS方 式をDATに採用するという合意がなされた。 これをアテネ合意という。現在、日本ではこの合意に基づき、DAT、MD、DCCなどすべてのデジタル録音機器にはSCMS方式が採用されている。
アドリブ
ラテン語の言葉。即興演奏。曲のコード進行、ムードを基調にして演奏されるのが普通である。
アフター・ビート
本来は弱
拍や偶数拍の意味だが、現在では偶数拍を強調して演奏する感覚を意味する。ジャズをはじめ、ロック、ポピュラーなどはほとんどアフター・ビートである。
アフ・レコ
映画、ビデオなどで映像を完成したあとから音楽、せりふなどを入れること。
アフロ・キューバン
ラテン・アメリカを代表する音楽。アフリカのリズムとスペインの音楽が融合してできた音楽で、スペイン領だったキューバに住んでいた黒人奴隷によって作られた。
アメリカン・ロック
60年代後半から70年代に流行した。アメリカ伝統音楽の要素を取り込んだロック。
アラゴネーズ
詠唱。アリアと言う言葉は元来空気、呼吸、歌曲、旋律を意味した。通常はオペラ、オラトリオ、カンタータ中の旋律的な独唱曲を指すが、 2重唱でもアリアの名称をもつ曲もある。また演奏会用アリアのように独立した声楽曲もある。アリアは多くの場合、先行する語のような調子のレチタティーヴォと対照をなす。18世紀ナポリ派のオペラでは声楽の技巧を披露する典型的な場としてA― B― A′ の形式のダ・カーポ・アリアが発達した。19世紀のイタリア・オペラでは美しい旋律と高度な技巧を披歴するという機能を保った。 2)器楽や声楽における小旋律曲を指す名称。
アリエッタ
小アリア。 18世紀後半のオペラ・コミックにおいて会話の合間に歌われるアリア
アルペジオ奏法
ギター奏法の1つ。コードを弾き下ろしたり弾き上げたりするストローク奏法に対して、 コードを分散和音にしてピッキングすること。
アルペッショーネ
1823年頃ウィーンのンユタウフア~が発明したチェロとほぼ同じ大きさの擦弦楽器。ギターに似た形で6弦を持ち、指板にはフレットがある。調弦もギターと同じ。シューベルトがこの楽器のために書いた《アルペッジョーネ・ソナタ》によって名が残されているが、今日ではこの曲はチェロで演奏される。
アルマンド
16世紀に現われた緩やかな2拍子系のドイツ舞曲。バッハの時代に様式化され、組曲の第1曲に用いられた。18世紀後半には速い3拍子系のワルツに似た舞曲を指した。
アレンジメント
編曲のこと。ポピュラー音楽では実際の演奏形態に応じて曲の構成やリズム、ハーモニーなどを決定することをさす。アレンジ。
アングレーズ
「イギリスの(舞曲)」という意味。 1拍目に強いアクセントを置く2拍子系の舞曲。
アンサンブル
合奏のこと
アンプロンプテュ
→ 即興曲。 リュリのフランス風序曲(→ )とは異なり、急一緩一急の3楽章構成によるホモフォニックなこの序曲はシンフォニアと呼ばれ、後に交響曲へと発展する。古典派初期ではこの序曲と交響曲との区別はつかない。
アンプラグド
生楽器だけで演奏すること。
い行
1部形式
大楽節1つによる独立した楽曲。最も単純な形式で、民謡や子守歌、変奏曲の主題などに見られる。
委託放送事業者
1989年の電波法、放送法の改正により、受委 託放送制度が導入された。これまで放送事 業を行なうためには、放送のための無線局 免許が必要であり、放送設備の所有者と放 送番組の編集者が一体でなければならない というハード/ソフトー致の原則があった が、新しい放送制度により、両者を分離する 道が開かれた。衛星を所有する者を「受託 放送事業者」といい、衛星を利用して放送を 行なう者を「委託放送事業者」という。
移調
曲全体を別な調に移すこと。声楽の場合個人の声域に合わせるために、器楽の場合楽器の音域に合わせるために移調が行われることがある。
移調楽器
実音とは異なる調で記譜される楽器
アルペンジョーネの調弦
移調ド
すべてのメジャー・キーにおいて、そのキーのトニック音をドとして音階の各音を順序ドレミファソラシドと読んでいく方法
―身専属性
著作者人格権の特徴の1つ。著作権は著作 者人格権と著作財産権の2つに分けられる が、前者は著作者の人格にかかわる権利な ので、著作者のみに帰属(‐ 身専属)し、他 人に譲渡することができない(著作権法第60 条)。
一方、後者は経済的な利用権としての 財産権の側面から、法律は譲渡性を確保し ている(著作権法第61条)。
EQマスタリング
CDマスター音源の最終仕上げ段階の音補正。イコライザーを通
し1枚のCDとして全曲を聴きやすく、なおかつ楽曲の魅力を引き出すよう編集する。
イージー・リスニング
聴きごこちの良い軽い音楽。ジャズ、クラシック、ポピュラーなどいろいろなジャンルの音楽をB.G.M.(→)として聞き流せるように編曲したもの。
イースト・コースト・ジャズ
1950年代のニューヨークを中心とした黒人のバップ系ジャズ。アドリブ・ソロが多用された。ウエスト・コースト・ジャズ(→ )に対する呼び名。
イースト・コースト・ロック
アメリカ東海岸を中心としたロック。知的、硬質で、ブリティッシュな雰囲気を持っている。
イタリア風序曲
17世紀末から18世紀前半を通じてナポリ派のA.スカルラッティ等によって用いられたオペラ序曲のこと。たとえば、変口調のクラリネットがハ長調で書かれた曲を演奏すると変口長調で響く。多くの管楽器に見られる。
異名同音
記譜上の音名は異なっても響く音は同じ音のこと。たとえば、嬰ハ音と変二音が平均律では同じ音であるようなこと。エンハーモニック。
イングリッシュ・ホルン
→ コーラングレ。
インターリュード
間奏曲。
イン・ツー
2拍子で演奏することを指示する用語。
インテルメップ
間奏曲。
インストゥルメンタル
歌のない、楽器だけで演奏された曲を示す。
印税単価
印税を計算する際の基準となる金額。通常、 印税単価に売上枚数や複製本数を乗じた金 額が印税額となる。
イン・ツー
2拍子で演奏すること。
インディーズ
インディベンデンスからきた言葉。音楽ソフトの自主制作やマイナー・レーベルを総称してインディーズと呼ぶ。商業主義に走りがち な既存のレコード会社のンステムに対抗し て、フリーの制作者やミュージシャンが独自 にレコードを作っていこうという動きが、 1970年代後半のパンク・ブーム以降特に広が ってきた。ちなみにマイナー・レーベルとは、 マスター・テープの制作までを独自に行ない、プレスや販売は大手のレコード会社に委 託する会社のことをいう。
インディ・レーベル Independcnt Lbel
メジャーの流通網に乗らないレコードあるいはレコード会社。流通は個人の通販からインデイ・レコード専門の販売会社あるいはメジャーレコード会社に製造と販売のみ委託する形がある。
インディベンデント・プロデューサー Independent Producer
60年代まではハウス・プロデューサーといってレコード会社のA&R部門に所属するプロデューサーが普通だったが、60年代に入ると外部の組織に所属するインディベンデント・プロデューサーを使った作品がヒット商品の主流となってきた。インディペンデント・プロデューサーのスタイルにはふたつあり、① フリーランスとして個々のプロジェクトに関して個々のレコード会社と契約し、レコード会社の原盤制作のためにアーティストをプロデュースする場合と、②アーティストと直接契約して原盤を制作し、レコード会社に原盤供給あるいは原盤譲渡するスタイルがある。そのいずれにしろ売れる商品を作る責任をもつ。制作企画(ロイヤルティ、制作費用など)を前もってしっかり作れること、最終マスターを企画通り納入できることが肝要となる。
インディベンデント・プロモーター
いくつかのレコード会社やアーティスト事務所をクライアントとして、レコードあるいはアーティストのプロモーションを行うフリーランスの人。一定期間、一定商品を一定メデイアにプロモートする仕事が多い。報酬は一括の依頼料、パブリンティ記事やラジオ・オンエアー、ビデオ・エアプレイに対する成功報酬などの形をとる。
イン・テンポ
正しい速度法で演奏をしなさい。という意味
イントロ
イントロダクション。
序奏、導入部。曲の主要部やメロディに入る前に準備的に置かれる部分。ハーモニーやリズムで曲の雰囲気を作る。特にクラシック音楽の場合はゆるやかなテンポが多い。
イントロダクション
曲の冒頭の、歌やメロディ前の部分。イントロと略される。
イン・フォー
4拍子で演奏することを指示する用語。
インプロヴィゼーション
→ 即興、アドリブ演奏のこと
インペグ屋
ミュージック・コントラクター(Music Contractor)
インベンション
代表的な弦楽器。 4弦を持ち、馬の尾毛で作られた弓で弦をこすって演奏する。
インレイ
CDの表面と裏面に使用されるカード。CDのケース、解説や歌詞カードとともに付属品と呼ばれるもののひとつ。
う行
ヴァーション
ポピュラー音楽で、オリジナルの曲のアレンジ、演奏、ミックスなどを変えて異なる雰囲気の音楽にすること。ロング・ヴァージョン、ショート・ヴァージョン、 ディスコ・ヴァージョンなどの言い方をする。
ヴァース
ポピュラー・ソングで、 コーラス(リフレイン、ルフラン)に入る前の序の部分。スタンダード・ナンバーではよく見られるが、今はヴァースを持つ曲はほとんど見られない。クプレ。
ヴアンプ
2~ 4小節単位でくり返される単純なリズム・パターン。メロディの導入のために用いられる。ピアノの即興的な伴奏はヴァンピングという。
ヴィオラ
擦弦楽器の1つ。ヴァイオリン属の中音楽器でヴァイオリンよりやや大きい。
インヴェンション
「発明の創意」を意味するラテン語invcntioに由来し、16世紀以来、小さい声楽曲や器楽曲の名称として用いられた。ヴィターリの《Inventioni curiose》(1689)、特にJ.S.バッハの2声のクラヴィーア曲《インヴェンンヨン》(1724)が有名である。
ヴァイオリン
擦弦楽器の1つ。ヴァイオリン属の高音楽器で最もヴァイオリンの調弦ヴィオラの調弦向4弦を持ち、ヴァイオリンより完全5度低く調弦される。通常アルト記号によって記譜され、高音域では卜音記号も用いる。
ヴィオラ・ダ・ガンバ
擦弦楽器の1つ。6弦を持つヴィオール属の弦楽器で、低音域から高音域まで各種の大きさがある。チェロのように両ひざにはさんで演奏する。16~ 18世紀に重要な役割を果たしたが、ヴァイオリン属によって圧倒された。
ヴィオール属
ヴィオラ・グ・ガンバ、ヴィオロー不などの楽器の形の上からの分類。肩がなで肩をしているなど、ヴァイオリン属とは異なった形態で奏法も異なる。
ヴィプラ・スラップ
キハーダ(→ )の代用楽器。曲げられた鉄棒の一方の端に木製の箱が、 もう一方の端に球が取り付けられている。球を箱にぶつけ、箱の中にあるつめを振動させて音を出す。
ヴィプラフォーン
鉄琴の一種。鍵盤状に配列された金属の音板を両手に持ったマレットでたたいて演奏する。
音板の下には共鳴管が取り付けられ、音板と共鳴管の間にはファンがある。ファンは電気モーターで回転し、ヴィブラートが付けられる。ヴァイブラフォーン。ヴァイブ。
ウイルヘルム・プラーゲ
1888年ドイツ生まれ。1931年にヨーロッパの 著作権団体の代理人として著作権仲介業務 を日本で開始する。その徴収方法が当時の 日本人には過酷に思えたため、大きな反感 を買った。彼の行動に危惧を感じた日本政 府は仲介業務法なる法律を作り、仲介業務 を政府の認可なしではできなくした。当然 プラーゲ博士は認可を申請したが、政府は 申請を却下し、プラーゲ博士を排除したの である。著作権仲介業務が事実上不可能に なったプラーゲ博士は、1941年12月に横浜か ら帰国した。第二次大戦終了後、プラーゲ 博士は西ドイッの著作権団体GEMAの駐米 代表に就任している。1969年6月19日死亡。
ウィンド・チャイム
長さ10~ 30cmの金属棒を30~ 50本、長さの順につるした打楽器。なでるように滑らせて演奏する。 トゥリー・チャイム。
ウエスタン・ミュージック
1930年代のアメリカ中西部の白人音楽。カウボーイ精神や開拓を歌ったもので、ファッションもカウボーイ・スタイルをとり全米で流行した。南部の音楽、 ヒルビリーに対する呼び名。
ウエスト・コースト・サウンド
アメリカ西海岸から発生した音楽。伝統的なアメリカン・ミュージックの要素をミックスし、のびのびとした解放感のある心地よさが 特徴
ウエスト・コースト・ジャズ
1950年代、 ロサンゼルスを中心としたアメリカ西海岸で起こった白人ミュージシャンによるジャズ。クールな感覚を持ち編曲を重視した。
ウエスト・コースト・ロック
1960年代後半、アメリカ西海岸、ロサンゼルス、サンフランシスコで起こったロック。カントリー・ミュージックやサーフ・ミュージックなどの影響を受け、開放的でくつろいだ雰囲気に特徴がある。
ウォーキング・ベース
ジャズのフォー・ビートのベースの動き。特に決まったパターンはなく、奏者のアド・リブにまかされている。音階的な順次進行や半音進行が多い。
ウクレレ
ハワイの撥弦楽器。ギターと同形の小型の楽器で4弦を持つ。名前はハワイ語で「跳ねる蚤」の意味。 ウクレレの調弦
ウッド・プロック
木をくり抜いた角型または円筒形の打楽器。ステイックでたたいて演奏する。うらコード(裏コード)(日)代理和音(→ )の1つ。V7の代わりに増4度(トライトーン)関係にある属7の和音を使用することができる。この2つの和音は、重要な音である導音と第7音が共通しているので置き換えが可能となる。この和音は5度圏でもとのV7の対極(裏)に位置するため裏コードと呼ばれる。バルトークの理論を応用したものと思われる技法。
ウタもの
歌の入っている曲。
ウラ
例えば4/4拍子を1、2、3、4とカウントした際の部分がリズムの裏になる。オフ・ビートともいう。
上もの
ドラム。ベース。コードバッキングといった基本的な音の上に乗る、ボーカルやメロディ
売上枚数
CDやテープ、ビデオなどが実際に販売された枚数。製造枚数から返品枚数やサンプル 枚数などを引いたものを、純売上枚数と呼 ぶ。しかし印税計算の場合、純売上枚数を計算基準にすることはまずなく、ほとんどの 場合は工場出荷数または営業所出荷数の 80%を売上枚数と見なしている。ちなみに、 同じ著作物である書籍や雑誌などの印税計 算の場合、売れる売れないに関係なく発行 部数に対して印税が支払われる。
え行
A&R Atist&Repabre
レコード会社の作品およびアーティスト担当者。その役割はアーティスト発掘、アーティスト契約、選曲、サウンド・プロデューサーの起用決定、社内調整など。アーティスト担当としてレコード会社とマーケットを結びつけるパイプ役。
AOR
アダルト・オリエンテッド・ロックの略。大人の鑑賞にたえるロックの意
AME
社団法人音楽電子事業協会。1996年4月1日 に社団法人として認可された。1998年5月末 現在、会員96社、賛助会員5社。
エイト・ビート
4分の4拍子で8分音符を基本単位とするリズムのこと。ベースやドラムが8分音符を連打する。ロックの基本リズム。
衛星送信信号保護条約
地上受信局による衛星中継の海賊放送を防止するために作成された国際条約。1974年 5月にブラッセルでの外交会議で成立し、 1979年8月25日に発効した。ただし日本は未加入である。
エージェンシー Agency
広告代理店。コンサート事務所。タレント事務所。
エージェントAgent
代理人。
エグゼクティヴ・プロデューサー
レコーディングにあたって金銭面を取り仕切る立場の人。 トータルに契約、権利関係、予算、ギャラの支払い、日程、スタジオ選定、クリエティヴ・スタッフの選定など、 トータルに関与する。②制作・発売に関しての金銭面の最終責任者。
エコセーズ
「スコットランドの」の意味。おそらくイングランドの「田園舞曲」に属する4分の2拍子の速い曲。19世紀前半に流行し、ベートーヴェンやンューベルトも作曲した。
エス・イー(S.E.)
テレビ、映画、演劇等で使われる効果音のこと。
SARAH
→私的録音補償金管理協会
SCMS方式
デジタル録音は1代限りで、その複製物から さらにデジタル・コピーすることができないと いう、デジタル機器に搭載されているンステム。アテ不合意により導入されているもので、 正式にはSerial Copy Management System という。現在、MD、DCC、DATなどすべて のデジタル機器に搭載されている。
SD規格 Super Disk
1995年日立、パイオニア、東芝、松下、MCAインク、 トムソン、タイム・ワーナーの7社によって提唱されたDVD規格。厚さ0.6ミリの基板を2枚貼りあわせて1.2ミリの厚さとし、直径12センチの外形サイズとした。
SP
→下請出版社
エスニック・ミュージック
西欧以外の民族音楽の総称。転じて、そこで使われる音階や楽器の音色をさす場合もある。
エチュード
練習曲。
エヴァーグリーン Evergreen
永遠のヒット。ヒット曲として認知され、カヴァーされたり再録されたりするスタンダード曲。
MOR Middle ofthe Road
① メロディアスな曲調の作品を耳ざわり良く編曲し録音した音楽のスタイル。イージーコリスニングと同じ。②MORあるいはイージーロリスニングを専門にかけるラジオ局あるいはラジオ番組。③マーケット・セグメントのひとつ。
MoU
Memorandum of UnderStandingの略。 1993年夏にメジャー・レコード会社とメジャー・音楽出版社が集まり、レコード会社が音 楽出版社に録音権使用料を支払うことに合意した。この合意書がMOUである。1994年 より合意の効力が発生し、徐々にその成果が 現れている。
MC
司会者のこと。転じてライブなどで曲と曲の間などにしゃべることも指す
MD
会社の中での部長(director)の上、上級の部長。社長あるいはCEOと同格に使われる場合もある。
MW
1981年にニューヨークに設立されたケーブル・TV・チャンネル。レコード会社が作成したビデオ・クリップを番組化するチャンネル。
MPA
→音楽出版社協会
MP3
MPEG1 AUDIO PLAYER3の略。インターネットによる音楽配信サービス。
MPEG
データ圧縮方式のひとつ。
圧縮方式のひとつJPEG(静止画用圧縮方式)を利用して、さらにフレーム間圧縮を使った動画用の圧縮方式。MPEGlはビデオ、CDなど、MPEG 2はビデオ、放送メディア用、MPEG4はビデオやオーディオ・オブジェクト用に用いられる。
NRC
レコードの受注・配送会社、日本レコード センターのこと。
N、M.
JASRACに入会していない作家や音楽出版 社のこと。ノンメンバーとも言う。JASRAC の会員(メンバー)の場合、演奏権使用料はJASRACから直接作家の元へ振り込まれる が、NMの場合は作品を管理している音楽出 版社に作家の取り分も振り込まれる。
エム・ティー・アール(M.T.R.)
複数の録音トラックを持つテープ・レコーダー。すでに録音済みの音に重ねて別の音を1録音できるため、今日のレコーディングにおいて不可欠の存在となっている。
LP
12インチ、33÷ 回転のアナログ・レコード。
エンジエア Enjneer レコーディング・スタジオで録音器材を操作する技術者。音そのものを録る作業と、取った音をミキンング、マニュピレイト、編集する作業に従事する。
エンジエア
レコーディングの際の録音技術者。マイクの セッティングやミキンング・コンソール(録音 レベルなどを調整する卓)などの録音機器全 般の操作を行ない、収録する音の音質、バランスなどを決定する。正確にはレコーデイ ング・エンジニアという。日本のプロデュー サーやディレクターの多くはレコード会社の 社員であるが、欧米ではエンジニア出身者 も多く、彼らはスタジオ内の機材を扱うこと ができるので、自分自身で狙った通りのサウ ンドが作れるというメリットがある。エンジニアの技術次第でまったくサウンドの仕上がり が変わってしまうため、優れたエンジニアを 起用することが、質の高いレコードを作る大きな条件となっている。
エンディング
曲の終わりの部分。特に歌などが終わったあとの独立した部分をさす。曲によって様々な長さや雰囲気をもち、規模によって大エンディング、中エンディング、小エンディングなどと呼ぶこともある。
エンド・ユーザー EndUser
レコード会社にとっては商品を買ってくれる客、消費者。音楽出版社にとっては楽曲を利用してくれるレコード会社、放送局、映画制作会社となる。
お行
オーケストラ
弦楽。種々の管・弦。打楽器による合奏もしくは合奏団体。現在のオーケストラという言葉は、古代ギリンヤの劇場の舞台と客席の間に設けられた合唱団と楽器奏者のための円形の踊り場「オルケストラ」に由来する。オーケストラの規模は10名程度から100名を超すものまで幅があり、通常各パートに複数の奏者が配されている点が室内楽とは異なる。
オード
頌歌。韻律、詩形ともに自由な「讃え」の詩。音楽も自由な形式で作曲され、合唱、独唱、管弦楽等多部分から成る。パーセルやヘンデルの《聖セシリア祝日のオード》が有名。
OP
→原出版社
オーボエ
ダブル・リードの木管楽器。鼻にかかったようなやや哀愁をおびた美しい音色を持ち、カンタービレの旋律を演奏するのに適している。管の長さの調節で調律しにくいため、オーケストラなどではオーボエの音律に他の楽器を合わせる。
オーボエ・ダモーレ
オーボエ属のダブル・リードの木管楽器。オーボエより短3度低いイ調(A管)の移調楽器。オーボエとコーラングレの中間の大きさで洋梨型の朝顔を持つ。「愛のオーボエ」の名の通り甘美な音色に特徴がある。
オープニング・アクト
コンサートの前座のこと
オールディーズ
50年代から60年代にかけてのポップス、ロック、R&Bなどを指す
オール媒体
新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ポスターなどの すべての媒体を指す。タレントがCMに出演 する際に、これらすべての媒体に登場することを意味する。
オールディーズ
1950~ 60年代のロックン・ロール、 リズム・アンド・ブルース、ポップスの総称。ビートルズ、プレスリーなどがその代表。
オケ
オーケストラの略
オスティナート
ある一定の音形を、曲全体あるいは長いまとまった部分の問、特定の声部や楽器がたえず繰り返すこと。
オフ・ビート
アフター・ビート。
オブリガード
メロディと同時に演奏され、メロディの引き立て役として演奏される旋律。セカンドメロディ
オペラ
歌劇。合唱、重唱、独唱、器楽、舞踏を含む音楽劇の総称。16世紀末フィレンツェのギリシャ悲劇の復活上演を志すグループ、カメラータによって創始された。オペラはその題材によって正歌劇(オペラ・セリア)と喜劇的なオペラ(オペラ・ブッファ、 ドイツではジングンユピール、フランスではオペラ・ブーフ)とに分けられる。ブッファは元来セリアの幕間劇として発達したが、ペルゴレージの《奥様女中》(1733)頃より独立した作品として上演されるようになり、モーツァルトやロッシーニの作品で最盛期を迎える。イタリアでは歌唱を、フランスではバレーを、 ドイツでは劇を重視するという基本的傾向があり、各国の様式の違いはフランスとイタリアのオペラの様式に関する優劣論争を1750年代に引き起こし(ブフォン論争)、後のグルックのオペラ改革へと導く。またドイツでは19世紀にワーグナーが台本から舞台装置まですべてを自身の手で管理する楽劇を創作。彼はレチタティーヴォ(→ )とアリア(→ )の切れ目を払い、 ライトモティーフ(→ )の使用によって、より有機的な劇の進行をめざした。一方、イタリアでも従来のレチタティーヴォとアリアの交替による番号制のオペラは影をひそめ、 シェーナ(→ レチタティーヴォ)とアリアという形で劇の進行を妨げることなく、音楽的効果も最大限に発揮されるオペラがヴェルディ等によって作曲された。19世紀末には社会を端的に反映する題材を扱った「ヴェリーズモ(真実主義)・オペラ」がマスカーニ、 レオンカヴァロ、プッチーニ等によって作曲され、 また民族運動を背景にロシア、チェコ等では自国語によるオペラの創作が活発になった。
オペレッタ
喜歌劇。オペレッタは「小歌劇」という意味のイタリア語。17、18世紀には短い多彩な舞台作品を指したが、19世紀、20世紀はじめには歌わずに語る台詞と踊りを含む軽いオペラを意味するようになり、1858年にパリでオッフェンバックの《天国と地獄》が上演された頃から最盛期を迎えた。ウィーンではスッペの《ボッカッチョ》(1879)、ヨハン・ンユトラウスの《こうもり》(1874)、《ジプシー男爵》(1885)、レハールの《メリー・ウィドゥ》(1905)等が上演され、ロマンティックな物語と華やかなワルツ、少し感傷的なウィーン独特の旋律にあふれた独自の様式を築いた。アメリカのミュージカル・コメディにも影響を与えた。イギリスではサリヴァンの《戦艦ピナフォア》(1878)、《ミカド》(1885)等が人気を得た。
オムニバス
複数のアーティストの楽曲を1つのアルバム にまとめたもの。邦楽ものが主流だったが、 東芝EMIがリリースした洋楽のオムニバス 「NOW」の大ヒットにより、洋楽のオムニバ ス・アルバムがにわかに脚光を浴びるように なった。通常、既成原盤を使用するのでコストがあまりかからず、レコード会社にとって は利益率の高い商品と言えよう。
オラトリオ
通常は宗教的な題材に基づく礼拝用以外の音楽で、独唱、重唱、合唱、管弦楽を含む。オラトリオは16
世紀末にローマのオラトリオと呼ばれる札拝堂で上演された宗教的対話劇に由来する。音楽は劇的であるが動作や衣装を用いない点、物語をレチタティーヴォ(→ )で告げる語り手がいる点がオペラとは異なる。しかし世俗的な題材のオラトリオもあり、規模も様々なので、カンタータ(→ )や受難曲(→ )との区別は難しい。最初期のカヴァリエーリの《霊魂と肉体の劇》(1600)以来、J.S.バッハの《クリスマス・オラトリオ》、ヘンデルの《メサイア》、ハイドンの《天地創造》《四季》、メンデルスゾーンの《エリア》、オネゲルの《ダヴィデ王》《火刑台のジャンヌ・グルク》、ストラヴィンスキーの《オイディプス王》等、多様なオラトリオが生み出された。
オリエンテーション
広告主(クライアント)が広告代理店に対して、 広告計画や表現企画の提案を求めるのに先 立って、基本的な広告方針を説明すること。 その内容にはマーケテイングロ標、販売目標、 商品説明、発売時期、販売地域、広告予算などが含まれている。広告代理店ではオリエンテーションを受けて広告計画作業に入る。
オリジナル・パブリッシャー
→原出版社
オルガン
ギリシャ語の「組み立てられた道具=オルガノン」から「楽器」、中世において「教会の楽器」、その後「パイプで発音する鍵盤楽器」を意味するようになった。パイプではなくフリー・リードを使用した小型のオルガンをリード・オルガン、そのうち吸い込み式のものを特に「ハーモニウム」と呼ぶ。パイプ・オルガンの演奏台には通常数段の手鍵盤と低音部をうけもつ足鍵盤、音色を操作するストップがあり、演奏台からの指令がパイプに伝えられ、オーケストラのように多彩な音響を発する。パイプを発音させる手段として紀元前には水が用いられたが、後にはふいごによる送風、現代では電気的な発音装置が用いられる。
オルタード・コード
変化和音、変質和音。和音構成音にその調にない半音階的変化が加えられた音を含むコード。特に第5音に変化が加えられることが多い。
オルタナ
オルタナティブの略
卸価格 wholesde price
メーカーによりまたパッケージにより掛け率は変わるが、12cmCDの場合、定価の70%くらい。“PPD''という言葉も「卸価格」と訳されるがこの場合はアメリカの用語。つまり日本であれば卸店に限らず一定以上の仕入れに対しバンク・マージンを支払うが、アメリカでは卸店には小売店より安い価格を最初から設定する。この卸価格が“PPD"。
卸代行店
レコードの卸業者のこと。星光堂が有名。経 費の面から特約店契約を結べない中小のレコード店ヘレコードを卸している。通常、メーカーの特約店になるためには契約金が要求される。したがって全メーカーと販売契約 を結ぶとなると、かなりの資金が必要となる。 しかし卸代行店と販売契約を締結すればその分コストが軽減され、資金の余裕のないレコード店にとってはかなりの経済的メリットに なる。そのため卸代行店と販売契約をする レコード店もかなり多い。ちなみにこの代行 店を仲介にした小売店を傘下店と呼ぶ。
音域
人の声や楽器で発声、演奏可能な音の範囲
音楽出版社
JASRACの定款によると「著作権者として日 本人の著作に係る音楽の著作物を自ら出版 し、又はレコード原盤へ録音し、かつ、その 著作物の利用の開発を図ることを業とする 者をいう」と定義されている。現在ではその 名に反して、自社で出版物を発行している音 楽出版社は非常に少ないが、本来的には楽 譜を出版する業者を意味していた。大きく分けて放送局系(日音、フジパシフイック音楽出 版)、プログクンヨン系(渡辺音楽 音楽出版社に対して貸レコード使用料を分配している。通称MPA。1998年5月末現在 で会員数は261社。
音楽制作者連盟
正式名称は社団法人音楽制作者連盟。1986 年10月に任意団体として会員12社で設立さ れ、1989年9月に社団法人として文化庁より 認可されたプロダクションの公益法人。著作権の啓蒙や著作権の擁護に努め、音楽 文化の発展と国民の文化的生活の向上に寄 与することを目的としている。ニューミュージック系のアーティストを抱えるプロダクション が多く加盟している。通称音制連またはFM P。1998年6月1日現在で正会員数は212社。 音楽プロダクション広義には映画音楽、テレビやラジオなどのテーマ音楽、背景音楽、ジングル、店頭用音楽、ゲーム音楽、カラオケなどの音楽制作会社を指すが、狭義にはCM音楽制作会社を指す。 タイアップ全盛の今、音プロの存在が急激 にクローズ・アップされてきており、音プロ が音楽出版社としてCM楽曲の著作権を獲得 するケースが急増している。なお音プロの 団体として、1971年に設立された日本広告音 楽制作者連盟(通称JAM)がある。
音楽著作物
思想または感情が旋律もしくは音によって表現されている著作物。
音階
音を音高に従って段階的に上昇、下降順に配列したものを言う。これには同じ音程関係が反復される周期があり、たとえば古代ギリシャでは4度ごと(テトラ・コード)であったが、多くの場合はオクターヴ周期である。オクターヴ周期の音階にはディアトニック・スケール(全音階)、 クロマティック・スケール(半音階)、全音音階(→ )があり、ディアトニック・スケールではその全音と半音の配列の違いによって長音階と短音階が区別される。また西欧以外の音楽ではたとえばスコットランドや東洋の音楽のようにオクターヴ中に音が5つしか含まれない5音音階もある。スケール。
音制連
正式名称は社団法人音楽製作者連盟。文化庁に認可された団体。著作権の啓蒙や著作隣接権の擁護を行う団体。約200社に及ぶプロダクションが加盟している。
音専誌
正式には音楽専門誌。ロッキンオン、クロス ビート、バーン、ギター・マガジンなどが有名。 音楽番組の衰退により、音楽業界において は活字メディアが再び台頭してきた。特に洋 楽の分野においては、音専誌がヒットを作り 出す状況さえ出現している。
音程
2つの音の高さの隔たりのこと。音程の数え方は2つの同じ音を1度、音階的に次の音を2度と順に数える。音程は同じ音程数でも含まれる半音の数が異なることがあるので、長音程、短音程、完全音程、減音程、増音程などに区別される。
音プロ
→音楽プロダクンヨン
オンド・マルトノ
20世紀前半、フランスのモリス・マルトノによって発明された電子楽器。鍵盤とその手前に張られたリボンで操作する。音は3種類のスピーカーから出され、それらの組合せで色々な音色を出すことができる。
オン・マイク
ボーカリストや楽器のすぐ近くにマイクをセットすること
On Recording
新曲あるいは新人のため、あるいはプロデューサーが本番のためのガイドとして利用するためのレコーデイング。実際にリリースされることのない録音。
か行
海賊版
著作権者やレコード製作者などの権利者に 無断で製造、販売される非合法なレコードや ビデオのこと。海賊版の横行によりレコード 保護条約が制定された。ブートレッグともいう。東南アジアがその製造の温床として間 題になっている。
買い取り
権利譲渡の対価として、著作権使用料または 著作隣接権使用料を一括で権利者に支払う 方法。日本で一番売れたシングル・レコード 「およげたいやきくん」の歌手、子門真人が5 万円の買い取りで歌入れをしたことは有名な 話。現在、作詞家、作曲家の著作権や歌手、 アーティストの歌唱に対しては印税方式、スタジオ・ミュージンャンの演奏に対しては買い取りで処理されるのが一般的である。
階名
イタリア語による音階各音の呼び方「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」のこと。イタリア、フランスでは音名として用いられているが、他の国では階名として音名と区別している。これは、主音を長調ではド、短調ではラと読むもので「移動ド唱法」という。これに対して、調性や長調、短調、変化記号にかかわらずC、D、E……の位置に書かれている音符をド、 レ、ミ…… と音名で歌うものを「固定ド唱法」という。
開放弦
弦楽器で左手で弦を押さえていない状態の弦のこと。左手で押さえないで弾くことをさして開放弦と呼ぶこともある。オープン・ストリング。
ガヴオット
16世紀末~18世紀末のフランスの舞曲および器楽の形式。中庸のテンポで4分の4拍子。17世紀後半より4分音符2つのアウフタクトをもつ4小節フレーズを特徴とするようになった。バロックの組曲中ではサラバンドの次に現われ、 しばしば2拍子、Cの表示がみられる。
カウ・ベル
牛の首に付ける鈴の形をした金属製の打楽器。各種の大きさがあり音の高さもそれぞれ異なる。スティックでたたいて演奏する。時にその曲のテンポを示すこと。拍数を声で数えて示したり、楽器やその他の機器で示すこともある。
カウント
拍を数えること
楽節
音楽形式上のまとまりを表す単位。通常、2小節の動機2つで4小節の小楽節を作り、 4小節の小楽節2つで8小節の大楽節を作る。センテンス。
カクテル・ミュージック
くつろいだ雰囲気に合った音楽のこと。おしゃべりやお酒などに合うムードのある音楽。
カスタネット
2枚貝のような形をした打楽器。内側がくぼんだ硬い2枚の小さな木をひもでとじたもの。片手で打ち鳴らすものと、柄が付けられて振り下ろすものがある。
カスタム・レーベル
メジヤーのレコード会社が製造・販売・マーケテイングを行っているインディ・レコード・レーベル。
カウンター・メロディ
対旋律のこと。主旋律を補う働きを持つ独立したメロディ。オブリガート。旋律的要素の少ない単純なものはカウンター・ラインという。
カウント
曲をスタートさせる下属音。音階の第4音。主音、属音とともに音階の大切な音。
下属調
ある調から見て、完全4度上(完全5度下)の関係にある調。たとえば、ハ長調(C)から見てへ長調(F)がこれにあたる。
下属和音
音階
の第4音(下属音)上の3和音。長調では長3和音、短調では短3和音となる。和音記号はIVまたはSを用いる。
カノン
ギリシャ語で「教義、規範」を表す言葉。転じて、音楽では最も厳格な模倣技法による対位書法を指す。追行句が先行句をどのように模倣するかにより、直行カノン、 反行カノン、逆行カノン、拡大カノン、縮小カノン等に分けられる。輪唱(→ )も直行カノンに属するが結尾部をもたない。2)ミサ典文。サンクトゥスから主の祈りまでの不変部分でミサの中心部。中心に、 リズム打楽器、弦楽器、人声が加わる。余韻をもった響きと複雑なリズムに特徴がある。純音楽としても、舞踊や劇の伴奏としても演奏される。
カバー
既存の曲を、自分たちの解釈で演奏すること。
かぶる
ある音を録る目的でセットしたマイクに、それ以外の音が入ること
ガヤルド
16~ 17世紀に踊られた3拍子の陽気な宮廷舞踏。踊りは跳躍を伴い、ヘミオラ・リズムを特徴とする。しばしばパヴァーヌ(→ )に続くナーハタンツとして愛好された。
歌唱印税
実演家が保有している録音権や録画権を原 盤制作者やレコード会社へ譲渡することへの 対価。アーティスト印税ともいう。平均はCD の税抜価格からジャケット代を引いた額の1 ~ 3%。海外に比べて極端に低いため、プロダクション側では大きな問題となっている。
歌謡曲
日本独特の大衆に受け入れられやすく作られた歌。時代や流行に強く作用され、ポップス、 ジャズ、民謡、演歌、ロックなどの影響を受けて作られる。流行歌。
カラオケ
歌謡曲、ポップスなどで歌以外の楽器伴奏だけのテープ、CD盤等。「オケ」はオーケストラの略。すなわち、カラの(歌が入っていない)オーケストラの意味。クラシックでも協奏曲のオーケストラのみ、歌曲の伴奏のみのレコード等がる。
合唱
多人数によって歌われる歌唱またはその集団。
カプリッチョ
ギターのさおに取り付けて、すべての弦を同じフレットで同時に押さえる移調用器具。
ガボット → ガヴォット。
ガムラン
インドネシアの代表的な合奏音楽。
カリオカ
サンバ・カリオカのことで、 リオ・デ・ジャネイロ風の都会的なサンバ。
カリプソ
西インド諸島のトリニダード島の民謡。即興的に単純なメロディ・パターンを繰り返して歌う。ハリー・ベラフォンテが1957年に歌った《バナナ・ボート・ソング》で有名になった。
カレッジ。フォーク
1960年代中頃、アメリカに起こったフォーク・ソング・ブームがアメリカの大学生の間に支持され、大学内で活動、演奏されたフォーク・ソング。社会的影響力を持った。
ガロップ
19世紀中頃流行したドイツ起源の4分の2拍子の急速な舞曲。オペラでも使われ、特にオッフェンバックの《天国と地獄》のガロップが有名。語源は「馬の疾走」。
管楽器
管に空気を吹き込んで音を出す楽器の総称。材質によって金管楽器、木管楽器に分けられる。金管楽器は、マウスピースを唇にあてて息を吹き込み唇の振動で音を出す。木管楽器は、フルートのように楽器の頭部に開けられた穴に息を吹きつけて音を出すものと、 リードが付けられたマウスピースに息を吹き込むものがある。リード楽器には、 1枚リード(シングル・リード)の楽器と、 2枚リード(ダブル・リード)の楽器がある。金管楽器ではヴァルヴやスライドを操作し、木管楽器では管に開けられた穴を開閉して音程を作る。
カンカン
19世紀中頃フランスで流行した4分の2拍子の速い舞曲。社交ダンスから、スカートをまくり足を高く上げて踊るステージ・ダンスに変わった。オッフェンバックの《天国と地獄》やレハールの《メリー・ウィドゥ》に使われている。
環境音楽
鑑賞を目的とせず生活環境や背景の1部として作られた音楽。エリック・サティの音楽がその先駆と言われる。B.G.M.(→ )とほぼ同義。
カンサス・シティ。ジャズ
1930年前後、アメリカ、カンサス・ンティを中心としたビッグ・バンド・ジャズ。カウント・ベイン~楽団がその代表。―→ ジャズ。
問奏曲
幕間の音楽。通常は器楽曲。 2)多楽章の曲において楽章の間に挟まれた経過的な小曲。 3)intcrludc(英)Interludium(独)賛美歌や詩篇の句間に奏されるオルガンの小曲。 4)19世紀のキャラクター・ピースに付けられた自由な形式による小曲の名。シューマン、ブラームス等に例がある。インテルメッゾ。
カンタータ
イタリア語のcantare(歌う)に由来し、器楽曲のソナタに対して声楽曲を意味する言葉。歌詞の内容から室内カンタータと教会カンタータに分類される。イタリアでは17世紀にオペラの影響を受けてレチタティーヴォ(→ )とアリア(→ )の交替から成る独唱用のベル・カント様式の室内カンタータが作曲された。特にA.スカルラッティはこの種の作品を800曲以上遺した。 ドイツでは18世紀のはじめにまず室内カンタータが、やがて教会暦の特定の祝祭日や日曜日の礼拝用音楽として教会カンタータが作曲されるようになった。教会カンタータには独唱用の小さい作品も器楽、独唱、重唱、合唱を含む大規模な作品もある。バッハやテレマン等はこの種の作品を多数遺しているが、曲のタイトルとして「教会カンタータ」は使用していない。
カンツォーネ
イタリア語で「歌」の意味。美しい旋律のイタリアのポピュラー・ソング。2)カンツォーナという場合は、16~ 17世紀のイタリアの器楽曲、中世以後のイタリアの特定の詩の形態、18~ 19世紀のイタリアの叙情的な歌などをさす。
カントリー・アンド・ウエスタン
ヨーロッパからアメリカに移住した人々が作り出したアメリカの民族音楽、およびそのスタイルを受け継いだ音楽。カウボーイ・ソング、ヒルビリー(→ )、偽終止 → 終止。
カントリー・ロック
カントリー・アンド・ウエスタンの影響を受けた、 自人のロック・ミュージック。カタ鳴る。この代用楽器としてヴィブラ・スラップ(→ )がある。
完パケ
完全パッケージの略語。レコードの場合、原 盤のマスタリングにいく前の、トラック・ダウンを終えた状態のテープのこと。
管理制限
委嘱されたCM音楽や映画音楽の放送使用 料や録音、上映使用料などを免除すること。 俗に「管理制限をかける」という。管理制限 についてはJASRACの著作権信託契約約款 の経過措置に規定されているが、タイアップ 全盛の今日では必須の知識となっている。
き行
キー
曲の調性のこと。ハ長調はキー=Cというように使われる
キー局
自ら番組を制作し、全国の放送局にネットワークを通じて番組を供給する放送局のこと。 通常、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ 朝日、テレビ東京がこれに当たり、それぞれ 地方局をネットワークで結んでいる。これに 対して地方局のことをローカル局と呼ぶ。
奇想曲
イタリア語で「気まぐれ」の意味。19世紀ロマン派の作曲家によって書かれた自由で気まぐれ、軽快な器楽曲の名称。17世紀には自由な初期のフーガの1つをさす。
ギグ
小規模なライブハウスで行われるライブ
ギター
撥弦楽器の1つ。 くびれた胴にフレットが付けられたさおがあり、弦は6本。八または指先ではじいて音を出す。実音より1オクターヴ高く記譜する。
ギター・ポップ
ギター・サウンドが主体のポップ・ロック
機内音楽番組
飛行機内で使用される音楽番組。レコード会社の指し値の原盤複製権料を支払い、番組製作会社が作成・使用(第三者使用)する。
キハーダ
ロバ、馬などの下あごの骨を乾燥させて作ったキューバの打楽器。
キメ
曲中で一瞬ストップしたり、全員で同じフレーズを弾いたりなど、曲にアクセントをつけるための演出
逆カバー
日本人が作ったオリジナルの作品を外国人 アーティストが外国語でカバーすること。サザンオールスターズの「いとしのエリー」をレイ・チャールズがサントリーのCMで歌った ことから急速に広まった。日本語詞を英語詞 や中国語詞にするため、JASRACが管理していない翻訳権の処理が必要になる。権利 処理をめぐってメーカーと音楽出版社間で大きな問題となったことからメーカー側がリリースに尻込みし、プームは下火になってしま った。
CASH
香港作曲家及作詞家協会。JASRACと管理契約のある著作権管理団体。2001年度外国入金額ではアメリカ、イタリアに次いで3番目の演奏権・録音権使用料にあたる7300万円を徴収し、JASRACに送金している
キャッチー
今風、古い言葉でナウい
キャラクター・ピース
性格小品。主として19世紀の自由な形式のピアノ小品で、あるムードを伝える音楽、標題的音楽に使う言葉。バガテル、即興曲、カプリッチョ、幻想曲等の他に例えばンューマンの《蝶々》《謝肉祭》のような標題をもつ曲、 または曲集も指す。ギャロップ → ガロップ。
ギャラ報酬
アーティストヘの支払い報酬。このギャラという言い方はアゴ(食事代)、アシ(交通費)、マクラ(宿泊費)という言い方とともに使われる場合が多い。
キャンディー・ポップ
80年代初頭、日本だけでヒットした明るく元気な洋楽ポップス
キュー・シート
テレビ番組や映画の構成要素を音楽と映像 に分け、その進行を秒単位で記入した指示 書のこと。音楽ではテーマ、背景音楽、挿入 歌などに関して山目、作詞家、作曲家、歌手、 秒数などを細かく記入するようになっている。 JASRACにおいては、キュー・シートが分配 の際の重要な資料となる。
嬉遊曲
18世紀中頃に現れた自由な形式の器楽組曲。楽器編成、楽章数、規模なども自由。セレナードやノットゥルノと似ており、ハイドンやモーツァルトによって多くの作品が書かれた。19世紀にはすたれたが20世紀になって復活した。ディヴェルティメント。教会旋法 → モード。
業界誌 Trade Magazine
オリコン(オリジナル・コンフィデンス)、ビルボード誌などヒット・チャートをはじめとした業界内の情報を網羅した音楽業界専門誌。
協奏曲
16世紀には器楽伴奏による声楽曲をさしたが、 一般的には1700年頃から始まるバロック・コンチェルト以後のものをさす。バロック時代に、イタリアのコレッリによって合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)が確立され、バッハの6曲の《ブランデンブルク協奏曲》で頂点に達した。古典派以後独奏協奏曲にかわり、ハイドン以後ソナタギターの調弦記
協奏支響曲
18世紀の交響曲の1つ。合奏協奏曲にならって、複数の独奏楽器をもつ一種の交響曲。シュターミッツなどマンハイム楽派の作曲家によって多く書かれた。
強制許諾制度
著作権者の意思にかかわらず、公益上の観点から権限ある機関により、または著作権団 体を通じて、著作権者に代わって強制的に 著作物の使用を認める制度。著作権者が不 明な場合や専属作品の許諾協議が成立しな かった場合などに適用される。
共同原盤
原盤を2社以上で共同で制作すること。原盤 制作費が高額のため、リスクを減らす効果が ある。現在では圧倒的に共同原盤が主流である。
共同出版
2社以上の音楽出版社で楽曲の著作権を管理すること。内国作品については、権利調整 の結果共同出版になることが多いが、外国 作品では楽曲の作家の契約出版社が異なる ことから共同出版になることがほとんどであ る。英語でCO― PUBLISHINCということから、 コーパブと呼ぶこともある。
共同著作物
複数の者が共同して創作した著作物であっ て、この各人の寄与を分離して個別的に利用することができないもの。なお、音楽の場 合、歌詞と楽曲は別々に利用することができ るため、共同著作物とは言わず、結合著作物 という。(―結合著作物)
キリエ(・エレイソン)
主よ憐れみ給えの意味。 ミサ通常文の第1曲《憐れみの賛歌》。 → ミサ。
ギロ
中南米の打楽器。乾燥させたひょうたんの表面にギザギザを付け、金属のブラシでこすって音を出す。グイロ。クの標準的な組曲配列となった。アルマンドの前に前奏曲、 シンフォニア、 トッカータ等を、サラバンドの前後にメヌエット、ガヴォット、ブレー、ポロネーズ等を挿入することもあった。組曲には他にフランス風序曲(→ )を冒頭にもつ管弦楽組曲、 自由な性格のイタリアの室内ソナタ等があった。スウィート。
く行
グアラーチャ
現代キューバの最もポピュラーな音楽スタイル。 トランペットとピアノにさまざまなラテン打楽器を加えたアップ・テンポの曲調に特色がある。
クイーカ
ブラジルの打楽器。胴の片面に皮が張られ、その内側の中心に棒が付けられている。この棒を湿った布でこすって音を出す。指で皮を押して音程を変化させることもできる。
偶然の暗合
暗号とは「期せずして互いに一致すること」 (広辞苑第二版)。既存の著作物と偶然に同 一性のある著作物を創作した場合、著作権 の侵害行為に該当するのかという問題がある。判例では偶然の暗号による場合、著作 権侵害は成立しないとしている。
グッドウィル Goodwill
顧客吸引力。①会社が長年かかって獲得した自社商品に対する顧客の高い信用、②著名アーティストの持つ商品の宣伝・販売に有効な名声・評価・印象。
クアイア
いわゆるコーラス
クう
シンコペーション。フレーズが拍の頭からではなく、ウラから始まること
クチパク
音楽に合わせて歌っているふりをしていること
組曲
複数の小曲、あるいは楽章をまとめた器楽曲。古典組曲と、近代のオペラ、バレー、劇の付随音楽から自由に抜粋し、配列した近代の組曲がある。古典組曲はバロック時代の最も重要な形式のひとつで、舞曲の性格をもついくつかの楽章から成り、全体は同じ調性で統一を図る。主として鍵盤楽器とリュートのために作曲された。17世紀中頃のフローベルガーはアルマンド(独)一クラント(仏)一サラバンド(西)― ジグ(英)の国際的な形式を示し、これがバロッ品がある。
クラヴィア
オルガン以外の鍵盤楽器の総称。チェンバロ、 クラヴィコード、 ピアノを意味するが、今日ではピアノを指すことが多い。 2)鍵盤楽器の鍵盤を指す。
クラヴィコード
ヨーロッパで用いられた有鍵打弦楽器。鍵盤の奥に付けられた金属棒(タンジェント)が下から弦を突き上げて発音する。他の楽器とは異なり、このタンジェントが弦長を決める役割も担い、 ピッチを決める。 1本の弦を複数の鍵盤で使用するゲブンデン(小型のもの)型と、ひとつの鍵盤に1本の弦を使用するブントフライ型がある。この楽器は音が小さく繊細な楽器なので、指の振動が弦に伝わり、微妙なデュナーミクやニュアンスが出せる。それ故にロココの時代に特に愛好された。
クラコヴイヤク
「クラクフの踊り」の意味で、軽快な4分の2拍子のポーランドの舞曲。ンンコペーションと弱拍のアクセントに特徴がある。
クラシカル・オーサー
映画の著作物において翻案された小説、脚本、音楽などの原作品の著作者をいう。具 体的には映画の原作者、脚本家、映画音楽 の作家などを指す。古典的著作者ともいう。
(―モダン・オーサー)
クラスター
2度音程で密集して作られた和音。全音の積み重ねでも半音の積み重ねでも作ることができる。ヴァイオリンなどの弦楽器では、半音よりさらに小さな音程でクラスターを作ることができる。
グラス・ハーモニカ
ぬれたガラスに手で触れることによって音を出す楽器。ガラス器を回転軸に通して横に置くことにより、常にガラス器がぬれている状態が保たれている。この機構はアメリカの政治家で科学者のベンジャミン・フランクリンによって考案された。モーツァルトの《アダージョK.617a》がよく知られている。クラビーア → クラヴィーア。クラビコード → クラヴィコード。
グラフィック・デザイナー
グラフイックス(文字関係)、レイアウト、アルバム・ジャケットのアートワーク、広告、ポスター、ロゴなどを造り出す人。
クラブ・シーン
最先端のダンス・ミュージックの発信源。最新のダンス・ミュージックを聴きながら踊れるクラブでもある。
クラベス
中南米の打楽器で拍子木の一種。 長さ20cmほどの2本の木をたたいて音を出す。
グラミー賞
毎年、音楽業界のきわだったアーティスト・作品などに対して授与する賞。ベスト・レコード、アルバム、曲、ポップ・ヴォーカリスト(男性・女性)、ポップ・グループ、ロック・ヴォーカリスト、ハード・ロック、ラップ、クラシックからプロデューサー、エンジニア、アートワーク、ライナーノーツなどの部門も設けられている。
グラム・ロック
1970年代、イギリスを中心に流行したロック・スタイル。センセーショナルなファッションに特徴があり、後のヘヴィ。メタル(→ )やパンク・ロック(→ )に影響を与えた。デヴィッド・ボウイがその代表的なミュージシャン。
グランジ Grunge
シアトルに発祥しジェネレイションXと呼ばれる層に広まった音楽スタイル。
オルタナ系ロックと大きすぎサイズの安物衣装が特徴的。ニルヴァーナが代表的アーティスト。
クラリネット
シングル・リードの木管楽器。移調楽器で変口調、イ調の2種類がある。 3オクターヴ半以上の広い音域を持ち、すぐれた演奏能力がある。クラリネット属には他に、小クラリネット、アルト・クラリネット、 バセット・ホルン、バス・クラリネット、コントラバス・クラリネットなどがある。
クラント
フランス語の「走る」に由来する舞曲。16世紀頃よりあり、17世紀には組曲中の1曲となった。イタリア風コレンテは4分の3拍子、 8分の3拍子の絶えず走るような速い曲であるのに対し、フランス風クラントは中庸のテンポで、 2分の3拍子と4分の6拍子がしばしば入れ替わるのを特徴としており、 コレンテより洗練されている。
クリシェ
編曲技法の1つ。同一のコードが長く続いている時、単調さを避けるため半音階や全音階のラインをおくこと。
グルーヴ
音楽の持つ、いわゆるノリのこと、うねり。
クロスオーバー Crossover
市場の1セグメントで成功した作品がほかのセグメントでも売れた場合こう呼ばれる。たとえばR&BとPOPの両チヤートで売れている作品。
グロス売上 Gross Sales
レコード会社から卸店あるいは小売店に出荷した商品の売上金額。
グロッケンシュピール
鉄琴。鋼鉄の音板が鍵盤状に配列され、両手に持った本のマレットでたたいて演奏する。
グロリア
「(天のいと高きところ、神に)栄光」の意味で、 ミサ通常文の第2曲《栄光の賛歌》。 ミサに採用されたのは6世紀。 → ミサ。が進行し、複雑なリズムを作る。
け行
芸団協
正式名称;社団法人日本芸能実演家団体協議会。俳優、歌手、演奏家、舞踏家、演芸家などの59団体を会員とする公益法人。商業用レコードの二次使用料を受ける団体、同じく貸与(レンタル)にかかわる報酬を受ける団体。放送された実演の録音・録画、再放送などに関する報酬権などの著作隣接権処理業務も行う。98年度二次使用料徴収実績25億円。同じく貸レコード使用料25億円。
ケータリング
コンサート会場の楽屋での、メンバー、スタッフの飲食などのケアをすること。
GEMA
ドイツの録音権および演奏権の管理団体。 ドイッ以外の国ではブルガリア、チェコ、スロヴアキア、ポーランド、ルーマニア、 トルコ、ユーゴスラヴイアをカヴァーする。
ゲネプロ
ゲネラルプローベ Gcneralprobc(独)の略。オーケストラの総練習やオペラの舞台練習のこと。ヨーロッパでは一般に公開される。ポピュラー音楽のコンサートのリハーサルも最近はゲネプロと呼んでいる。
グレゴリオ聖歌
典礼聖歌の整備に貢献したと言われるグレゴリウス1世(590~ 604在位)の名に由来するローマ・カトリック教会の典礼のためのラテン語単声聖歌。
軽音楽
ジャズ、ポップス、ロックなど聞きやすく大衆的な音楽のこと。ライト・ミュージック、ポピュラー・ミュージック。
劇伴
げきばん 劇の伴奏音楽の略。情景(場面)の描写や、登場人物の動作、心理に合わせて演奏される背景の音楽。場面の変わりめをスムーズにつなげる「ブリッジ」、動作、場面に区切りをつける「コンマ」、動作にアクセントをつける「タッチ」等がある。
ケチャ
インドネシア、バリ島の民俗芸能。「ラーマーヤナ」を題材にし、芸能化して演じたもの。円陣の男たちが手を上げ、体を震わせて「チャッ、チャッ」と声を出したり舌打ちしたりする。同時にいくつもの異なったリズム
弦楽器
弦の振動によって音を出す楽器の総称。発音のしかたで、ヴァイオリンのように弦をこすって音を出す擦弦楽器、ギターのように弦をはじいて音を出す撥弦楽器、 ピアノのように弦をたたいて音を出す打弦楽器に分類される。
原出版社 Original Publisher
海外の楽曲を日本の出版社が委託されて著作権管理するとき、海外出版社を原出版社(オリジナル出版社)、日本の出版社をサブ・パブリッシャ(サブ出版社)という。
原出版者
海外の音楽出版社とのサブ・パブリッシング 契約において、著作者から直接著作権を譲 渡されている音楽出版社をいう。この契約 において原出版者は特定の地域や期間に限 り、著作権を第二者の音楽出版社に再譲渡 する。オリジナル・パブリッシング、略して OPともいう。
源泉課税 Witllholding Tax
アーティストヘの報酬の支払い「(ネット)5万円」という場合、ギャラ支払い者がアーティストに代わって税金1割を税務署に納めるので、アーティストヘの支払い額は名目上(50、000÷ 0.9=)55、555円となり、5、555円が支払い者によって税務署に納められる源泉税となる。米国のアーティストであれば2割が源泉課税となり(50、000÷ 0.8=)、62、500円が支払い額で12、500円が源泉税となる。
限定盤 bmited Edidon
プレス枚数が限定された商品(アルバム)。
現代的著作者
→モダン・オーサー
原盤
レコードのマスター・テープのこと。これを 複製してレコードを作る。以前はレコード会 社がすべての原盤制作を手がけていたが、 現在では音楽出版社やプロダクションが原盤 を制作するケースが非常に増えている。
原盤印税
原盤制作者がレコード会社または共同原盤 制作者から受領する原盤権譲渡または供給 の対価。現在、原盤印税の平均は、CDの税 抜価格からジャケット代(税込価格の6.5~ 15%)を引いた額の12~ 15%(アーティスト印 税込み)。
原盤供給契約
原盤の権利者と使用者との原盤権の使用許 諾契約。一般的にはプロダクンヨンや音楽出 版社などの原盤権者とレコード会社との間で 結ばれる。原盤供給契約においては、原盤 譲渡契約と違い、原盤の使用条件が詳細に 決められる。通常、使用範囲はレコードの複製、)員布のみとされ、契約の適用地域も日本 国内に限定される。
原盤権
原盤制作者が保有する原盤に関する権利。 著作権法には原盤権という文言はなく、レコード製作者の権利として定義されている。し かし音楽業界では日常的に原盤権という言 葉が使われている。
原盤譲渡契約
原盤制作者と原盤権の譲受者との原盤権の 譲渡契約。一般的にはプロダクションや音楽 出版社などの原盤制作会社とレコード会社との間で結ばれる。原盤譲渡契約においては、 原盤供給契約と違い、範囲、地域、期間の制 限なく、原盤制作会社からレコード会社へ原盤権が譲渡される。
原盤制作者
制作費を負担して原盤を制作した者。従来、 原盤はレコード会社が独占的に制作していたが、音楽出版社の出現により、音楽出版社 やプロダクンヨンなどが原盤制作に関与する 例が非常に増えてきている。オリコンなどの 情報誌を見ると、その過半数が音楽出版社 などが制作した原盤で占められている。原 盤制作費の高騰によりリクープするのが非常 に難しくなってきており、原盤制作はしっかりした予算管理が必要である。
幻想曲
形式にとらわれない作品であるがその内容は多様である。
16~ 17世紀に作曲されたリュート(→)や鍵盤楽器のための「ファンタジア」は厳格
こ行
広告代理店
かつてはクライアントと広告媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など)との間に入って、雑誌 なら広告スペース、テレビならCFタイム売買 の仲介を行なってきた。最近では広告の企 画立案や制作、さらにマーケティングまでを 手がけるようになってきた。電通、博報堂が 有名である。
広告主
文字通り広告の依頼主、発注主。通常、クラ イアントと呼ばれる。広告代理店は広告主からの発注を受けて広告を制作する。広告代 理店にとっては神様のような存在である。
公衆送信権
1997年6月10日の著作権法改正(1998年1月1 日施行)により、新しく著作者のために創設 された権利。インタラクテイブ送信について は、著作者は従来から有線送信権が認められていたが、公衆送信権により、公衆への送 信が行なわれていなくても、つまり端末から のアクセスがなくても、サーバーヘのデータ のアップロードが行なわれた時点で著作者 の権利が働くこととした。送信可能化と公衆へのすべての送信の2つの行為を権利の対 象としている。
公示制度
広く一般に情報を示すための制度。著作権 登録については、著作権の取り引きの安全を図るためにこの制度が設けられている。
公正取引委員会
1947年に制定された独占禁止法の取り締まり機関。内閣から独立して職権を行使する ことができる。音楽用CDの再販見直し問題 の際には、公正取引委員会の動向に音楽業 界は一喜一憂した。結局、公取委の結論により、当分の間、再販制度は引き続き存続することになった。しかし、公取委は「再販制度 について引き続き検討を行なうこととし、一定期間経過後に制度自体の存廃についての 結論を出す」旨を表明した。
交響曲
管弦楽(オーケストラ)のためのソナタ。17世紀以後、オペラの序曲が急―緩―急のイタリア序曲へと発展し、後に多楽章のセレナードや3楽章のンンフォニアが登場した。これらが、マンハイム楽派のンユタ~ミッツなどによって編成の改革や充実がはかられ、ハイドンによって現在の交響曲の形が完成された。ハイドンはメヌエットを入れて4楽章とし、モーツァルトもこれにならって交響曲を書いた。ベートーヴェンは、第2交響曲でメヌエットのかわりにスケルツォを入れ、第3交響曲で規模と内容を非常に大きなものとした。第9交響曲では合唱を入れ、ロマン派の交響曲へ影響を与えた。ロマン派以後では、ブラームス、チャイコフスキー、マーラーなどが交響曲作曲家として重要である。シンフォニー。
交響詩
対位法やリチェルカーレ(→ )の「自由な変形」という意味でこう呼ばれた。バッハの《半音階的幻想曲》、モーツァルトのピアノのための《幻想曲》は即興的性格の作品であり、 シューマンやブラームスの《幻想曲》は夢幻夢想的なキャラクター・ピース(→ )である。またシューベルトの《さすらい人幻想曲》やンユ~マンの《幻想曲》Op.17は自由なソナタ形式である。さらにリストの《ドン・ジョヴァンニ幻想曲》のようにオペラのポプリ(接続曲)もある。ファンタジー。
鍵盤楽器
オルガン、チェンバロ、 クラヴィコード、ハーモニウム、アコーディオン、ピアノ等あらゆる有鍵楽器の総称。キーボード。
。
行進曲
軍隊や集団を行進させるための音楽。実用的な行進曲と鑑賞用の芸術的な行進曲がある。通常、 2拍子で複合3部形式をとる。内容によって、軍隊行進曲、結婚行進曲、葬送行進曲、祝典行進曲などがある。マーチ。マルチヤ。
コード進行
コード(和音)の連結のこと。各種の和音を効果的に連結し、 トニック(I)へ解決することを目的とする。
コード・ネーム
和音の構成を記号化して示したもの。英語で表記される。
コーラス
)→ 合唱。 2)歌の主部。ヴァース(前歌、序奏)に対する言葉。 くり返される場合は、ファースト・コーラス(ワン・コーラス)、セカンド・コーラス(ツー・コーラス)などと呼ばれる。リフレインと同義。
コーラングレ
ダブル・リードのオーボエ属の木管楽器。オーボエより完全5度低いへ調の移調楽器。洋梨型の朝顔を持ち柔らかな美しい音色に特徴がある。コール・アングレー、イングリッシュ・ホルン。
ホルンから発達したトランペット属の金管楽器。音域はトランペットと同じで運動性にすぐれている。変口調の移調楽器で、吹奏楽では常に用いられる。
コール・アンド・レスポンス
メイン・ボーカルとコーラスが呼応した形で演奏されることで、いわゆる掛け合いのこと
ゴールド・アルバム Gold Album
日本レコード協会ではアルバムで20万枚以上(洋楽ものは10万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは50万枚。英国では10万枚。
ゴールド・シングル Gold Single
日本レコード協会ではシングル盤で20万枚以上(洋楽ものは5万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは50万枚。英国では10万枚。
公表起算主義
著作権の保護期間の終了時を公表の時点から計算する考え方。日本では死亡起算主義 の原則を適用することが不可能または不適当な著作物について、例外的に公表起算主 義を採用している。具体的には無名/変名 の著作物、団体名義の著作物、映画の著作物に適用される。(―死亡起算主義)
公有
―→パブリック・ドメイン
顧客吸引力
有名人の氏名や肖像、マンガや映画などの キヤラクターが消費者に対して持つ吸引力を いう。グッドウイルともいう。広告主はこれら が持つ顧客吸引力を利用して、商品の販売促進やサービスの需要増大を図るのである。
国際票
CISAC(著作家作曲家協会国際連合)で決めた国際的な作品届カードのこと。
ゴスペル
20年代にアメリカの黒人たちによって生み出された讃美歌
固定ド
調に関係なく音名で呼ぶ読譜法
古典的著作者
―・クランカル・オーサー
コミッション Commission
手数料。
コラボレーション
共に働く共同作業
コレクターズCD
海賊盤のこと
根音
和音の基礎となる音。和音は根音の上に3度、 5度の音を加えて三和音ができ、 さらに7度の音を加えて四和音(7の和音)ができる。それぞれの音は第3音、第5音、第7音などと呼ばれる。
コンガ
キューバの打楽器。大きな木をくり抜いて一方に革を張った太鼓。通常、 2個1組で使われる。コンガ・ドラムズ。
コンセプト・アルバム
あるテーマを与えて、それに沿って曲を展開させたアルバム。
コントラバス
最低音域の弦楽器。通常4弦だが、オーケストラでは最低のハ音を出すために5弦の楽器が用いられることもある。実音より1オクターヴ高く記譜される。
コンデンス・スコア
簡易スコア。書き方は一定していないが、曲の概要を示すために2~ 3段に要約して書かれたスコアのこと。簡易な指揮用楽譜として用いることもある。
コンテンツ・プロヴァイダー
クリエイターが制作したコンテンッを商品企画、制作、プロモーションによって商品価値を高め、利益をあげようとする人もしくは法人
コントラファゴット
ファゴットより1オクターヴ低い、木製または金属製の楽器。実音より1オクターヴ高く記譜される。
コントルダンス
17-18世紀に流行したイギリス起源の民族舞踊。ショパンに作品がある。
コンペティション
広告主(クライアント)が広告代理店数社にプレゼンテ~ンヨンをさせて、その中から1社 を選ぶ方法。略してコンペという。多いとき で6社、通常3~ 4社がコンペに参加する。 現在のコマーンャル制作の7~ 8割は、この方法によって広告代理店が決められている。 ちなみにコンペを行なわないで、広告代理 店が固定されているやり方をAE制という。
コンピレーション
あるテーマのもとに、異なったアーティストの作品で編集されたアルバム
コンボ
小さなの意味
コンポーズ
作曲すること。作曲者をコンポーザーという
サイド・ギター
バンドで2本のギターがある場合、メロディを担当するリード・ギターに対して、 リズム楽器の役割をはたすギターを指す。
サウンド・トラック
映画のフィルムやビデオ・テープで音声や音楽を記録してある部分。転じて、映画で使用。
コンポ
1930年代からさかんになった小編成のジャズ・バンド。人数、編成上の決まりは特にない。
さ行
サーチャージ方式
現在日本レコード協会が採用している、貸レコード業者から使用料を徴収する方法。従来、レコード協会は「月額使用料規程」によって使用料を徴収していたが、1986年4月より CDに対し、1988年6月からは全レコードについてこの方式を導入した。レンタル・ショップ にレンタル用レコードを卸す卸代行店にレコードが出荷される際に、レコード協会が卸代 行店からみなし使用料を徴収するというも の。現在の貸レコード使用料は、アルバム1 枚につき330円、ンングル1枚につき85円となっている。
サイケデリック・ロック
麻薬によるトリップを連想させるような歌詞や、幻想的な音楽
サイド・メン
主にジャズで使われる用語で、メインの楽器のプレイヤー以外のメンバーを指す
再販商品
再販制度により指定された、価格の拘束が可 能な商品。従来は独占禁止法で規定された法定再販商品と、公取委が指定した指定再 販商品の2種類があつたが、1997年4月1日に 指定再販商品は全廃された。その結果、法 定再;:反対象の新聞、書籍、雑誌、レコード、 音楽用テープ、音楽用CDの6品目だけが再 販商品となった。
再販売価格維持制度
商品の定価をメーカー(製造業者)が決め、 その価格で小売店に販売させる制度。もし 小売店がこれに違反した場合、メーカーはそ の小売店との契約を破棄(商品の供給停止) できる。日本では固定価格の強制は独占禁止法によって禁止されているが、著作物であ るレコードや書籍、雑誌、新聞に関しては例 外的に再販売価格維持制度を認めている。
サクスホルン
ベルギーの楽器製作家、アドルフ・サックスが19世紀半ばに発明した金管楽器。音域まで7種類の大きさの楽器があり、それぞれ、小ビューグル、ビューグル(フリューグルホルン)、アルト、バリトン、ユーフォニアム(小バス)、中バス、大バスと呼ばれている。吹奏楽で常に用いられる。変口調または変ホ調の移調楽器。サクソルン。ル・リードで、 ソプラニーノからコントラバスまで7種類の楽器がある。吹奏楽で常に用いられる他、独奏楽器として特にフランスの作曲家に好んで用いられる。ジャズ、ポピュラー音楽でも広く用いられている。
サクソフォン
ベルギーの楽器製作家、アドルフ・サックスが19世紀半ばに発明した金属製の木管楽器。
作品届
作品の作詞者、作曲者、音楽出版社などの 権利者がJASRACに作品を登録するための 届け出。内国作品においては作家用、音楽 出版社用があり、外国作品においては曲別 契約用、カタログ契約用がある。作品届の締 め切り日は3月、6月、9月、12月の各末日の10 日前である。具体的には3月21日、6月20日、 9月20日、12月21日となるが、締め切り日が土 日か祝日に当たった場合は、その前の平日と なる。正確な作品届を提出することは誤分 配を防ぎ、正しい分配を受けるための基本 である。
サザン・ソウル
アメリカの都市メンフィスを中心として生まれたソウル・ミュージック
サスペンション
非和声音のうちの掛留音のこと。前の和音の音が次の和音のなかに引き延ばされている状態をサスペンションという。これを含む和音をサスペンション・コードという。
SACEM
フランスの録音権および演奏権の管理団体。
さび
ポピュラー・ソングなどで、変化の見られる中間部のこと。
サブ出版社
海外の楽曲を日本の出版社が委託されて著作権管理するとき、海外出版社を原出版社(オリジナル出版社)、日本の出版社をサブパブリッシャ(サブ出版社、下請出版社)という。
サブ・パブリッシャー
→下請出版社
サラバンド
17~ 18世紀にヨーロッパで流行した舞曲。緩やかな速度の4分の3拍子、 2分の3拍子で荘重な雰囲気をもつ。起源はペルンヤと推測されるが16世紀はじめにスペインで、後にフランス、イギリスで踊られるようになり、古典組曲中の1曲となった。
サルサ
ニューヨークの黒人、スペイン系移民によって発達したラテン・ミュージックの総称。キューバ音楽が基本となり多くのラテン打楽器が使われる。
サルタレロ
「小さな跳躍」の意味で、16世紀イタリアの急速な3拍子の舞曲。メンデルスゾーンの《交響曲第4番「イタリア」》の終楽章に用いられている。
さわり
本来は、義太夫節で義太夫以外の他の曲から取った一節を聞かせどころとしたことからでた言葉。転じて、「ほんの一節」という意味や、ある曲の有名な一部分を聞かせることをさす。
サンクトゥス
「聖」を意味する。 ミサ通常文の《感謝の讃歌》で、第4曲。歌詞はイザヤ書第6章第3節に基づく。
通常文中最も古くからある。 → ミサ。
サンパ
ブラジルの民族舞踊音楽。アフリカのリズムが基になり、集団で輪になったり行列したりしながら踊
る。特に、 リオ・デ・ジャネイロのカーニヴァルで踊られるものが有名。
サンプリング
あらゆるジャンルの音楽で使用されているテクニックで、楽器(サンプラー)、レコーダー などを利用し、楽音やフレーズに既存もしく はオリジナルの楽曲または自然音等を使用することをいう。
サンプリング方式
放送やカラオケの分野で採用されている、使 用楽曲の実態調査方法。使用者または使用 楽曲、頻度があまりにも膨大であるため、事 務手続きの煩雑さを軽減するために採用さ れている。方法としては対象使用者、使用期 間などを特定して使用楽曲を調査する。し かしサンプリング方式の精度を疑う声もあ り、特にテレビのレコード放送においては13 週に1週という割合でサンプリング調査が行 なわれていることから、見直しを提言する人 が多い。現在、CDにはISRCコードという楽 曲の情報が入った全世界共通のコードが搭 載されつつあり、将来的には全使用レコード を確定することが可能になるだろう。
サンプル・クリアランス・エージェント
アメリカで誕生した、サンプリングの権利処 理を専門に扱う会社。レコード会社や弁護士 に頼むより費用が安く上がるメリットがある。 エージェントに対する費用は平均で時間単位 だと1時間30ドル、曲単位だと1曲450ドル。
讚美歌
日本語の「讃美歌」は主としてプロテスタント教会の「教会歌」を意味し、カトリックでは「聖歌」という言葉を使うことが多い。しかし一般的には「キリスト教の神や聖人を讃美する歌」と考えてよい。ただし、西欧のカトリック教会ではラテン語のイムヌスがこれにあたり、ミサでは用いられずに聖務日課にのみ用いられる典礼歌を指し、プロテスタント教会ではルターやカルヴァン等の各国語による会衆歌を指す。
3部形式
3つの大楽節による形式。通常、主題提示、中間部、再現部というA― B― Aの形をとる。古典派のメヌエットなどに見られる形式。
サンプリング
標本化。楽器音、 自然音などを音源として利用するために録音、記録すること。シンセサイザーでは、サンプリング音源を利用して実際の楽器と全く同じ音で演奏することができる。
し行
CAEリスト
著作者、音楽出版社に関する国際資料で、 スイスの著作権団体であるSUISAが管理し ている。年4回、定期的に情報が更新されて世界の各考作権団体に提供されている。
CO―PUBLISHING
→共同出版
C:SAC
1926年に設立された著作権団体の国際的組 織。著作家作曲家協会国際連合という。総 合的な知的所有権擁護のための世界的団体 であり、音楽に限らず文学、演劇などの各分 野に渡る著作権を管理する協会や団体が加 盟している。JASRACは1960年に加盟した。 所在地はパリ。
シェイカー
金属製の筒に小石や砂などを入れ、上下に振って音を出すラテン打楽器。
シェイク
金管楽器の装飾音の1つ。唇を使って、 1倍音上の音を交互に奏するトリル。 2)エレクトリック・ギターの奏法の1つ。
サンパ・ホイッスル
サンバで使われる笛。小さな十字形で、人指し指と親指で穴を開いたり閉じたりして音を変える。
シアトリカル
演劇的、芝居的なもの
シーケンサー
主にシンセサイザーを自動演奏させるために用いられる電子機器。初期のシーケンサーが短い音形の繰り返し(シーケンス)を演奏する目的で使われたためこの名で呼ばれるが、今日ではより高度な自動演奏も可能となっている。
GS
グループサウンズの略
Cメロ
コードネームの付記されたメロディ譜のこと
JAM
→日本広告音楽制作者連盟
JASRAC
→日本音楽著作権協会
シカゴ。ジャズ
1920年代、ニューオーリンズからンカゴに進出したジャズ・ミュージンャンによって作られたジャズ。シンプルで強烈なビートに特徴がある。
シカゴ・ブルース
1920年代、 ミシシッピでシティ・ブルース、フォーク・ブルースなどと呼ばれていたブルースがシカゴに渡り、 ビッグ・シティ・ブルースと呼ばれ人気を集めたもの。
しかけ
フレーズの切れ目や、曲の段落に表れるアレンジ上の約束事で、主にリズムやコードの進行のこと
事業計画 Business Plall(BP)
通常年間の事業計画。売上および利益計画を設定その実現方法を示すテキスト。
ジグ
1650~ 1750年頃、古典組曲の最後に置かれた舞曲。フランスのジグには通常複合3拍子(8分の6、 4分の6)、付点リズム、跳躍、ワーガ的書法等が見られる。イタリアのジガはテンポが速く、フーガ的構成をとらず、基本和声の上を急速に駆け巡る経過句をもつ。
時限再販
一定の期間を経過した再販商品の定価を抹 消して、小売店が自由に価格設定して販売 してもよいという新しい形の再販制度。出版 物については1980年10月1日から、CDについては1992年11月1日から発足したが、現実的 には時限再販導入後もほとんどの小売店が 定価売りしているようである。
仕込み
あらかじめ予定通り準備しておくこと
下請出版者
海外の音楽出版社とのサブ・パブリッシング 契約において、原出版者からその国(あるい はその国を含めた周辺諸国)の地域に限って 著作権を譲渡された音楽出版社のこと。サ ブ・パブリッシャー、略してSPともいう。
実演家
俳優、舞踏家、演奏家、歌手その他実演を行なう者および実演を指揮し、または演出する者。音楽の分野においては歌手、アーテイス 卜、ミュージシャンなどのさまざまな呼び方 があるが、著作権法11ではこれらはすべて 「実演家」となり、保有する権利に違いはない。
実演家著作隣接権センター
日本芸能実演家団体協議会が1993年10月1日 に設置した著作隣接権にかかわるすべての 業務を扱う機構。実演家の著作隣接権を擁護し、その権利を行使するとともに実演家の 著作隣接権についての調査研究、著作権思 想の普及に努めることを目的としている。
実演家等保護条約
1961年にベルヌ同盟、ILO(国際労働機関) およびユネスコが中心となってローマで制定 された、著作隣接権者を保護するための国 際条約。正式には「実演家、レコード製作者 及び放送機関の保護に関する国際条約」とい う。日本は1989年10月26日に加盟。著作物を 公衆に伝達する役割を果たす実演家、レコ ード製作者、および放送事業者の権利の国 際的保護を目的として作成された。著作権法 の著作隣接権に関する規定は、本条約を参 考にして作られている。通称、ローマ条約。 1998年4月末現在の加盟国数は56。
室内楽
2~ 10人程度による器楽演奏とそのための曲。通常、各声部1人の奏者による。宮廷や貴族の部屋で演奏される音楽を表すイタリア語「ムジカ・グ・カメラ」から由来し、バロック時代のトリオ・ソナタ(→ )や、古典派以後の弦楽4重奏などが代表的な形態。古典派以後、管楽器、弦楽器、 ピアノなど各種の組合せによる室内楽が多く書かれている。
私的録音録画
→ホーム・テーピング
私的録音補償金管理協会
1992年の私的録音録画問題に関する著作権 法の改正を受けて設立された著作者団体 で、正式名称は社団法人私的録音補償金管 理協会。JASRAC、芸団協、レコード協会の 3団体により設立され、1993年3月3日に、私 的録音にかかわる指定管理団体として文化 庁長官より指定された。通称、SARAH。
死亡起算主義
著作権の保護期間の終了時を著作者の死亡 時を起点として計算する考え方。日本の著作 権法は原則として、死亡起算主義を採用して いる。(―公表起算主義)
ジャケット控除
レコード会社が権利者などへ支払う際の計算基準となる印税単価を算出するためのも の。通常、印税単価はCDやテープの税抜価 格からジャケット代を引いた額に印税率を乗じて算出する。ジャケット代はレコードごと に算出するのではなく、便宜上税込価格の 6.5~ 15%とするメーカーがほとんどである。 なぜジャケット代にこれほどの幅があるのか というと、CDが新しく市場に出た際、CDは 新規開発商品ということでジャケット製作費 がLPより多くかかったことから、メーカー側がジャケット代を暫定的に税込価格の15%と したことによる。現在では印刷代などの諸経 費がかなり低くなったのにもかかわらず、相変わらずジャケット代を15%とするメーカー が多い。メーカーにとっては、ジャケット代を 高く設定すると支払う印税単価が低くなる。 したがってメーカーが自発的にあるいは積 極的にジャケット代を低く設定することはま ずない。印税単価を算出するための計算基準は、あくまでも実際に沿った数字であるべきではないだろうか。ジャケット控除や出庫 控除などは、音楽出版社やプロダクション側 には非常に不透明な事柄である。不透明な 部分を残したままで契約をしているようで は、真の信頼関係など築けるはずもない。
ジャケット代控除
→ジャケット控除
ジャレード
レコードの受注・配送会社、ジャパンレコード配送会社のこと。日本のレコードの物流は ジャレードとNRCの2社で行なわれている。 いずれもレコード会社各社の共同出資による会社だ。
シャコンヌ
スペイン起源の通常は2拍目にアクセントを置く4分の3拍子の緩やかな舞曲で、バロック時代に盛んに作曲された。パッサカリア(→ )とよく似た変奏の一種である。
ジャジー
ジャズっぽい雰囲気を表す言葉
ジャズ
20世紀初めにアメリカのニューオーリンズで生まれた音楽スタイルの呼び名。黒人がもたらしたアフリカの民族音楽のリズムとヨーロッパの音楽が融合してできたものと言われている。揺れ動くスウィング感と即興演奏に特徴があり、即興ではモード(旋法)が使われることも多い。演奏スタイルは時代により変遷し、主に次のように分類される。ニューオーリンズ・ジャズ……最も初期の、少人数の集団即興のジャズ。ディキン~ランド・ジャズ……ニューオーリンズ・ジャズの中でソロに重点を置いたジャズ。ビッグ・バンド・ジャズ……大編成のオーケストラ・ジャズ。これをスウィング・ジャズと言い、この時代をスウィング時代と言う。モダン・ジャズ……複雑なリズムや不協和音などを取り入れたジャズ。この演奏スタイルをビ・バップ(バップ)と言う。前衛ジャズ(フリー・ジャズ)… …既製の概念や理論から逃がれ、新しいスタイルを追求したジャズ。
ジャズ・ロック
60年代後半、ジャズに影響を受けてロックミュージシャンが始めたスタイル
シャッフル・リズム
もと、アメリカ南部の黒人の間で作られた独特のリズムが1920年代にジャズ・リズムとして流行したもの。ブギ・ウギのリズムに近く、付点音符でバウンス(跳ねる)させるのが特徴。
シャンソン
フランスのポピュラー・ソング。愛の歌、政治的な歌、風刺的な歌など変化に富んだ内容の曲が多い。 2)フランスの世俗歌曲。12~ 13世紀の単旋律のシャンソン、14~ 15世紀の多声のシャンソンなどがある。
終止
和音がその機能にしたがって連結されることを終止形(カデンツ)といい、終止形のつらなりの中での区切りの部分を終止とよぶ。
主音
音階の第1音。調を決定する音。 トニック。
主調
曲の中心となる調。通常、主調で始まり、主調で終わる。
受託放送事業者
→委託放送事業者
受難曲
キリスト受難の物語に作曲した声楽曲で、教会の典礼で演奏される曲と非典礼的な曲がある。カトリック教会では15世紀頃より多声の受難曲が作曲されるようになった。
主和音
音階の主音上の3和音で曲の中心となる和音。長調では長3和音、短調では短3和音となる。和音記号はIまたはTを用いる。
出荷控除
通常工場出荷数の20%。原盤ロイヤルティの計算にあたり、最初の基準となる定価の20%が容器代控除として前もって差し引かれる。返品金額が20%になるという仮定に対応する(工場出荷の20%の代わりに営業所出荷の10%の契約もある)。
出庫控除
レコード会社がJASRACや原盤制作者、プロダクションなどへ著作権使用料や原盤印 税、歌唱印税、プロモート印税を支払う際の 計算基準となる売上枚数を算出するための もの。レコードの場合、長期間に渡って返品 が発生するため、純売上枚数を期間で確定 するのは難しく、便宜的に工場出荷数や営業 所出荷数の80%を売上枚数として印税計算 をすることがほとんどである。もちろん、この80%という数字をすべてのアーティストや レコードに当てはめることはない。ミリオン セラー・アーティストであれば、返品が数十 万枚とカウントされるのは原盤制作者やプロダクンヨン側に不当に不利益であると言えよ う。また、レコード会社と特約店、卸代行店 との販売契約において、返品枠が10~ 15% とされている事情からも、出庫控除は改善す る余地がある条項と言える。契約の交渉対 象が印税率に限定されがちであるが、実は 出庫控除を下げることの方が印税単価を上げる早道であることに、関係者は一刻も早く 気付くべきである。
出版権
著作権法では、出版権とは著作権者が保有 する著作物を出版することに関する排他的権 利のことを指すが、音楽業界では単に著作 権そのものを指す。例えば「この曲の出版と 原盤はどこの会社が持ってるの?」などと使 われる。
循環コード
コード・パターンとして定型化されたもの。 トニック・コードから始まり、 いくつかのコードを通
って再びトニック・コードに戻る簡単なコードのこと。
条(項)Clause.Paragaph
契約書の区分表記。例:第1条
肖像権
人が自分の肖像について有する権利。肖像 権は、自分の肖像を自らの意志に反して使用 されない権利であるプライバシー権と、有名 人などのように自分の肖像が顧客吸引力(グッドウイル)を持つ場合に、第二者に独占的に利用させるパブリシティ権としての両面を 持っている。肖像権は我が国の法律には規定されていないが、判例として確立されてい る権利である。
肖像パブリシティ権擁護監視機構
1986年6月に設立された肖像権、パブリシテイ権の権利擁護団体。肖像パブリシティ権を 擁護し、権利を侵各する不正商品を監視する目的で結成された。同機構は肖像権の不正商品を全国的に監視しており、肖像パブリシティ権の確立、立法化に力を注いでいる。略して肖パブ機構と呼ばれている。
商標法
商標権の設定、保護および規制についての 手続きおよび実体に関する法律。商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的としている。なお、商標法は、特許法、実用新案法、意匠法とともに工業所 有権法に属する。
商品化権
人気のある漫画や絵画、有名な人物の肖像 や写真、似顔絵などを商品や広告に利用して経済的利益を上げる権利のこと。商品化 権を明確な権利として規定している法律は ないが、近年判例によって確立されつつある 権利である。有名な判例として「サザエさん事件」、「たいやきくんぬいぐるみ事件」、「ライダーマン事件」などがある。
商品番号 Cattlogue Number
各商品ごとに附番されたシリアル・ナンバー。パッケージを指定する上のキーコード。
省略記号
記譜または読譜を容易にするために省略した簡易な方法にすること。楽器名や発想標語の略記も含めて省略法というが、特に楽譜上で記譜法や演奏法を略記することを省略記号と呼ぶ。
純正律
純正調律のことで、各音程を決める際にオクターヴの他にすべての5度と3度を和声的に純正(濁りのない)に保とうとする調律。
ショーロ
ブラジルの古典的な演奏スタイル。フルートと4弦ギターのカバキーニョとギターが掛け合いをしながら進んでゆく。
序曲
オペラ、オラトリオ、バレー、組曲などのはじめに置かれ、導入の役割を果たす器楽曲。近代に至り、演奏会用の独立した序曲も現われた。オーヴァーテュア。→フランス風序曲。→イタリア風序曲。
初見
初めての楽譜を見て、すぐに演奏したり歌ったりすること。初見力は音楽家に要求される能力の1つで、特にスタジオ・プレイヤーには必須とされる。
シロフォン
木琴。鍵盤状に配列された木製の音板を、両手に持った木製のマレットでたたいて演奏する。共鳴箱や共鳴管が下部に付けられているものが多い。
シンガー・ソングライター
自ら作詞、作曲した歌を歌う歌手のこと。主に、ニュー・ミュージック系のソロ・ンンガーに対して使い、 ロック・シンガーには使わない。
シンクロナイゼーション
音楽を映像と同期させること。略してシンクロ。外国ではシンクロに関する権利(映画録 音権)は、著作権管理団体ではなく音楽出版 社が直接管理している。そのためJASRAC では、内国作品と外国作品とではンンクロの 扱いを異にしている。すなわち内国作品で は、人格権的な問題(テレビCMなど)は別に してンンクロはJASRACに許諾権があるが、 外国作品については権利者側に許諾を留保 できる権利がある。したがつて外国作品をン ンクロして使用する場合は、楽曲を管理して いる音楽出版社の許諾が必要だ。具体的に はテレビCM、映画、ビデオグラムが当てはまる。ただしビデオグラムに関しては例外が あるので、JASRACに確認する必要がある。
シンクロ・フィー Syncronizttion Fee
映画あるいはTV番組など、映像と音楽を利用した作品を制作する際に、映像イメージに音楽をかぶせる作業に伴い発生する楽曲使用許可料。通常のCD著作権料とは違い、マスター作成時一回の作業に対して権利者(作家あるいは出版社)に支払われる。
シンコペーション
強弱の位置が変わること。ジャズをはじめ、ポピュラー・ミュージックには極めて多く用いられている。
シンセサイザー
「合成」の意味で、電子回路を使って様々な音色を作り合成することができる装置、楽器。1950年代にアメリカで開発され、1968年にキーボードのついたンステムが発表されてから急速に普及した。装置は直流電圧で制御され、機能別に独立したユニットで構成されている。それぞれのユニットは、正弦波、鋸歯状波、ホワイトノイズ(白色雑音)など信号を発生する部分、変調器、濾波器(フィルター)など音色を作る部分、時間的変化を与える部分、これらの信号を処理する部分などに分けられる。コンピュータによる制御も行われる。サンプリング機能を持つものは、 自然の音などをサンプリングし
て演奏したり、PCM音源によるサンプリングを用いて実際の楽器と全く同じ音で演奏することもできる。
す行
吹奏楽
木管楽器、金管楽器、打楽器による合奏。華麗な響きと壮大な音に特徴があり、戸外の演奏や行進に適している。軍楽隊がその代表的なものだが演奏会用の吹奏楽団もあり、オーケストラ曲を編曲して演奏することも多い。ブラス・バンド。
スウィング
揺れるという意味で、ジャズの躍動感を表す言葉。1930~ 40年代にはジャズの代名詞ともなった。 → ジャズ。
スキャット
歌詞の代わりに「ダバダバ」「ドュビドウワ」など、意味のない言葉を即興的に歌うこと。ジャズ・シンガーをはじめ、ポピュラー音楽の世界で多く用いられる。
スケルツォ
諧諺曲。シンコペーションを多用した3拍子の快活、おどけた感じの曲。ベートーヴェンが交響曲、ソナタ、弦楽4重奏曲の第3楽章でメヌエットの代わりに用いた。
スコア
総譜。合奏、合唱、オーケストラなどのすべてのパートが同時に書かれている楽譜。音域の高いパートから順に上から下へ書かれる。
シンパル
円盤形で中央がやや盛り上がった金属製の打楽器。 2枚1組で両手に持ち、打ち合わせる。スタンドに取付け、スティックなどで打つこともある。さまざまな大きさの種類がある。
スタジオ・ミュージシャン
レコーディング専門にフリーで仕事をするミュージシャン
スタンダード
誰もが知っている有名な曲
スタンダード・ナンバー
流行に関係なく長年にわたり多くの演奏家に取り上げられ広く一般に親しまれている曲の総称。
スタンダード・ビッチ
標準調子。音の高さを合わせるために決められた特定の振動数(音高)。標準調子は時代によって変遷があるが、1859年のパリ会議と1885年のウィーン会議で1点イ(A)音=435ヘルツとする国際ピッチが定められた。後に1939年のロンドン会議で1点イ(A)音=440ヘルツをコンサート・ピッチとして今日に至っている。しかし、実際には演奏効果を高めるためにピッチを高くする傾向があり、現在の演奏会では442~ 443ヘルツが多く用いられている。
ステーション・バリュー
JASRACが放送使用料を算定する際の計算基準となる、放送局のポイントのこと。放送 局は、その放送事業の規模や放送がカバー する地域の差が大きく、どの放送局で放送さ れたかによって、作品の分配における評価を 変える必要がある。ステーンヨン・バリュー はその放送局間の比較のために設けられた ものである。
スティック
打楽器、特にドラムをたたくばち。棒状で、先端に丸い小さな頭が付いている。先端が球状のものはマレット(→ )と呼んで区別している。
スティール・ギター
ハワイアン・ミュージックやカントリー・アンド・ウエスタンで使われるギターの1種。台の上に本体を水平に置き、左手の金属棒で弦を押さえて右手のピックではじく。電気的に音量や音質を変えることができる。特有のポルタメントを奏でる。ハワイアン・ギター。
スティール・ドラム
トリニダード島で作られたドラム。 ドラム罐の底をハンマーでたたいて窪みを付け、いくつかの面に分け、その面ごとに音程を出せるように作った打楽器。楽器の大きさによって、それぞれ音域が異なる。
ストライド・ピアノ
もと、 ラグタイムのピアノ奏法で、左手のベースを1拍1拍交互にオクターヴにまたがせて弾くスタイルをいう。
ストリングス
オーケストラやアンサンブル、バンドなどにおける弦楽器群の呼び名。→ 弦楽器。
ストレート・メロディ
楽譜に書かれた通りのメロディのこと。
ストローク奏法
ギター奏法の1つ。コードを弾き下ろしたり弾き上げたりしてコード・サウンドを出す奏法。弾き下ろすことをダウン・ストローク、弾き上げることをアップ・ストロークという。
スネア・ドラム
小太鼓。底の浅い円筒形の胴の両面に皮やプラスティックを張り、裏面にスネア(響線)を触れさせた太鼓。スネアは取り外しできる。クランック、 ポピユラーを問わず使用されるが、特にポピュラーではドラム・セットの中で中心的に使われる。
スピード・メタル
その名の通り、スピードの速いヘヴィメタル
スラー
いくつかの音符の上または下に付ける、 なめらかに(レガートで)演奏することを示す弧線。曲の区切りを示すために使われることもある。また、弦楽器では弓を返さずに1弓で弾くことを、管楽器では1息で吹くことを意味する。
スライド
弦楽器で、弦を押さえている左手の指を指板の上方または下方にすべらせて音程を変える奏法。スライディング。 2)金管楽器などで、円筒部を2重管にして外側の管を伸縮させて音程をつくる装置。スライド・トロンボーン。 3)→ 装飾音。
スライド奏法
→ ボトル・ネック奏法。
スラッシュ・メタル
ヘヴィメタルのスタイルのひとつ
スリー・コード
主要三和音
スリー。フィンガー・ピッキング
親指、人指し指、中指の3本の指を使って弦を弾く技巧的なギター奏法。力強い音を出すために指にピックをはめて演奏することも多い。
スルド
サンバで使われる大太鼓。深い胴の両面に皮が張られ、肩からつり下げて右手のマレットと左の手
の平を使ってたたく。
スロー・バラード
スロー・テンポの曲、演奏のこと。
せ行
制作会社 Producion Compmy
①原盤制作あるいは原盤関連素材制作に関わる会社、②通常アーティストと直接契約し、レコード会社との間にアーティストの代理人(アーティスト・エージェント)として契約を結ぶ会社。
制作企画書
対象商品、アーティスト、企画意図、損益計算、売上計画などをまとめた文書。
斉唱
同一の旋律を同度、 またはオクターヴで複数の人声で歌うもの。ユニゾン・コーラス。
セヴンス・コード
ある音を根音として3度音程を3回積み重ねた和音。根音から数えて7度の音程ができるため「7の和音」と呼ばれる。属7の和音、長7の和音、短7の和音、減7の和音、減5短7の和音などの種類がある
セカングリー・ドミナント・コード
属音を除く、音階各音を根音として作られた属7の形態の和音。副属和音。
セグメント Malket Segment
統計的なマーケットの分類。年齢、嗜好、世代、教育程度、職業、既婚・未婚、趣味、購買力、居住地区などが基準となる。
センサス方式 生演奏と映画の放送については、使用したすべての楽曲について、 1カ月ごとにまとめ、翌月末日までにJASRACに報告する。
セッション
合奏の意味。また、別々の活動をしているミュージシャンが臨時に集まって演奏することをさすこと
もある。
セーハ
ギター奏法の1つ。左手の人指し指で同じフレットの何本かの弦を同時に押さえること。バー、バレー。セプンス・コード → セヴンス・コード。
セミトーン
半音
セルオフ
原盤供給契約や商品化権許諾契約などにお いて、契約の終了後もある一定期間、ライセ ンシーが在庫品の販売を継続すること。ライセンサーは印税の支払いを条件に6カ月間の セルオフを認めることが多い。
セルフ・プロデュース
アーティスト自ら曲やアルバムをプロデュース
セレナード
イタリア語の「scrc夕方、晩」に由来し、1)夜、 恋人の窓辺で歌う愛の歌 (例:モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》のセレナード)。 2)18世紀半ばに発達した多楽章制の器楽曲(例:モーツァルト《ハフナー・セレナーデ》《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》)等でディヴェルティメントやカッサシオンとほぼ同様の曲。 3)特にイタリア語のセレナータで表される、18世紀の劇的カンタータ形式の小オペラ。最近では、ポピュラー音楽の題名にも自由に使われている。
全音
2つの半音による音程。長2度の音程。
全音音階
全音だけの音程関係で作られた音階。異なる2種類のみ作ることができる。
戦時加算
日本は敗戦のペナルティとして、太平洋戦争 中に存在した連合国民の著作物の著作権に ついては、通常の保護期間に戟争期間を加えなければならない。これを戦時加算とい う。ちなみにこの場合の戦争期間とは、通常 開戦日の1941年12月8日からサンフランンスコ 平和条約の発効日の前日までの3、794日をいう。ただし、同条約の批准が遅れた国については、開戦日から同条約の批准日の前日ま でをいう。
専属作家制度
作家が特定のレコード会社と専属作家契約 を締結し、専属期間中に創作した作品につ いて、当該レコード会社のみに録音使用を 認める制度。JASRACの録音権管理の歴史 は比較的新しく、従来の専属作家制度を著 作権信託契約約款によって認めている。した がってナツメロなどをカバーする際には、レコード会社の専属作品かどうか確かめる必 要がある。
専属実演家契約
ァーティストとレコード会社との間で締結されるレコーディング契約。アーティストが契約期間中(2~ 3年間)、レコード会社の専属実 演家としてレコーデイングをし、その対価としてアーティスト印税(歌唱印税、実演家印税 ともいう)を受け取ることをその趣旨とする。
前奏曲
開始あるいは導入的な役割を果たす曲。15世紀後半から16世紀頃の前奏曲は最大で20小節程度の走句と和声による鍵盤楽器の技巧披露のための曲であったが、17世紀半ばより特定の楽曲と結びついた、例えば組曲の第1曲として、あるいはワーガの前に演奏される楽曲となった。ショパン、リスト、スクリャビン、 ドビュッシー等の作品では独自の性格をもつ独立した作品を指す。プレリュード。
宣伝計画書 Promoion Ran
宣伝セクションがひとつのプロジェクトを売るための、プロモーションおよびパブリンテイの具体的内容を記した計画書。
全米レコードエ業会
日本のレコード協会にあたる団体。略称RBA。
そ行
相互管理契約
各国の著作権団体が相互に管理楽曲(レパ ートリー)を管理するための契約。演奏権に ついてはCISACが、録音権についてはBIEMが標準管理契約書のひな型を定めて
いる。
装飾音
装飾的に加えられた音。演奏者が自由に装飾するものと、記号や音符で書かれたものがある。
主な装飾音には次のようなものがある。1.前打音、2.トリル、3.プラルトリラー、4.モルデント、5.ターン、6.アルペッジョ、7.スライド これらの演奏法は一定したものではなく、曲の速度や曲想などによって変わる。また、 これらの装飾音を組み合わせた複合的な装飾音もある。
送信可能化権
1997年6月10日の著作権法改正(1998年1月1 日施行)により、実演家とレコード製作者のた めに新たに創設された権利。インタラクティブ送信については、従来、実演家に有線送 信権が認められただけであったが、この法 改正により、サーバーヘの実演やレコードの アツプロードが行なわれた時点でワン・チャンス的に実演家とレコード製作者の権利が働 くことになった。
ソーホー Soho
ロンドン市内にある歴史的な音楽ビジネス発祥地区。ニューヨークのティン・パン・アリーと並び称される。
属調
ある調から見て、完全5度上の関係にある調。たとえば、ハ長調(C)からみて卜長調(G)がこれにあたる。
属和音
音階の第5音(属音)上の3和音。短調では半音高められた導音を伴うため、長調と同様に長3和音となる。和音記号はVまたはDを用いる。 ドミナント・コード。
即興曲
ロマン派時代に書かれた即興的な雰囲気を持つ自由な形式のキャラクター・ピース。
ソナタ
イタリア語の「演奏する」という意味の動詞sonarcから生じた器楽曲を意味する言葉。16世紀ごろから現れた。バロック時代には、教会ソナタと室内ソナタがあり、教会ソナタは緩―急―緩―急の4楽章でホモフォニックの手法とポリフォニックの手法が交替する形式をとる。室内ソナタは前奏曲と一連の舞曲で構成され、後の組曲(→ )へと発展した。古典派時代には、急―緩―急の3楽章のホモフォニック中心のソナタとなった。ロマン派以後現代までソナタは重要なジャンルとして位置づけられ、作曲されている。ソナタはどのような楽器編成にも応用できるが、通常、独奏曲、 2重奏曲までをソナタと呼び、それ以上は3重奏曲、 4重奏曲、交響曲などと呼ぶ。
ソナタ形式
1760年代以降の器楽曲の中に形成された重要な楽曲形式。古典派、 ロマン派のほとんどの交響曲、室内楽、 ソナタの第1楽章に用いられ(それゆえにソナタ・アレグロ形式と呼ばれることもある)、時には緩徐楽章や第4楽章にも用いられた。一般にはベートーヴェンのソナタ形式が典型的な例とみなされる。
ソウル・ジャズ
白人的な洗練されたモダン・ジャズから脱却し、本来の黒人音楽としてのジャズに回帰しようとしたジャズのこと。アフリカ的な躍動感に満ちている。
ソウル・ミュージック
1960年代以後の、黒人によるリズム・アンド・ブルースの総称。黒人霊歌にそのルーツをたどることができ、強い精神的メッセージを特徴とする。アメリカン・ポップスの中心をなす音楽。ソウル。
属音
音階の第5音。主音に次いで大切な音。 ドミナント。
ソナチネ
小規模なソナタ。ピアノ教材としての曲集がある。
遡及効
過去にさかのぼって効果が及ぶこと。
遡及徴収
契約を締結する以前にさかのぼって使用料 を徴収すること
ソリ
主に同じ種類の楽器グループによる、ハーモニーを伴った合奏
ソングライター(作家)Songwriter
楽曲を作詞または作曲した個人(曲を歌唱または演奏しているかを問わない)。
た行
WIPO
臓界知的所有権機関。World lnteuectual Property Organizationの略。1970年に設立 された国連の知的所有権の国際保護のため の専門機関。本部はスイスのジュネーブに ある。日本は1975年4月に加盟した。1998年 4月末現在、168カ国が加盟。
WTO
世界貿易機関。World Trade OrganizatiOn の略。1994年4月、モロッコのマラケッシュで 開かれたGATTウルグアイ・ラウンドの閣僚 会合で設立が決定された、世界貿易推進と 問題処理のための機構。1995年1月に発足し た。1998年4月末現在、132カ国が加盟。
WWL
作品に関する国際資料で、アメリカの著作権 団体ASCAPが管理している。年2回、定期的に情報が更新され、世界の著作権団体に 提供される。世界作品リストともいいます。
ターン・バック
次のコーラスに入る前の2小節
タイアップ
楽曲をCM、映画、TV番組の主題歌や挿入 歌にすることによって、楽曲のプロモートを 相乗的に行なうこと。最近のとット曲のほと んどが、このタイアップを効果的に利用した 結果である。しかし、なんでもかんでもタイ アツプという最近の風潮に非難の声が高まっ ている。
対位法
点対点
の意味のラテン語 punctus contra punC―tum から起こった名称。複数の独立した旋律を同時に行う作曲技法をいう。各声部を模倣する模倣対位法が16世紀、パレストリーナによって完成され、17~ 18世紀、調性が確立されるにしたがって声部の独立と和声が関係付けられる対位法が盛んとなった。この対位法音楽の代表的な作曲家はバッハであり、カノン、 フーガなど器楽様式の対位法の全盛時代を作った。古典派以後、和声様式の時代になっても、対位法はそれを補う技法として常に活用されている。カウンターポイント。
タイト
音やリズムが引き締まっていること。
第二者使用
機内プログラム、CM、映画、ビデオ、インター不ット放送など、原盤の複製権を許諾されているレコード会社から、第三者の番組/CM/映画などの制作会社が複製権の許諾を受け素羽を制作すること。
対バン
複数のグループが出るコンサートなどで、ある1つのグループに対する他のグループ
代表出版社
楽曲が共同出版によって管理されている場 合、JASRACのンステム上、代表出版社を決 めなければならない。JASRACから、内国 作品については全文分権の使用料が、外国 作品については映画録音権と出版権の使用 料が代表出版社に分配される。代表出版社 を親と呼ぶこともある。
大譜表
高音部譜表と低音部譜表を縦線とかっこで結んだもの。ピアノ、オルガン、ハープなど、広い音域を持つ楽器や合唱などに使われる。歌われる声楽練習および音楽の基礎教育。読譜力、暗譜や聴音の能力の養成、和音感を身につけることなどを目的とする。特にパリ音楽院やハンガリーのコダーイの教育等が有名である。
代理和音
主要3和音(I、V、IV)の代理として、それぞれの機能、 トニック、 ドミナント、サブドミナントをになう和音。主要3和音と上下3度関係にある和音、共通音の多い和音、 もとの和音にいくつかの音を付加した和音、増4度(トライトーン)関係の属7の和音などがよく使われる。
ダウンピート
強拍のこと。指揮をする場合、指揮棒の下降動作で示されるため、downbcat(下拍)という。
ターフェルムジーク
食卓の音楽を意味し、特に17、18世紀の宮廷や貴族邸における一種の社交音楽で、晩餐や宴会の際に演奏される音楽を指す。
宅録
自宅でレコーディングすること
タセット
ブレイクともいい、部分的な休止を意味する用語
タッピング
右手で直接フレットを叩き音を出す奏法
ダブ Dub
アフロ・カリビアンの影響から生まれたジャマイカのレゲエの一種。
タブ譜
弦楽器用の譜面の一種
タプラチュア
5線譜ではなく文字や数字を使って音符を書き表す方法。ヨーロッパ全域で古くから器楽奏者に用いられてきた。 5線譜による記譜法が発達するにしたがってすたれたが、現在、ポピュラー音楽の間で再び使われている。ギターのタブラチュアでは6線譜に弦と押さえるフレットを示す方法が一般的となっている。
ダブル・タイム
拍子を2倍に刻むことを指示する用語
ため
溜。 リズムを微妙に後ろにずらすことによって得られる重さやねばりのこと。また、そうすること。
タランテラ
南イタリア、ナポリの急速な8分の6拍子または8分の3拍子の舞曲。名前は、南イタリアの地名タラントから起こったとも、毒グモのタラントゥラに噛まれた時この踊りを踊る、 という伝説から起こったとも言われている。
タンゴ
19世紀後半、アルゼンチンのブエノスアイレス近郊に起こった民族音楽。 4分の2拍子の明瞭な生き生きしたリズムを持ち、 ヨーロッパにも波及した。普通、 タンゴと言う場合はアルゼンチン・タンゴを意味し、 ヨーロッパの作曲家が作ったタンゴを呼ぶ場合はコンチネンタル・タンゴと呼んで区別する。
断片使用
メドレーのように楽曲を短く使用すること。
タンプラン
フランスのプロヴァンス地方起源の長い太鼓。通常、一人の奏者がガルーベ(小さいフルート)を吹きながら奏する。18世紀にはタンブランとガルーベで奏される舞踏のことも指した。
タンプリン
木製の浅い枠の片面に皮を張り、枠に小さな金属のシンバル(すず)を付けた打楽器。左手に持ち、右手の指先でたたく。タンバリン。
ち行
チェイス
追い掛けるという意味の言葉から転じて、プレイヤが掛け合うこと。チェイスのためのコーラス(→ )をチェイス・コーラスと言い、通常、 4小節または8小節。チェイサー。
チェレスタ
リード・オルガンに似た外観の鍵盤打楽器。鍵盤を弾くとハンマーが鋼鉄板を打って優雅な美しい音を出す。チャイコフスキーの《くるみ割り人形》蜻齢中の《こんぺいとうの踊り》で初めて用いられた。実音より1オクターヴ低く記譜する。
チェロ
ヴァイオリン属の低音楽器。ヴァイオリンのほぼ2倍の長さがあり、両ひざにはさんでいすに座って演奏する。チェロの調弦
チャ・チャ・チャ
1950年代にマンボから派生した、ラテン系のダンス音楽。速い4分の2拍子または4分の4拍子。
チェンパロ
グランド・ピアノのような形をした鍵盤楽器の1つ。鍵盤を押すと、その先の棒(ジャック)に付いている鳥の羽または革でできた爪が弦をひっかいて音を出す。 1つの鍵(キー)に対して数本の弦が張られ、ストップで弦を選択し音色を変えることができる。 1段鍵盤または2段鍵盤。ピアノの出現によって長いあいだ忘れられていたが、現代では古楽器演奏の復活によって再び重
知的所有権
特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの 工業所有権と著作権を合わせて知的所有権 という。工業所有権は通産省特許庁、著作 権は文部省文化庁が管掌しているが、これらは相互に関連性が強いものなので、管轄 官庁の統一化を望む声も強い。
チャールストン
1920年代のアメリカの代表的なダンス音楽。速い4分の4拍子で、強いアクセントとシンコペーションに特徴がある。両膝を付けたまま左右の足を交互に斜め後ろへはね上げるように踊る。
仲介業務法
正式には「著作権に関する仲介業務に関す る法律」という。プラーゲ旋風の結果、生ま れた法律。1931年に始まったカルテルと BIEMの代理人であるプラーゲ博士の著作 権徴収業務の厳しさに困り果てた政府が、急きょ彼の業務を阻止すべく作った法律が これである。仲介業務法の制定により、音楽 の分野ではJASRACが、文芸の分野では日 本文芸著作権保護同盟が設立された。現在 ではこのほかに日本脚本家連盟、日本シナリオ作家協会が、この法律の規定に基づき著 作権仲介業務を行なっている。1914年制定。
チューニング
楽器の調律のこと。ピアノのように音律の狂いやすい楽器はしばしば調律する必要がある。また、合奏ではすべての楽器が同じ音律になるように演奏の前にチューニングをする。オーケストラなどでは音の調節がしにくいオーボエのA音に他の楽器を合わせる。ピアノを含む場合はピアノに合わせる。チューバ → テューバ。
注文書 Order Form
営業セクションがデイーラーに向けて作る、新譜のオーダー。
チョーキング
ロック・ギターの重要な奏法。ピックで弾いた後、左手で押さえている弦をずり上げたりずり下げたりして音程を変える。2本以上の弦でチョーキングすることもあり、 ダブル・チョーキングと呼ぶ。ベンディング。
著作権
著作者(作曲家、作詞家、編曲家、演奏家、出版者など)が自分の創造表現に対して持つ権利。法律によって保護され、昭和46年に施行された新著作権法では、著作権保護の延長や隣接権も認められた。コピー・ライト。
書作権印税
著作権者が著作権譲渡、あるいは使用許諾 の対価として受け取る著作権使用料のこと。 録音物の場合は著作物の価格、発売枚数、 収録楽曲数などの要素から計算される。これに対して著作権使用料を一括で受け取る ことを買い取りという。
著作権者
著作権を保有する者。著作者が著作権を譲 渡した場合、著作者=著作権者とならないので、必ずしも著作権と著作者人格権の保有者は一致しない。
著作権譲渡契約
著作者が保有する著作権を第二者に譲渡する目的で作成する契約。通常、作詞家、作山 家などの著作者が音楽出版社に著作権を譲渡する契約を指す。現在、ほとんどの音楽出 版社は音楽出版社協会が作成した統一フォームの契約書を使用している。
著作権使用料計算書
JASRACまたは音楽出版社が、著作権者や著作者に対して作成する明細書。脱漏チェックのためには欠かせないものである。英語でステイトメントということから、ステメンと もいう。
著作権信託契約約款
JASRACは会員との信託契約によって会員 が保有する著作権の信託譲渡を受け、会員のために著作権管理を行なうが、その契約 の取り決めを指す。具体的には信託著作権 の管理範囲や管理方法、使用料の徴収・分配、業務費用や関係者の義務などが定められている。JASRACと会員間の唯一の契約 書であるので、会員はその内容を熟知する 必要がある。しかし非常に難解かつ不明瞭 な文章なので、JASRACは早急に平易な文章に書き直すべきだ。
著作権法
文学、美術、音楽などの人間の創造物を保護するための法律。明治32年制定。昭和45年抜本的改正。昭和60年の改正ではコンピューター・プログラムも著作物として保護されることになった。
著作者
著作物を創作する者。なお、著作物とは思 想又は感情を創作的に表現したものであっ て、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法第2条第1項第1号‐ )。
著作者人格権
著作者の人格に関する権利のこと。通常、「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」の3 つを指す。公表権は未発表の著作物を公表 する権利、氏名表示権は著作者として名前を 表示すること、または表示しないことを決め る権利、同一性保持権は著作物の内容また は題号を著作者の同意を得ずにむやみに改変されない権利のことである。このほかに、 著作権法第113条第3項に「著作者の名誉又 は声望を害する方法によりその著作物を利 用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす」という著作者人格権に関する重要な規定がある。
著作物使用料規程
JASRACが使用者からの使用料の徴収方法 を定めたもの。本規程の制定には、仲介業務法の第3条により、文化庁長官の認可を受けなくてはならない。本規程の認可手続きは 次の通りである。まずJASRACが使用料規程を作成し、文化庁長官に認定、申請を行なう。文化庁長官はその内容を官報に掲載して告知する。その後1カ月間、使用者で構成 されている団体は、中請された規程について意見具申することができる。文化庁長官は これらの意見を添えて学識経験者などで構成する著作権審議会に諮問し、審議会の答申を受けて文化庁長官が認可して規程は成立する。この手続きは、著作物使用料は社会 的に適正なものでなければならないという性格からのものである。
著作物使用料分配規程
JASRACが使用者から徴収した使用料の分 配方法を定めたもの。本規程の制定には著作物使用料規程と同様、仲介業務法第2条により文化庁長官の認可を受けなくてはならない。
著作隣接権
著作物の内容を公衆に伝達する媒体として、 実演家、レコード製作者、放送事業者および有線放送事業者に与えられた権利。彼らの 伝達行為にも一種の精神的価値を認め、これを保護するために創設された排他的権利 である。なお、著作隣接権に関する国際的 保護条約としては、1961年にローマで制定さ れた「実演家等保護条約」、1971年にジュネーヴ で制定された「レコード保護条約」、 1974年にブラッセルで制定された「街星送信 信号保護条約」がある。
つ行
ツー・フィンガー奏法
1)エレクトリック・ベースの最もオーソドックスな奏法。親指をフィンガー・レストなどに置いて安定させ、人指し指と中指で弾く。 2)ツー・フィンガー・ピッキングと言う場合は、主にフォーク・ギターのピッキング奏法をさす。親指と人指し指を交互あるいは同時に用いる指使い。
ツイスト
1950年代後半から流行した踊り。初期のロックン・ロールに合わせて体をくねらせて踊る。
ツィンパロン
中近東起源の打弦楽器。長方形の箱に張られた弦を小さなハンマーでたたいて演奏する。
ツイン・リード
2本のリード。ギターによる合奏のこと
通奏低音
バロック時代(1600~ 1750年頃)にヨーロッパで盛んに行なわれた記譜法、演奏法で、和声音楽を前提としている。つまり鍵盤楽器奏者が記された低音とその下に書かれた数字を手がかりに和音を補いながら伴奏声部を完成させる方法および低音声部を指す。独奏パートが休んでも低音は楽曲を一貫して奏されることから通奏低音の名が与えられた。
て行
ディーヴァ
イタリア語で優れた女性歌手のこと
DJコピー DJ.Copy
プロモーション用レコード.放送局、ライター、クラブなどのメディアおよびメディア関係者に無料で配られる非売品レコード。
ディーラー Dealer
①小売業者。小売店、②マーチャンダイジング商品を仕入れ、売る業者。
ディール Deal
覚書、契約、取引。「レコード・デイール」というとアーティスト契約。「デイストリビューション・ディール」というとインディのプロデューサーとメジャーの間の流通に関する覚書。「出版ディール」というと作家と音楽出版社の間の契約。
D1
ダイレクトボックスの略
ディエス・イレ
「怒りの日」の意味。チェラノのトマ作と伝えられるセクエンツィア(続唱 → レクイエム)で、レクイエムの中で今日も歌われる。グレゴリオ聖歌中の旋律は死のモテイ~フとしてよく使われる。
ディスコ
バンドではなくレコードの音楽に合わせて踊るダンス場。
ディスコグラフィ
ミュージシャンがこれまで発売したレコード、CDリスト
ディスコ・ビート
ディスコ曲に多いビート。エイト・ビートで4分の4拍子の各拍を強調したもの。
ディレクター Director
①組織あるいは会社の「部長」にあたるポジション、②音源、演劇、映画、ビデオ、TVVなどの制作会社のクリエティヴ部門の運営責任者のポジション。
ティンパニ
太鼓属の中で正しく音律を作ることができる唯一の楽器。古典の音楽では2個1組で、主音、属音に調律される。近、現代の音楽では3個以上でも使われ、音律も曲の中で自由に変えられる。かつては枠の回りに付けられたねじで音律を変えたが、今はペグルで変え、グリッサンドも可能である。この楽器をペグル・ティンパニと呼ぶ。
ティンパレス
ラテン打楽器の1つ。浅い胴の片面に皮を張った太鼓で、ワーグナーが自分の楽劇のために作ったテユーバはワーグナー・テューバと呼ばれ、これは、ホルンの音域を下に広げる目的で作られた別の楽器である。チューバ。
ティン・パン・アリー
9世紀末、ニューヨークの音楽出版社が登場した頃、出版社が集中していた音楽ビジネスの発祥地区、あるいはアメリカン・ポップスという音楽ジャンルそのものを指す。安ピアノを弾いて曲を売りこんだ当時の状況を称して生まれた言葉。具体的には201」紀はじめの5 thアヴェニューとプロードウェイの間のストリート、'20年代はブロードウェイの32ndストリート、その後の42ndから50thストリートを指す。
テーマ・ソング
主題歌。ドラマ、演劇、映画などのイメージを音楽で表現したもの。個人や団体を代表するためのテーマ・ソングもある。
適法訳詞
音楽出版社などの著作権者から訳詞届が JASRACへ提出され、それが受領されると、 その楽曲の訳詞はJASRACの管理対象となる。すなわち訳詞者にも取り分が発生する。 これを適法訳詞または法定訳訳略して定訳) という。
デット
残響の少ない状態、もしくは場所のこと
デッド・スポット
メロディの中で動きの少ない静かな部分。たとえば、音が長く延ばされている部分などをさし、この部分にフィル・イン(→ )が置かれることが多い。
テ・デウム
「(我らは)汝を神として(讃美し奉る)」という讃歌。 6世紀頃より聖務日課で日曜や祝日の朝課の最後に歌われたばかりでなく、列聖式や戦勝の公の感謝の歌としても使われてきた。ヘンデル、ベルリオーズ、ブルックナー、ヴェルディ等の作品がよく知られている。
デモ・テープ
楽曲や演奏を他人に聴かせるために取りあ えず制作したテープのこと。アマチュアがレ コード会社やプロダクションに送るものが一般的。
デュエット
2重奏、2重唱。デュオ。
デュオ
→ デュエット。
テューバ
最低音域の金管楽器。変口調、ハ調、変ホ調の楽器があるが、実音で記譜される
電子音楽
電子音響機器による電子音を素材にして作られた音楽。1950年にドイツ、ケルンの放送スタジオで始められ、 電子音楽より少し先行して始められた、 自然に存在する具体音を素材とするミュージック・コンクレート(具体音楽)の技法とも影響しあった。作られた音は通常テープに録音することで完成される。電子音楽は現在非常に広義に捉えられ、通常の演奏と同時に行うことや電子機器を用い
た演奏、シンセサイザー(→ )まで含んで呼ぶこともある。
テンション
音楽の中の緊張部分。 2)非和声音(→ )が含まれる時の不協和状態。テンション(緊張状態、不協和状態)を作る音をテンンョン・ノート(非和声音)という。
テンション・ノート
→アンンョン。
伝説曲
伝説、特にキリスト教の聖人伝説に基づく作品。リストの《伝説L6gcndes》(1861-63)中の《小鳥に語る聖フランンス》《波を渡るパオラの聖フランンス》はその典型例である。
転調
曲の途中で調が変わること。たとえば、ハ長調(C)の曲が途中で卜長調(G)に変わることなどをさす。
テンプル・プロック
木魚のこと。
と行
動機
リズム、音程、ハーモニーなど、ある音楽的特徴を持ち独立性を持ちうる最小の単位。通常、2小節で構成される。動機がさらに2つの部分動機に分けられることもある。
盗作
他人の著作物をあたかも自分の作品である かのように発表する行為をいう。しばしば無 断使用と盗作が混同されている例を見かけ るが、盗作はあくまでも他人の著作物の一部 または全部を自己の名において公表するこ と。従って盗作行為は無断複製だけでなく、 公表権や氏名表示権といった著作者人格権 の侵害でもある。
同主調
主音が同じ長調、短調。たとえば、ハ長調(C)とハ短調(Cm)の関係。同名調。
ドゥープル
18世紀に盛んに行なわれた単純な旋律的装飾変奏。バッハの《イギリス組曲第1番、第6番》にその
例が見られる。
ドウ・ワップ
リズム・アンド・ブルース系のポップスの1つ。バック・コーラスが「ドゥヮ・ドゥヮ」という言葉を歌ったことからこの名が付けられた。
トーキング・ドラム
アフリカの打楽器の1つ。鼓(つづみ)のような形で脇にかかえ、腕でひもを締めることで音程を変えることができる。
トーチ・ソング
ポピュラー・ソングのうち、センチメンタルなバラードの総称。
独占禁止法
1947年に制定された法律で私的独占、不当 な取引制限、不公正な取引方法を禁上して いる。正式には「私的独占の禁止及び公正 取引の確保に関する法律」とい、運用には公正取引委員会が当たる。略称、独禁法。
特約店
レコード・メーカーと直接販売契約を締結し ているレコード店のこと。通常、メーカーか ら特約店に商品が卸されるときの掛け率は 75~ 7掛けであり、したがって定価の25~ 30%が特約店の販売マージンとなる。また、 このほかにメーカーとの取引額に応じた販売リベート、支払いの現金比に応じた支払 いリベートが、メーカーから特約店に支払われている。
トッカータ
鍵盤に「触れる」という言葉から生じた鍵盤楽器のための即興的楽曲の名称。自由な形式で、全盛期の17世紀、18世紀前半には同調性のフーガと組み合わさることが多かった。
トライアングル
打楽器の1つ。3角形に折られた丸い鋼鉄の棒を同じ素材の棒で打つ。鋭く、透明な高い音がする。
トライトーン
3全音。音階に含まれる増4度のこと。3つの全音の隔たりがあるためこう呼ばれる。対位法や和声法の旋律進行で禁じられる音程。また、属7の和音は導音と第7音がトライトーンを作り、それぞれ解決する力を持つ。
トラック・ダウン
原盤を作る録音テープは通常のテープより 何倍も太く、たくさんのトラツクがある。それ らに楽器やフレーズごとに演奏を録音して いくのだが、最終的にはそれらをまとめて2 トラックのマスター・テープを作らなければ ならない。そのため各トラックに収録されて いる音をバランス良くミキシングすることをトラック・ダウンという。TD、ミックス・ダウン、 落としなどと呼ばれることもある。
トラック・ダウン
レコーディングなどで、マルチトラックの録音テープが収録されたものを再生しながらミックスし。2トラックのマスターテープにまとめること
トラッド・ジャズ
ニューオーリンズ・ジャズのこと。 →ジャズ。
トラディショナル
伝統曲。古来より回づたえ等により伝承された、地域固有の音楽。広い意味では、 日本の民謡も。
ドラムス
通常、 ドラムスという場合はドラム・セットをさす。ポピュラー音楽では、 リズム・セクションとして重要な役割をはたす。
トランペット
高音域の金管楽器。 3つのピストンを持ち、約2オクターヴ半の音域がある。輝かしい音色に特徴がある。変口調、ハ調の楽器が一般的だが、二調、へ調の楽器もある。
トリオ・ソナタ
バロック時代の重要な室内楽曲で2つの旋律楽器とそれを支える低音楽器の3声から成るが、 さらに低音部に基づいて通奏低音(→ )で即興的に和音をつける和音楽器(チェンバロまたはオルガン)が加わる点が古典派以降の3重奏曲とは異なる。コレッリ、ヘンデル等の作品がよく演奏される。
TRIPS協定
WTO協定の附属書の1つであり、知的所有 権の国際的保護のための規範や確保のため の手段などが規定されている。この協定により、ベルヌ条約、パリ条約、ローマ条約、 集積回路に関するワシントン条約の各条約に 未加入でも、本協定の加盟国は、加入国同 様の保護義務を負うことになった。なお、 TRIPSとはTrade― Rclated Aspects of lntcllectuaI Property Rightsの略。 W
トロンボーン
中・低音域の金管楽器。スライドを動かすことによって音程を作る唯―の金管楽器
ドンシャリ
高音と低音を強調した音のこと
トンポー
「墓」の意味。死者の追憶のために書かれた作品。17世紀のフランス音楽に最もよく見られ、たとえばクープランやダングルベール等が師シャンボニユールの想い出として書いた作品がある。20世紀の例としてはラヴェルの《クープランの墓》があげられる。
な行
ナッシュヴィル・サウンド
アメリカ、テネシー州ナッシュヴィルで生まれたカントリー・ミュージックのこと。また、そこで録音、演奏されたポップスをさす。
に行
二次的著作物
アレンジした著作物。著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案することにより創作した著作物。
日本音楽事業者協会
正式名称は社団法人日本音楽事業者協会。 1963年4月に設立され、1980年3月に通産大 臣から社団法人の認可を受けたプロダクションの団体。音楽事業に関する調査・研究、 研修会、セミナーなどの開催、知的財産権の 維持、管理および保全などを行なうことによ り、音楽事業の健全な発展を図り、もって我 が国の経済の発展に寄与するとともに国民生 活の向Lに資することを目的としている。 1998年4月末現在で正会員数80社、賛助会員 数1団体、36社。
日本音楽著作権協会
正式名称は社団法人日本音楽著作権協会。 プラーゲ旋風の結果生まれた、音楽著作権 を管理する日本で唯一の団体。1939年に作 詞家、作曲家によって設立された。通常、 JASRACと呼ばれている。外国の著作権団 体と相互管理契約を締結し、外国曲の著作 権も管理している。またCISAC、BIEMに加 盟しており、著作権の保護についての情報交 換も頻繁に行なっている。しかし官庁主導 による設立の経緯から、その閉鎖性、後進性 を指摘する声もある。
日本芸能実演家団体協議会
正式名称は社団法人日本芸能実演家団体協 議会。芸団協とも呼ばれる。1965年5月に設 立され、1967年5月に社団法人として認可さ れた。芸能実演家団体相互の交流と研修の 実施によってその芸能活動を推進するととも に、併せて芸能実演家の活動条件の改善を 行なうことによってその地位の向上を図り、 もって我が国文化の発展に寄与することを目 的としている。1970年3月に商業用レコード にかかわる二次使用料を受ける団体、1985 年2月に商業用レコードの貸与にかかわる報酬を受ける団体として文化庁長官の指定を 受け、これらに関する業務を行なっている。 またこのほかにも、放送された実演の録音・ 録画、リピート放送などに関する報酬請求な どの著作隣接権処理業務も行なっている。
日本広告音楽制作者運盟
1971年4月に設立された広告音楽の制作を 主たる業務とする法人および個人会員から なる団体。通称JAM。広告の持つ社会、文 化的意義と責任の自党のもと、広告音楽の制 作事業の向上と発展、質的向上、並びに広 告音楽の調査・研究、知的財産権の維持・管 理を行なうことにより、広告音楽事業の健全 な発展を図り、もって我が国産業の発展に寄 与することを目的としている。
日本コンパクトデイスクレンタル商業組合
正式名称は社団法人日本コンパクトデイスク レンタル商業組合、1984年4月に「中小企業 団体の組織に関する法律」に基づき、レコー ド・レンタルを資格事業として通産大臣に認 可を受けて設立された、レンタル・ンヨツプの 商工組合。主な事業としては、1権利者団 体との許諾条件交渉、(2)権利者団体との契 約手続きおよび使用料徴収代行、(3)著作権 思想の啓蒙とその運用、(4) レコード・レンタ ル業にかかわる調査、研究、広報活動など を行なっている。レンタル・ショップの99%以 上が加盟しており、店舗数は1998年4月末現 在で1、986社、4、420店。
日本民間放送連盟
正式名称は社団法人日本民間放送連盟。 1951年7月に民放ラジオの予備免許を得た16 社により任意団体として設立され、1952年4 月に社団法人として認可を受けた民間放送 事業者の団体。定款によると「放送倫理水準の向上をはかり、放送事業を通じて公共の 福祉を増進し、その進歩発展を期するとともに、一般放送事業者(民放)共通の問題を処理し、あわせて相互の親ぼくと融和をはかる」 ことをその目的としている。通称、民放連という。
日本レコード協会
正式名称は社団法人日本レコード協会。
1942年4月、社団法人日本畜音機レコード文 化協会として設立された。1969年に名称を 日本レコード協会と変更、現在に至っている。 レコード界全般の融和協調を図り、優良なレコードの普及ならびにレコードの適正利用の 円滑化に努め、もって国民文化の進展向上に 寄与することを目的としている。レコード協 会は1971年3月に商業用レコードにかかわる。1次使用料を受ける団体、1985年2月に商業 用レコードの貸与にかかわる報酬を受ける 団体として文化庁長官の指定を受け、これに 関する業務を行なっている。またIFPIの日本支部でもあり、会員は1998年5月現在で28社 である。
ニューウェーブ
70年代後半以降に、パンクに触発されて発生したロック
ニュー・エイジ・ミュージック
新しい傾向を持ったイージー・リスニングの総称。クランツク、 ポップス、 ジャズなどさまざまな要素が入ったもの
ニュー・ミュージック
1970年代以後、日本のシンガー・ソングライターによって作られたポップスの総称。歌謡曲に近いも
の、フォークの要素の強いもの、アメリカン・ポップ風のものなどさまざまなスタイルがあり、 日本のヒット・チャートの主流をなしている。
ね行
ネオアコ
ネオアコースティックの略
の行
NO SOCIETY
どこの著作権団体にも所属していない作家 のこと。略してNSともいう。
ノヴェレッテ
「小さい短篇小説集」の意味。対比的な性格をもつ部分楽器。テノール・トロンボーン、バス・トロンボーンがあり、両方の特徴を持つテノール・バス・トロンボーンもある。変口調の楽器だが、移調楽器として扱わず実音で記譜する。スライドをすべらせて完全なグリッサンドを奏することができる。ピストン式のヴァルヴ・トロンポーンもあるが、今ではほとんど使われない。
ノクターン
夜想曲。フィールド、 ショパン、フォーレ等のピアノ作品で、静かで瞑想的な気分の作品に付けられた曲名。オーケストラ作品ではメンデルスゾーンの《真夏の夜の夢》
ノリ
演奏の調子を表す言葉。転じてフィーリングがいいかどうかを表現する語としても使用される
は行
ハイ。ポジション
ギターや弦楽器で、胴に近い高い位置の弦を押さえて演奏すること。
廃盤
新しくレコードをプレスすることを中止したもの
バイヨン
ブラジル北東部、バイア州の民謡・ダンス音楽がカーニヴァルのダンス音楽の影響を受けで都会
化したもの。1950年代以後、世界中に広まった。
パヴァーヌ
スペイン起源の16、17世紀の宮廷舞曲。くじゃく(pavo)の動きをまねたゆったりとした威厳に満ちた舞曲で普通は2拍子(3拍子のものもある)。しばしばパヴァーヌと共通の旋律素材、和声を使用した3拍子の速い舞曲ガヤルドが続く。
ハウス・プロデューサー
レコード会社、音楽出版社、音楽事務所にフル・タイムで働くプロデユーサー。ある企画にだけ参加するフリーランス・プロデューサー、独立プロデューサーに対しての呼称。
バウンス
「弾む」「跳ねる」という意味で、音符を弾ませて演奏すること。
バガテル
普通はピアノ(クラヴサン)小品の名称。
はじる
走る。正しいテンポより速く演奏してしまうこと。特に、合奏などで他の演奏者より速くなって合わなくなる時に使、ことが多い。
バス・ドラム
大太鼓。大きな胴の両面に皮を張り、スポンジやフェルトを巻いた大きなマレットでたたく打楽器。 ドラム・セットの場合は床に置き、フット・ペグルでたたく。片面だけに皮が張られているものもある。
パストラーレ
「田園風、田園の」を表す言葉で、ベートーヴェンの《交響曲第6番》の標題はこの意味で使われている。他には、 1)羊飼いの音楽を模した器楽、 または声楽作品。キリスト生誕の描写に羊飼いが出てくるため、 8分の6拍子、 8分の12拍子で美しい旋律とドローン(長い持続低音)を特徴とするクリスマスの田園音楽を特に指す。バッハの《クリスマス・オラトリオ》、ヘンデルの《メサイア》のンンフォニア等の例がある。2)オペラの先駆的要素をもつ田園劇。16、17世紀にフランスで発達した。
パスピエ
8分の3拍子、8分の6拍子の速い舞曲。フランスのブルターニュ地方に由来すると言われ、ルイ14、15世の宮廷で流行した。カンプラのオペラやドイツの組曲に見られる。
パセット・ホルン
クラリネット属の楽器。バス・クラリネットのように朝顔が前に折り曲げられている。モーツァルトの《レクイエム》やリヒァルト・シュトラウスの作品に用例があるが、現在ではほとんど用いられない。へ調の移調楽器。
バック・カタログ
現行のカタログではないが、企画によっては商売になり得るカタログ。
パックグラウンド
ヴォーカルや楽器のソロの背景にある伴奏のこと。 リズム・セクションの伴奏のリズミック・バックグラウンド、 コード進行をになうハーモニック・バックグラウンド、オブリガートやフィル・インをするメロディック・バックグラウンドがある。
パッサカリア
バロック時代に盛んに作曲された遅めの3拍子、固執低音(バッソ・オスティナート)を特徴とする連続的変奏曲である。通常オスティナートはバスにあるが、他の声部に移されることもある。J.S.バッハのオルガン用パッサカリア、19世紀の例からはプラームスの《交響曲第4番》第4楽章をあげることができる
パッシング・コード
経過和音。 2つのコードをスムーズに結ぶための和音で、和音機能を持たないもの。
バトル
掛け合い
パーカッション
打楽器の総称。音律を持つ打楽器と持たない打楽器がある。音律を持つものは、主にマリンバ、 ンロフォンなどの鍵盤打楽器である。音律を持たないものは、材質によって、大鼓のように膜を振動させる楽器と、木や金属自体を振動させる楽器がある。大鼓のうちティンパニは正しく音律を調整できる唯―の楽器である。
バージョン
版のこと
パッセーシ
経過句。メロディとメロディの間を経過的に結び付けるフレーズ。
バディネリ
「冗談、からかい」の意味。18世紀の組曲中の快活で速い2拍子の楽章に付けられた名称。J.S.バッハやテレマンの組曲に好例がみられるが、最も有名なのは前者の《管弦楽組曲第2番口短調》BWV1067である。
パート
声部のこと。また、合奏などで個々の楽器を示す時にもパートといつ。
ハードコア
あるジャンルの中でも、その本質をとことん追求しているタイプのアーティストやサウンド
ハード・パップ
1950年代のニューヨークの黒人によるジャズ。バップにブルースやゴスペル(黒人霊歌)の要素を加え、より洗練されたジャズ。→ ジャズ。
ハード・ロック
1960年代後半にイギリスに起こった電気機器を用いた大音量のロック。1970年代に全盛となり、後のヘヴィ・メタル(→ )の原型となった。
ハパネラ
キューバのハバナ島の舞曲。 4分の2拍子のゆったりしたタンゴに似たリズムを持つ。19世紀後半にヨーロッパで流行し、 ビゼーが《カルメン》のアリアで用いて有名になった。
ハープ
オーケストラで用いるダブル・ハーモナイズharmonize(英)→ ハーモニゼーション。
ハーモニウム
リード・オルガンのうち、特に吸い込み式で音を出すもの。ストップによって音色や音域を変化させることができる。
ハーモニカ
リード楽器の1種。息を吹いたり吸ったりして音を出す。教育楽器として広く用いられている他、芸術的作品も多く書かれている。
ハーモニゼーション
和声付け。メロディにコードを付けること。
パブリシティ
レコード会社の宣伝行為として、ディレクターなり宣伝マンがメデイアを通してアーティストとその作品を世間に知らしめる行為。
パブリック・ドメイン
頭文字をとってP.D.ともいう。藩作権が消滅 しているか、または国際条約未加盟により許 諾なしに使用できる作品のこと。通常前者 を指す。
バヤ
北インドの打楽器。木をくりぬいた筒型のタブラと、椀型のバヤが一対となり、高度な技巧で、音程を創りながら演奏される。
バラード
中世フランスのンャンソンの形式。通常3節で各節は7~ 8行から成り、AAB、またはAABAの形をとる。 2)ドイツ歌曲の「バラーデ」。主として中世の史実、架空のできごとやロマンスを題材として扱った物語風の自由な形式の歌曲。 3)詩を語るような様式の3部形式のピアノ作品にショパンやブラームスが使用した名称で、邦訳は諄詩曲。 4)イタリア語の「踊るballare」に由来するイギリスの通俗歌曲。13世紀頃より舞踏的性格を失い、歴史的、物語的、風刺的要素をもつ独唱曲となり、16世紀に盛んに作曲された。また19世紀の上流社会で歌われた感傷的な歌曲で別名はヴィクトリアン・ソング。 5)今日のポピュラー音楽においてラヴ・ソング、特に求愛の歌を指す。 6)ジャズで原曲の旋律を尊重しつつ即興することをバラード演奏と言う。遅いテンポのものはスロー・バラードと呼ばれる。
パルカローラ
「舟歌」。ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの舟歌、またはそれを模倣した器楽、声楽作品。8分の6拍子、 8分の12拍子で、ゆったりとした波の揺れを表す伴奏の音形に特徴がある。メンデルスゾーンの《無言歌集》に3曲、ショパンのop.60、オッフェンバックのオペラ《ホフマン物語》の第2幕が典型的な例である。
パール形式
ドイツの詩の形式の1つで、A― A― Bの形を取るもの。この形式の変化したものは3部形式やソナタ形式に近い。
パルティータ
変奏曲と組曲の両方の意味で16~ 18世紀に使用された言葉。主としてイタリアでは初期に変奏曲の
意味で、 ドイツではバッハの例にも見られるように組曲の意味で使われた。
ハワイアン・ミュージック
ハワイや南太平洋、ポリネンアの音楽とアメリカのポピュラー音楽が混合した音楽。ウクレレ、スティール・ギターなどを用い、ハワイの雰囲気を出す。
バン・アメリカン条約
国際的な著作権保護条約は、ヨーロッパ、ア ジア、アフリカを主な加盟国とするベルヌ条 約と、中南米を主な加盟国とするパン・アメ リカン条約に二分されていた。この2つの条 約の最も大きな相違点は、ベルヌ条約が無方式主義を採用し、パン・アメリカン条約が 方式主義を採用していることである。したが って異なる条約に加盟している国同士で著 作物を保護し合うためには、それぞれが二 国間条約を締結しなければならなかった。 そこでユネスコが提唱して、両条約の架け橋となるべく制定されたのが、万国著作権条約 である。
半音
全音の半分の音程。短2度または増1度。全音階中に含まれる半音を全音階的半音、変化記号による変化で作られた半音を半音階的半音と言う。
パンク。ロック
1970年代後半、ニューヨークとロンドンで相次いで起こった過激なロック。特にイギリスでは経済不況を反映して政治性やアナーキー性を帯び、より過激性、ファッション性を強めた。
万国著作権条約
1952年にジュ不―ブで制定された国際著作
権条約。内国民待遇、不遡及、(3) 表示の3つが特徴で、日本は1956年に加盟した。1998年4月末現在、加盟国数は97。
バンジョー
アメリカの弦楽器。裏板のない円形の胴に羊などの皮が張られている。さおにはフレットが付けられ、弦は4~ 9本と一定しないが、5本(ファイヴ・ストリングス・バンジョー)のものが多い。デイキン~ランド・ジャズやカントリー・ミュージックなどで多く用いられている。
バンドネオン
アルゼンチン・タンゴの主役をつとめる楽器。
ひ行
ピアノ
有鍵打弦楽器。「下2点い」から「5点ハ」まで71/4のオクターヴ、平均律に調律された88の鍵があるのが標準的。グランド型とアップライト型がある。最初のピアノは1709年にイタリアのB.クリストフォリによって製作された。その後主としてヴィーン、 ドイツ、イギリスで改良が加えられ、19世紀前半に鋳物のフレーム、金属の骨組み等が開発されて音量が増し、ほぼ今日の形になった。最近ではこの他に打弦楽器ではなく、電気、電子音によるエレキ・ピアノ、デジタル・ピアノがある。
ピアノ5重奏
通常、弦楽4重奏にピアノを加えた編成の室内楽。シューベルトの《5重奏曲「ます」》で演奏する。鋭いスタッカートが演奏できる。
ハンマークラヴィーア
1)ドイツにおけるピアノの旧称。19世紀にはそれまでのフォルテピアノとの違いを誇示する意味もあった。 2)ベートーヴェンの《ピアノ・ソナタ第29番 変口長調》op.106の名称。(op.101、 106、 110と共に)初版楽譜に「ハンマークラヴィーアのために」と記されていた。
ビアノ3重奏
通常、ヴァイオリン、チェロ、 ピアノの編成の室内楽。
ピアノ4重奏
通常、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノの編成の室内楽。
BMI Broadcast Music、Inc
ASCAP、SESACと並ぶアメリカ(USA)の演奏権団体のひとつ。1939年に放送局のオーナーが集まってASCAPの独占を阻止する形で設立された。ビージーエム Bκk『ound Music ①第一義的に楽しむための音楽ではなく環境や雰囲気を作り出すための音楽。別名エレベーター・ミュージック。② ヴォーカル抜きのトラック。いわゆるカラオケ。③映画、TV、演劇などで使われる効果音楽。④ ドキュメンタリーやCF、ナレーンョンの後ろで流れる効果音楽。
P.D.Publc Doman
作家の死後50年が経ち、著作権が消滅している著作物。モーツァルトやバッハなどのクラシンクの楽曲、古い民謡などはすべてこの範疇に入る。
ピギン
西インド諸島、マルティニク島とセントルンア島の速い2拍子の踊り。1930年代にヨーロッパに紹介され、コール・ポーターの《ビギン・ザ・ビギン》で有名になった。
ビー。ジー・エム(B.G.M.)
背景の音楽としてドラマや店舗などで流される音楽。 → 環境音楽。
ピー・シー・エム(P.C.M.)
パルス符号化変調。アナログである音の信号をデジタル化して記録すること。音響工ネルギーを1秒間に約5万回に分割し数値化して記録する方法。この方法で録音することをPCM録音といい、従来のアナログ録音にくらべて伝送、 コピーなどで起こる音の劣化、回転ムラ、雑音などがなくなる。
PA
拡声装置
BGM
バックグラウンドミュージック
ピース
1曲入りの楽譜のこと。
PPD
Pricc Published tO Dealersの略。レコード 会社がレコード店に卸す値段、つまり卸売価 格のこと。外国ではCDやレコードは再販商 品ではないため、PPDを著作権使用料や原 盤印税の算出基準にしている。
ビズ・マーキー事件
イギリスのアーティスト、ギルバート・オサリ ヴァンが大ヒット曲「Alone Again」を無断で レコードに使用されたとして、アメリカのラツ プ・アーティスト、ビズ・マーキーを訴えた事 件。ビズは「Alone Again」から最初の8小 節と3語をサンプリングしてバックグラウンド として使用していた。裁判所はビズの著作 権侵害を認め、すでに数10万枚製造されて いた彼のレコードの販売を禁lLする命令を した。
ピッコロ
「小さい」という意味のイタリア語で、木製または金属製のフルート属の最高音域の楽器。フルートのほぼ半分の大きさ。実音より1オクターヴ低く記譜する。
ピッチ pitch(英)音の高さのこと。振動数によって決まる。合奏などで音を合わせるための特定のピッチはスタンダード・ピッチ(→ )という。
ヒップ・ポップ
1980年代にニューヨークの黒人によって生み出された音楽。床に背を付けてまわるブレイク・ダンスや、言葉遊びのようにしゃべるように歌うラップ、 レコード・プレーヤーを逆まわししたりして特殊な効果をだすスクラッチなどの方法で、独特のビートを出すもの。
ビデオグラム
ビデオ・カセットとビデオ・レコード、映像フィルムを含むAV作品。
ビデオ・クリップ
新曲を宣伝のために映像収録した、いわゆるプロモーション・ビデオのこと。
拍子
周期的にくり返されるリズムの単位。その単位ごとに線で区切り拍子を表す。この線を小節線という。拍子は4分の4、 4分の3、 8分の6などのように分数で示し、 この分数を拍子記号と呼ぶ。
ヒルビリー
初期のカントリー・ミュージック。アメリカ中南部の「田舎者」という意味で、彼らのなまりの強い
言葉と音楽をさした。
非和声音
和音に属さない音のことで、旋律を構成する重要な要素となる。非和声音が作る不協和状態が協和状態に移ることを解決という。非和声音には次のようなものがある。1.経過音、2.刺繍音(補助音)、3.掛留音、 4.椅音(いおん)、 5.先取音6.逸音(いつおん)。やカントリー、ハワイアンなどでは、歌唱法の重要なテクニックの一つになっている。
ふ行
ファード
ポルトガル民謡。語りの要素が多く.ギターと複数の打楽器の伴奏で運命的な内容を歌いあげる。
ファイル交換ソフト
ネットワークに接続したパソコン同士で、音楽、文書、画像などのデータ(電子化されたファイル)を交換できるソフトウェア。
ファンジン Fmzine 特定アーテイストあるいは音楽スタイルのファンが、自分たちの情報を集め編集した会報。ファンクラブ会報。
ファルセッ
裏声。スイスのヨーデルビブラフォーン ー→ :ブィブラフォーン。
ファゴット
ダブル・リードの低音域の木管楽器。 3オクターヴ半の広い音域を持つ。
フィンガー・ボード
弦楽器のさお(ネック)で、弦が張られている面の細長い板。ギターのようにフレット(→ )のあるものと、ヴァイオリンのようにフレットのないものがある。指板。
フィンガリング
鍵盤楽器、弦楽器、木管楽器を演奏する時の指使いのこと。運指。
フェイク
メロディを記譜通り(ストレート)に演奏するのではなく、装飾的変化を付けたりしてくずして演奏すること。
フェイダー Fader
スタジオ用語。音量を変化させるためのコンソール上のミキサー、レコーダー、再生装置。
フェイド・アウト
音量を徐々に下げて音を消すこと。
フェイド・イン
音量を徐々に上げ、必要なレベルにまで達すること。
フォーク・ソング
本来は民謡の意味だが、普通は1960年代にアメリカの白人ミュージンャンによって作り出されたモダン・フォークをさす。アコースティック・ギターの伴奏によるポップスで世界的な影響を与え、特に日本のシンガー・ソングライターを生み出す原動力となった。
フォーク・ロック
モダン・フォークのミュージンャンがエレクトリック・ギターに持ちかえ、ベース、 ドラムスを加えたロック編成で活動したもの。
フォリア
16世紀初頭のスペインに生まれた舞曲で、スペイン語のblfa(短気)にふさわしいタンブリンの伴奏による荒々しさがあったが、17世紀には軽快な3拍子の舞曲となった。スペインのエスコリアル修道院には《ファリネリのグラウンド》と呼ばれるフォリアの旋律が遺されているが、その旋律は持続的変奏のフアゴントの音域
フォリオ
複数の楽曲によって構成されている楽譜。
ファルセット
裏声のこと
ファンキー
「黒人の体臭」という意味の俗語で、 ジャズやロックでの黒人独特のリズム感覚やノリをさす。
ファンキー。ジャズ
→ ハード・バップ。
ファンク
ファンキー・ミュージックの俗称
フアンタジー
→ 幻想曲。
ファンダンゴ
スペイン南部、アングルンア地方の民謡および舞曲でフラメンコの一種。やや速い3拍子でギターとカスタネットで伴奏される。
ファンファーレ
儀式、祭典、イベントなどで金管楽器などで演奏される勇壮・華麗な音楽。本来は3和音だけで奏されドミナントで終止するという規則があったが、現在では自由に作られる。
フィーチャー
演奏、 コンサート、レコードなどで、主役となるプレイヤーを設定すること。普通、 ソロ・プレイヤーでフィーチャーされるが、アンサンブルでフィーチャーされることもある。
フィードバック
出力の1部を再びもとの回路に戻す(入力)することにより、ある種の連続音をつくる現象およびその装置を指す。日常会話で増幅または、反復の意味で使用する場合もある。
フィードバック奏法
エレクトリック・ギターの特殊奏法。ギターとギター・アンプの間で起こるフィード・バック現象を利用して長い持続を得る奏法。
フィルイン
演奏の中で、空白部分や区切りの前などに即興的に演奏されるもの
フォルラーナ
フルラーナhrlanaとも言う。北イタリアに起源をもつ舞曲。16世紀には偶数拍子で少し荘重なパッサメッゾpassamezzoと同じような性格をもっていたが、バロック時代には4分の6拍子、 8分の6拍子の付点りズムのジグに似た陽気な舞曲となった。
フーガ
ひとつの主題が一定の調関係を保ちつつ各声部で反復提示される対位法による楽曲形式。フーガの旋律の要素は主唱、答唱、対唱である。主唱は主題であり、答唱は主唱の5度上に移調されたものである。対唱は主唱および答唱に対してつくられる対声部であり、副主題でもある。次に3声の簡単なフーガの図式を示す。すべての声部に主題が現われる第1の展開部(または提示部)、主調と属調以外で主題が現われる第2の展開部、 さらにカノン的模倣のストレッタが続く。
ブーガルー
ニューヨークのキューバ系ラテンソウル
複合3部形式
3部形式の各部分が1つではなく数個の大楽節でできている形式。メヌエットやスケルツォ、行進曲、 ソナタの緩徐楽章などに用いられる。
複合2部形式
2部形式の各部分が1つではなく数個の大楽節でできている形式。ソナタの緩徐楽章などに用いられるが、この形式の複雑化したものは展開部を欠くソナタ形式とみなされることもある。
複製権
著作物を①録音、②録画、③印刷、④写真、⑤複写その他の方法によって有形的に再製する権利。
不正競争防止法
他人が時間と費用をかけて営々と努力した 成果を横取りしたり、真実を偽って利益を得 ようとするなどの不正な行為を取り締まる法 律。フェア・プレイの原則に従った公正な競 争を確保するために活用されている。
附則第14条問題
附則第14条は、1970年の著作権法の全面改 正の際に、当時の関係者の利益状態を急激 に変えることを避けるために設けられた経過 措置の1つである。すなわち、著作物の出所 を明示すれば、政令で定める事業を除いて、 当分の間、録音物を興行において無償かつ 自由に使用できることとした。この規定により、権利者の許諾なしにデパートやレストラン、喫茶店などでCDをかけることができる。
フェイド・アウト
レコーディングで徐々に音量を絞りながら曲を終了すること
ブッキング・エージンシー
アーティストのコンサートの全スケジュールをコーディネイトしたり、制作および予算をコントロールする会社。
ブティック・レーベル Boutique Record Label
小さな特化したレーベル。大レコード会社の中で特定のジャンルあるいはセグメントに集中してリリースするインディに近い小レーベル。
フュージョン・ミュージック
「融合した音楽」の意味で、 ジャンルにとらわれず他の要素も積極的に取り込もうとした音楽スタイル。ロックの要素を入れた都会的なジャズ。1970年代に流行した。
不法録音物対策委員会
日本レコード協会はじめ音楽関連9団体で設立した、不法録音問題に取り組むための委員会。カラオケから舞踏、ピアノ、ギターなど各種音楽教室での不法録音の実態調査や、著作権思想普及のための広報活動を行っている。
プラーゲ旋風
ヨーロッパの著作権団体の代理人であるドイ ツ人ウイルヘルム・プラーゲ博士によって強硬に押し進められた、著作権仲介業務に関する行動を指す。彼の仲介業務は放送、演奏、出版と広範囲に渡って行なわれ、その方 法は内容証明郵便を送りつけたり、訴訟を 起こしたりという、当時の日本人にとってはか なり過酷に思えるものであった。そこで困り果てた政府は1914年に仲介業務法を制定し て、プラーゲ博士の仲介業務を廃業に追い 込んだのである。この一連の騒動には、日本人の外国人に対する排他性が如実に現れている。何はともあれ、著作物の無断使用がまかり通っていた時代に、著作権思想の芽を 植え付けたプラーゲ博士の功績は評価されるべきだろう。なおプラーゲ旋風の後遺症として、附則14条問題が未解決のまま残ってい る。→ ウイルヘルム・プラーゲ
プラチナ・アルバム
日本レコード協会では、アルバム40万枚以上(洋盤は20万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは100万枚。英国では30万枚。
プラチナ。シングル
日本レコード協会では、シングル盤で40万枚以上(洋盤は10万枚以上)の売上を上げたレコードを指す。アメリカでは100万枚。
ブラック・ミュージック
黒人音楽の総称。
フラット・チューニング
ギターやベースで、普通のチューニング(調弦)より半音下げたチューニング法。
フラメンコ
スペイン南部、アングルシア地方のジプシー系の舞曲。ギター、カスタネットで伴奏され、靴のかか
とでリズムをとり、掛け声や手拍子が入る。フランス風序曲 Frcnch ovcrture(英)fran―zё sische Ouvcrtire(独)バロック時代、ルイ14世の宮廷で上演されたJ.― B.リュリのバレー、オペラ・バレーに含まれる緩―急の2部分から成る序曲(導入的役割をもつ器楽曲)で、付点リズムの荘重な導入部とカンツォーナ風の短い主題が莫倣的に展開されるアレグロ部分の組み合せ。最後に導入部に戻ったり、コーダが付くことがある。
ブランケット方式
放送の分野で採用されている著作権の一括 許諾方式。毛布のように包むイメージからこ う呼ばれている。現在、NHKでは前年度の受信料収入の1.5%、民放では前年度の放送収人の■5%を年額使用料としている(ただし 暫定措置あり)。JASRACでは、日本の放送 使用料が海外と比べてあまりに低いことか ら、放送事業者に料率アップを要求している が、交渉は難航している。
ブリティッシュ。ロック
アメリカの音楽であるロックをイギリス風に仕上げたロック。
プリプロダクション
レコーディングをスムーズに行うための下準備
フリューゲルホルン
サクスホルン属のビューグル。 トランペットに似た形状で柔らかい音色を持っている。変口調の移調楽器。 → サクスホルン。
ブルー・アンド・ソウル
黒人音楽であるソウルに傾倒した白人が、そのスタイルを模倣したもの
ブルーグラス
1940年代末に発生した初期のカントリー・ミュージック。ギターやバンジョーがリードを取り、ベース、ヴァイオリンなどが加わる。素朴な形式、精神が、歌や演奏に反映されている。
ブルース
アメリカ黒人の独特の歌および詩の形式。19世紀後半から20世紀に形成され、奴隷時代の抑圧をアフリカの旋法を用いて歌ったもの。ジャズや後のポピュラー音楽に大きな影響を与えた。
ブルース・スケール
ブルースの基盤となる音階。ブルー・ノートが組み込まれているのが特徴。 → アヴェイラブル・ノート・スケール。
フルート
金属または木製の高音域の木管楽器。音域は3オクターヴあり、透明な音色、すぐれた運動性に特徴がある。また、低音域は独特の音色と表現力をもつ。
ブルー・ノート
ブルース・スケールに見られるブルース特有の音。半音低められた第3音と第7音、時には第5音で、ブルース以外にもブルース的な雰囲気を求めた曲に用いられる。 → ブルース・スケール。
ブレー
17世紀のフランスの舞曲で組曲の中に見られる。通常速い2拍子で1拍のアウフタクトをもつ。
フレーズ
楽句または楽節と呼ぶ
ブレイク
アーティストのレコードが爆発的に売れ、そのアーティストの知名度が飛躍的に高まるこ と。現在、レコード会社や原盤制作会社の投 資額を回収できるアーティストは、およそ1割程度と言われている。確固たる枚数基準はないが、取りあえずアルバムが30万枚も売れれば完全にブレイクしたと言えるだろう。
ブレス
息つぎのこと。また、そのための記号。
プレゼンテーション
広告代理店が広告主(クライアント)に対して 広告計画のプランを提案すること。通常、広 告主からのオリエンテーション(プリーフイング)を受けて広告計画作業は進められる。略 してプレゼン。2社以上の広告代理店がプレ ゼンすることを競合プレゼンという。
フレット
ギターなど、弦楽器のフィンガー・ボード(指板)に半音ごとに付けられた細長い金属片。
プログレッシヴ。ジャズ
進歩的ジャズの意味。スウィング・ジャズのマンネリズムを打破し、 クラシック音楽の近代・現代的要素を入れて1940年代に起こったジャズ。クール・ジャズ。
プログレッシヴ。ロック
進歩的ロックの意味。1970年代にイギリスで起こった知的で鑑賞音楽をめざしたロック。アーティストごとに異なるが、クラシックの要素やサイケデリックの要素などを含むのが特徴と言える。
プロックフレーテ
→ リコーダー。
プロテスト・ソング
1960年代後半、主にベトナム戦争への抗議を歌ったフォーク・ソングのこと。その後、フォーク・ソングに限らず政治的メッセージを打ち出した音楽をプロテスト・ソングと呼ぶ。
プロデューサー
①サウンド・プロデューサーは音源(1音源以上)の制作にあたりスタジオ・ワークのすべてを統括する、②エグゼクテイヴ・プロデューサーは作品(1商品アイテム)を制作・販売するにあたりすべてを統括する。
へ行
平均律
平均律とは厳密な意味ではオクターヴ中のすべての半音が等しい間隔をもつ12平均律のことであり、これは今日のピアノの調律法である。
平行調
同じ調号を持つ長調、短調。たとえば、ハ長調(C)とイ短調(Am)の関係。関係調と呼ぶこともある。
ヘヴィ・メタル
1970年代後半に登場したハード・ロックの別名。鎖や鋲などを使ったファッションに特徴があり、それまでのハード・ロックとパンクの要素が混じり合っている。政治色は比較的薄い。
ヘヴィー・ローテーション
ラジオ局が特定の曲を強調してプッシュし、1日に何度もオン・エアすること
へ音記号
音部記号の1つ。譜表上でかたかなへ音の位置を示す記号。通常、第4線に置かれる。低音部記号。第3線に置かれるものはバリトン記|)という。
ベース・トラック Basic Track
リズム・トラック。このトラックにヴォーカルやストリングスなどの編曲トラックが重ねられ楽曲音源となる。
ヘッド・アレンジ
楽譜によらず、 口頭で編成や曲の進行、雰囲気などを指示する方法のこと。全く楽譜を使用しない場合と簡単なメモ程度の楽譜を使用する場合がある。
ベネディクトゥス
ミサ通常文のサンクトゥスの後半。「ほむべきかな(主の名によりて来たる者)」の意味。 2)ベネディクトゥス(・ドミヌス・デウス・イスラエルDominus、Deus lsrael)ルカ伝第1章第68~ 79節によるザカリアのカンティクム。「ほむべきかな、主イスラエルの神」の意味。 → ミサ。
ベビーブームの世代 Baby Boomer
1946年から1964年の間に生まれた世代。戦後世代。
ベル・トゥリー
打楽器の1種。お椀型のベルを1本の軸に、大きい順に上から下へ開口部を下に向けて縦にならべたもの。上から下へすべらすようにたたく。
ベルヌ条約
1886年にスイスのベルン(ベルヌ)で制定さ れた世界的な著作権保護条約。正式には 「文学的及び美術的著作物保護に関するベルヌ条約」という。内国民待遇、法廷地法原則、遡及効、無方式主義を基本とする。日本 は欧米諸国が不平等条約改正の交換条件としてベルヌ条約加盟を提案してきたので、 1899年という非常に早い時期に加盟している。1998年4月末現在で加盟国数は129。
ベース・ノート
コードの最低音。通常、ベースが担当する。
変化記号
ある音を一時的に半音変化させる記号。半音高くする記号を1(ンヤ~プ)、半音低くする記号を♭(フラット)、 2半音高くする記号をX(ダブル・シャープ)、 2半音低くする記号を♭ (ダブル・フラット)、幹音にもどす記号を|(ナチュラル)という。
編曲審査委員会
編曲著作物を新たな二次的著作物として JASRACの管理楽曲とするか否かを審奄す る、JASRACの委員会。編曲の独創性が大きな基準となるが、この審査は法的効力を持つものではなく、また独創性についてあまり厳密に考慮されていないのではないかという声もある。
編集著作物
百科事典、文学全集、判例集、新聞、雑誌のように、その中に収録されている個々の素材の選択または配列が創作性を有するもの。
編成表(レーベル・コピー)
各商品の内容を指定する項目をすべて網羅した書類。
変拍子
曲中でしばしば拍子がかわることをいう。 2つの拍子が組み合わされた混合拍子や、同時に異なる拍子が現れるものをさす場合もある。
ほ行
邦楽(日)
本来は日本の伝統的音楽をさす言葉だが、ポピュラー音楽では日本の歌謡曲やニュー・ミュージックなど日本で作られた音楽をさす。
方式主義
著作権の保護の要件として、著作権表示、納 入、登録などの方式を必要とすること。中南米の諸国が多くこの方式を採用している。アメリカをはじめラテン・アメリカの諸国は方式 主義を原則とするパン・アメリカン条約(the Pan― American conventions)を結び、相互に 著作物を保護し合っていた。しかしベルヌ条 約は著作物の保護に何らの方式も求めなか った(無方式主義)ため、無方式主義を採用 する国と方式主義を採用する国の間の架け 橋として、1952年に万国著作権条約が制定 され、1955年に発効した。しかし長く方式主 義を採用してきたアメリカも、1989年のベルヌ条約加盟に伴う著作権法改正により、方式 主義から無方式主義へとその方針を転換し た。(←→無方式主義)
法定訳詞
→適法訳詞
法務
契約、ライセンス、リース、会社間契約などの法律上の業務。
ホーム・テービング
私的録音録画とも呼ばれ、個人的または家 庭内において著作物を複製する行為のこと。 従来、ホーム・テービングは自由かつ無償で あったが、録音・録画機器の発達、普及により権利者に重大な経済的不利益をもたらすに至り、各国が解決に頭を悩ませていた。 現在では、西ドイツで導入された方式が各国 で取り入れられている。この方式は、権利者団体が録音・録画機器の製造業者や輸入業 者に、ホーム・テービングに対する報酬を請 求するというものである。日本でも1992年に著作権法が改正され、この報酬請求権制度が導入された。この法律改正を受けて設立された権利者団体が、社団法人私的録音補 償金管理協会である。
ボーナス・トラック
主に洋楽のアルバムなどでオリジナルの収録曲に加えてシングルのカップリング曲や未発売曲から選んで追加される
ボーナス・レコード
通販商品や組物の商品に特典として、あるいはレコード以外の商品の販促用に付けるレコード。原盤印税が通常商品の50%であったりする。
ホーン・セクション
トランペット・トロンボーンなどの管楽器によるユニット
ボサ。ノヴァ
1960年代に流行したブラジルの新しい音楽。ジャズの影響を受けた知的な感覚をもつサンバ。
POSコード
バーコード。製品コード。コンピューターによって商品を認識・区分するためのコード。
ホタ
スペイン、アラゴン地方の民謡、民族舞踊。速い3拍子で、ギター、カスタネット、タンブリンなどで伴奏される。アラゴネサ、アラゴネーズ。
ポップ
「大衆的な」という意味。軽く、わかりやすい大衆的な音楽のことをポップスという。
ポップス
ポップ。
ボトル・ネック奏法
びんの首の部分(ボトル・ネック)やプラスティックのスライド・バーを使ったギター奏法。指で弦を押さえるかわりに、スライド・バーなどですべらせる。スライド・バーは指にはめて使う。もともと、ハワイアンで使われるスティール・ギターの奏法。
ホーボー・ソング
1930年代、不況下のアメリカで下層労働者によって歌われた歌。また、彼らについての歌。
ホモフォニー
単声音楽。和声的な様式の音楽。たとえば、メロディに伴奏のような形態。ポリフォニーに対する語。
ポリフォニー
多声音楽。対位法的な様式の音楽。独立的な複数のメロディが同時に起こる形態。ホモフォニーに対する語。
ポリ・リズム
異なるリズムや拍子を2つ以上同時に、またはずらして組み合わせて用いること
ポルカ
19世紀前半、チェコに起こった速い2拍子の舞曲。ヨーロッパ中に広まり、スメタナ、 ドヴォルジャークなどチェコの作曲家のほか、 ヨハン・シュトラウスなども多くの作品を書いている。
ホルン
大きな朝顔を持ち、まるく巻かれた金管楽器。約3オクターヴ半の広い音域を持つため、音域によって高音部記号と低音部記号を使い分けて記譜する。へ調(F)の移調楽器で、昔は高音部記号の場合は完全5度高く、低音部記号の場合は完全4度低く記譜されたが、現代では、音部記号にかかわらず完全5度高く記譜されるのが普通である。
ボレロ
スペインの舞曲で、1780年頃に舞踏家セレソS.Ccrczoが創作したと言われる。キューバのボレロは2拍子であるが、普通は3拍子で次のようなりズムを特徴とする。ラヴェルの管弦楽曲が特に有名である。ボレロのリズムのはショパンである。ポロネーズの典型的なリズムは次のようである。
ポロネーズ
ポーランドの舞曲で、宮廷の儀式や行列によって発達した。したがって中庸な速度の3拍子で祝祭的な気分をもつ。フレーズの女性終止(終止形の最後の和音が第1拍にないもの)、簡潔な動機の反復、 3連符の頻繁な使用等を特徴とする。その起源は16世紀後半まで遡れるが、J.S.バッハ、ヘンデル、ベートーヴェン、 リスト等も作曲している。しかし、この舞曲をポーランドの英雄的舞曲として有名にした
ホンキー・トンク
1910年代、ニューヨークの安酒場などで演奏されたラグタイムをくずしたピアノ演奏のスタイル。調律の狂ったピアノで弾かれることが多かったため、 このようなピアノやそれをまねた演奏スタイル、。
ボンゴ
中南米音楽で用いられる打楽器で大鼓の1種。高音、低音の2個1組を両ひざにはさんで演奏する。
AAABとなる。14世紀後半にすたれたこのマドリガルとは無関係に16世紀のマドリガルが生まれる。これは貴族社会にふさわしい芸術的な通作形式(各節の音楽が異なる)のもので、歌詞の内容表現のために特定の音形、和声進行、半音階法を使用した。主要な作曲家にはL.マレンツィオ、ジェズアルド、モンテヴェルディ等がいる。エリザベス朝のイギリスでもダウランド、ギボンズ等によって英語のマドリガルが作曲された。
ま行
マーケティング Malkeing
①商品の製作、②市場調査、③販促戦略、④販促計画に基づく施策実行、⑤製造から消費者までのサイクルを円滑にする行為。
マーチャンダイジング
①販促用あるいは宣伝用のグッズ、ポスターほかディスプレイを売る行為、②アーティストのツアーに合わせ作成されたプログラム、Tシャツ、バッジ、ジャケット、カレンダー、ポスター、おもちゃなどを売る行為。アーティスト・ロゴやツアー・ロゴ、アルバム・ロゴが通常デザインとして使用される。
マウス・ハーブ
ハーモニカのこと
マウスピース
管楽器で直接口を当てる歌口、吹口。
マキシシングル Maxi― Single
通常のシングル盤よりも長い収録を可能にするンングル盤。CDであれば12cmンングル、アナログであれば12インチンングルの形態となる。
マクラ
宿泊代
マザー Motller
アナログ・ディスクを製造するにあたり、マスターテープからマザーとよばれるラッカー・マスターが最初に作られる。さらにスタンパーと呼ばれる型が作られ、スタンパーからディスクがプレスされる。
マザー・テープ
ミックス・ダウンしていないままのマルチ4チャンネルそのまま記録されているテープ
マスター番号 Master Number
原盤マスターに付与される番号。
マスター・テープ番号 Master Number
商品番号(カタログ番号)とは別に音源マスターに付与される管理番号。製造レベル及び音源管理レベルでの作業の基本コードとなる。
マスター・テクニカル Technical sheet
原盤マスターに添付されるレコーデイング・データ・ンート。エンジニアが記入するもの。
マスタリング
2トラックのマスター・テープからCDカッテイ ング用マスター・テープを作る作業。
マズルカ
ポーランドの舞曲で中庸の速度の3拍子。しばしば2拍目、または3拍目に強いアクセントを置く。19世紀にヨーロッパの主要都市に広まったが、芸術音楽に導入されるのはショパンによってであり、彼の場合には民族的な旋法と結合していることが多い。その後、グリンカ、チャイコフスキー、 シマノフスキ等によっても作曲された。典型的なリズムを次に示す。マズル。
マドリガル
14世紀のマドリガルは2連または3連の3行詩の節に2行のリトルネロ(反復句)が付される田園詩や恋愛詩に作曲した声楽曲である。音楽は各節で反復され、 1リトルネロでは別の音楽になるのでAABまたはーマたもの。両手に持って振り、中の種で音を出す。
マトリックス番号
原盤番号。
マニピュレーター
シンセサイザーやシーケンサーをプログラムする専門家
マニフィカト
「あがめ奉る」の意味。ルカ伝第1章第46~ 55節に基づく聖母のカンティクムの冒頭の言葉。晩課で必ず歌う。J.S.バッハの作品が有名。
マニュアル
手動で。
2)オルガンの手鍵盤。 3)機械等の取り扱い説明書、教本、規範。
マラカス
中南米音楽で用いられる打楽器。
マラゲーニャ
スペイン東南部、マラガ地方の民謡、舞曲でファンダンゴから派生した。3拍子でギターで伴奏される。
マリンパ
アフリカ起源の打楽器で木琴の1種。鍵盤状に配列された木製の音板を、両手に持ったマレットでたたいて演奏する。音板の下に共鳴管が取り付けられているため豊かな音が得られる
マルチ・プレイヤー
複数の楽器を演奏できるミュージシャンのこと
マレット
マリンバ、シロフォンなどの鍵盤打楽器を演奏するためのばち。
マンドリン
イタリア起源の撥弦楽器。いちじくを半分に割ったような形で指板にはフレットが付けられている。ヴァイオリンと同じ調弦だが、弦は1音につき2本、全部で8本張られる。右手に持ったピックではじいて演奏する。マンドリン属には他に、マンドーラ、マンドロンチェロなどがある。巻いたもの。材料は、まざま。
マンポ
1940年代に、キューバのペレス・プラドによって考案された中南米のダンス音楽。ルンバにジャズの要素を入れた4分の4拍子の生き生きしたリズムに特徴がある。ゴシック時代以来、 ミサ曲としては通常文が一貫して作曲された。
み行
ミサ
音楽用語としてのミサは、ローマ・カトリック教会のミサ典礼の音楽を指す。1963年の第2ヴァティカン公会議以前、音楽には圧倒的にラテン語が使われた。 ミサ聖祭の歌として 1)入祭唱 2)キリエ3)グローリア 4)聖書朗読後の典礼聖歌(昇階唱等)5)クレド 6)奉納唱7)叙唱8)サンクトゥス9)主の祈り10)アニュス・デイ 11)聖体拝領唱があり、 2)、3)、5)、8)、10)はミサ通常文、それ以外のものはミサ固有文と呼ばれる。
ミクスチャー
混ざっているを意味する
ミス・トーン
不必要な音を演奏中に発すること
ミックス・ダウン
→トラック・ダウン
ミディ
ミュージカル・インストゥルメント・デジタル・インターフェイスの略。あらゆるシンセサイザー等の間で演奏情報を伝えられるように決められた世界統一規格。1982年に設定されたこの規格は、電子楽器が飛躍的に普及、発展するもとになった。
ミディアム
ミディアム・テンポ(中くらいのテンポ)のこと。
MIDEM
フランスのカンヌで毎年1月に開催される音楽ビジネス関連のトレード・ショウ。
ミニマル・ミューシック
現代音楽の技法の1つ。狭い音程内で動く短いメロディ・パターンを際限なくくり返す音楽。反復するにしたがって少しずつ変化させる場合もある。
ミュージカル
20世紀初頭にアメリカで作られた音楽劇。ヨーロッパのオペレッタを踏襲しながらアメリカ人の好みに合わせて発達し、ニューヨーク、プロードウェイの劇場を中心に上演されてきた。代表的な作品に《ウェスト・サイド物語》《マイ・フェア・レディ》《屋根の上のヴァイオリン弾き》などがある。
ミュージシャン
音楽家。本来は、演奏家、歌手、作曲家の総称であるが、一般には、即興演奏を伴うポピュラー系演奏家、作・編曲家をさす場合が多い。
ミュージック・コーディネイター Music Coordinator
映画、TV番組のコンサルタントあるいはスタッフ。楽曲の選定・提案、著作権の処理、シンクロの立会いを行う。
ミュージック・コントラクター Music Coniactor
セッション・ミュージンャンを起用するにあたりプロデューサーあるいはレコード会社とミュージンャンを仲介する人。通称インペグ屋。
ミュゼット
17、18世紀にフランスで流行したバッグパイプの一種。2)3拍子の牧歌的な舞曲風の楽曲で、長い持続音(ドローン)をもつ。J.S.バッハの《イギリス組曲第3番、第6番》にその例が見られる。
ミュート
金管楽器や弦楽器で用いられる弱音器のこと。ソルディーノ。
ミュート奏法
ギター奏法の1つ。右手または左手で弦に軽く触れることで音を短く切るテクニック。歯切れの良い打楽器的な効果がある。左手によるミュート奏法の音をブラッシング・トーンと呼ぶ。
ミンストレル・ショー
19世紀始め頃からアメリカ各地に流行した白人ダンサー、歌手などによるショー。顔を黒く塗り、派手な服装で黒人音楽を演奏した。後のミュージカルやレビューのルーツとも言われている。
民放連
→日本民間放送連盟
民謡
民衆の間に歌い継がれてきた伝統的な歌。作詞、作曲者は不明で、世代から世代へ歌い伝えられたもの。田植え歌などの労働歌もその1つと言える。
む行
無調
調性のない音楽のこと。主音や属音のような中心となる音や、音の支配関係を否定した作曲法。
ムード・ミュージック
イージー・リスニングのうち、夜のB.G.M.向きに作られた音楽。
鞭
打楽器の1種。2枚の木の板を打ち合わせて鞭のような音を出す。
め行
メカニカル・ライセンス Mechmical Lcense
オーディオの形式で音源を複製、流通、販売する許可。CD、カセット、LP、マイクロチップなどがパッケージの例となる。
メドレー
2つ以上の曲を連続して演奏、歌うこと。
メトロノーム
テンポを表示する機器。1812年にオランダのヴィンケルが発明し、 ドイツのメルツェルが改良した。」=72のように、 1分間に打たれる拍数を数字で示す。
メヌエット
4分の3拍子の舞曲。17世紀半ばにルイ14世の宮廷で公式の宮廷舞踏として採用され、そのため中庸なテンポ、優雅な気品を特徴としている。
無方式主義
著作権の保護の要件として、いかなる手続き をも必要としないこと。著作権は著作物の創 作と同時に発生し、それを享有するにしても 行使するにしても何らの方式を要しない。ベ ルヌ条約の基本原則の1つである。(一方式
主義)
め行
名義主催
放送局がコンサートやイベントの名義上の主 催者となること。この場合、放送局はイベントの経費を負担しない。放送局はイベント 運営者から主催名義料をもらい、自局のスポ ット枠でイベントのCMを流したり、番組内で 告知をしたり、自社広告でイベントの宣伝をする。現在、かなりの数のコンサートやイベントが放送局を名義主催者として開催されて いる。
メガ・ミックス
既成の楽曲をサンプリングしてメドレーにする手法
メセナ
企業などが行なう学術、文化事業支援活動 のこと。1990年財団法人企業メセナ協議会が発足し、参加企業の援助金がこの組織を 通じて配布されるシステムが採られるようになった。同協議会の調査によると、活動内容 で最も多いのが音楽分野で、全体の約1/3を占めている。
めりはり
本来の意味は、ゆるめることと張ること、あるいは低い音と高い音のことだが、演奏用語として音の強弱の変化やコントラストなどについて言う。
メレンゲ
西インド諸島、 ドミニカのカーニヴァルのダンス音楽で、 4分の2拍子の軽快なリズムの舞曲。1950年代にヨーロッパに紹介された。
メンフィス・サウンド
1970年前後にアメリカ、テネシー州メンフィスで起こった黒人音楽。リズム・アンド・ブルースを基調とし、感情を込めたンヤウト唱法に特徴がある。近代フランス音楽やジャズ等の中で、 また19世紀以後の芸術音楽では特殊な旋法が用いられるようになり、旋法は単に歴史的・民族的意義ばかりではなく、音楽素材としてより広い意義を獲得した
も行
モード
旋法。ラテン語のmodusは本来「尺、大きさ、限度」を表す言葉で音階を形成する一定の音組織。音階とはよく混同して使われるが、音域と音の進行に制限がある点で、本来、音階とは異なる。ギリシャ旋法、教会旋法、民族的な旋法等がある。古代ギリシャでは各旋法に対して情緒や特性、それにふさわしい使用目的等の解説が加えられたが、これは教会旋法にも受け継がれ、それには教会旋法から派生した長調・短調の音組織で各調性に異なった性格があるとする調性格論にまで発展した。
モタる
本来のリズム・テンポより遅く演奏した状態
モダン・オーサー
映画の制作、監督、演出、撮影、美術などを 担当して映画の著作物の全体的形成に創作 的に寄与した者。具体的には映画プロデュ ーサー、映画監督、テレビ映画におけるディ レクター、撮影監督、美術監督、特殊撮影監 督などを指す。現代的著作者ともいう。( クランカル・オーサー)
モンキー・タンプリン
打楽器の1つ。皮の張られていない、枠とンンバル(すず)だけのタンブリン
ユモレスク
19世紀のいくぶん気紛れで、諸諺に満ちた器楽曲の名称。
や行
洋楽(日)
文字通りには西洋音楽の意味だが、通常、 ヨーロッパ、アメリカのポピュラー音楽、ジャズ、ロックなどをさす。邦楽に対する語。
ゆ行
URL Unlorm Resource Locator
WEB上の情報の所在地を示す記述方式。プロトコル、サーバー名、パス名を並べて表記する。
有線送信権
1986年の著作権法改正により新しく創設され た権利。キャプテン・システムやデータ・ベースのオンライン・サービスなど、利用者のリ クエストに応じて個別に送信する形態のメデ イアが登場したことから、一斉送信型を有線 放送、それにリクエスト型を含めた上位概念 として有線送信権を定義した。しかし、1997 年の法改正により、公衆への送信の定義が 公衆送信、放送、有線放送、自動公衆送信の 4つに整理され、同時に有線送信という概念 はなくなった。
ユーロピー
ディスコで流されるアップ。テンポの激しいダンス音楽。イギリスを中心にして起こった。ハイ・エナジー。交替させる歌い方。
ユーロビート
80年代前半、イギリスやドイツから発生したダンス・ミュージック
ユニゾン
同一音及びその演奏のこと
よ行
容器代控除 Packaging Deducton
通常10%から20%。原盤ロイヤルテイの計算にあたり最初の基準となる定価の10%が容器代控除として前もって差し引かれること。付属品(Pケース、解説、インレイ、シュリックなど)の費用に対応する。(→ 出荷控除)」
ヨーデル
スイス、オーストリアのアルプス地方で歌われる特殊な民謡と、その歌い方。
ヨナ抜き音階
音階の第4音、第7音が使われない5音音階。日本の民謡や演歌、歌謡曲などに多く見られる。
ら行
ライセンサー
原盤供給者。作家や原盤制作会社など、著作権や原盤権を保有する。
ライセンシー
原盤被供給者。十楽出版やレコード販売会社など、権利者の許諾を受けコンテンツを販売する。
ライセンス Lcense
権利許諾:著作権のある作品を使用許可すること
行動、使用、販売などを正式認可、許可、権能付与すること。
ライセンス・アグリーメント Lcense Agreement
原盤供給契約。原盤所有者がレコード会社に、定契約期間に限って原盤の複製使用を認める契約.
ライト・ハンド奏法
エレクトリック・ギターの奏法の1つ。右手がピックで弾かずに、指先をフィンガー・ボードにたたきつけて音を出す。左手の奏法を併用し、素早いパッセージも可能。
ライトモティーフ
示導動機、指導動機、誘導動機。ワーグナーの後期の楽劇に見られる基本的な作曲法。登場人物や場面、想念などを特定の動機で表すもの。動機は場面によって変化されることもある。
ライナー・ノーツ
レコードなどに付けられている解説書、解説文。
ライン・プロデューサー
制作現場でアーテイストやスタンフと仕事するプロデューサー。通常レコード会社、音楽出版社、制作事務所からエグゼクティヴ・プロデューサーに犀用される形でプロジェクトに参加する。
ラウド系
大音量で演奏するロック
ラスゲアード
クランック・ギターの奏法の一つ。全部の弦を爪のあたりで掻きおろす方法と、高音弦から指で掻きあげる方法との2種類がある。大鼓の音を模倣する「タンポーラtambora」とともに、スペイン音楽(特に、フラメンコ)の演奏に、欠かすことのできない重要なテクニックの一つである。
ラグタイム
19世紀後半にアメリカの黒人ピアニストによって作られた演奏スタイル。酒場やダンス場などで、左手の2拍子の伴奏に乗せて右手が軽いシンコペーションを持った旋律を奏する。ジャズのように即興演奏はせず楽譜通りに弾く。スコット・ジョプリンがラグタイム作曲家として名高い。ラグ。
ラクリモーザ
「(この日こそ)涙の日なれ」の意味。ディエス・イレ(→ )の第18節。
ラップ
いろいろなビートに語呂のいいしゃべりを乗せたもの
ラップ・ミュージック
ディスコ・ビートに独特のイントネーションで早回の語りを乗せるもの。1970年代、ニューヨークの黒人ディスク・ジョッキーによって始められた。 → ヒップ・ポップ。
ラテン・パーカッション
ラテン音楽に用いられる打楽器の総称。ギロ、 コンガ、ボンゴ、マラカスなどさまざまな種類がある。また、新しく作られるものも多い。ラテン音楽に限らずポピュラー音楽全般に広く使われている。
ラテン・ミュージック
ブラジル、アルゼンチンなどの南米諸国、 キューバ、 ジャマイカ、 メキシヨなどの中米諸国の音楽の総称。
ラプソディ
狂詩曲。叙事的、英雄的、民族的色彩をもつ自由なファンタジーを言う。しかしその形態は様々である。 リストの《ハンガリー狂詩曲》、ブラームスのピアノのための《ラプソディ》op.79、管弦楽伴
奏付き合唱曲《アルト・ラプソディ》op.53、ジャズの要素を加えたガーシュインの《ラプソディ・イン・ブルー》等が例として挙げられる。
ランバダ
ブラジルのダンス音楽、および踊りのスタイル。アフター・ビートが強調され、アコーディオンの音色と共に、古き良き時代を街彿させるニュー・ラテン・リズム。
り行
リージョン・コード Region Code
映画会社の要求によってDVDビデオ・ソフトと機器に設定されるようになった再生地域指定コード。加、米、米国領、日、欧、南アフリカ、中東、東南アジア、東アジア、香港、豪、ニュージーランド、中南米、CII日ソ連、インド、北朝鮮、
モンゴル、中国。
リート
一般にドイツの芸術歌曲を指す。
リード
葦、金属などの小片。多くの木管楽器、パイプ。オルガン、 リード・オルガン、ハーモニカなどの発音源となっている。
リード・イン
メロディの始めに付けられる短い導入フレーズのこと。
リード・ギター
ギター奏者が2人いる場合、メロディ・ソロを担当するギター。
リート形式
「歌謡形式、歌曲形式」という訳がある。歌の単純な形式に由来する名称で、器楽曲の2部形式、 3部形式に対して使われる。単純な形では変奏曲の主題、 より大きい形では特にソナタの緩徐楽章に多い。
リヴァーブ Reverb
音に電気的に変化を与え、深みと響きを与えるレコーデイング装置。風呂場のような残響音を作る。
リヴァプール・サウンド
1960年代始めにイギリス、 リヴァプールに起こった初期のブリティッンユ・ロック。ロックン・ロールにポップな要素を加えた。ビートルズがその代表。
リキッド・オーディオ Llquid Audio
音楽配信に伴う電子決済や、コンテンツの暗号化機能など著作権保護技術を備えた総合システム.MP3をはじめ複数の圧縮形式に対応。
リクープ
原盤制作費などの投資額が売り上げや印税 などによって回収される際に、回収額が投資 額を上回ることを「リクープする」という。原 盤制作費が増えるとそれだけリクープ・ラインも高くなる。
リコーダー
吹き口を含む頭部管、 6個の指孔をもつ中部管、小指用の指孔を含む足部管の3部分より成るルネサンス・バロック時代の縦笛。材料として木の他に象牙や大理石も使われた。古典派以降はフルートにとって替わられた。20世紀に入ると古楽への関心の高まりから、 ドルメッチ等が復元して普及した。
リズム・アレンジ
リズム・セクンヨンの楽器、 ドラム、 ピアノ、キーボード、ギター、ベースなどに対する編曲のこと。
リズム・アンド・プルース
1930年代、アメリカで発生した代表的黒人音楽。ブルースにゴスペル(黒人霊歌)、ニューオーリンズ。ジャズが融合して生まれたもの。後のポピュラー音楽に大きな影響を与えた。R&B。
リズム・キープ
一定の速度やノリを維持して演奏することでテンポキープとも呼ばれる
リズム・ギター
リード・ギターに対して、バックでリズム・プレイを担当するギター。 → サイド・ギタ
リズム・セクション
主にリズム的要素を担当する楽器群のこと。キーボード、ギター、ベース、 ドラム、 ラテン・パーカッションなど。
リズム・パターン
曲のスタイルごとの各種のリズム形。リズム・セクションが担当する。
リズム・マシーン
ドラムスの各楽器の音を電子的に作り、あるいはサンプリングしたものをメモリーしてある装置。これらの音を組み合わせて、 さまざまなリズム・パターンを作ることができる。ラテン・パーカッンヨン、鍵盤打楽器などをメモリーしている機器もある。 ドフム・マンン。
リゴドン
プロヴァンス地方起源の舞曲で、ルイ13世時代のフランス、後にイギリスで踊られた。 リゴドンには特徴的なジャンプ・ステップがあり、第3拍、第4拍から開始することが多い。バロック時代の組曲中に含まれているほか、 グリーグの《ホルヴェルク組曲》、ラヴェルの《クープランの墓》リップ・トリル lip trill(米)→ シェイク。
リチェルカーレ)
「探求する」というイタリア語ricercareが語源。16、17世紀の多くの器楽曲に対して用いられたが、多くはフーガの前段階と言える模倣楽曲形式の名称として使われた。この他、16世紀には即興的で自由な様式の器楽曲に用いられることもあった。J.S.バッハの《音楽の捧げもの》中のリチェルカーレは「古式ワーガ」程度の意味である。20世紀になってからは新古典主義のマリピエロ、カゼラ等によっても作曲されている。
リップ・シンク
通称クチパク.TV番組や、ヴィデオ・クリップ撮影、あるいは舞台ですでに録音終了しているヴォーカル入り音楽に国の動きを合わせ、あたかも歌っているように見せること。
リテイク
レコーディングをやり直すこと
リトルネロ形式
イタリア語の「復帰ritor―no」から派生した言葉で、反復回帰する部分(リトルネロ)をもつ形式を指す。つまり繰り返し回帰する器楽部分をもつ17、18世紀のオペラやアリアはこの形式と言える。しかし最も典型的なのは18世紀前半における合奏協奏曲や独奏協奏曲の第1楽章の形式であり、ここではトゥッティがリトルネロである。このリトルネロは最初と最後を除き、同一調性でないことがロンド形式とは異なる。
リハーモニゼーション
ある曲のオリジナルのコード進行を別なものに変え、曲の雰囲気を変えること。コードを細分化して色彩を与えることが多いが、その逆の場合もある。
リフ
繰り返し演奏される簡単なフレーズやテーマ
リフレイン
→ コーラス。
リマスター
旧譜や古い音源を再発するときに、マスターテープえお起こしなおすこと
リミックス
既に発売されている曲をトラック・ダウンし直し、違うバージョンを作ること
リム
ドラムの枠のこと。リムをスティックで打つことをリム・ショットといつ。
リム・ショット
→ リム
リメイク
改作
リュート
ササン朝ペルシャのバルバットという楽器から派生したリュートは、西洋なしを縦割りにしたような共鳴胴、それにつながる悼に平行に張られた弦をはじいて音を出す撥弦楽器である。
輪唱
2声部以上の楽曲において、各声部が同じ旋律を等しい間隔をおいて順に模倣していき、歌い終わったらまた最初に戻り、幾度も繰り返す歌唱法。通常のカノンには結尾があるが輪唱にはない。輪唱の最初期の例は13世紀の《夏は来たりぬ》である。さで4分の6拍子。付点音符のリズムに特徴がある。バッハの《フランス組曲第5番》に見られる。
る行
ルート
→ 根音。
ルール
17世紀末から18世紀はじめにかけてヴェルサイユ宮殿を中心に流行した舞曲とそのための器楽曲。
れ行
レーベル
レコード会社またはそのブランドのこと
レーベル・インフォーメイション
レーベル・コピーの中で、実際にCD・カセットの人面に印刷される情報部分をいう。
レーベル・コピー Label Copy
編成表。ある特定の商品に関して権利上必要なすべての情報を網羅したもの(発売日、商品番け、マスター番号、著作権表示、タイトル、アーティスト、作家、出版社、プロデューサーなど)。
レーベル・ディール
レコード会社とインディベンデント・プロデューサーの間に交わされる取引.プロデューサーはレコード会社に完全なマスターを渡し、レコード会社はそれをそのプロデューサーの特定レーベル・ロゴを製造、販売する。
レクイエム
死者のためのミサ曲。 ミサ典礼の冒頭の入祭唱が「休息をrcquicm」で開始するのでこの名称がある。レクイエムでは通常文のうちグローリアとクレドが省かれ、固有文から続唱、奉納唱、聖体拝領唱が歌われるのが普通であるが、特に固有文の続唱《神の怒りの日》はレクイエム中最大のクライマックスを築くことが多い。多声部の名曲としてはモーツァルト、ケルビーニ、ベルリオーズ、ヴェルディ、 フォーレらのものがある。
レゲエ
ジャマイカで1960年代に生まれた黒人音楽。 リズム・アンド・ブルースを土台に、抑圧された下層階級の政治的、宗教的叫びを歌ったもの。
レコード製作者
レコードに固定されている音を最初に固定 した者をいう。したがってレコード製作者は レコード会社に限定されるものではなく、原 盤を制作した者が原始的に著作権法上のレコード製作者の権利を保有する。しかしレコード会社以外の原盤制作会社はレコードの 製造、発売、販売機能を持たないので、レコ ード会社に原盤の複製権を譲渡あるいは供給し、その対価として原盤印税を受領する。 ちなみにレコード製作者の著作隣接権上の 要件には、レコードの内容についての規定は ない。レコードの内容は著作物である必要 はなく、鳥の声や虫の音でもよいのである。 したがってSE(サウンド・エフェクト)を使用 する際にも原盤権の処理が必要となるので、 注意しなければならない。
レコード保護条約
1971年にユネスコおよびWIPOの共同招集に よリジュネーブで制定された、海賊版の防止 を目的とする国際条約。正式には「許諾を得 ないレコードの複製からのレコード製作者の 保護に関する条約」という。日本は1978年10 月14日に加盟。1998年4月末現在、加盟国数 は56。
連作歌曲
思想的、精神的、性格的に関連のある一連の歌曲で、全体でひとつのまとまりを見せる曲集。ベートーヴェンの《はルレるかな恋人へ》、 《美しき水車小屋の娘》《冬の旅》、 シューマンの《女の愛と生涯》《詩人の恋》等がそれにあたる。
練習曲
エチュード。演奏技巧の習熟のために書かれた曲。ただショパンやリスト、 シューマンの作品のように技巧的にも芸術的にもきわめて高度なものが要求される演奏会用練習曲もある。
練習番号
合奏やオーケストラの楽譜上に、曲の区切りや一定のロカビリー rockabiHy(米)ロックン・ロールとヒルビリーの合成語で、初期のアメリカン・ロック。プレスリーの人気とともに1950年代に大流行した。
レンタル禁止期間
法律により1年間が認められるが、メーカーに許諾権があるということで邦楽などは3週間が通常。
ろ行
ロイヤルティ
使用料、印税。著作権、演奏権、プロデュース権などの印税または使用料。権利を所有する立場からすれば印税、権利を使用(利用)する立場からすれば使用となる。
ローディ
ロックバンドなどについている機材運搬係で、楽器や機材のメンテナンスや雑用をする
ロ―ド・マネージャー
コンサー卜・ツア~にあたりロード・クルーをとりしきって関係者の移動、宿泊、ケータリングなどを担当する。
ロシア5人組
19世紀後半にグリンカやグルゴムインスキ~のあとを受けて、真のロシア国民主義の樹立に向けて結成された5人の作曲家のグループ。主としてペテルブルクで活躍し、非職業的作曲家であることを特徴とする。メンバーは5人中唯一職業音楽家であったバラキレフ、行政官吏のムソルグスキー、陸軍士官のキュイ、海軍士官のリムスキー=コルサコフ、医学者のボロディンであった。
ロッカ・パラード
ロック的なリズムや曲調を持ったバラード。 8分の12拍子の曲が多い。 3連ロック。
ロック
ロックン・ロールを原型として1950年代に生まれた音楽スタイル。それまでのジャズに代わり、ポピュラー音楽の主流となった。世界中に広まった結果、政治的なメッセージを持つもの、民族的な要素を持つもの、宗教的なもの、商業的なものなど、そのスタイルはさまざまなものとなり、 1つに定義づけることはもはや不可能である。
ロック・ミュージカル
ロック・ミュージックを取り入れたミュージカル。舞台の袖でロック・ミュージシャンが演奏したり、 ロック・ミュージンャン小節ごとに付けられたアルファベットまたは通し番号の数字。練習の際に、指揮者や奏者が出だしの小節を指示するために用いられる。リハーサル・マーク、リハーサル・ナンバー。
ロックン・ロール
1950年代中頃、黒人のリズム・アンド・ブルースと白人のカントリー・ミュージックが融合してできた音楽スタイル。特徴あるアップ・テンポのリズムが人気となった。現在では、初期のンンプルなもののみロックン・ロールと呼ぶ。
ロフト・ジャズ
1960年代、ニューヨークのロフトを中心に起こった若手ジャズ・ミュージンャンたちの活動のこと。
営利を目的とせず、純粋な音楽的創造をめざした。
ロマンス
スペインの「ロマンセ」はロマン語による詩や俗謡を指したが、中世の吟遊詩人(minstrel(英))達の間では騎士物語、恋愛歌、16世紀以後は器楽やより大きい作品も指すようになった。これと関連してフランスやドイッでも抒情的歌曲や、器楽の抒情的小品に対して使われるようになった。この種の曲としてはベートーヴェンのヴァイオリンと管弦楽のための《ロマンス》op.40、50が有名。
ロール
ドラム、特にスネア・ドラムの基本的な奏法。左右のスティックで交互に素早くたたいて作る長いトレモロ。
ロンド形式
ロンド主題(R)がエピソードを挟んでR一A一R― B― R― C一Rのように幾度も回帰する形式。
わ行
和音音名
固有の音の高さを示す名前。ハ長調の音階(幹音)にC、D、E……と名づけ、臨時記号が付けられた派生音には演奏できないが、 リボンに付けられた輪を滑らすことで完全なグリッサンドが可能である。オリヴィエ・メンアンの《トゥランガリラ交響曲》中の独奏など、フランスの作曲家によって多くの曲が書かれている。日本語ではイ、口、ハ・・・・で名づけ呼ぶ
和声法
和音の連結法。和音にはそれぞれ働き(機能)があり、その働きによってはじめて自然な和音進行が起こるという考え方を機能和声という。機能和声はカデンツ(終止形)を作り、調性を確立する。和音には、主和音(トニカ)、属和音(ドミナント)、下属和音(サブドミナント)の3つ機能がある。協和音中心の明快なよくひびく和声が中心の古典派の音楽、不協和音や非和声音の使用が盛んとなり和声進行が複雑化していったロマン派の音楽を経て、19世紀末には機能和声を否定り、 Bが展開的な動きを見せるとロンドソナタ形式になる。
ワルツ
18世紀末に、オーストリアの舞曲レントラーから発展してできた舞曲。中庸な速さの3拍子で、男女が抱き合って回りながら踊る。速いテンポのワルツもあり、 ヨハン・ンユトラウスに代表されるウィンナ・ワルツは速いワルツである。
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