ビブラートは耳鳴りや認知症に効果的!簡単にかける方法を紹介
1.プロの演歌歌手が歌っているのを見ていますと、ほとんど口を開けていないようなのに、発声はきちんとなされているのがわかります。

これは、腹式発声がきちんとできているから可能なのですが、もう一つ「ビブラート技法」という発声法も関係しています。

この発声法は、鼻咽腔(鼻から喉頭、咽頭、気管へつづく気道)を共鳴させるもので、実際には歌のフレーズの終わりなどで音声を細かく振るわせるようにします。

強めのハミングみたいなものといえばわかりやすいかもしれません。これにより、演歌独特の日本的なやわらかい音色が醸し出されます。

日本大学芸術学部音楽科の研究では、この発声法が人体に健康促進効果をもたらすことを明らかにしています。

なかでも、耳鳴りなどの聴覚障害を防止、改善する効果が大きく、それは、ビブラート技法による発声で鼻咽腔が振動し、それが耳へ刺激として伝わるからだと考えられています。

耳鳴りになると、周囲の音と無関係に頭の中で音が聞こえているように感じます。
それがどんな音であれ、実際には無い音を耳や頭の中で音として感じてしまうのです。
耳鳴りになると、耳の間こえ方も著しく悪くなります。

こうした耳鳴りを感じている人は、65歳以上では30%近くいるという報告もあります。そして、実際の検査では、そのうちのかなりの比率の人に難聴も確認されています。

耳鳴りの原因はいろいろ考えられますが、その一つは、加齢によって耳の周辺を走っている血管が詰まり、そこで生じる血流摩擦音が耳鳴りを起こしていると考えられています。

これに対して、演歌を歌うときのビブラート技法による発声は、耳周辺の血流をよくしますので、結果として耳鳴りが改善するものと思われます。

あるいは、耳の奥にある蝸牛という器官の血行障害が改善することで、耳鳴りが消えるとも考えられます耳鳴りは、鼻咽腔の奥にある耳管が衰えるために生じることもありますが、この場合も、歌うことで耳管が刺激され、それによって耳鳴りが消えることもあります。

もう一つ、ビブラート技法による発声で認知症が解消するという効果も認められています。→認知症に適した効果的な音楽の取り入れ方や選曲など
横浜労災病院心療内科では、他に先駆けて医療現場にカラオケを導入し、中高年世代の健康回復に成果をあげています。とくに内臓疾患や血液・血管性疾患、うつ病などで改善効果が認められていますが、なかでも認知症の予防。改善では大きな成果が出ているといいます。

これは、ビブラート技法による発声で鼻と鼻咽腔が振動し、それが三半規管(鼻咽喉、耳管、蝸牛など)や喉に影響することで、脳を活性化するからだと考えられています。

さらに、内耳にある蝸牛の細胞はコルチ細胞と呼ばれますが、ここが演歌の発声で刺激されると脳の血流がよくなり、脳血管性疾患の予防になることも明らかになっています。

そのほかに、蝸牛の細胞が刺激されると、ストレスホルモンであるコルチゾール(副腎皮質ホルモンの一種)の過剰な分泌が抑えられるため、リラックス効果が生まれるともいわれます。


ヴァイブレーションは英語で、ビブラートはイタリア語両方とも同じことです。ちょっと注意したいのは、声楽でいうビブラートと、流行歌でよく用いられるトレモロ(震え声)の違いです。

ビブラートとは、声の高さや強さを動揺させ、変化させて使うことですが、度が過ぎない程度に使わないと逆効果になるでしょう。ビブラートはある程度あったほうがよいのですが、生理的限界を超えると不快感を与えます。これをトレモロといいます。

流行歌を歌うひとたちがすべてトレモロというわけではありません。きれいにビブラートをきかせている人もたくさんいます。

演歌にはいわゆるトレモロがよく使われますが、声楽でいうようなビブラートによる美しい声を追求するより、独持の味を表現するためのテクニックとして、節回しとして歌っていることが多いようです。なかには音程が1音ぐらいずれていると思われるほどのひともいますが、これが本人の個性となっているわけです。

現在の研究段階では、ビブラートがどうやってできるか、本体は厳密にはわかっておりません。あるひとは呼吸筋の働きだといい、あるひとは舌も含めて共鳴腔のコントロールによるものだといいます。あるいは発声筋の特殊な操作も入っているのかもしれません。極端な例では、下顎をガクガクさせながら歌っているひともいます。

発声練習をつづけて、よい声が出るようになると、ビブラートは自然についてきます。→声には疲労が影響するので歌の練習は1日2~3時間が限度
のどぼとけのところを手で震わせながら歌うとビブラートがききます。その感覚を自分のものにして、手で震わせなくても歌えるように練習していくのも一法です。
演歌の味を出すためにトレモロのテクニックを身につけたい場合は、発声練習が有効です。喉頭内の神経が目覚めて、震え声が出やすくなります。

どちらにせよ、正しい発声法を身につけないとできにくいようです。若いときは若さにまかせて歌えても、年をとると筋力が衰えて調節が困難になります。基礎的な発声を身につけずにやると、寒さで歯をガタガタさせてしまうような、いわゆるちりめん震いになってしまうでしょう。


歌の途中で声を震わせることを「ビブラート」といいます。プロの歌手はビブラートを使って、いろんな歌い方をしているのでおなじみですね。ここでは、簡単にビブラートをかける方法を紹介しましょう。

やり方はとても単純。まずうちわをふたつ用意します。そして「あー」と声を出しながら、うちわを体の前方に向けて交互にあおぐだけ。これだけで声帯が震えて微妙に呼吸の量が変わり、自然とビブラートがかかります。うちわをゆっくりあおぐと大きな抑揚の声になり、速くあおぐとそれだけ細かい抑揚の声になるはずです。

声帯を震わせてビブラートをかける感覚をつかんだら、声を出しながらうちわをピタっと止め、そのまま声を震わせ続けてみます。今すぐビブラートをかけたいときは、片手でさりげなく手を振るだけでもできます。 音程を変えたり、伸ばした声の最後だけ震わせたり、また言葉の途中で強くビブラートをかけてこぶしを効かせてみたりと、いろいろ試してみましょう。


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