1.シンコペーションとは
現在のポップスは、シンコペーションなしには歌えないといってもいいでしょう。
単純に曲が進行していけば、強拍と弱拍の繰り返しになります。しかし、何か別の表現を取り入れたいという考えで、強拍と弱拍を逆転させることがあります。その際に使われるのがシンコペーションというリズムアクセントなのです。

多くの場合は、タイや休符を挿入して、リズムのアクセントを変化させます。
もともとシンコペーションは、アフリカ系アメリカ人によって歌に取り入れられた方法ですが、もしかしたら、彼らの歌い方のクセなのかもしれません。
後述するフェイクにも通じるところがありますが「ター、ター…」という単純なメロディではなく「タ、タータ」というような跳ねた感じで歌いたいのでしょう。

練習時のイメージング
ここでは、シンコペーションのパターンをいくつか楽譜で紹介します。
このパターンで音階の練習をしてみましょう。

さて、ここで注目してほしいのですが、パターン1の場合リズムは「タ、タータ」というイメージです。そこに、もうひとつ「夕、タア、タ」というイメージを付け加えてほしいのです。つまり、同じリズムのシンコペーションですが、前者は音符の長さとしてイメージしているのに対し、後者はアクセントとしてイメージしているのです。

いかがですか? この感覚の違い。この両方のイメージができるように練習をすることによって、歌の歌い方が変わってきます。
最近人気の出てきているR&B系の歌い方は、後者のアクセント的なイメージでシンコペーションを歌います。

パターン2の場合も同様に「ラーラ、ラーラ」と「ラアラ、ラアラ」という2のイメージを、それぞれできるように練習しましょう。

ポイント
体符の取り方

パターン3は休符のあるシンコペーションです。
昔のボイス・トレーニングでは「ラー、ラー、ラー、……、ラー、ラー、……、ラー」というように、休符のところは声を出さず心の中で「ウン」とカウントして練習をしていました。

ところが、最新のボイス・トレーニングでは、休符もひとつのリズムとして捉えます。ですから休符のところは「ウン」もしくは「ワン」という言葉を実際に声に出して練習をします。休符をカウントすると、長さを正確に把握することになるのでおすすめです。

では、実際にどうするかといいますと、
「ラー、ラー、ラー、ウン、ラー、ラー、ウン、ラー」もしくは、「ラー、ラー、ラー、ワン、ラー、ラー、ワン、ラー」となります。
このとき、休符の「ワン」は4分音符1個分の長さを表しています。ですから、2分休符であれば「ワン、ツー」となります。逆に8分休符であれば、短く「タン」という表現でもいいでしょう。
さらに音階をのせて「ドー、レー、ミー、ワン、ドー、レー、ワン、ミー」という練習もしてみましょう。

この練習の最大のメリットは、休符であっても裏拍の感覚を持てることです。つまり、曲の最初から最後まで継続しているリズム感を、途切れさせずに持ち続ける練習になるのです。
特に効果的なのは、リズムに合わせて首を振ることです。首でリズムを取るのは、リズムを感じるのにとてもいいようです。

2.4ビートはロックン・ロールから学ぼう
これまでにリズムの基本は4ビートだと解説してきましたが、実際に聴いて参考になる曲があればとても助かりますよね。そこで、おすすめしたいのがアメリカン・ロックン・ロールです。なぜなら60年代のロックン・ロールは、リズムがとても単純でわかりやすいのです。歌手でいえばエルヴィス・プレスリーの曲などが参考になります。
単調なリズムをちゃんと打てるようになるので、すごくいいですよ。


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